2015年7月18日(土)
スマホ版『ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード』レビュー。本格RPGとして高評価
スクウェア・エニックスが配信中のiOS/Android用アプリ『ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード』。本作のレビューをライターのイナバがお届けします。
『ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード』は仲間にしたモンスターでパレード(パーティ)を組み、物語の目的となるメインクエストを攻略していくRPG。モンスターの育成や本作オリジナルの物語、タッチ操作でモンスターをつまんで動かす形でのバトルを楽しむことができます。
本作のレビューをお届けする前にとにかく見ていただきたいのが、モンスターの表情豊かな2Dアニメーションです。敵を攻撃する時や、やられる時のユニークな姿は、見ていて飽きません!
というわけで、さっそく筆者の好きなキングスライムを見てもらいましょう。
▲ダメージを受けた時にひるむキングスライム。 |
▲つままれている時の表情はたまりません! |
つままれている時や、じゅもんを唱えている時のヘン顔は実におもしろいです! どのモンスターにもこれだけのアニメーションが用意されているので、本当に見ているだけで楽しめます。
さて、前置きはこれぐらいにして、モンスターのアクションや育成を楽しめる本作を遊んだ感想をお届けしていきます!
仲間と一緒に壮大な冒険に出よう!
本作では主人公は新米のキャラバンマスターとなり、仲間たちとともに大陸の各地を冒険をすることになります。冒険の道中には、さまざまな町やお城があり、そこでは世界のナゾに迫る多彩なストーリーが展開していきます。
▲本作の主人公(中央)。幼い頃からキャラバンマスターになるのが夢で、今回の出来事をきっかけに旅立ちます。 |
▲幼い頃から一緒の相棒のスラリン。 |
▲いにしえの巫女・クロナ。少々勝気な女の子です。 |
大陸の外れの村で生活していたのに、急に世界の命運を握ることになる主人公……。こういった物語の幕開け方もなんだか『DQ』シリーズっぽいですよね。
また、ストーリー中には『DQ』シリーズでおなじみの“はい”、“いいえ”という2択も登場。“いいえ”を何回選んでも聞き返される演出もあり、思わずニヤリとさせられました。
▲“はい”を選ぶまで聞き返される演出は『DQ』ファンならピンとくるのでは? |
旅の仲間は個性派ぞろい。相棒のスライム・スラリンや、いにしえの巫女・クロナ、紳士的なしゃべり方をする魔法の腕・ハンド、主人公を慕うギャロなどがいて、まさに『DQ』シリーズらしいメンバーが揃っていると感じました。
▲ギャロ(中央)。主人公のことを隊長と慕っています。 |
本作では旅の仲間以外にも、大陸の各地で多くのキャラクターと出会います。先ほどモンスターの表情が豊かだと書きましたが、その他のキャラクターもイベントシーンでさまざまな表情を見せてくれます!
驚く仕草などにも細かいアニメーションが用意されており、キャラクターの感情がより伝わってきますね。
▲イベントシーンで驚くクロナ。キャラクターもモンスターの動きと同じくらい表情豊かです。 |
ちなみにメインキャラクターだけでなく、宿屋の主人や村人といったサブキャラクターにもアニメーションが用意されていて、こだわりが感じられます。
▲教会の神父などのサブキャラクターもしっかり動きます! |
何度でも言いますが、本作ではモンスターやキャラクターたちがとにかく動くので、ぜひその目で確かめてほしいです!
スマホのタッチ操作で簡単バトル! 戦術的にモンスターを動かそう
本作では『DQ』シリーズでおなじみのスライムや、ももんじゃなどのモンスターたちが登場し、お気に入りのモンスターたちでパレードを組むことができます。
メインとなるバトルでは、タッチ操作で簡単に戦闘を進めることができます。バトル中、敵モンスターと遭遇すると、仲間のモンスターが自動的に敵モンスターと戦闘を行ってくれます。
オートバトルを書くと「なんだか見ているだけのバトルなのかな?」と感じてしまうかもしれませんが、プレイヤーが介在できる要素がたくさん用意されています。
敵モンスターをタッチして選択することで集中攻撃をさせることはもちろんですが、これ以外にもタッチでさまざまなことができます。
なんと本作では仲間モンスターをタッチで“つまむ”ことができるんです! タッチでつまむことで攻撃したいモンスターの前に仲間モンスターを移動させたり、HPが減ったモンスターをタッチでつまんで後列へ移動させ、敵から狙われにくくしたりすることも可能です。
▲モンスターはつまんで移動させることができます。 |
さらにモンスターをタッチでつかんでいる間、そのモンスターが攻撃を受けなくなるところが超重要! 仲間モンスターがやられそうになったらタッチでつまむこともポイントです。
例えば、超強力な2回攻撃をしてくる相手と戦う時などは、2回目の攻撃だけでも仲間モンスターをきちんとつまんで回避すると、ダメージを大幅に軽減できます。強力な範囲攻撃が来た時だって、1体だけでも攻撃を回避させておけば、それだけ戦いが有利になります。
とにかく本作における“つまむ”は重要なので、ゲームを遊ぶ時にはぜひ意識して使いこなしてほしいと思います!
その他にも、プレイヤーはタッチ操作を駆使して仲間モンスターのサポートを行うことができます。
画面右下の“やくそう”コマンドをタッチすると、仲間モンスターのHPを回復させることができます。ただし、ちゃんとやくそうを所持していないと使えませんので、こまめに補充することを心がけましょう!
画面左上の“あつまれ”コマンドをタッチするとでは主人公の馬車の前に仲間モンスターを集合させることができます。馬車が攻撃を受けるとバトルが失敗になるので敵モンスターが接近してきた時はこのコマンドをタッチしましょう。
敵が範囲攻撃を使ってくる時に“あつまれ”で全仲間モンスターを移動させて、被害を減らすこともできますよ。
そして、画面左下の“さくせん”コマンドをタッチすると仲間モンスターに指示を出すことができます。さくせん内容は以下の通り。
●“さくせん”の種類
・ガンガンいこうぜ:MPを気にせず、全力で敵をできるだけ早く倒そうとします。
・バッチリがんばれ:攻撃と守備のバランスが取れたムダのない作戦です。状況に応じて“とくぎ”も使います。
・いのちだいじに:仲間のHPに気を配り、早めに回復呪文などを使います。
・サポートたのむぜ:ステータス強化の“とくぎ”がある場合に、優先して使います。
・せんりょくうばえ:敵を状態異常、ステータスダウンさせる“とくぎ”がある場合に、優先して使います。
・MPつかうな:MPを使わずに戦います。
どれも『DQ』シリーズでおなじみのものですね。敵を素早く倒したい時は“ガンガンいこうぜ”、ボス戦に備えてMPを温存しておきたい時は“MPつかうな”といった、“さくせん”をバトルで使い分けることがポイント!
ちなみに仲間モンスターが“とくぎ”を使おうとした時にそのモンスターをタッチをすることで“とくぎ”を使うのをやめさせることができます。MPがもったいないと思う時などに有効ですね。
その他、パレード中に落ちている宝箱をタッチすることで拾えたり、活躍したモンスターをタッチして“グッジョブ”を送ることでHPを少し回復できたりと、ちゃんと画面を見ながら遊ぶと得をする要素もたくさんあります。
とはいえ、個人的には格下の敵を相手にする時は完全にオートバトルにまかせることが多いんですよね。ずっと画面を見続けなくても遊べるバランスなので、仕事の合間にもついつい経験値稼ぎを楽しんでいます!
このように、オートバトルを基本としながらもいろいろと指示を出せるので、戦術性が高いバトルを楽しむことができます。このバトルの楽しさも、本作の大きな特徴の1つです!
最強モンスターを目指せ! 育成やカスタマイズも楽しい!!
本作では『DQ』シリーズに登場するモンスターと一緒にパレード(パーティ)を組むことができます。“スライム”といった小さいモンスターから、“キングスライム”のように大きいモンスターとまで、その種類はとても幅広いです。
配信開始直後の目玉モンスターとして“りゅうおう”も用意されており、ボス級の敵も含めてたくさんのモンスターを仲間にすることができます。
基本的にはバトルで倒したモンスターをスカウトし、うまく成功すると仲間にできる流れです。強いモンスターほど仲間にできる確率(スカウトりつ)は低いのですが、アイテムの“ほねつきにく”を使うことで成功率をアップできます。
▲モンスターにはさまざま種類が存在します。 |
▲“たんけんスカウト”の“おやぶんの洞くつ”では高ランクのモンスターを仲間にすることができます。中には“りゅうおう”も!? |
▲“たんけんスカウト”では、探索する“洞くつ”によってジェムかゴールドが必要になります。 |
仲間モンスターにはそれぞれコスト(おもさ)が設定されており、パレードに入れられるモンスター数は最大5体までとなります。
バランスよくパレードを組むもよし、強いモンスターの少数精鋭で挑むもよしと、パレードの組み合わせを考えるだけでも「楽しい!」と感じました。
ちなみに、筆者は強いモンスターでガンガン進むのが好きなので、コスト制限めいっぱいに“ブリザード”や“キングスライム”といった高ランクの高コストモンスターでパレードを組んで冒険しています。
序盤ではコストの関係上、高ランクのモンスターだけだとパレードを組める数が少なくなるので、画面いっぱいにモンスターが動くのを見たい人はコストが低いモンスターだけでパレードを組むのもよいかもしれませんね!
▲モンスターのコストを把握して自分だけのパレードを作りましょう! |
本作では好きなモンスターでパレードを組めるだけでなく、モンスターを育成できるシステムが充実しているのも特徴です。育成では自分好みのモンスターに成長させることができます。
具体的なモンスターの育成方法ですが、基本的にはバトルで敵を倒して経験値を稼ぎ、レベルアップしていく流れです。レベルが上がると、新たなとくぎを覚えていきます。
その他、“気合伝授”で気合(経験値)を受け渡ししてレベルアップすることもできます。気合をあげる側のモンスターはいなくなってしまいますが、わざわざバトルをしなくても経験値を底上げできるので便利です。
こうして育てたモンスターは“配合”することでさらに強くなっていきます。“配合”は同じモンスター同士で、かつレベルが10以上ないと行えませんが、“才能開花”によって新たな“特性”を覚えるチャンスが生まれますし、何度も配合をすることで追加の“特性”を得ることもできます。
▲“才能開花”では“特性”を新たに取得することができます。特定の呪文の効果がアップする、連続攻撃できるようになるなど、さまざまな効果があります。 |
高ランクのモンスター同士を配合させるのは非常に大変ですが、ほぼ全モンスターを配合ができるタマゴロンというモンスターもいるので、うまく利用していきたいところですね。
また、モンスターには1つだけですがアイテムを装備させることができます。成長させたけど攻撃や防御力が不安……なんて人は、メインのモンスターにアイテムを装備させておけば安心です!
装備品を合成して強くすることもできるので、本当にやり込み派ゲーマーにとってはうれしい限りですね。
といった感じで、育成要素が存分に詰まった本作。自分だけのお気に入りのモンスターをどんどん強くしていきましょう!
PCブラウザ版の『モンパレ』との違いについて
最後になりますが、PCブラウザで展開している『ドラゴンクエスト モンスターパレード』を遊んでいる方も多いと思いますので、スマホ版との違いについても軽く紹介しようと思います。
基本的には同じストーリーで同じシステムとなっているので、PCブラウザ版を楽しめた人はスマホ版も同じように楽しめると思います。
ただ、これは個人的な感覚ですが、タッチ操作で直感的に遊べるスマホ版は、より気軽に楽しめると思います。バトル中に“やくそう”を使う時やフィールドでルーラを使う時、PCブラウザ版ではコマンドを選択して進める流れでしたが、スマホ版はアイコンをタッチする流れなので遊びやすいです。
仲間モンスターを増やす“たんけんスカウト”についても、PCブラウザ版ではアイテム+仲間モンスターを派遣して実時間の経過を待つ仕組みでしたが、スマホ版はアイテム消費だけですぐに結果が出るのでスムーズです。
何より大きな違いは、スマホ版はメインストーリーを遊ぶ際にスタミナ消費がないこと! 期間限定イベントに挑む時以外はスタミナ消費がないので、時間があればじっくりと経験値稼ぎをできますし、酒場で受注できるサブクエスト(依頼)を楽しむことができます。
もちろん、PCブラウザ版のほうが先のストーリーまで楽しめますし、仲間にできるモンスターの種類も多いので、スマホ版が気になった人はPCブラウザ版を遊んでみるのもよいかもしれませんね。ただ、プレイデータを共有できるわけではありませんので、その点はご注意ください。
【まとめ】『DQ』シリーズのモンスターや、育成が好きな人にオススメ!
本作ではモンスターのアニメーションが豊富に用意されており、かわいく、時には激しく動くモンスターは見ていて愛らしく感じます。
また自分好みのモンスターに成長させることができるシステムがそろっているので、『DQ』シリーズのモンスターが好きな人や、モンスターの育成を楽しみたいという方にオススメします!
最初のころは期間限定イベントが難しく感じますが、ちゃんとモンスターを育成していくとクリアできるようになっていきます。当たり前のことですが、遊んだぶんだけ強くなって先に進めるようになるという、RPGらしいバランスになっているわけです。
個人的には、『DQIII』とかで味わった“橋をわたる感覚”に近かったですね。考えなしに期間限定イベントに挑むとひどいことになりますが、そのハードルを越えられるようになると、獲得経験値や報酬がおいしくて、さらにもう一段階強くなれるという感覚。
そういう意味では、昔ながらのRPGファンにも楽しめるゲームだと思いますので、ぜひ一度遊んでみてもらえればと思います。7月24日までは“200万ダウンロード突破記念キャンペーン”で1,000ジェム&タマゴロンがもらえるので、めちゃくちゃお得ですよ!
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