2015年8月20日(木)
囲恭之介先生が執筆する電撃文庫『バリアクラッカー 神の盾の光と影』の紹介記事をお届けします。
毎年、注目の電撃文庫作家を輩出している、新人小説家の登竜門“電撃小説大賞”。 今回紹介する『バリアクラッカー 神の盾と光の影』(著/囲恭之介 イラスト/KeG)は、その第21回電撃小説大賞<電撃文庫MAGAZINE賞>を受賞した作品です。
ジャンル的には“ゴシック・ミステリー”というべき物語で、聖盾教会の若き異端審問官・ベルヘルミナと情報屋の男が、神の呪いを受けた獣“レプトイド”に関する怪事件に挑んでいきます。
舞台となる千年都市・アーモロートは、人間社会を脅かすトカゲ型の獣“レプトイド”の脅威に直面しています。彼らは地下にコミュニティーを作り、地上に現れては犯罪を繰り繰り返す危険な生物……。それを取り締まるのが、ベルヘルミナをはじめとする異端審問官の役目なのです。
レプトイドが異端視される決定的な身体的特徴は、聖なる盾“アイギス”を持っていないから――。教会曰く、神の加護を受けた者の体には、ケガや病気などの危険が迫ると自動的に発動する不可視の盾が備わっているのだとか。ベルヘルミナがレプトイドと戦っても傷を負わないのは、この目に見えないバリアが彼女を守ってくれているからなのです。
つまり、アイギスを持ってない人間は、神の加護が得られない異端者として、レプトイド扱いされるはめに。時には善良な市民でありながら、突如として盾を喪失し、罰として人間社会から放逐されることも……。
盾喪失に隠された秘密。なぜ人間はアイギスを持っているのか。本当にレプトイドは呪われた獣なのか――。謎が謎を呼ぶ中、ベルヘルミナが知った驚くべき真実とは? 小さなエピソードが集まって、やがて大きな事件に発展していく様をぜひ楽しんでください!!
本作の主人公は、17歳ながら優秀な異端審問官であるベルヘルミナ。教会のシスターだけあって真面目で清楚。そして知的な美少女でもあります。
そんな彼女には敬愛する兄がいたのですが、ある日突然、不可視の盾“アイギス”を失い、異端認定されてレプトイドが暮らす地底世界タルタロスへ送られる刑を受けたのだとか! この兄の事件が彼女の心に深い傷となって残り、やがて過酷な運命を引き寄せることに……。ぜひ、物語前半に描かれたベルヘルミナの幼年時代のエピソードはじっくりと読んでください。
また、シスターとして大人びた彼女が、相棒の情報屋・クリカラの前では年相応のかわいい素顔を見せる時もあります。この2人の関係にも注目ですよ!! もっと詳しくこの作品を知りたい人は、下記の特設ページをチェックしてください。著者のインタビューやカバーイラストも紹介されていて、魅力的な作品世界がバッチリ伝わります♪
(C)囲恭之介/ KADOKAWA CORPORATION 2015
イラスト:KeG
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