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2015年7月10日(金)

『三国戦紀WEB』に織田信長が登場!? OBT開始に合わせて運営プロデューサーに直撃インタビュー

文:相川ハクブン

 台湾・International Games System社が開発を担当し、日本ではライオンズフィルムが運営する新作ブラウザアクションRPG『三国戦紀WEB』のオープンベータテストが、いよいよ本日7月10日からスタートします!

『三国戦紀WEB』

『三国戦紀WEB』ゲーム紹介記事はこちら
『三国戦紀WEB』台湾の開発スタッフによる解説記事はこちら

 本作のベースとなった『三国戦紀』は、かつてゲームセンターなどでコアなファンに熱狂的に支持されたシリーズで、最初のタイトルが登場したのは、なんと1999年! 歴史が長いシリーズだけに、クローズドベータテストではかなりやり込み派のプレイヤーも多かったそうです。今回、クローズドベータテストでの反響や、それを踏まえての変更点などを、運営プロデューサーの坪田律紀さん(ライオンズフィルム)にいろいろと聞いてきました!

『三国戦紀WEB』
▲『三国戦紀WEB』運営プロデューサーの坪田律紀さん。これまでにいくつものオンラインゲームの運営を手掛けてきている。

すべてが爽快な『三国戦紀WEB』! 正式サービスに向けてOBT開始

――いよいよ『三国戦紀WEB』のオープンベータテストが始まりますね! まずはクローズドベータテストに参加していないプレイヤーのために、あらためて本作がどういうゲームなのかを教えてください。

坪田:ひと言でまとめると、“強さを実感するゲーム”です。敵の強さもそうですし、ライバルの強さもそうですし、当然ながら自分の強さもそうですが、とにかく何かアクションをすることでキャラクターが強化されていく。その強化という部分を、さまざまなアクションを通じて身をもって実感できる、手ごたえのあるゲームです。

 ゲームのキャッチコピーとしては“異常爽快アクション”と銘打たせていただいていますが(笑)、ブラウザでここまで爽快に遊べるアクションゲームは、なかなか他にないんじゃないかと考えています。操作のしやすさとか遊びやすさ、ブラウザという環境の軽さ、すべてが爽快です!

――本作を遊ぶプレイヤーが、どういったスタイルで楽しんでいくとお考えですか?

坪田:プレイサイクルとしては、クエストを受けてダンジョンをクリアし、その報酬などで英雄キャラを強化していく、という手順を繰り返していく形になると思います。キャラの強化にはお金が必要なのですが、その資金はゲーム内のさまざまな場面で獲得できます。

 どういった部分を重点的に強化していくかは、すべてプレイヤー次第ですね。強化する部分によって特性などがだいぶ異なってきますので、同じキャラを選んでも、全然違う戦闘スタイルに進化していくかと思います。

『三国戦紀WEB』
▲敵を倒すだけなら、さほど難しいこともなく爽快にプレイできます。ただし、コンボを極めるプレイになると難易度がぐっと増す奥深さが魅力!

――攻撃力を上げていくのか、それともまずは安定して戦えるように防御力を上げていくのか、はたまた味方の武将を強くして楽に戦闘できるようにするのかなど、いろいろ迷ってしまいそうですね。

坪田:そこで、プレイヤーの方が迷われた時のために“強くなりたいボタン”というものを用意しておりまして(笑)。「ここを強くしたい場合には何をしたらよいか」というのを、カテゴリごとに分けて紹介しているので、そのナビゲートを参考にしていただければと思います。

――それはわかりやすいですね。

『三国戦紀WEB』
▲自分のキャラクターのどの部分を成長させていくか……乗り物である馬を成長させることでも強化を図ることが可能です。
『三国戦紀WEB』
▲“強くなりたい”ボタンを押してみたところ。とても細かくカテゴリ分けされているので、困った時はとにかく押してみてください!

CBTでの一番人気は貂蝉! 追加キャラにはどんな特徴が……!?

――クローズドベータテストでは自分の英雄キャラとして、趙雲と貂蝉、孔明の3人が使用可能でしたが、オープンベータテストからは黄芸、関羽、張飛を加えた合計6人の中から選択できるようになります。いただいた資料を拝見すると、クローズドベータテストでは貂蝉が一番人気だったようですね。

坪田:テストに参加してくださった方の約半数が、貂蝉を選んでいました。男性プレイヤーが多かったこともあって、やはり女性キャラの人気が高いですね(笑)。

 加えて、クローズドベータテストはデータが持ち越しがなかったので、それを承知でプレイするという意欲の高い方が集まっていたと思うんです。そのため、上級者向けのキャラクターである貂蝉に人気が集まったということも考えられます。

――あらためて、オープンベータテストから使用可能となる新キャラの説明をお願いします。

坪田:クローズドベータテストではもともと、スタンダードなキャラ、女性キャラ、魔法キャラという感じで、3タイプがそれぞれ異なるという点を重視していました。オープンベータテストからの追加キャラでは、関羽と張飛がダイレクトに攻撃を当てやすいというところで、人気を集めるのではないかと思っています。黄芸は美少女キャラということで、使いたいと考えている方も多いと思うのですが、攻撃を当てた後に敵がノックバックで飛ばされてしまうので、ちょっとクセが強い感じですね。

――現段階では、自分のキャラは1人しか選べない仕様ですよね? 誰を選ぶか、かなり悩んでしまいそうなのですが……。

坪田:1人のプレイヤーが複数のキャラクターを使えるようにならないかと、開発チームと協議しているところです。ただ、実現には少し時間が掛かりそうなので、当面の選択肢としてはキャラを削除する機能を実装します。プレイヤーにとってキャラを削除するメリットはほとんどないのですが、どうしても別のキャラで遊んでみたいという方向けの機能ですね。

――全キャラをひと通り、少しずつ試しては削除して、自分に合った英雄を見つけるということはできるのですね。少し安心しました(笑)。

『三国戦紀WEB』
▲素直な性格の美少女というイメージから、かなり人気が出そうな黄芸。攻撃時にノックバックの効果が発生するため、若干コンボをつなげていくのが難しそう!? 上級者向けですが、遠距離攻撃が中心なのでパーティプレイでは有利かも。

参加者が想定していたよりも“本気”だったCBT

――クローズドベータテストの結果について伺っていきます。日本で『三国戦紀WEB』を遊べる初の機会だったわけですが、手ごたえはいかがでしたか?

坪田:そうですね、ちょっとバランス調整に失敗したこともありまして……。予想していたよりも、がっつりと皆さんがプレイしてくださったので、プレイを進めるのに必要な体力の消費量と比べて、プレイする中で得られる量が全然足りなかったですね。

 実施後のアンケートの要望を見ても、「体力が足りないよ、もっと遊ばせろよ!」という声が非常に多かったです。実際に自分で遊んでみても「物足りないなぁ」と感じましたので、オープンベータテスト以降は調整を掛けて遊びやすくしています。

――想定されていたより、プレイヤーの皆さんが本気だったと(笑)。

坪田:本気でしたね(笑)。アーケードで稼動していた頃に遊んでくださっていた方も多かったようで、「難易度がちょっとぬるいんじゃないか」とか、「もっとスキルを当たりにくくしてほしい」とか、「味方の武将が強すぎる」なんて声もありました。

――もっと厳しくしてほしいという要望ですか。なんだか、他のオンラインゲームとは逆の方を向いている感じですね。

坪田:ただ、難易度に関しては意識して下げています。アクションゲームが苦手な方でも気軽に楽しめるようにしたかったので……。こだわり派のプレイヤーに対しては、「パーフェクトでクリアしなければいけない」とか「コンボ数を○回以上」とか、細かいところでの“深み”のようなものを用意していますので、ぜひそういった方面でのチャレンジをしてほしいと思っています。

 逆に、コアでないプレイヤーの方からは「チュートリアルが足りない」という意見をいただいています。台湾で開発されたゲームですので、日本ではあまりない独自のシステムが多数搭載されているんです。そういった部分の説明についてはあまりフォローできなかったので、オープンベータテスト以降ではもっと細かくチュートリアルを足しています。あとは、プレイを進めるうちにさまざまなコンテンツが開放されていくのですが、そのタイミングが早すぎて混乱するといったことがないように、少し間を空けて開放していくことを考えています。

――なるほど。プレイヤーからの要望で、風変わりなものはありましたか?

坪田:そうですね、“IGS語”というのがありまして……。

――なんですか、それは?

坪田:アーケード版の『三国戦紀』は、日本語へのローカライズが不十分で、おそらく機械翻訳的なもので日本語化を行っていたんですね。その独特な言い回しが逆にユニークでおもしろいというのが、最近になって一部のコミュニティで話題になっていまして。そのせいか、「『三国戦紀WEB』ではIGS語がないからさみしい、選択できるようにしてくれないか」という要望がきています(笑)。

 我々としても、そういう風に楽しんでいた方がいらっしゃることは把握していましたので、公式Twitterなどでは“本日のIGS語”といった企画も行っています。ただ、もっと多くの方に幅広く遊んでいただくためには、IGS語をゲーム内に反映させるのは難しいかな、と(笑)。

――難しいところですね。楽しみとしてはわかるけれど、意識してグレードをダウンさせるのかという話ですものね(笑)。

坪田:運営チームとしては悩みどころですね。運営ブログをIGS語で書くなどは検討はしていきます。

『三国戦紀WEB』
▲イベントはほぼ自動的に進行できます。あえて難度を高くしたい人向けにヒントなしにする機能も搭載!

OBTでのレベルキャップは100! 到達には3カ月以上が必要か!?

――ここまでにご紹介いただいた以外に、オープンベータテストからの新たな変更点はありますか?

坪田:ゲーム内のイベントとして、レイド戦のようなものがあります。強大なボスキャラを相手に皆で一緒に戦うといった内容なのですが、こちらの実施日時については再度検討を行っています。クローズドベータテストは実施期間が週末だったので、プレイヤーの方からは特に不満が出なかったのですが、平日ですとそれぞれのプレイヤーで接続可能な時間帯というのがあると思いますので。すべてのプレイヤーに合わせるのは不可能ですが、なるべく不満の出ない時間帯に実施したいですね。正式サービス以降も、プレイヤーの動向を見て変更することも考えています。

――キャラクターのレベル上限に関して変更はありますか?

坪田:クローズドベータテストではレベル60が上限でしたが、オープンベータテストでは最大でレベル100となります。さらに、正式サービス開始後のアップデートでレベル120まで引き上げる予定です。

――クローズドベータテストで、レベルキャップまで到達したプレイヤーはいましたか?

坪田:いえ、先ほども申し上げましたが、体力の調整で失敗したところがありましたので、物理的に無理でしたね。レベル56ぐらいが最高だったと思います。

――なるほど。オープンベータテストの期間内で、レベル100まで到達するプレイヤーは出てくると思いますか?

坪田:レベル60くらいなら、3日間ほど頑張ればたどり着けるかもしれませんが、レベル100はさすがに厳しいと思います(笑)。想定としては、レベル100到達には3カ月くらいは掛かるんじゃないかと見込んでいます。レベル60くらいまではサクサク上がるんですが、そこから先は1日で1レベル上がればいいほうではないかと……。各種キャンペーンで体力回復ボーナスの付与なども行う予定ですので、もう少し短くなる可能性はあります。

『三国戦紀WEB』

味方武将はガチャで入手! 質を取るか量を取るか?

――台湾でのサービスと、日本でのサービスの違いについて教えてください。グラフィックを日本向けにアレンジされていると伺っていますが、その他に、何か日本向けに変えた点はありますか?

坪田:仲間の武将の入手方法をかなり変更していまして、日本版では武将はガチャで獲得するシステムになっています。台湾ではガチャのシステムが導入されておらず、キャラクターの実績や期間限定のイベントで入手できる仕組みです。そのやり方だと、武将入手のルートや登場タイミングが全プレイヤーで一緒になってしまい、皆が同じ武将を使っている感じになってしまいますので。せっかく個性豊かでユニークな武将がたくさんいるので、自分なりのチョイスを楽しんでもらいたいと考え、このような形を採用しました。

 武将が当たるガチャは、有料のものと無料のものとで2種類を用意させていただきます。日本独自の仕様として“武将コスト”というのがありまして、強い武将はコストが高く、最初のうちはなかなか強い武将を複数連れていくことはできません。武将コストの許容量はレベルが上がるごとに増えていくのですが、序盤の選択肢の1つとして“Dランク武将”を新たに用意しました。

 Dランク武将は決して強くはないのですが、質と量と、どちらを選ぶかはプレイヤーの意思に任せたいという意図です。コストの低い弱い武将でも、さらに成長させて強化することは可能ですので、それぞれのプレイスタイルの差が出ておもしろいのではないでしょうか。

――Dランクの武将は特に固有名詞などがないのですね。“雑兵”とかそんな感じで。

坪田:個人的には、ここに、“熊”とか“虎”なども追加したいのですが……。開発チームにはすでにそのような提案をしてあります(笑)。

――「この人、動物しか連れてない! 猛獣使いか!」みたいな……確かにそれはおもしろそうです(笑)。

坪田:クローズドベータテストでは、仲間武将についても女性キャラの人気が高かったので、これからどんどん増やしていきたいと考えています。実装にはちょっと時間が掛かるかもしれませんが、すべての武将が一度に入手できるわけではないので、少しずつ導入させていただく予定です。

 その他に、武将ごとに異なるボイスを用意したり、ダンジョンの開始時と終了時にボイスを付けたりしているのは、日本独自のシステムとして追加してもらったものです。オプションの設定で“ボイスサウンド”というものがありますので、声が聞こえづらいという人には効果音やBGMのボリュームを調整していただければと思います。

 こちらは調整中ですが、仲間武将もしゃべるように変更しようと考えています。ただ、3人の仲間の武将が全員いっせいにしゃべったら、相当うるさいですね(笑)。武将ごとにオン/オフの機能を付けるか、仲間のうちの“武将1”に設定した武将だけがしゃべる仕様にするなどの提案をしています。

『三国戦紀WEB』
▲通常ガチャからゲットしたランクの低い武将でも、じっくりと育てていけばかなりの戦力に!?
『三国戦紀WEB』
▲敵として、虎などの猛獣が出現することも。さらに近い将来、こいつらを味方として連れて歩ける日が来るかもしれません。

新英雄として馬超が登場! さらに日本オリジナルの織田信長も!?

――ちょっと気が早いかもしれませんが、正式サービス以降の計画について教えてください。

坪田:タイミングは実際の様子を見ての話になりますが、現状の計画では、オープン後3カ月くらいはレベルキャップの開放などは行わない予定です。先ほどもお話しましたが、現状ではレベル100まで到達するのにかなり時間が必要なので(笑)。上限に到達しそうなプレイヤーの進行状況などを見ながら、調整したいと思っています。

――アップデートに関しては、どのくらいの間隔で実施していく予定ですか?

坪田:一応、それもプレイヤーの動向次第ですね。ガチャやイベントの更新、アクセサリーの追加などは随時実施していきたいと考えています。

――すでに計画されている中で、ゲーム内の大きな変更などはありますか?

坪田:プレイヤーキャラ(英雄)の追加でしょうか。現在は6人の追加を計画中で、そのうち1人に関してはなるべく早く実装したいと考えています。

――ズバリ、誰ですか?

坪田:五虎大将軍の1人、馬超です。キャラ自体はもう用意できているので、あとは実装のタイミングですね。現在、開発元と交渉中の“アカウントごとにキャラクターの枠が増やせるシステム”を実装できれば、それに合わせたいと考えています。ただ、そこは未確定なので、なるべく早めに入れようとは思います。

 あとはプレイヤーキャラとして、日本の英雄も用意しています。中でも、織田信長についてはデザインが出来上がっている状態です。本作では、プレイヤーキャラは成長に伴って見た目が変化していくようになっています。信長は、第3段階の姿くらいまでは原型をとどめているのですが、第4段階になると「ロボか!?」という姿になっています(笑)。すでに実装済みの英雄も、後のほうになるとかなりファンタスティックな姿になるのですが……(笑)。

――貂蝉も、なぜかメイド姿に(笑)。かなり奇抜で、日本人のセンスにないものがあるような感じがします。

坪田:台湾独自のものをすべて日本向けに修正してしまうのが本当にいいのか、というのはちょっとありますね。日本国内が舞台ではなく、やはり“三国志”のゲームですし、変に感じるものでも、あえて残すものは残してもいいのではないかと考えています。

『三国戦紀WEB』
▲英雄たちは、成長することで見た目も変化していく……のはいいんだけれど、貂蝉さん、なんでいきなりメイド服なんか着てるんでしょうか(笑)。

『三国戦紀WEB』は敷居の低いブラウザゲーム! 気軽に参加してみよう!!!

――オープンベータテストから正式サービス開始まで3日間ということですが、正式サービス開始のタイミングで何かイベントなどはありますか?

坪田:正式サービス以降は、有料アイテムを買えるようになるのが大きな変化です。特典のシリアルコードなども使えるようになりますので、これまでWebガチャを回していただいた方には、いろんなアイテムがプレゼントされます。クローズドベータテストに参加してくださったプレイヤーにもプレゼントがありますので、それを活用してスタートダッシュを決めていただければと。

 また、イベントもいくつか追加します。タイムアタック専用のダンジョンなどを実装する予定ですので、ぜひチャレンジしてほしいですね。

――それでは最後に、本作に期待する方へのメッセージをお願いします。

坪田:まずは、開発元のInternational Games System社からメッセージをいただいておりますので、そちらから。

●IGS社からのメッセージ

 クローズドベータテストに多くの方に参加していただきまして、ありがとうございました。熱いフィードバックをたくさんいただき、感謝しています。日本のお客様に喜んでいただけるよう、斬新なバージョンアップをやっていきたいと思っていますので、楽しみにしてください。

 日本の運営チームからのメッセージですが、本作『三国戦紀WEB』はダウンロードも要らないブラウザゲームですし、PCスペックもそんなに高いものを要求するものではありません。アクションゲームが得意でなくても気軽に参加できるゲームですので、ぜひ1度触っていただいて、気に入ったらプレイを続けていただけたらと思います。ぜひご期待ください。

――本日はありがとうございました!

『三国戦紀WEB』

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データ

▼『三国戦紀WEB』
■メーカー:ライオンズフィルム
■開発:International Games System
■対応機種:PC
■ジャンル:A・RPG
■サービス開始日:2015年夏予定
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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