2015年9月18日(金)
“センス・オブ・ワンダーナイト2015”に一風変わったおもしろい作品が大集合【TGS2015】
千葉県・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015のビジネスデイ2日目にステージ“センス・オブ・ワンダーナイト2015(SOWN2015)”が開催された。
“センス・オブ・ワンダーナイト”は、“見た瞬間、もしくはコンセプトを聞いた瞬間に、自分の世界が何か変わるような感覚”=“センス・オブ・ワンダー”を引き起こすようなゲームのアイデアを発掘し、ゲーム開発者に向けてプレゼンテーションと展示の機会を提供するステージ。このTGS2015で8回目の開催となる。
世界中から選び抜かれた10作品が登場
ステージではプロやアマチュアといった区別なく、“センス・オブ・ワンダー”を引き起こせるようなゲームを国内外から幅広く募集。
独創的なゲームやプレゼンに対しては、審査員だけでなく、来場者もスマイルハンマー(振ると笑い声が響くハンマー)で応答・評価を行っていく。
2015年度は、21の国と地域から過去最多の100作品の応募があったという。ステージでは、その中からファイナリストに残った10作品のプレゼンテーションが行われた。
“既存のゲームメカニクスを超えて”というカテゴリーでは3作品が登場。『ソウルキャリバー』のアイヴィーが持つような蛇腹剣のように“鞭モード”と“剣モード”を切り替えられるゲームコントローラーが評価を集めていた。
“新しい物語スタイルの模索”というカテゴリーでは、動画配信サービス“Twitch”の投票システムと連動してイベントが変動するアクションゲームや、文明社会を捨てて人生を追及した作家・ヘンリー・デイヴィッド・ソロー氏を追体験して、さまざまな選択を経てインスピレーションを探求していくサバイバルアクション──と意欲的なアイデアが並ぶ。
なかにはロボットとして“一切しゃべらないプレゼン”をするという斬新な参加者も……(見事にBest Presentation Awardを受賞!)。
“不自由こそおもしろい”というカテゴリーの中で、審査員の評判が良かったのは『MUSHROOM 11』。不定形の生命体を分割したり、バランスを変化させることで進めていくという新規性と、細かいディティールにもこだわったビジュアルが高評価へとつながった。
そして、ファイナリストの候補に挙がったのが、“新しい物語スタイルの模索”より『PLUG&PLAY』。フリーハンドで描かれたアニメーション(アート作品)を技術化してグニャグニャ動かすという手法を取り入れ、注目を集めていた。
もう一方のファイナリストは“不自由こそおもしろい”より、2人で1つのコントローラーを持たないとプレイできない『杵男と臼子』。
伝統的な“餅つき”を題材に、二人で一つのコントローラを握って“プレイヤー同士が熱くコミュニケーションを取りながら餅をついていく”というもの。プレゼンではスタッフのお姉さんと製作者の綿貫氏がテストプレイをして“相性-99”を叩き出して笑いを誘っていた。
そして、会場のスマイルハンマーによる両作品への投票の結果、最優秀賞である“Audience Award”は『PLUG&PLAY』に見事決定!
テクノロジーの可能性が広がり、四角や球体ではなく、ぐにゃぐにゃしたインタラクティブなビジュアルを取り入れた作品がそろったと審査員たちも評した『センス・オブ・ワンダーナイト2015』。
ツールの進歩により、“アイデア”の重要性がさらに増しているという。はたして来年はどんな作品がそろうのか、今から楽しみだ。
■東京ゲームショウ2015 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2015年9月17日~18日 各日10:00~17:00
一般公開日……2015年9月19日~20日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料