井上幸喜さんのコメント

　『クーロンズ・ゲート』にはPSが発売される以前から携わっており、発売してから今年で18年を迎えます。

　本作は僕が初めてのキャラクターデザインの仕事をした作品ということもあり、大変思い入れがありますが、まさか約20年経ってから原画展や設定資料集の販売といった機会に恵まれるとは思っていませんでした。お話をいただいたときには不安もあったのですが、ファンのみなさんからの反響が大きく、今回実施させていただくことになりました。

　『クーロンズ・ゲート』には、一度ハマってしまうと抜け出せないような、底なし沼のような深みと魅力があると思います。原画展を通して、そういった魅力を感じていただければうれしいです。

　また本作は、ゲームという文化が始まったころに発売された作品でもあるので、“歴史書”といった形でも楽しんでいただけるのではないかと思っています。

　僕はまだ現役でゲームクリエイターとしての仕事をしていますが、周囲の同年代の方は辞めてしまった人もいます。だからこそこの機会に、当時の楽しさや感動といったもの、“おじさんパワー”を感じていただきたいです。

　ここに展示してあるイラストは、人に見せるためのものではなく自分がCG制作をする際に参考にするために描いたものなので、見たことがある人はいないはず！　スタッフだけが着用したスカジャンや少数店舗で展示された販促用フィギュアなどもあるので、『クーロンズ・ゲート』ファンの人はぜひ足を運んでいただければと思います。