2015年6月13日(土)

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』レビュー! レディ&トリッシュの操作感や追加モードとは!?

文:スズタク

 カプコンから6月18日に発売される、PS4/Xbox One/PC用ソフト『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』のレビューを、ライターのスズタクがお届けします。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 どうも、『デビル メイ クライ』シリーズ大好きライターのスズタクです。『スペシャルエディション』の発売が待ちきれず、つい最近『デビル メイ クライ HD コレクション』を買っちゃいました。これで予習もバッチリ!

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 以前にバージルのレビューを書かせていただきましたが、今回はレディとトリッシュの使用感について触れていきます。また、オリジナル版から追加されたレジェンダリーダークナイトモードの感触や、プレイしていて個人的に注目している魅力なども書いていこうと思います。

■改めて『スペシャルエディション』とはどんな作品か?

 レビューに入る前に、本作がどんな作品なのかおさらいしておきましょう。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』 『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 全世界で人気のスタイリッシュアクションシリーズ『デビル メイ クライ』。そのシリーズ4作目『デビル メイ クライ 4』に、多数の要素を盛り込んだのが『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』です。

 本作の物語は、時系列としては1作目『デビル メイ クライ』の後にあたります。“魔剣教団”という宗教を信仰する城塞都市フォルトゥナを舞台に、デビルハンターと悪魔の壮絶な戦いが描かれます。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

●5人のキャラを操って悪魔と戦え

 本作のプレイアブルキャラは5人で、選択したモードによって使用可能なキャラが変化。バージル、レディ、トリッシュの3人は、『スペシャルエディション』でプレイアブルキャラに追加されました。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』
▲ネロ:教団騎士に属する青年。確かな実力を持つが、皮肉屋で単独行動を何より好む節がある。
『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』
▲ダンテ:魔剣士スパーダの息子。かつて、魔界の帝王を倒し魔界そのものを封じ込めた英雄。
『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』
▲バージル:魔剣士スパーダの息子で、ダンテの双子の兄。人間ではなく悪魔として生きる道を選ぶ。
『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』
▲レディ:悪魔狩りを生業とする人間の女性。ダンテとは、過去に起こった“とある事件”で縁がある。
『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』
▲トリッシュ:かつて魔帝の部下として暗躍していたが、ダンテに命を救われ、以降は彼の相棒を務める。

■新感覚の戦闘スタイルを味わえる2人の美女!!

 ここからは、レディとトリッシュの操作感をお届けしていきます。どちらもシリーズの人気キャラだけに、どんな性能になっているのか気になるところです!

●レディ:シリーズ初の銃火器特化キャラ!

 『デビル メイ クライ 3』で初登場したレディ。プレイアブルキャラとなった本作では、3種類の銃火器を操るガンナータイプのキャラとして使用できます。武器にはそれぞれ、近距離用のショットガン、中距離用のハンドガン、遠距離用のカリーナ=アンがあり、適正距離で使用すると威力がアップします。敵との距離を見極め、瞬時にベストな銃器を選択するプレイが求められますね。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 また、すべての銃器はボタン長押しで3段階までの強化が可能です。通常状態ではどの武器もやや心もとない威力なので、なるべくタメ技を使ったほうが戦いやすいです。ちなみにショットガンだけは、長押ししたボタンをはなした後もしばらく強化性能が維持されます。

 今まで『デビル メイ クライ』に出てくる遠距離武器というのは、サブウェポンの域を出ないものばかりだと個人的には思っています。人によってはガンスリンガースタイルなどでバリバリ銃器を活用している人もいるかもしれませんが、自分の腕前では到底そこまで及ばず……。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』 『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 そんな、遠距離武器を扱いきれていなかった自分にとって、レディの戦闘スタイルは衝撃的でした。敵の攻撃が届かない遠くから一方的に攻撃しても、普通に戦える。むしろ離れていたほうが強い! シリーズユーザーからすると、この操作感はまさしく未知の領域だと思います。

 ただし、ガンナーだからといってラクに戦えるというわけではないです。前述のように武器の適正距離を把握したり、タメ技を使ったりしないと思うようにダメージが与えられません。まあ、シューティング感覚でチマチマ攻撃しているだけでも、かなり新鮮で楽しいのですが!

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 シリーズおなじみのアクションに、キャラをパワーアップさせる“魔人化”がありますが、レディは人間なので当然魔人化はできません。デビルトリガーゲージの代わりにはバーストゲージが存在し、ゲージが一定以上あれば“バーストアタック”が使用できます。手榴弾を周囲にばらまくこの技は、ゲージをすべて消費するだけあって、非常に高威力で爽快感バツグンでした!

●勝手に注目したのは“マキシマム・バースト”

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 カリーナ=アンの最大タメ時に繰り出せる“マキシマム・バースト”。タメ完了までかなりの時間を要するリスキーな技ですが、とにかく威力がすさまじく高いです。試しにボスのエキドナ戦で命中させてみたのですが、1発で敵のHPが半分近く減りました! レディを使うなら、このロマンあふれる技をぜひ活用してみてください。

●トリッシュ:“ラウンドトリップ”が戦闘のカギに!

 大剣スパーダと多彩な体術、さらに複数の遠距離技も扱えるトリッシュ。ネロと同じく武器の切り替えが必要ないキャラなので、バージルやレディに比べると操作しやすいタイプでした。『デビル メイ クライ』の時のように、技によってはスパーダが槍や鎌に変形するのも健在です。

 遠距離技は二丁拳銃による“ノーマルショット”の他、パンドラによる攻撃が用意されています。この中で、パンドラの“PF398 リヴェンジ”はダンテの同名の技と少し性能が変わっているのが印象的でした。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 トリッシュを語るうえで欠かせないのが、“ラウンドトリップ”という技です。スパーダを鎌状に変形させて投げつけるこの技は、敵を一定時間拘束するだけでなく、トリッシュ自身の攻撃にも影響を与えます。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』 『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 具体的には、“ラウンドトリップ”使用時は同じコマンドで別の技が出るようになります。また、“ラウンドトリップ”に攻撃を重ねると威力が強化され、効果時間も延長されるというおまけ付きです。

 “ラウンドトリップ”自体の攻撃範囲と拘束力が優秀なので、まずはこの技で敵の動きを止め、雷をまとった体術を叩き込むのが定石となりそうです。“サンダーブロウ”や“コレダー”といった範囲技で敵をまとめて攻撃すると、一気にスタイリッシュランクが上がって気分も上々でした!

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 高性能の“ラウンドトリップ”に加え、おなじみの“デビルトリガー”や“エアハイク”も使えるので、トリッシュは初心者でも扱いやすいキャラだと感じました。“ラウンドトリップ”未使用時に出せる技も豊富にあるので、マンネリ化しない戦闘が楽しめそうです。

●勝手に注目したのは“ベアナックルコンボB”

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 トリッシュを使っていて特に気に入ったのが、スパーダと蹴りで連続コンボを繰り出す“ベアナックルコンボB”。最後までボタンを入力しきると、打ち上げた敵にゴルフショットのようなフィニッシュを決める痛快な技です。魔剣士スパーダも、自分の名を冠した剣がこんな使われ方をするとは思わなかったでしょう。

■他の3キャラの戦闘スタイルもチェック!

 発売直前ということで、ネロ、ダンテ、バージルの性能にも軽く触れてみたいと思います。『デビル メイ クライ 4』をまだ遊んだことがない人は、参考にしてみてください。

●ネロ:悪魔の右腕で敵をねじ伏せろ!

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 剣による攻撃の他、悪魔の右腕を駆使して敵を引き寄せたり豪快に投げ飛ばしたりできます。ボス戦では、グロッキー状態になった相手に“バスター”を決めると、派手な演出とともに大ダメージを与えることも可能。“デビルトリガー”を発動すると攻撃性能が強化されるだけでなく、専用の必殺技を使うことも!

●ダンテ:複数のスタイルを使い分けてスタイリッシュに攻める

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 さまざまな戦闘スタイルと武器をリアルタイムで切り替えられるダンテ。最初の内は操作方法に戸惑うかもしれませんが、使いこむごとに一番味が出るキャラだと思います。初心者の場合、とりあえずスタイルをトリックスターかソードマスターにして、武器はリベリオンを中心に使って戦うのがオススメです。

●バージル:洗練された身のこなしで戦況を支配せよ

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 3種類の近接武器と1種類の遠距離武器、そしてスタイリッシュに戦うほど強くなる“コンセントレイション”というスタイルが特徴です。“エアトリック”で敵に瞬時に近づいたり、“トリックダウン”(魔人化時限定)で距離を離したりして、戦場を華麗に移動できるのが強みですね。バージルの基本性能については、過去レビューで触れているのでぜひ一読を。

■想像以上に敵が群がるレジェンダリーダークナイトモード

 通常よりはるかに多い数の敵が登場する、レジェンダリーダークナイト(以下、LDK)モード。PC版『デビル メイ クライ 4』で初登場し、今回の『スペシャルエディション』にも実装されるこのモードを体験してみました。

 LDKモードは、HUMANやDEVIL HUNTERといった難易度の1種として扱われ、ミッションセレクト画面で選択して挑戦します。いざこのモードを始めてみると、最初の戦闘から敵がまあウジャウジャと!! 下に掲載した2枚の写真は同じ場所なのですが、1枚目は難易度がDEVIL HUNTER、2枚目はLDKモードのものになります。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』 『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』
▲DEVIL HUNTER ▲LDKモード

 写真を見ていただくとわかるように、画面を埋め尽くす勢いで敵が出現します。LDKモードは、せいぜい通常の2~3倍くらいの敵出現量なのかなと思っていましたが、ヘタすると数十倍にも及びますね……。

 敵の数が多いということは単純に難易度が上がるわけでして、無鉄砲に攻めても敵の波に押し返されてしまいます。しかし、範囲の広い攻撃をうまく使えば、相手をまとめて倒せてスタイリッシュランクも跳ね上がり、爽快感も得られて一石三鳥です。悪魔をバサバサなぎ払うこの心地よい感覚は、LDKモードならではの魅力ですね!

■『デビル メイ クライ 4』ユーザーにとっても新鮮味が満載!!

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 本作を簡単に文字にすると“『デビル メイ クライ 4』に要素を追加したもの”となって、軽い印象になりがちです。が、ハッキリ言ってその追加部分だけでお釣りがくるほどの内容です。なにせ、プレイアブルキャラが3人も増えて、それぞれがまったく異なる戦闘スタイルに仕上がっているのですから、遊んでいて楽しくないわけがない!

 また、新要素のLDKモードも見逃せないポイントです。これまでの『デビル メイ クライ』シリーズにおける“コンボを決める気持ちよさ”に、“大量の敵を倒す爽快感”が加わり、シリーズの新境地を目の当たりにした気がします。

『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』

 個人的には、各キャラのコスチュームと日本語ボイスにも注目してほしいです。コスチュームはイベントシーンにも反映されるので、イベントが多いネロ/ダンテモードでは見栄えがします。日本語ボイスもドンピシャで、特にミッション16ラストのイベントは一度は日本語で見るべき。声優・森川智之さんの最高にクレイジーな熱演を楽しめます!

 と、『デビル メイ クライ 4』をかなりやり込んだ自分でも夢中になってしまう『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』。オリジナル版を遊んだ方もそうでない方も、一緒に悪魔と踊ってみませんか?

データ

▼『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション(ダウンロード版)』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PC
■ジャンル:アクション
■配信日:2015年6月24日
■価格:4,157円+税

関連サイト