2015年6月30日(火)
FELISTELLAとシンク・アンド・フィールから今夏配信予定のiOS/Android用新人声優育成ゲーム『コエスタ』。そのストーリーやキャラクターの魅力を、河津潔監督と声優の佐倉薫さん(天音すばる役)、橋本ちなみさん(姫宮夏日役)にたっぷりと語っていただきました。
『コエスタ』は、声優の卵である3人の女の子を中心とした、13話仕立ての物語が進んでいく育成ゲームです。プレイヤーはマネージャーとなり、さまざまなオーディションでライバルと競わせながら、彼女たちを一人前の声優に成長させていきます。
ある夏の日、大手声優プロダクション主催で、新人アイドル声優の発掘と育成を目的とした2泊3日のサマースクールイベントが行われた。
イベントに合格したのは、ひょんなことからプレイヤーと面識を持った、個性豊かな3人の少女たち。彼女たちはそれぞれの思いを胸に、未来のアイドル声優候補生として新しい生活をスタートさせる。
彼女たちに無限の可能性を感じたプレイヤーは、その中から1人を選んでデビューに導き、あわよくばスターへ磨き上げることに……。
■天音すばる |
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▲声優:佐倉薫 |
明るく素直な女の子。仲間をまとめるリーダーシップがある。理不尽なことに対しては、自分の考えを突き通す頑固で意地っ張りな面もある。
年齢 | 17歳 |
誕生日 | 3月2日 |
血液型 | A型 |
出身地 | 岐阜県 |
身長 | 159cm |
3サイズ | B82-W57-H84 |
■姫宮夏日 |
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▲声優:橋本ちなみ |
外面はいいが、実際はテンションの上がり下がりが激しい。褒められて伸びるタイプで、反面調子に乗ってしまいやすいところがある。
年齢 | 16歳 |
誕生日 | 7月10日 |
血液型 | O型 |
出身地 | 大阪府 |
身長 | 160cm |
3サイズ | B80-W55-H83 |
■織川琴美 |
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▲声優:小澤亜李 |
見た目通りおっとりしていて、マイペースな女の子。空気を読みすぎるため、流されやすい。そんな自分がいやで変えたいと思っている。
年齢 | 18歳 |
誕生日 | 11月30日 |
血液型 | B型 |
出身地 | 千葉県 |
身長 | 157cm |
3サイズ | B86-W60-H88 |
▲左から佐倉薫さん、河津潔監督、橋本ちなみさん。※インタビュー中は敬称略。 |
――まずは『コエスタ』の開発の経緯、きっかけを教えてください。
河津潔監督(以下、河津):ストーリー性の強いゲームを、スマートフォンで作りたいと思ったんです。キャラクターひとりひとりに、しっかりと掘り下げたストーリーを作ってあげたい。その思いが最初のきっかけです。
それと完全オリジナルの作品ということもあり、スタッフやキャストを含めて全員で盛り上げていく作品にしたいと考えていました。新人の声優さんを起用しているのはそのためです。
動き始めたのは去年の春ぐらいです。オーディションを行ったのも、ちょうど1年前くらいでした。
――佐倉さんと橋本さんは、初めて『コエスタ』を見た時、どんな印象を感じましたか?
佐倉薫さん(以下、佐倉):二次元でカワイイ子きた~っっ! と思いました(笑)。私、かわいい女の子が大好きで、普段は三次元のアイドルを追っかけているんです。ゲームも大好きなんですけれど、最近はあまりやれていなくて。
それで今回のお話をいただいて、オーディションの内容やシナリオ、キャラクターの絵を見た時、久しぶりに二次元の女の子でテンションが上がりました(笑)。
橋本ちなみさん(以下、橋本):オーディションのお話をいただいた時はまだキャラクターの資料と原稿がなくて、初めてこの子たちと対面したのはオーディション当日なんです。資料を拝見した瞬間、なんてかわいい子たちなんだ! と思いました。新人声優が題材になっているゲームもなかなか珍しいですよね。
私、キャラクター原案の黒星紅白先生が挿絵を担当している『キノの旅』を読んでから、先生のイラストが大好きなんです。こうして今回、先生原案のキャラクターに声を当てることができて、非常に光栄なことだと思いました。
しかもゲーム内に登場する3Dモデルが先生の絵をとても忠実に再現していて。とってもかわいらしくてステキだなぁと思いました。
河津:オーディションでは、参加者の皆さんに3キャラクターを演じていただいて、最終的にどのキャラクターに一番向いているのかを判断させてもらいました。
――そうすると自分でも予想していなかった配役だったりするのでしょうか?
橋本:夏日は、自分が今まで演じてきたキャラクターとはまったく違うタイプだったので、決まった時は驚きました。ここまでテンションのアップダウンが激しいキャラクターは初めてなので、新しい自分の引き出しが開いた気がして、収録もとても楽しかったです。
佐倉:私はすばるの設定が自分のことのようで、すごく親近感を感じました。実はオーディションを受けた時、セリフの演技のあとに面接みたいなものがあったんです。
「どの子が一番演じやすかった?」という質問で、私はすばる以外に考えられなくてそう答えたんですよ。そうしたら「(自分の演じるキャラクターを)はっきり当てたのは佐倉さんだけでしたよ」とあとで教えていただいて、すばるとつながれた気がしてうれしかったです。
それと「どういう声優さんになりたいですか?」という質問もあって、私がその場で話したことが本当にそのままキャラクターに反映されていてビックリでした。
――役者さんにあわせてキャラクターの設定を変えたということでしょうか?
河津:そうなんです。お話ししていただいた内容をシナリオ担当の都月景さんに伝えて、随所に反映していただいています。イラストのラフは用意していましたけど、本格的に決まったのは声優さんが決まったあとですね。
――今日までの制作のなかで苦労された点などはありますか?
河津:バトル要素を入れたいという話はしていたのですが、具体的にどういう形で戦わせるのかを考えるのに一番苦労しました。
リズムゲームだとアイドルゲームと同じになりますし、ストーリーを深めるためにキャラクターを絞っているので定番のカードバトルもできない。「声優ゲームだからこそ」と思えるバトルが必要だったんです。
試行錯誤の結果、オーディションをバトルにしましょうとなりまして、セリフを演じ合って評価が高いほうを勝ちにすることに決まりました。
――ゲームの進行は、まずストーリーを読んで、章の最後にオーディションに参加するという流れなのでしょうか?
河津:アニメだとCMをはさんで前半と後半があるじゃないですか。それと同じように、Aパートの最後で“このオーディションに合格する”という条件が出てきて、クリアすると後編へ進めるというのが基本です。
とはいえ毎回それではつまらないですし、キャラクターの成長にあわせてゲームが進んでいくような、さまざまなクリア条件を用意しています。一番簡単でわかりやすいのは“キャラクターのレベルを○○以上にする”とかでしょうか。
ちなみにオーディションバトルはメインストーリーでも発生しますけど、いつでも好きな時に遊べるモードも用意しております。
▲オーディションバトルは15個のセリフでデッキを組み、セリフを出し合ってスコアを競い合います。 |
――現在公開されている第1話のAパートだと、キャラクターの独白で物語が進んでいますが、これは他のパートも同様なのでしょうか?
河津:基本的にマネージャーとキャラクターの2人で話が進んでいきますが、場所によっては3人それぞれ登場してかけ合いするところもあります。日常編(サブストーリー)のシナリオは、特にそういうシーンが多いかもしれません。
――作品全体では13章の物語となっていますが、つまり明確なエンディングがあると?
河津:エンディングは、3人それぞれに用意しています。すでに、全員分の収録も終わっています。
ただ、初期に配信するメインストーリーは3話くらいまでで、本編とは別に日常編もたくさん追加していきます。両方合わせて、毎月4話~5話分ずつを配信していく予定ですね。
――本編をクリアしたから終わりというわけではなく、その後も物語は展開していくわけですね。
河津:そうですね。でも、まずは彼女たちの1つのゴールとして、エンディングまでの物語を楽しんでもらいたいです。その他のシナリオは、せっかくアプリで作っているので、皆さんの反応を見て作っていきたいと思っています。
――ちなみに声優のおふたりは、シナリオのどんなところにグッときましたか?
佐倉:声優というお仕事の幅広さに葛藤するキャラクターの心情が、リアルに現れていたと思います。つらかったり、うれしかったり、いろんなことを感じて成長するキャラクターを見て、同じ声優として共感するところがありました。
シナリオを読んで、これを書いた都月さんは声優のことをすごくわかっている方なんだなと伝わってきます。
橋本:私も薫ちゃんと同じ意見ですね。夏日が声優になることを親から反対されているのを見て、つい自分と重ね合わせてしまいました。
声優という仕事が二次元化されてゲームになったといっても、オーディションに落ちてしまったり自分自身と葛藤したり、ハッピーなことばかりではない、というところが印象的でした。同じ新人声優として胸に突き刺さるエピソードが多かったです。
河津:ぼくの立場からしても、本当によく声優を目指す子たちの心情をとらえているなと。いくつかリテイクは出しましたが、ここが少し夏日らしくないといったキャラクター設定の部分や、ネタに走りすぎたところをマイルドにするくらいでした。
佐倉:そういう点では、すばるちゃんが猫と戯れるシーンもお気に入りです。私もすばるちゃんと一緒で猫が好きなので、個人的にもかなり熱が入りました。ネコちゃんに向けている言葉が「どうしたんでちゅか~」みたいな感じになっています(笑)。
――収録した際の思い出深いエピソードなどがあれば教えてください。
橋本:ここまでボリュームがある作品に携わらせてもらったのは初めてで、3日間ぐらいに分けて収録をしていただきました。長時間の収録でしたが、スタッフのみなさんと冗談を言い合いながら、本当にあっという間に収録を終えました。
台本に私の年代だと知らないようなギャグがいっぱいあったり、明るく楽しいコエスタチームの個性があふれた作品になっていると思います。
佐倉:収録自体は、とても自由にやらせていただきました。特にオーディションバトルはすばるを演じるのではなく、すばるが役を演じているのを演じるという感じなので楽しかったです。
このキャラはこんな風にしゃべろうとか、この子は巻き舌でしゃべったらおもしろいだろうなとか、いろいろ挑戦しています。
あと、お芝居は比較的スムーズに進んだのですが、漢字が読めなくて別の意味で苦労しました。肉汁(にくじゅう)を「にくじる」と読んだりして(笑)。
▲セリフを選ぶと、キャラクターがその役を演じてくれます。テンションが最大になるとバーストモードに突入して外見も変化! |
――オーディションバトルのセリフは、アドリブもかなり入っているそうですね。
河津:そうなんですよ。バトルなので同じセリフを言って勝負するんですけど、3人それぞれの解釈があって、演じ方の違いも楽しめるポイントだと思います。
橋本:それとイベントでも話しましたけど、私たち声優自身にまつわるセリフがあったり、対戦相手のボイスを小澤亜李ちゃんが演じたりしているのもおもしろいですよね。
佐倉:ある意味でボイスサンプルみたいになっているので、ぜひ業界の方にも聴いてもらいたいです(笑)。
――早くも事前登録で『サモンナイト メモリーズ』とコラボされていますが、この後も積極的にコラボを行う予定なのでしょうか?
河津:キャラクターの着せ替えが1つの見どころですからね。いくつか事前に仕込んであるものもありまして、今後もどんどん用意していく予定です。マチ★アソビのイベントに参加してくださった方には、水着の衣装が手に入るコードをお配りしました。
▲ただいま事前登録キャンペーン実施中。もれなくアティ先生のコスチュームがもらえます! |
――現時点ではどのくらいのコスチュームが用意されているのでしょうか?
河津:13話が終わるころには、25種類くらいになります。もちろん今後リリースしていく中で、需要があれば増えていくかもしれません。
ちなみに衣装は8つのパーツを好きに変えられるので、すべての組み合わせを試そうとしたら、かなりのパターンがあると思いますよ。
▲キャラクターの部屋でかわいい衣装に着せ替え! オーディションバトルをこなしてレベルアップすると、衣装が手に入ることもあります。 |
橋本:クッキングレディとか、すごくかわいいよね。フリフリのメイドさんみたいな衣装が素敵でした。
佐倉:私は、AKB48さんみたいなアイドルコスチュームが……。アイドル好きとしては、見逃せません(笑)。あと幼稚園児っぽい衣装もかなり好みです。
河津:コスチュームは、基本的にゲーム内に登場する番組名(オーディション)をモチーフにしています。佐倉さんが言うアイドルものというのは、そういう番組がゲーム内にあるということです。
――アイドルといえば、声優のみなさんが主題歌を歌われていますが、ボイス付きの楽曲は他にどんなものが?
河津:主題歌と3人のテーマソングで計4曲を用意してあります。曲のイメージは、すばるの曲は疾走感があって、とても彼女らしい元気なノリの曲です。琴美は、女の子らしいカワイイ感じの曲になっていますね。夏日は……どう思いました?
橋本:爆発的に元気な曲です! 合いの手が入るようなみんなで盛り上がれる曲になっています。レコーディングでは、私が持っている元気の感情の引き出しを全部開けました(笑)。
――聴ける日が楽しみですね。でも、そうして声優志望の子になりきっていると、昔の自分と照らし合わせることもあるのでは?
橋本:私は先ほどもお話しした通り、親に反対されたことですね。親に反対されても声優を目指す気持ちは、共感できました。
佐倉:すばるは憧れのお姉さんを追いかけて声優を目指すんです。じつは私も声優の今井麻美さんと同郷で、とてもよくしていただいています。
お芝居で悩んだり、現場で悩んだりした時とか、いろいろアドバイスをいただいた時のことを、収録の最中に思い出しましたね。
――夏日や琴美もはっきりとした夢を持っていますが、おふたりには将来の夢はありますか?
橋本:声優という仕事をずっと続けていきたい、という気持ちがとても強いです。私はいきなりのデビューだったので、当時はアフレコ現場にすら入ったことがなくて……。それで1人でアタフタしていたら、伊藤美紀さんがいろいろと教えてくださったんです。
美紀さんのように長く声優を続けて、後輩が困っていたら声をかけてあげられるような先輩になれたらと思います。
佐倉:私は自分で限界を決めつけず、いただいた仕事をいろいろやってみたいです。もしできなかったとしても、ぶつかっていく気持ちを忘れない声優になりたいと思います。
それと『コエスタ』の中でも目標がありまして。ゲームの収録は1人ずつの収録だったので、ドラマCDとかで3人一緒にマイクの前に立ってお芝居したいです。ゆくゆくはアニメ化も……。
橋本:そうだね。ゲームだけではなくて、その先にどんどん広がっていきたいよね。
――それでは総括として、監督から『コエスタ』の見どころを改めて教えていただけますか?
河津:まずは黒星紅白さんに描いていただいた魅力的なキャラクターが、3Dモデル化して登場します。そのキャラクターに、佐倉さんや橋本さんに声を入れていただいた結果、さらに魅力的で個性的なキャラクターになりました。
そのあたりはぜひ見ていただきたいなと思います。それと、操作は非常にわかりやすいですが、キャラクターの深いところまでストーリーを掘り下げているゲームです。
それに先ほど橋本さんがおっしゃったように、同じセリフでも三者三様なところが非常におもしろいので、ぜひ聞いていただきたいなというところです。
――ちなみに現在の開発度には何%ぐらいでしょうか?
河津:システム周りはすべて仕上がっています。あとは、ゲームとしてバランスを取っていく段階ですので、80%くらいでしょうか。7月の中旬~下旬ぐらいの配信を目指しています。
――最後に、配信を楽しみにしているファンの方にメッセージをお願いします。
河津:キャラゲーに見える作品ではありますが、しっかりとしたストーリーやバトルもゲームとしてしっかり成立させています。演出面もとてもこだわって作っているので、選り好みせずに一度プレイしていただきたいです。
佐倉:すばるちゃんはとても明るくて素直な子で、私とは真逆な性格の子です。私は逆に、ネガティブであまり思ったことを口に出せないタイプなので、収録ではこんな子になりたかったなという想いをしっかりこめて演じさせていただきました。
ぜひみなさんに、私たちのお芝居を聞いていただけたらと思っています。よろしくお願いします!
橋本:何度も言いますが、新人声優の苦悩や考えがとてもリアルに反映されています。しかも、それぞれのキャラクターの性格や個性も、私たちキャストをもとに作っていただいたんです。
そんな役は初めてでしたが、とても感情移入がしやすかったですし、元気いっぱいに一生懸命演じさせていただきました。歌もシステムもキャラクターデザインも、みんなすごくかわいらしいので、たくさんプレイして彼女たちをかわいがってください!
(C)FELISTELLA / THINK&FEEL 2015
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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