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2015年9月9日(水)

『Devil’s Third』レビュー。マルチプレイはガチな雰囲気を残しつつ、ユニークな対戦形式もアリ

文:ぷらはみ

 任天堂より2015年8月4日に発売されたWii U専用ソフト『Devil’s Third(デビルズサード)』をプレイした感想をお届けします。

『Devil’s Third』

 構想から7年の年月を経てついに2015年に販売された『デビルズサード』は、あの『NINJA GAIDEN』、『DEAD OR ALIVE』を手がけた板垣伴信氏の所属するヴァルハラゲームスタジオの新作として注目を集めました。

 このゲームはまさに板垣氏の考えるリアルな戦場をTPSアクションという形で表したものだと言えます。発売から約1カ月が経ちクランの数も増えてきた頃だと思うので、オンライン対戦のマルチプレイをメインにプレイしてみました。

元テロ組織の一員である主人公が古巣を敵に立ち回る!

 本作は銃やナイフなどを使って戦場で戦いを繰り広げるTPSとなっています。TPSとは、主人公を第三者視点から俯瞰しつつ、動かしていくガンアクション系のゲームです。

 本編にあたるソロプレイでは、世界を大混乱に陥れたテロリスト集団“SOD(スクール・オブ・デモクラシー)”と、アメリカ政府からの依頼を受けた元SOD所属の主人公アイヴァンが世界を救うためにSODと対峙するところから始まります。

 物語を進めていくと、かつての仲間たちとの死闘の他、この闘争の真の意味やアイヴァンの過去などが浮き彫りになっていきます。

『Devil’s Third』
▲スキンヘッドで少々ド派手な身なりをしたのが主人公のアイヴァンです。ソロプレイでは、このような演出も入り、臨場感がかなり増します。
『Devil’s Third』
▲本作では日本刀などを使った近接武器での戦闘にも注目です。

マルチプレイでは自由度の高いキャラカスタマイズとユニークな対戦形式が楽しめる

 マルチプレイでは、インターネットを介して日本中の人と複数でのオンライン対戦を楽しめます。マルチプレイで使用するキャラクターは、はじめに10人の男女のキャラクターの中から選択が可能。

 一度キャラクターを選択してしまった後でも、キャラクターやそのコスチュームはゲームをプレイしていく中で入手したり、ニンテンドーeショップから有料で購入できる“金の卵”を購入し、変更したりすることができます。

 コスチュームには“移動速度”や“爆破耐性”などが上がるものもあり、プレイヤーごとに個性のある見た目や性能にカスタマイズできます。

『Devil’s Third』
▲鹿のマスクや宇宙服などバラエティーに富んだコスチュームが盛りだくさん!

 マルチプレイには最大8対8の16人対戦の実戦と演習の2つのモードがあり、実戦では攻撃側と防衛側に分かれて戦闘を行います。実戦はプレイヤーがレベル5になるとプレイできるようになります。

 実戦を行うためには、まず演習をプレイしてレベルを上げましょう。演習には“チームデスマッチ”や“バトルロイヤル”など、複数の対戦方法があります。

 また兵種は“突撃兵”、“重火器兵”、“狙撃兵”の3タイプから選べ、装備する武器はゲーム内の通貨“ドレン”を使用することで武器を購入できます。

 しかし、演習では“ドレン”を稼ぐことができず、初勝利の記念などの特定の機会にしか“ドレン”を得られません。なので、最初に買った武器はしばらく使うことになると思うので慎重に選びましょう。

『Devil’s Third』
▲タイプごとに使用できるメインウェポンと装弾数アップなどのスキルの違いがある。
『Devil’s Third』
▲本作のキャラクターは壁に向かってジャンプをすることで、壁をよじ登り建物の上に上がることも可能です。戦闘が展開するマップは普通の市街地の他に“グランドキャニオン”のような切り立った崖などもあります。

 実戦では“要塞攻略戦”という対戦方法で、クランの仲間と協力して攻撃または防衛を行います。レベル5になり実戦が解放された後、はじめに“クランを作成”、“クランに参加”、“傭兵になる”の3つのから選択することになります。

 知り合いプレイヤーが複数いて、すぐにクランに加入する予定ならクランを作成してクランリーダーになるのもいいですが、そうでない場合は基本的にすでにあるクランへの加入、もしくは特定のクランを持たず他のクラン同士の戦場に傭兵として参加するのがオススメです。

 また傭兵を選択しても、後からいつでもクランに参加申請を出せるので安心です。さらに加入中のクランからの脱退もいつでも可能です。実戦で戦闘を行うと自分の立てた戦果に応じた報酬を受け取れます。

 ちなみに、クランに加入していると定期的にクランリーダーが設定した額の報酬が支払われます。9月1日に追加された要塞攻略戦の新エリア“バッドランド”は、9月15日9時までエリア報酬が5倍となっているので、報酬を稼ぐのにかなりオススメです。

『Devil’s Third』
▲この天守閣のような拠点を破壊または防衛することが“要塞攻略戦”の目標です。
『Devil’s Third』
▲実戦では味方にも銃弾が当り、味方をダウンさせてしまうと手痛いペナルティーをくらってしまうので気をつけましょう。

 演習は全10種類のモードを公開予定で、現在は6つ目まで解放されています(2015年9月7日時点)。他のFPS/TPSでよく見られる“チームデスマッチ”の他に、マップ場で逃げ惑うニワトリを奪い合うものやフルーツで玉入れを行うといった、ユニークなルールも存在します。

『Devil’s Third』
▲巨大なミキサーにフルーツを投げ込むとポイントを獲得し、投げ込まれたフルーツは悲鳴をあげながら爆発します。
『Devil’s Third』
『Devil’s Third』
▲武器を投擲して相手を倒すこともできる。銃の扱いが苦手の人でも接近戦を極めれば大活躍できるかも?

FPS/TPS初心者から、熟練者まで楽しめる

 『デビルズサード』は、FPS/TPSにおけるプレイヤー同士の真剣な戦闘の雰囲気もありながら、ユニークな試合形式や近接格闘に力を入れている部分など、今までにない新しさを含んでいると感じました。

 FPS/TPSが好きで遊んでいる人でも忍者のような動きができるおもしろさ、このジャンルが未経験の人でもユニークな試合形式から気軽にマルチプレイを楽しむことができるので、遊びやすく、はじめやすい、そんな作品となっています。

 ぜひ、この機会にFPS/TPSというジャンルを遊んだことがない人もプレイしてみてはいかがでしょう。

(C)2015 Valhalla Game Studios Co., Ltd. / Nintendo

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