2015年7月11日(土)
“風来のシレン展”でキャラデザの長谷川薫さんがライブペインティングを披露! イベントは7月26日まで開催
東京・浅草橋にあるギャラリースペース“ブックマーク浅草橋”で、7月11日~26日に“風来のシレン展”が開催中。そのオープニングイベントが本日7月11日に行われた。
“風来のシレン展”は、スパイク・チュンソフトのPS Vita用RPG『不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス』発売と、『不思議のダンジョン 風来のシレン』シリーズ20周年を記念して開催されるイベント。同イベントでは、クリエイターとコラボしたイラストや設定資料、シリーズ20周年を記念したお祝いメッセージの展示などが行われている。
▲シリーズのパッケージやイラスト、イベントのために用意されたコラボイラストなど、さまざまな展示物が並べられている。中には九州からこのイベントのために、上京したというファンの姿も。 |
また会場では、オリジナルグッズを購入することもできる。オリジナルグッズを購入すると、漫画家・柴田亜美さんの描き下ろしイラストをデザインした“風来のシレン展オリジナルショッパー”に、購入したグッズを入れてもらえる。
▲さまざまなグッズが販売されている。詳細については“風来のシレン展”特設ページで確認してほしい。 |
オープニングイベントには、シリーズのキャラクターデザインを担当する長谷川薫さんが出演。ライブペインティングを行うということで、多くのファンが会場に集まり、入場制限が行われた。
▲長谷川薫さん。1995年に発売されたスーパーファミコン版『不思議のダンジョン2 風来のシレン』から、キャラクターデザインを担当している。 |
登場した長谷川さんは、「こんなに多くの方に集まってもらえるとは思っていませんでした。今日は、苦手なシレンに挑戦します」とコメントし、会場を沸かせた。その後、ペンを手に、多くのシレンジャーが見守る中、イラストにとりかかえり始めた。
▲顔の輪郭から着手。そのまま、目や口など、シレンのパーツを描いていく。 |
▲すでにシレンらしさを見てとれる。三度笠と鎧でシレンらしさがグッと出る。 |
▲影をつけつつ、胴体や装備品を加えていく。 |
▲『風来のシレン』といえば、相棒である語りイタチのコッパは欠かせない。 |
▲全体をさらに細かく仕上げていく。 |
▲ほぼ完成ということで、満面の笑みを浮かべる長谷川さん。 |
▲スペースが余っていたために、マムルを加えることに。 |
▲全体を見つつ、明暗を加えていく。 |
▲最後に本日の日付とサインを入れて完成だ! |
▲“ブックマーク浅草橋”の恒例行事ということで、壁にもイラストとサインをすることに。 |
イラストを描き終えた長谷川さんは、「コッパがカワイくなかったかな?」と笑いながら振り返った。シレンは苦手と言いつつも、三度笠と口にした葉っぱがあるとシレンに見えるから便利とも感じているそうだ。
現在はコンピュータでイラストを書かれているそうで「コンピュータはやり直しがきくんですが、今日は一発描き。そのために逆に自分らしい絵になったかもしれません」と長谷川さんはコメント。最初はキャンパスの固さに苦戦するシーンもあったそうだが、ガリガリと描くことが気持ちよくなっていったことを明かした。
最後に「『風来のシレン』シリーズが20周年を迎えられて、さらにこんなに多くの人に集まっていただけるとは思わなかった。(本日のライブペインティングを)やれるかどうかわからなかったのですが、皆さんにお会いしたかったので、やらせていただきました。今日はありがとうございました」と集まったファンにあいさつした。
また、イベント後に長谷川さんへのインタビューを実施したので、その模様をお届けする。
――まずは、ライブペインティングの感想をお聞かせいただけますか?
こんなに多くの人が来ると思っていなくて……むしろ誰もいなかったらどうしようかなと心配するぐらいだったので、ビックリしました。朝から30人位が並んでいただいたそうで本当にありがたいと改めて思いました。
――普段、大きなキャンバスで描くことはありますか?
いや、ありませんね。イラストの全体が見えなくて大変でしたが、楽しかったです。最初は緊張していたんですが、今回のように大きく描く体験は普段ないので、紙にイラストを描いていたころの気持ちを思い出しました。
――今回、シレンを描かれてみていかがでしたか?
実は、シレンはタイトルごとにタッチや輪郭を話に合わせて変えているのですが、三度笠をつけるとみなシレンになってしまうという便利なキャラです(笑)。100点とは言えないまでも、初めてであることや緊張感などを考えるとよかったと思います。
――最後はマムルを描き足すほど、余裕があったように見えましたが。
早く終わるなと言われていたんです(笑)。多くの方に集まっていただいたので、本当にうれしかったです。
――サインペンの太さを変えられていましたね。
最初は怖かったので細いペンで描いていたのですが、キャンバスが大きいので太いペンでも描けると思って途中で変えました。もう少し固くなるかなと思ったのですが、自分の思ったように描けたと思います。描き心地がよくて、途中からは開放感もあって楽しかったです。
ただ、やり直しがきかないのは怖かったですね。初代はパソコンを使わずに紙で描いていたのですが、その時も一発描きの真剣勝負だったので、そのころの雰囲気がよみがえったかなと思います。
――イベント開始時に「シレンは苦手」という話がありましたが、逆に得意なキャラクターはいますか?
いないんですよ(笑)。実はイラストを描く機会ってあまりなくて、最後の広報用のイラストを2、3枚描くぐらいです。『シレン』シリーズは20年の歴史があるのでずっと描いていますが、新しいキャラクターはソフトが出る時に1枚描いたきりということも多いです。
あえて挙げるとすると、にぎりへんげやぬすっトドみたいな、おふざけで描けるようなキャラクターですかね。
――20年かかわられてきた中で、特に印象的だったタイトルを教えてください。
第1作『不思議のダンジョン2 風来のシレン』はゲーム業界に入ったばかりでわからないこともたくさんありました。
あとは、ナンバリング2作目のニンテンドー64の『不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!』です。シレンの雰囲気は分かったのですが、開発スタッフがいなくて人集めから始めるという、リアルRPGのような感覚でした。いいスタッフが集まって、最終的に自分でもいいものができた達成感がありましたね。
家電量販店に売れ行きを見に行った時、小学生ぐらいの男の子が買ってくれているのを見て感激したことが印象に残っています。
――多数の展示物が用意されていますが、見てほしいオススメは?
正直に言うと見てほしくはないです……昔の絵ほどヘタなので(笑)。ただ、ここまで古いと卒業アルバムを見ているような感覚もあります。時代や流行にあわせて、絵自体がいろいろ変わっているので、その違いも感じられるかと。
――では、ファンに向けてのメッセージをお願いします。
20年間の歴史が詰まっていて、恥ずかしい部分も展示されておりますので、そういったところは見どころです。今回はグッズをたくさん揃えていまして、ひとつひとつを皆でチェックして、いいものになっていると思いますので、そのあたりも注目していただければと思います。
――ありがとうございました。
“風来のシレン展”は7月26日まで開催中。開館時間は10:00~19:00で無料。秋葉原の隣駅、浅草橋駅から徒歩2分なので、運命神 リーバに導かれた人はぜひ立ち寄ってほしい。
▲ギャラリーには、フォトスペースも用意されている。三度笠と縞合羽に加え、刀やおにぎり、巻物にコッパなどの小道具もあるので、活用してみては? |
▲会場前では、缶バッジを回すことが可能だ。 |
▲長谷川さんの描き下ろしイラストを使用した『コッパつままれ』と『マムルつままれ』が展示されていた。こちらは9月17~20日に開催される東京ゲームショウ2015で先行販売される予定だ。 |
▲グッドスマイルカンパニーの手掛ける『ねんどろいど』シリーズにシレンが登場。コッパが倒れているようだが、“クロンの突風”でも吹いたのだろうか? |
■“風来のシレン展”概要
【期間】2015年7月11~26日
【時間】10:00~19:00
【会場】ブックマーク浅草橋
【住所】〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-21-6 宝山ビル1階
【主催】カフェレオ
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