News

2015年7月11日(土)

『ロイフラ』茅野愛衣さん×開発者対談。人気の秘訣はギャップ萌えのキャラクター!

文:リプトン熊田

 サイバーエージェントがサービス展開するスマートフォン用アプリ『ロイヤルフラッシュヒーローズ(ロイフラ)』。本作の開発者と出演声優による対談企画をお届けします。

『ロイフラ』

 『ロイフラ』は、RPGの戦闘パートにポーカーの要素を織り交ぜた“ポーカー・コマンド・バトルRPG”。Android版が4月9日、iOS版が5月28日に配信され、iOS版の提供開始からわずか6日目で100万ダウンロードを達成した人気タイトルです。

 今回は、『ロイフラ』のプロデューサーを務めるサイバーエージェントの稲佐将大さんと、本作で主人公の姉・セリーナの声を担当している茅野愛衣さんの対談をお届けします。(※記事中は敬称略)

『ロイフラ』
▲声優の茅野愛衣さん(写真左)と稲佐将大プロデューサー(写真右)。

茅野:まずは『ロイフラ』100万ダウンロード突破、おめでとうございます!

稲佐:ありがとうございます! 本作はAndroid版の先行スタートだったので、iOSユーザーの皆さんはお待たせしてしまってすみませんでした。今はようやく両方で出せたということで、感慨深いものがあります。

 予想よりも早く100万ダウンロードを達成できて、しかもお客様からは非常にいい反応をいただけてホッとしているというか、正直、意外というか(笑)。もちろんそうなるように頑張ってはいたのですが、『ロイフラ』は技術的にもゲームシステム的にも「今、世にないものを」というチャレンジをした作品なので、実際にそれがお客様にどう受け入れられるか、配信直前までは不安が大きかったですね。

 正直なところ「出してみないとわからない」という部分も多いですし、不安があっても止まるわけにはいかないので、信じて進んでいったわけですが……いざそれをお客様の前に出した時に、いい評価や楽しいという声をたくさんいただけて、「よかったぁーーー!! 勝ったぁーーーー!!!!」みたいな!(声を大にして)

茅野:スタッフの皆さんで祝勝会みたいのはやられたんですか?

稲佐:Android版配信のあともずっとバタバタしていて、iOS版を出せたのがついこの間なので……7月中には何かやりたいですね。開発スタッフやサポートメンバーもみんな呼んで“ロイヤルフラッシュ祭り”をやろうかと(笑)。

茅野:“ロイヤルフラッシュ祭り”ってすごく気になる名前ですね! 夏ですし、お祭りいいですね。

稲佐:本当は去年の冬くらいにリリースするって言っていたんですけど、よりよい状態でお届けしたかったのでこの時期になりました。

茅野:『ロイフラ』はキャラクターやストーリー、戦闘といろいろこだわりポイントが多い作品だと思うのですが、プレイヤーさん的にはどんな部分が人気なのでしょう?

稲佐:ありがたいことに、今挙げていただいたところすべていい評価をいただいています。僕自身の考えとしては、やはりバトルの部分が新しくておもしろいものにできたからこそ、こういった結果につながったのかなと。

 弊社的に“挑戦”であった3Dキャラのモデリングもかなりかわいくできましたし、バトル演出も派手で気持ちのいい感じにできたので、そういった部分がプラスαの評価になったのだと思っています。プレイヤーさんからは「演出についてはもうコンシューマーレベルだよね」という声もいただけていて、開発としては本当にうれしいですね。

 あと、これらの戦闘システムだけでもゲームとしては十分成り立つと思ってはいるのですが、さらにキャラクターにもこだわることで、他のキャラ重視の作品と同じくらいキャラに愛着を持っていただける内容にできたのではないかと。これはもちろんご協力いただいている声優さんのおかげですし、あとはストーリーやキャラ設定の魅力でもあるのかなと思っています。

『ロイフラ』

茅野:ストーリーは、最初のチュートリアルの段階からセリーナがすごく前面に出ていますよね(笑)。

稲佐:全開ですね。最初はセリーナたちの父親が世界の命運をかけて死闘を繰り広げているんですが、敗北して命を落としてしまうんですね。そこからシーンが10年後に切り替わってセリーナと主人公が出てくるんですけど「え、さっきまでのシリアスはどこに?」と(笑)。

茅野:チュートリアル冒頭で死んでしまったお父さん、すごくカッコよかったので幽霊でも出てきてほしいです!

『ロイフラ』
『ロイフラ』

稲佐:う~ん、ひょっとしたら出てくるかもしれないですねぇ(笑)。ストーリーに関しても、かなり好評をいただいていまして。元々このゲームを作る時に、ストーリーについてもちゃんとしたものを作りたいと思っていたんですが、シリアス路線とかガッツリ長い内容のものは避けたかったんです。

 というのも、本作はまず戦闘システムが複雑だという部分がありまして。それにともない、プレイヤーがやらなければいけないユニット育成や隊列編成などのボリュームが相当あるので、ストーリーまでボリューミーにしてしまうと、遊んでいて疲れてしまうんじゃないかと。なのでサクサク読めて、でも記憶には残るコミカルなものをお願いしますということで、信頼できるシナリオライターさんにお願いしたんです。結果、こちらの要望以上のものを上げていただけました。

茅野:キャラクターもみんな個性的ですよね。

稲佐:ありがとうございます! 開発初期のころ、どういうキャラを出そうかというところで意識していたのは、ギャップというか“○○なのに××”みたいな要素なんですよ。たとえば“ベアトリーチェ”というキャラがいるんですけど、メイドなのに家事全般が苦手で家の掃除はできないんですが、マフィアとかを相手にした街の掃除は得意という(笑)。

 茅野さんに演じていただいた“ハルカ・カンナギ”も、鬼なのに控えめでお淑やかとか。あとは、人気キャラの“ヒース”というナイトがいるんですが、彼は本当にカッコよくて内面的にもまさに英雄なんです。なのにものすごい方向音痴。どんな危機的状況にも勇敢に立ち向かおうとするんですが、目的地には迷ってたどり着けないと。

『ロイフラ』
『ロイフラ』
『ロイフラ』

茅野:それって結果的に行けていないのでは!?

稲佐:はい(笑)。そういう“○○なのに××”という要素でキャラの魅力を出していけないかな、というところを最初は意識していました。

茅野:ギャップ萌えっていうことなんでしょうか。

稲佐:そうですね。特に先ほどのヒースは、女性プレイヤーさんからよくギャップ萌えと言われています。カッコいいのにちょっと残念な子と。

茅野:確かに完璧すぎるよりは、どこかちょっと抜けているほうが愛着はわきやすいですよね。男性もそういうギャップ萌えが好きなものなんですか?

稲佐:男性全般についてはわかりませんが、僕はギャップ萌えが好きです!

茅野:それで『ロイフラ』の評判がいいということは、男女問わずみんなギャップが好きということですね。全人類のツボですね!

稲佐:うまくツボを突けてよかったです!(笑)

『ロイフラ』

茅野:あと先ほどのストーリーのお話で、ユニットキャラそれぞれに個別ストーリーがあるのもすごいなと思いました。

稲佐:レアリティが“R(レア)”以上のキャラにはすべて個別ストーリーを付けてみました。正直コスト的にも工数的にも大変なんですが、それでも入れた大きな理由としては、本作は必要になるユニットが他のゲームに比べてすごく多いというところが挙げられます。

 1つのデッキに3体~5体くらいのユニットが主流の中、『ロイフラ』の場合は最大9体ですからね。さらに状況に応じてデッキ内のユニットを入れ替えるようなゲームデザインになっているので、恐ろしくたくさんのユニットが必要になるんですよ。

 そこは開発の初期段階で見えていたんですが、じゃあプレイヤーさんがいくつものデッキをすべてSRやSSRのユニットでそろえられるかというと、そこまでやり込んでいただけるのはごく一部だろうなと。そうなると大部分の方はRのユニットも育てていくわけですが、そこでRに個別ストーリーがないという状況は、僕がプレイヤーだったら嫌だなと思ったんです。

『ロイフラ』

 Rでもちゃんと育てていけば、SSRまでとはいかないまでもデッキの中で活躍できるようにしたかったし、長い時間と努力を費やして育てていく対象に対して、ちゃんとストーリーも付いていて、キャラの魅力も理解できて愛着もわいていく――そんな流れを作りたかったので、たとえ労力的に大変であっても、Rのユニットにもストーリーを入れようということになりました。

『ロイフラ』

茅野:ボイスにいたっては全キャラに付いていますよね?

稲佐:はい! 全キャラにボイスが付いています! 今現在150近いキャラがいるんですけど、Android版を出した時にはすでに100弱くらいいました。

茅野:じゃあきっと収録もすごい大変ですよね……。

稲佐:そうなんです……1人の声優さんにつき何キャラか担当していただいたとしても、相当な数ですね。

茅野:収録の時に印象深かった方っていらっしゃいますか?

稲佐:『ロイフラ』の一番最初の収録が“ロボ”というキャラで、松田颯水さんに声をお願いしたんですが、なにぶん開発初期の頃だったのでどういうものができ上がるのかっていうイメージがほぼなかったんですね。ゲームシステムも完成前でしたし。キャラのイラストだけは上がっていたんですが、いざ収録に立ち会ったらメチャクチャかわいかったんですよ! このボイスを聞いた時に「あ、いけるな」と確信したのを覚えています。

『ロイフラ』

 あとは日笠陽子さん演じる“ヴィクトリア”というキャラがいるんですが、美少女ハーレムを作るのが夢という、ぶっちゃけ変態なんですね(笑)。で、収録の時に百合っぽいキャラでお願いしたところ、あまりにお上手で「あれ、日笠さん……本当にそうなのでは……?」と。それくらいリアリティがありました!

『ロイフラ』

茅野:そこまで……! ええと、『ロイフラ』では、今後アップデートなども行われるんですよね?

稲佐:まだ具体的な実装時期は未定なんですが、バトルの中に今までとはちょっと違った工夫や対策をしなくてはならないような敵、あるいは攻撃を入れるべく開発を進めています。さらに深くデッキ構成を練り込んでいただく楽しみの1つになればいいなと思っていますので、ご期待ください。

 現在、ゲーム内イベントとしてレスキューイベントとストーリークエスト、チャレンジクエストの3種類を展開していますが、皆さんそろそろ慣れてきているかと思いますので、その辺りのおもしろそうな新企画をいくつか精査しています。こちらも時期は未定ですが、楽しみにしていただけるとうれしいです。

茅野:楽しみにしています!

稲佐:ゲーム性が複雑なので、結構伝わりにくいところとか、僕らとしても伝え切れていないところとか、皆様のかゆいところに手が届いていないところとか、たくさんあるかと思います。そういうところをきっちりと、細かいところまで改善修正していきながら、先ほどのような新しい遊びについても同時に進めていきたいと思っていますので、引き続き『ロイフラ』をお楽しみいただければと思っています。今後ともよろしくお願いいたします!

(C)CyberAgent, Inc. All Rights Reserved.

データ

関連サイト