2015年7月27日(月)
発売中のPS4/PS3用アクションゲーム『戦国BASARA4 皇』オープニングテーマを手がける、T.M.Revolution・西川貴教さんへのインタビューを掲載する。
西川さんは、T.M.Revolutionだけでなく、ロックバンド・abingdon boys schoolとしても、『戦国BASARA』シリーズの曲にかかわっているアーティスト。また、アニメ『戦国BASARA Judge End』ではオリジナルキャラの酒井忠次を演じ、話題となった。
インタビューでは、本作のオープニングテーマ『DOUBLE-DEAL』から始まり、西川さんの『戦国BASARA』への印象や10周年への想いなどを語ってもらっている。『戦国BASARA』ファンだけでなく、同氏のファンもぜひご覧いただきたい。
▲T.M.Revolution・西川貴教さん。 |
――『4 皇』のオープニングテーマ『DOUBLE-DEAL』に込められた意味を教えてください。
ご存知のとおり『4 皇』には、ルーレットが発動する新システムがあります。そのギャンブル性から、一か八かのようなところをテーマにしています。
どの武将も史実では若くして命を落としていたりするんですよね。その燃え尽きる様のようなものを楽曲で後押しできたらと思っています。
――『4 皇』を見た時の印象はいかがでしたか?
相変わらずのクオリティだなって思いました。武将ごとに合わせたバサラ技はもちろんなのですが、ルーレットというギャンブル性の高いシステムが実装されたので、同じフィールドでも何回も楽しめるところが魅力的ですよね。
結果によって出る遊びや演出も違っていたりするので、今まで以上に長く遊べる要素が増えているなと思いました。
――『4 皇』には新プレイヤー武将が3人出てきます。どのキャラクターが一番気になりますか?
注目度が高いのはワビ助とサビ助の2つの人格を宿す千利休だと思うのですが、僕は艶っぽい京極マリアが気になります。まだプレイしていないので、作中でどんな声を出してくれるのか楽しみです。
『戦国BASARA』は全体的に女性キャラクターが少ないので、そういった意味でも新たな女性武将はとても魅力的だなと思います。特にProduction I.Gさんが手がけるアニメ版のマリアはむっちりしているのでいいですね。僕は個人的にBMIが22以上ある人が好きです。理想は気をつけをしたときに、腿の間にすき間がない感じ。無理なダイエットは絶対ダメです!!
――シリーズは今年で10周年になりますが、西川さんにとって、『戦国BASARA』と歩んできた10年は振り返ってみてどんなものでしたか?
『crosswise』という楽曲で『戦国BASARA』と出会いました。正直な話をすると、そのときはここまで長く愛していただける作品になるとは思いもしませんでした。こうして10年という長い間ファンの皆様がついてきてくださっているのは、やっぱり制作スタッフの努力や苦心があったんだなと感じます。ユーザー目線というか、楽しんで作っているからこそ長く愛していただけるものになっているんだと思いました。
そして、個性的なキャラクターを支えるキャストの皆さんとの組み合わせの妙によって、元々魅力的な武将たちがさらに何倍も生きたものになっていくんですよね。だからこそ、ゲームを飛び出してアニメや舞台をはじめ、さまざまなものになったんだと思います。『戦国BASARA』って、いわゆるゲームから派生したクロスメディアで展開される模範的な作品ですよね。
――舞台もそうですが、バサラ祭なども1つのイベントとしてコンテンツが完成された気がします。
そうなんですよ。そういった意味でも、各作品に期待している皆さんの予想をいい意味でいかに裏切っていくか。支えてくださるファンが斜め上から殴られる感じの、制作スタッフの意地のような戦いがおもしろいです。
――『4 皇』は千利休がサイキッカーとして登場するなど、ぶっ飛んだ作品になったかもしれませんね。
そういう加減のあまりわからないぶっ飛びかたこそが『戦国BASARA』の魅力だと思っています。小さくまとまり始めると逆におもしろくないですし、『戦国BASARA』らしくない。
今年は10年という節目ではありますが、これは通過点だと思います。今後やってくる15周年、20周年というものに向かって、どんなものを見せてくれるのか……。僕も期待が高まっています。
――ちなみに、初めて『戦国BASARA』を知ったときにどんな感想を抱かれましたか?
戦国武将が天下統一するシミュレーションって、それこそPCゲームのころからあるじゃないですか。史実や歴史を扱った作品が数多あるなかで「いかに史実を裏切っていくか」というのが『戦国BASARA』だったんですよね。
でもそこがこの作品の最大の魅力で。歴史学者の人あたりは、ふざけるなと言っているかもしれませんが「そんなことを気にするゲームじゃないでしょ」と言えるコンテンツになれたことがスゴイと思います。
僕も“戦国”という同じテーマで10年間曲を作り続けてきましたが、開き直らないとできないですからね。逆に「何が悪いの?」というような開き直り感を、今後も大事にしていけたらいいなと思っています。
――この10年間で印象深かったエピソードは?
『2』ぐらいのころだったと思うのですが、シリーズプロデューサーの小林さんが「どうしてもアニメをやりたい」って言っていたんですよ。僕としては、OPやタイトルバックの映像も気に入っていたのでアニメにこだわる必要はないのになって思っていました。
その後、劇場版やTVアニメシリーズになって動く映像を見てからは、その考えは変わりました。アニメーションで『戦国BASARA』のキャラクターたちを描くことで、ゲームをプレイしたときの感情移入の仕方が違ってくるんですよね。キャスティングもそうですが、各キャラクターがのちのち育っていくことを想定して作っているんだと感じました。
――今後やってみたいことはありますか?
TVアニメ『戦国BASARA Judge End』で、僕もついに念願だったいちキャラクターの酒井忠次として登場することができました。次作こそは、自分が演じる武将でプレイしてみたいです。
――『戦国BASARAマガジン』のコメントで、小林プロデューサーは「酒井忠次がプレイヤー武将にはならない」と言っていましたが実現したらうれしいですね。追加されたらどんなキャラクターになってほしいですか?
TVアニメ版をご覧になった方ならおわかりかと思いますが、ザビーとどんな関係になるかによってだいぶ変わると思います。プレイヤー武将として登場するのは『戦国BASARA』とともに歩んだ10年間、ずっと抱き続けた夢なのでいずれなってほしいです。
――女性武将の中で、西川さんご自身がお仕えするとしたら誰がいいですか?
もうみんな夫婦だったり、好きな人がいたりするんですよね。なので僕は、誰がいずれ忠次が側室を迎えることを期待して……彼にムチムチのいい子を迎えさせてあげてください(笑)。
――最後に『戦国BASARA』シリーズのファンの皆様へメッセージをお願いします。
皆さんに愛でていただいたおかげで『戦国BASARA』とともに10年間歩んでくることができました。この10年を振り返ると僕自身もいろいろと思うことはありますが、作品に寄り添う形で楽曲を提供し続けてこられたことがうれしいです。
ちょうどいまツアー中だったりするのですが、その公演の中でも『戦国BASARA』の楽曲は、おのずと大事な部分で披露する機会が多かったりします。それほどT.M.Revolutionにとって『戦国BASARA』は、切っても切れない存在になりました。
最新作『4 皇』は、これまで以上に何度も繰り返し遊んでいただける作品になっていると思います。楽曲も同時に楽しんでいただきつつ、ぜひ末永くプレイしてください!
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