2015年9月19日(土)
千葉・幕張メッセで現在開催中の東京ゲームショウ2015。そのSCEブースで、2015年秋に配信予定のダウンロード専用ソフト『The Tomorrow Children(トゥモロー チルドレン)』を試遊することができました。
ここでは、試遊によって判明したゲームシステムや、本作ならではの魅力についてお伝えします。
『トゥモロー チルドレン』は、キュー・ゲームスが開発を担当しているソーシャルアクションゲームで、現在とは歴史の異なるパラレルワールドが舞台になっています。
この世界では人類が絶滅の危機に瀕しており、プレイヤーは生存者たちに代わって作業をする“プロジェクションクローン”として、人類再建のために働くことになります。
このプレイヤーキャラクターが、生物というよりは人形のような造形になっているほか、拠点となる町の施設なども、無機質な平面に置かれたオモチャのような質感で表現されています。
また舞台となるパラレルワールドは、冷戦下のソビエト連邦が行った実験の失敗によって誕生したという設定のため、町の様子や生存者たちの言動は、かつての社会主義国家を思わせるものとなっています。
これらがあいまってゲーム全体の雰囲気は、キュートながらもそこはかとなくブラックユーモアが漂うという、独特な味わいがあります。プレイヤーによって好みが分かれるかもしれませんが、筆者としては非常に魅力的だと感じました。
今回の試遊でプレイヤーが実行可能な行動は、大きく分けて“労働”“闘争”“繁栄”の3種類があります。これらが具体的にどういうものなのかは、会場でも試遊前に見ることのできるトレーラーでわかりやすく紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
プレイヤーはバスに乗って町から少し離れた位置にある島へと移動して、資源の採掘を行うことができます。採掘した資源を使って、町に新たな施設を作ることも可能です。
また町にはときどき、人類の敵である巨大獣“イズベルグ”が襲撃してきます。ロケットランチャーや町の砲台を使えば、イズベルグを撃退することができます。
こうしたプレイヤーの行動はすべて町への貢献度として評価されており、労働監査局に報告すると、便利なツールと交換できる配給券が貢献度に応じて支給されます。
上のような行動を繰り返して、プレイヤーは人類再建のために町の維持・発展を行うのですが、今回の試遊では時間が限られているので、すべての行動を実行できるわけではありません。
そこでプレイヤーはこの世界を自分なりに動き回って、各自の判断で活動していくことになります。ちなみに筆者の場合は、島へと出かけたものの暗がりの中で迷ってしまい、時間をムダに浪費してしまったのですが、町へ戻るとたまたま出現したイズベルグを砲台で攻撃して、見事に撃退することができました。
また本作では、舞台となる世界が他のプレイヤーと共有されており、プレイの結果が他のプレイヤーにも影響を与えていきます。ちなみに他のプレイヤーキャラの姿は、通常は見ることができないのですが、何らかのアクションを実行した瞬間だけ表示されるという、ユニークなものとなっています。
今回は時間が限られていたため、互いのプレイが町や島の様子にどのように影響していくかまでは実感できなかったのですが、他のプレイヤーの姿が見えたり消えたりする様子はよくわかりました。なかには、筆者が町に持ち帰った資源やアイテムを蹴散らしたりといった、なかなかワイルドな行動を取る人もいましたが……。
実際にプレイした感触としては、先に紹介した社会主義的な世界観と、探索や採掘、施設製造といった活動が絶妙にマッチして、非常に遊びごたえのあるものになっていると感じました。
ただ、ゲームシステムとしては比較的長期のサイクルでプレイすることが前提となっているために、次の機会ではもっとじっくりと時間をかけて遊んでみたいとも思いました。
東京ゲームショウの会場に行かれる方はぜひ、今回のレビューを参考にして自分なりの本作の楽しみ方を見つけてみてください!
■東京ゲームショウ2015 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2015年9月17日~18日 各日10:00~17:00
一般公開日……2015年9月19日~20日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
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