2015年9月19日(土)

『真・三國無双7 VR DEMO』体験レポ&インタビュー。臨場感たっぷりの趙雲と王元姫がマジヤバい!!【TGS2015】

文:まさん

 コーエー・テクモゲームスが、9月17日(木)から開催している東京ゲームショウ2015にて公開中の、“PlayStation VR(旧名称:Project Morpheus)”対応技術デモ・コンテンツ『真・三國無双7 VR DEMO』。

 これは、『真・三國無双』シリーズのナンバリング最新作『真・三國無双7』をベースに、VRで戦場の臨場感を体感できるデモコンテンツです。

『真・三國無双7 VR DEMO』

 みなさん、こんにちは! 「お主こそ、真の三國無双よ!」と言われる日を夢見て仕事をしている電撃PSライターのまさんです。今回は、ビジネスデイにTGS2015で展示されるVRデモ『真・三國無双7 VR DEMO』を体験してきました。

 遊んでみた感想としては、とにかく、これまでにない戦場の迫力と、王元姫の胸に圧倒されっぱなし! 短時間のデモですが、あんなたくさんの敵と戦って一騎当千で蹴散らすなんて本当はすごいことなんだなって実感しました……。

 というわけで、今回は自分が体験してきたデモの感想と、鈴木亮浩プロデューサーへのインタビューをお届けしたいと思います。このデモは一般日にも体験できますので、ぜひ体験してみてほしいです。かなり並ぶとは思いますが、その価値はありますよ!

 ……あ、ちなみに今回は同行している編集さんのプレイしている姿を(勝手に)撮影させていただきましたのであしからず。

袁紹の演説からド迫力! 趙雲(王元姫)の顔が近すぎて話を聞くのが恥ずかしい!?

 ゲームを始めて、上司になるキャラクターを趙雲か王元姫のどちらかから選ぶと、そこはもう戦場。高台の上で演説している袁紹と、周囲にいる兵士たちにビビります。

『真・三國無双7 VR DEMO』
▲なぜか自分まで、胸前で手を合わせなければならない。そんな気にさせられます。

 まるで、学校の朝礼に遅れてきた気分で熱気にあてられていると、背後から王元姫の声が……。ここで選んだキャラクター(趙雲or王元姫)が上官として登場するようです。

『真・三國無双7 VR DEMO』
『真・三國無双7 VR DEMO』
▲顔の近くまでやってきて話しかけてくるのですが、『真・三國無双』のリアル寄りなモデリングで話しかけられると恥ずかしい!! 自分は、すでにほかのVRコンテンツもいろいろと体験してきたのですが、それでもドキドキしてしょうがないです。

 王元姫は、これ見よがしに胸が開いた服で近づいてくるし、趙雲を選んだ場合は鋭い視線でこちらを見つめてくるので、どっちにしろドキドキ。気恥ずかしくて、目のやり場に困ります……。

 そんな感じでドキドキしていると、いつの間にか敵兵士たちと戦うことになりました。操作は□ボタンの通常攻撃と△ボタンのチャージ攻撃に○ボタンの無双乱舞。それとL1ボタンのガード操作だけで、すぐに入り込める単純な感じです。

『真・三國無双7 VR DEMO』
▲画面の奥から兵士が走ってくるとメチャクチャ怖い! いつもの『真・三國無双』だったらボタン1つで蹴散らせるザコのはずなのに、主観視点で迫ってくるとこれほどあせるとは……。

 四方八方、横や背後からも襲ってくるので、つい何度も後ろを確認しちゃうことも。立ち上がって背後を見ることもできるのですが、本当に臨場感があります。

『真・三國無双7 VR DEMO』
『真・三國無双7 VR DEMO』
『真・三國無双7 VR DEMO』

 そんな感じで無我夢中で敵と戦って全滅させると、ステージクリアでデモは終了。毎回、PlayStation VR関連の記事を書いていてもどかしいのですが、この迫力は実際に装着しないと、間違いなく伝わらないんですよ!

 主観視点に変わるだけでも戦場の怖さは3倍増しなのに、VRの効果で本当に1人で襲われている感じがスゴイ! 無双武将たちのカッコよさもはっきりとわかって、周囲に人さえいなければ、じっくりとなめまわすように観察したいくらいです。

 とにかく、VRに関しては“百聞は一見に如かず”なんですよ。話を聞いて想像するよりも実際にやってみたときの感動は段違いなので、本当に多くの人に体験してほしいです。では、最後に鈴木亮浩プロデューサー(文中は敬称略)へのインタビューをどうぞ!

恥ずかしがらずに近づいて、キャラクターをじっくりと観察してみてください!

──まずは『真・三國無双7』をVRにしようと思ったきっかけから教えてください。

 参入のキッカケは単純で、会長による鶴の一声です。会長の襟川(陽一)がPlayStation VRを見て、「うちでも作ってみたい」と言い出したのがキッカケですね。『真・三國無双』を選んだ理由は、VR自体がワールドワイドなので世界的にも通じるコンテンツということで選択しました。

──これは『真・三國無双7』をベースにしたデモとお聞きしましたが、主観視点のアクションになっていたことに驚きました。

 はい、やはり主観視点で見せたほうが一番VRを感じられるので、今回は主観視点にしています。ジャンプ攻撃などの『真・三國無双7』であった操作方法がなくなっていますが、それはVRという理由が大きいです。

 当初は、移動も普通のシリーズ同様に、自由に走り回れる形にしていました。ですが、VRだとリアルすぎるので酔ってしまうんです。いろいろと試行錯誤して、デモ版ではあまり移動しなくても楽しめる今の形に落ち着きました。

──なるほど。通常の『真・三國無双7』とは、いろいろと考え方が違うんですね。今回のデモを作るときに、VRならではの苦労はありましたか?

 一番苦労したのは、リアルさがあるので人やキャラクターのモデルを今まで以上に作り込まなければいけないことです。

 ゲームが始まった時点で趙雲や王元姫がかなり近くまで寄ってきてくれるのですが、このときに自分から近づくとかなり接近して観察できるようにしています。そういった理由もあり、今までのゲームよりもモデル自体を作り込んであります。

 そうした作り込みの苦労と、移動などでプレイヤーが酔わないようにする調節が難しかったですね。自分で動くぶんにはいいのですが、自分の体が動かないのに画面が動かされると酔ってしまうので、そこは気を付けて作るようにしています。

──移動などの処理ということで、画面内にパラメータがいっさい表示されないのも酔わないようにするためということですね。

 はい。画面内に余計な物があると視点が散ってしまいます。そのためこのデモ版では、プレイヤーに対するダメージがなく、プレイヤーがやられて倒れることもありません。インターフェイスに関しては今後も研究していきます。

──自分は、無双武将に話しかけられたときに“そこにいる感”が強く、恥ずかしくて照れちゃったのですが、ご自身で作ってプレイされたときは、どう思われました?

 キャラクターもそうですが、最初にPlayStation VRをつけたときのリアル感が今まで以上にすごかったです。そこら辺にある物や兵士が見えるだけでも、相当なリアルさを感じました。音もちゃんと背後から伝わってくるので、後ろから話しかけられて振り向くとそこにいる、という感覚が非常にリアルなんですよ。これには驚きました。

──VRならではの感動ですよね。今回は『真・三國無双7』でVRデモを作られましたが、たとえば『三国志』などのSLGタイトルにもVRの可能性はあるのでしょうか?

 まだ検討はしていませんが、VRらしい演出をゲームにうまく組み込めれば、可能性はあると思います。例えば『三国志13』は3Dで作っていますので、可能性としてはありえますね。

 それから、弊社ではインターフェースを研究しています。よく近未来SFの映画などでは、自分のモーションで空中に写ったウインドウを操作するシーンがあるじゃないですか。そういうのを作りたい、と開発スタッフたちと話しているんですよ。

──夢がありますよね。作り手としては、PlayStation VRのどこに魅力を感じておられるのでしょうか?

 リアル感や没入感です。そこは、素直にすごいと思いました。こればかりは、実際にやってみないと伝わらない部分ではあるのですが……。昔、大きなゲームセンターで3Dのアトラクションが流行った時期がありましたよね。その体験が家庭でも楽しめて、しかもよりリアルになっている。そうした部分は、非常に期待できると思っています。

──今は、どこのメーカーも技術デモの段階ですが、最終的には製品化を目指しているのでしょうか。

 もちろん、今回のVRデモは製品化を見据えたものです。まだ、PlayStation VR自体の発売日など、細かく決まっている段階ではありませんが、確定してから製品化に進んでいこうと思っています。

──製品化するということは、登場する無双武将も増えるのですか?

 はい。『真・三國無双7』をベースにしているので、そこに登場した武将たちは入れるようにしたいと考えています。

──個人的には、もっといろいろな女性武将が見られるとうれしいです(笑)。

 どちらかというと、男性が女性武将を見るよりも女性が男性武将を見たほうが、しっかり近づいて見るので楽しまれるかもしれませんよ。意外なことに、男性がプレイしても王元姫を上官に選んでも胸のところをのぞきこまなかったりするんですよ。

 でも、もっと近づいたほうが楽しめると思います。やらないとは思いますが、下から見上げるとスカートの中をのぞいても大丈夫なように作り込んでいるんですよ。もちろん、多くの人がプレイ姿を見ている会場でのぞくのはオススメしませんが……(笑)。

──見てみたいですが、確かに会場だと周囲の目がキツイかもしれませんね(笑)。先ほど、製品化を目指しているとおっしゃっていましたが、開発者から見てPlayStation VRにはどのくらいの可能性を感じていらっしゃいますか。

 今のゲーム市場は割とコアゲーマーの層に縮んできていると言われているのですが、このリアル感は本当に一般の方にも受ける感覚だと思います。可能性として、もう1回ゲーム市場を一般の方に広げる。ライト層に広げる役割をしてくれるんじゃないかな、という期待をしています。

──ありがとうございます。今回、一般日で試遊する方たちはVR体験自体が初めてだと思うのですが、最後に遊ぶうえで見てほしいポイントを教えてください。

 ポイントは2つあります。1つは王元姫などの上官に選んだキャラクターが、すごく間近まで来てリアルに見えるということです。最初に無双武将を観察する時間がありますので、じっくり見て欲しいですね。

 じつは自分から近づいて、いろいろ見ることができます。ビジネスデイでプレスの方たちの試遊を見ていたのですが、意外なことに、みなさんリアルなこと自体に驚かれてしまって、その場でじっとしちゃうんですよね。もっと動いてみるとおもしろいと思います。

 もう1つは、今回は戦場のリアル感や臨場感を体験できるVRにしてあります。アクションと戦場のリアル感がVRでどう表現されているのか、というところをぜひ体験していただきたいです。演出としてもVRを感じていただけるように、とにかく画面の奥から手前にくる演出を心がけているんですよ。

 たとえば、遠くから矢を撃ってくるシーンがあるのですが、矢はプレイヤーに当たらないようにしつつ、演出として画面中から手前に飛んでくるようにしています。

 また、敵を倒したときに武器が飛んできますが、これも画面の手前に飛んでくるので注目してみてください。兵士がたくさん迫ってくるだけでもリアルなので、非常に臨場感があると思います。体験できる人数に限りはありますが、ぜひプレイしていただきたいです。

『真・三國無双7 VR DEMO』

■東京ゲームショウ2015 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2015年9月17日~18日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2015年9月19日~20日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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