2015年8月8日(土)
8月14~16日に開催される世界最大の同人誌即売会“コミックマーケット88”にて、スマホゲームメーカーのDeNA、グリー(WrightFlyerStudios)、Donutsの3社が共同キャンペーンを実施する。コラボするアプリは、『ハッカドール』『消滅都市』『Tokyo 7thシスターズ』の3タイトル。
▲『Tokyo 7thシスターズ』。 |
▲『消滅都市』。 |
▲『ハッカドール』。 |
・『Tokyo 7thシスターズ』をダウンロードする
・『消滅都市』をダウンロードする
・『ハッカドール』をダウンロードする
この3社が打ち合わせで渋谷ヒカリエのDeNA社内に集まっていると聞き、電撃オンライン企画チームの新人・みょんが突撃取材を敢行した。3社による夢のコラボが実現した経緯や気になる内容を聞いてきた。さらに、コミケ会場で販売されるグッズを先取りして大公開! 3タイトルのファンは必見です!
■今回、取材に応じていただいた皆さん
・株式会社DeNA『ハッカドール』プロデューサーの岩朝暁彦さん
・グリー株式会社『消滅都市』ディレクターの下田翔大さん
・株式会社Donuts『Tokyo 7th シスターズ』プロデューサーの中川尚人さん
▲左から中川尚人さん、下田翔大さん、岩朝暁彦さん。 |
――なぜこの3社がコミケでコラボをしようと思ったのか、きっかけをお聞かせください。
岩朝暁彦さん(以下、岩朝):コラボのきっかけは、コミックマーケットの出展場所が3社となりあっていたことです。
スマホゲーム系のメーカー3社が隣同士になることは初めてだと思います。コミックマーケットの準備会から、「スマホゲームメーカーが集まっておもしろいことをやってくれないかな」という前フリに感じましたね(笑)。
3社による共同キャンペーンが実現すれば、間違いなくおもしろいことができるので、単独でやるよりももっと大勢のお客さまに楽しんでもらいたいという意図があります。
ただ、DeNAとグリーがパートナーシップを結ぶことは、普段はなかなかありません。今回は、コミックマーケットでの大規模なお祭イベントですから、ご一緒しやすいのではないかと思いました。
知り合いのツテを辿って、何とか『消滅都市』の運営チームさんと連絡を取ることができました。Donutsさんとは別件で何回かお会いする機会があったので、連絡は取りやすかったですね。
――DeNAさんからお話を頂いた時、グリーさん、Donutsさんはどう思われましたか?
下田翔大さん(以下、下田):「この3社なら必ずおもしろいことができる!」と、率直に思いましたね。
中川尚人さん(以下、中川):僕らは基本的に他のコンテンツとコラボをすることがありません。
ただ、今回はコミックマーケットというみんなで作るイベントですし、3社が協力したら、そのエリアでもっとおもしろいことができると思い、迷うことなく快諾しました。
――この3社による組み合わせは、相当レアなケースですよね。
下田:そうですね。特にDeNAさんと弊社は、かつてソーシャルゲーム業界でライバル関係にあった2社ですので、コラボは難しいと思われるかもしれませんが、現場間ではクリエイター同士、自然に交流しています。
今回に関しても、お声掛けいただいて、とてもうれしく思っています。と言いますのも、グリーがコミケに参加するのは、今回が初めてのチャレンジです。
今までグリーはこういったイベントに参加してこなかったので、お客さまにもっと寄り添わなければならないと感じています。
『消滅都市』はグリーの先陣を切って、経験を積んで成長しなればならない。そんな中で、みなさんとご一緒させていただけるというのは、すごくありがたいことですね。
――初めて参加することになった、きっかけを教えてください。
下田:お客さまに支えていただきながら日々の運営を継続していく中で、よりお客さまのためになることを、より楽しんでいただけることを考えつづけ、できることは全部やりたいと考えています。
運営をよくすることはもちろんですが、今回のコミケ出展も、お客さまのためにできることの1つだと考えています。初めての参加なので、ご迷惑をかけてしまうこともあると思いますが、DeNAさんやDonutsさんに学ばせていただき、お客さまに恩返しをしたいと思います。
――DonutsさんとDeNAさんは3~4回目の出展になりますね。
中川:2014年の夏に初めて出展したのですが、ブースにお越しいただいた皆さんとの触れ合いがあったかく感じて、すごく印象深いコミケでした。
支配人(プレイヤー)さんたちとブース前で撮った記念撮影の写真は今でも大切にしています。
2014年の冬は、夏の4倍ぐらいの支配人さんにお越しいただいて、大変な混雑となってしまいました。
我々の不手際もあって、列を作るのを止めなければいけないという事態に発展してしまい、ブースにお越しいただいた皆さん、周りのブースの皆さんにも大変なご迷惑をかけてしまいました。今回配置場所を見たとき、お隣に並ぶDeNAさん、GREEさんにご挨拶に行こうと思いました。
岩朝:僕はこの夏が4回目になります。2013年の初参加のときに、周りにマイクロソフトさんやGMOさん、ユニティさんがいて、いろいろとブースの運営などについてアドバイスをいただきました。そのとき頂いたアドバイスや自分の経験談をグリーさんにお話しました。
――コミケに参加する際、一貫して変わらない信念はございますか?
岩朝:ゲームショウなどの“展示会”と違って、コミックマーケットは“同人誌即売会”じゃないですか。本を売っている作家が、お客さまの反応を直接見ることができる情報収集の場だと考えています。
皆さんからの情報を貪欲に受け止め、お客さまやコミケというイベントに失礼がないように、しっかりやろうと思います。ただ毎年、現場はドタバタしていて、お昼を食べながら寝ていることも……(笑)。
中川:僕は2014年の冬からコミケに参加していますが、自分でブースに立つようにしています。やはり現場でお客さんの表情を見るということが大事だと思っています。
あとは、僕らのブースにお越し頂いたら、新しい発見があるようにしたい。ポジティブなコミュニケーションの場になるようにしたいと思っています。
――お互いのアプリの印象をお聞かせください。
岩朝:『ナナシス』はリズムゲーム、『消滅都市』はアクションRPG、『ハッカドール』はニュースアプリ。コンテンツの内容はかぶっていませんが、ファンに愛されているというのが共通点だと思います。どのタイトルもイベントをやると熱いファンの方が来てくれます。
下田:こんなに違う方向性の3つのアプリでありながら、キャラクターが立っているところも共通点だと思っています。そこが一番おもしろいところですね。
岩朝:個人的にアイドルはあまり得意ではありませんが、『ナナシス』はアートやキャラクターデザインがすばらしく、一つ一つのクリエイティブが丁寧に作られているじゃないですか。あれはうらやましく思っています。
『ハッカドール』も歌っていますが、自分主導ではなかったりします。本当にわからなくて……。
ちなみに、うちの奥さんは『ナナシス』と『消滅都市』はプレイしていますが、『ハッカドール』はやってないので、悔しいんです。僕もゲームを作りたい……(笑)。
下田:『ハッカドール』は、とにかくスゴイことをやるな~といつも思います。DeNAさんの新しい展開には普段から興味を持って見ていますが、『ハッカドール』のときは意表を突かれた感じでした(笑)。
岩朝:社内でもその声が多数でした(笑)
下田:キュレーションアプリらしいということはわかりましたが、萌えキャラが登場して、“調教”とか言われて(笑)。「なんだこれは!」と。新しいところに切り込んでいくチャレンジ精神がすごいなって素直に思います。
既存の概念にとらわれずにチャレンジしつづけることは、今、自分がグリーで目指しているところでもありますので、とても共感を覚えました。
『ナナシス』はアプリの満足度が高いんですよ。電撃Appのランキングでもつねに1位ですし。そういうのを見ると悔しいなって思います。
キャラクターを世の中に送り出して、その子たちを育てていくことに関して一級品だと思います。僕らも見習うべき部分が多いですし、もっと頑張ろうと励みになります。
中川:僕は『ハッカドール』がリリースされてしばらくした後に、ハッカドールのディレクターをされているDeNAの寺嶋さんとお話をする機会があったのですが、こんなに自分たちの作っているものを楽しそうに話す人たちがいるんだなと思いました。
サービスのレギュレーションや方針が明確になっていて、一本筋が通っているなと。キャラクターもかわいいし、すごくいいサービスだと思いました。
『消滅都市』は僕、メチャクチャなことを言いますが、記事やTVCMを見て、ランゲーしながら泣くのがコンセプトなの? 泣いたら涙で前が見えなくて走れないじゃん! みたいに思ったのを覚えています(笑)。
最初、不思議なコンセプトだなと思いましたが、そこが引っ掛かりになって実際にプレイしてみたらやってみたら、シンプルにおもしろいし、ストーリーもドラマチックに丁寧に作られていることがわかって。
“感動”をこういう切り口で表現することができるんだなと関心しました。いろんなコンテンツとのコラボも目立ちますよね。
下田:『ナナシス』とは対照的で、僕らはいろいろなコラボをやっています。ただ、こだわりがあって、単純にガチャからキャラクターが出るだけのコラボはやりたくない。コラボキャラであっても、必ずストーリーを用意するようにしています。
中川:世界観に取り込んでいますよね。テーマを一貫して持たせていくのは作り手の強いこだわりで大事なことですが、いざやろうとするとなかなかできないことですからスゴイことだと思います。
下田:貪欲にやらせていただいています。今回も、このコミケ紹介イベントとして、『消滅都市』内に『ハッカドール』を登場させていただきました。ハッカドールとの出会いをきっかけに、主人公の『タクヤ』が幼少の頃を思い出すという、一段踏み込んだ内容になっています(笑) 8/12~8/16までアプリ内で遊べるので、こちらも楽しみにしていただければと思います!
岩朝:コミックマーケットは、コンテンツの同人誌即売会ですからキャラコンテンツに対して親和性の高い人たちが50万人集まる場所。そういう場所に出したいというタイトルには、世界観やキャラクターがきちんと作られているサービスだと思います。
従来のソーシャルカードゲームはあまり出てこないですし。コミケに応募している時点で我々には共通するものがありますよね。
――『ハッカドール』『消滅都市』『Tokyo 7th シスターズ(以下、ナナシス)』がどんな企画をするのか、教えてください!
中川:シンプルなんですけど、3社3タイトルのイラストが入った“うちわ”です。
アプリのタイトルが複数集まってのうちわは、どうやらあまり無いらしいですね。片面に『ハッカドール』と『消滅都市』、もう片面に『ナナシス』のイラストが印刷されています。今回、デザインを用意しましたのでご覧ください。
――かわい~い! ヒロインちゃんのデフォルメなんですね。
岩朝:はい、『ハッカドール』と『消滅都市』は描き下ろしのコラボイラストになっています。本当は『ナナシス』もコラボイラストをやりたかったのですが、コラボはNGということで……。
中川:ナナシスは世界観を混ぜないということをとても大事にしています。最初、GREEさんから3タイトルのコラボイラストのラフを頂いたのですがお断りする形になってしまってすみませんでした!
下田:いえいえ。コンテンツを大切にする強い意思を感じまして、クリエイターとして非常に共感を覚えました。
中川:お二人が寛大で本当に助かりました。我々のワガママを聞き入れていただき、片面を『ナナシス』で使わせていただいています。
岩朝:うちわの裏表にわかれていても、『ナナシス』と他のコンテンツが一緒にあるってことはまずないと思いますので。
コンテンツを守りつつ、ユーザーさんが最大限楽しめるものは何かなと考えたとき、うちわが出てきました。暑い会場で役に立ちますし、パタパタとあおぐので両面とも目に触れやすく、そして記念にもなると。しかも、このうちわは無料で配布しています。
――無料配布なんですね!
岩朝:3日間で8,000~9,000枚を無料配布します。それぞれのタイトルを初めて知ったお客さまが、実際に利用してくれるとうれしいです。
中川:3タイトルを知らない方も、うちわきっかけでブースへ足を運んでもらえたらうれしいですし、楽しんで帰っていただけたら、それが一番幸せです。
――今回のコミケで各社が出展するグッズを教えてください。
中川:アプリのゲームやサービスは、WebサイトやTwitterでの発信がメインになりますので、コミケはユーザーさんとの数少ない触れ合いの場として、すごく大事ですよね。
お越しいただいた皆さんに喜んでもらえるように、今回はブースの造形にも気合を入れています。毎回コミケに来ていただいているお客さんはちょっとビックリすると思います。
ユーザーさんのおかげで装飾もちゃんと作る覚悟ができたといいますか。また、グッズはより多くの支配人さんに行き渡るよう多数ご用意させて頂きました!
▲『Tokyo 7thシスターズ』のグッズを一部公開。Tシャツやお風呂ポスター、タオルなど新デザインが多数登場! |
今回は『Tokyo 7th シスターズ』袋をはじめ、各ユニットの袋を計8種類と、初のサウンドトラックCDを用意しています。袋の中身は、それぞれ異なるデザインのグッズが入っています。
今回のための描き下ろしグッズも登場です。サントラはコミケ先行で販売します。お一人につきご購入いただける個数制限はありますが、数はたくさん用意しましたので、多くの方に手に取っていただけると思います。サントラのジャケットは必見です!
岩朝:Donutsさんのブースを見た感想ですが、ファンの人が見ると、すごく幸せになれるようなブースの造作になっているんです。買い物で並んでいるときやブース前を通っただけでも楽しい気持ちになれると思います。そういうブースの造形をやっている企業は、コミケでは珍しいと思います。
――描き下ろしグッズはテンション上がりますね!
中川:描き下ろしの制作は大変だったと思いますが、すごく素敵な仕上がりになっています。リアルグッズは、こういう機会がないとなかなか作れないので、お客さんに喜んでもらえるようスタッフ一丸となって制作しました。ぜひご期待いただければと思います。
――次はグリーさんお願いします。
下田:お客さまと直に触れ合える少ない機会ですから、スタッフをきちんと動員して、お客さまや周囲の企業さんに迷惑をかけないようにしたいと考えております。
また、僕らがお客さまのご意見を直接聞ける機会としても楽しみにしています。ぜひブースに遊びにきていただき、厳しいご意見も含めて、お聞かせいただけれるとうれしいです。
▲『消滅都市』のTシャツ、iPhoneカバー、ラバーストラップ。 |
▲トートバッグ |
▲クリアファイルが3種類。 |
▲タオル |
グッズについては、描き下ろしイラストのものをかなり用意しておりますので楽しみにしていてください。
キャラクターを前面に出したものから、消滅都市らしいシックな、普段使いできるようなグッズまで、幅広くご用意させていただきました。
さらに、今回はスタッフ本を制作してします。当初は、30ページぐらいを予定していましたが、描き下ろしの表紙からはじまり、中にもたくさんのカラーイラストや、制作秘話などがどんどん足されていき、気がついたら56ページになってしまいました(笑)。
▲『消滅都市』オフィシャルスタッフ本 |
非常に読み応えのあるものになっていますので、ご期待ください。
――スタッフ本は必見ですね! 最後にDeNAさんお願いします。
岩朝:5月のゴールデンウイークに徳島県の“マチ★アソビ”というイベントに出展して、初めて『ハッカドール』の物販を行ったのですが、これが予想以上の大好評でした。売れ残ったらスタッフに配布しようと思っていたのですが、完売してよかったです!
それで、コミケでも物販をすることになって、やるからにはユーザーさんがおもしろがってくれそうなネタグッズを作ることにしました。
前回の冬コミではコミケ会場から毎日ネットで生放送を配信しました。視聴者さんには楽しんでもらえましたが、実はつらかったので今回はやりません(笑)。
――アニメ版権のグッズもあるんですか?
岩朝:原作のイラストだけです。豪華なフード付きタオルやTシャツ、トレーディングカードっぽいモノも作りました(笑)。
▲フード付きタオルとTシャツ。 |
――トレーディングカードっぽいモノですか?(笑)
岩朝:全部で20種類のカードがあって、1パック5枚入っています。
カードには、カードファンならおなじみのセリフが入っていて。「俺のターン! ○○に××のダメージ!」とか。他にも、「今考えた僕の考えた最強の必殺技の名前を大声で叫ぶ」、「自分は社会的に死ぬ」とか、変な文言が多いです(笑)。
それから、ラバーストラップは社内でほしいと言われたので作りました。
――チャレンジしますね(笑)
岩朝:『ハッカドール』のお客さまはノリがいいので、これぐらいやならないと喜んでもらえないと思います(笑)。
コミックマーケットならネタグッズも許されるだろうと思いチャレンジしました。声優さんによるお渡し会も行いますので、お楽しみに!
当日はDeNAの社員を20~30名、現場スタッフとして召集しています。やはり会場でお客さまの表情を見てもらうことで、仕事に対する向き合い方が変わってくると思います。すごくいい経験になるので、ぜひ若手のスタッフに体感してもらいたいと思います。
――最後にコミケへの意気込みや、来場される皆さんへのメッセージをお願いします。
中川:コミケは毎回楽しみにしていますが、同時に怖くもあります。大勢のお越しいただく皆さんに楽しんでもらえるような空間や環境を用意できるように、全スタッフが力を合わせて取り組みたいと思います。新しいアイテムもありますし、お祭り感も楽しみにして頂ければと思います!
下田:IPやキャラクターを作るという道を、『消滅都市』がグリー全体を引っ張る形で歩んでいきたい思っています。初めての体験なので不安はありますが、『消滅都市』を大きく成長させるためにコミケはとても大事なイベントだと考えていますので、全力でいきます!
そして『ナナシス』や『ハッカドール』というタイトルとご一緒できることを、大変うれしく思っております。幸せな場を本当にありがとうございます。
岩朝:コミケで守るべきもの、大事にすべきものは僕なりに理解しているつもりです。それを忠実に遂行しつつ、とにかく人が多いので事故が起きないようにすることが一番第一ですね。
コミケは3日間ありますので、どの日に行くか、どのブースから周るか、何を買おうか、お客さまはすごくシミュレーションすると思います。
他のイベントより熱の入り方が違うので、我々もそれに応えられるオペレーションや企画、ブースの造形で応えたいので、プレッシャーがかかりますね。お客さまの高い熱量に応えられるよう、こちら側も高い熱量と準備、誠意をもって対応したいと思いますので、ぜひブースに来てください!
・『Tokyo 7thシスターズ』をダウンロードする
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(C)Donuts Co. Ltd.
(C)Wright Flyer Studios
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