2015年9月30日(水)
スクウェア・エニックスが贈るオンラインマルチ対戦型トレーディングカードゲーム『ロード オブ ヴァーミリオン III(以下、LoV3)』。
電撃ARCADEゲーム編集部がお届けするコラム記事第74回では、Ver.3.3Rで追加された他作品とのコラボ使い魔について解説する。今回解説してくれるのは、『LoV3』公式全国大会“OVER the LORD ~第7章 顯現せし次元の大聖”の優勝者であり、常にトップランクを維持し続ける“飛鳥☆”さんだ。
●イセリア・クィーン
平均的なスペックの大型ディフェンダーです。近しいコスト帯の“スサノオ”や“ヤマトタケル”がジョブ相性を多少無視した大型対決に強いのに対して、“イセリア・クィーン”は対アタッカーと中コスト以下に対する戦闘能力が非常に高いです。
そのため、デッキ構成はワントップとして採用するのではなく、おともに中コスト帯のマジシャンを投入して、相手のアタッカーを釣り出して有利な戦闘を仕掛けるなどの工夫が必要だと思います。
●クジャ
こちらもスペックは平均的な中型アタッカーです。性能としては、魔種の“ミリア=レイジ”に近いですかね。現時点では、アビリティによる固定値が少ないため、ちょっと使いづらい感じはします。
テキストを参照する限り、固定値の部分は調整が難しそうな気がするので、今後の調整では攻撃力の上昇値が増えて、同コスト帯のライバルである“アテナ”や“漆黒の断罪者 ツバキ”と競えるようになるとうれしいですね。エフェクトはものすごくカッコイイので期待しています(笑)。
●アセルス
前情報では、魔種の50コストアタッカーは“レッドクィーン”の壁が厚く、イマイチかなと思っていたのですが、フタを開けてみるとなかなかの性能でした。超覚醒時点のATK200に、“ベイルガン”のアーツを乗せればATK220となり、相手の根元使い魔をスーパークリティカルで一撃で倒せるようになります。
そのため、かなり育成しやすい性能かと。そのうえで、完成したステータスが240/240+スピードUPなので、かなり優秀な50コストアタッカーといえるでしょう。
●エーコ
10コストマジシャンですが、どんなデッキにも入るという性能ではないかなと思います。発表当時の万能使い魔というイメージよりは、どちらかというとお互いのアーツが相性のよい“ツクヨミ”とのコンボカードのようなイメージです。
魔種単で組む際に、“ツクヨミ”を採用するなら“エーコ”を、採用しないなら“アレイスター”や“グレイグル”を、といった感じでしょうか。アーツの性能自体は非常に高いのですが、死滅しやすい10コストマジシャンということも考えなくてはいけませんからね。
●エリザベス
不死待望の汎用性の高い大型マジシャンです。覚醒段階でミニマップの使い魔アイコンが大きくなるという、非常に優秀な能力値とアビリティを所有しています。さらに、超覚醒でDEFが260と、大型マジシャンに必要な自衛能力はバッチリなので、おともには40や50くらいのディフェンダーがいれば十分かなと思います。
●レイブン
非常に安定したスペックとアーツを持ちながら、現状イマイチこれといったテンプレデッキが出てきていないイメージがあります。もっとも見かけるのは、“わだつみ”のリザレクションと合わせている形なのですが、この形は敵タワーを荒らすためにリザレクションを使うための高コスト使い魔を投げられません。さらに、アルティメットスペル(US)をレベル2で使う展開になりやすいため、あまり相性がよいとは言えないと個人的には思っています。
やはり、荒らしに“ベドラム”を絡めることができる、不死の“太山府君”や“エリザベス”と組み合わせるのが無難なところかなと。今後、研究が進んで高コストだけでなく、中コスト帯の相方と組んだデッキが出てくるとおもしろいですね。
●リース
アビリティの移動距離UPは、じつは荒らしの性能としてはそこまで高くはないんですよね。このカードが真の実力を発揮するのは荒らしではなく、その後のフォローとアーツによるATKUPです。
固定値30の長距離ダッシュアタックは、相手のカウンターをさばきつつ追撃するには十分な威力で、これはカウンターで荒らしにくる相手に対して大きなプレッシャーとなります。さらに、後半以降で役割の少ない20コスト帯の荒らしの使い魔でありながら、“リース”はアーツによって主力の能力値の底上げが可能です。突出した荒らし能力はないですが、序盤から終盤まで活躍できるスキのないカードといえるでしょう。
●鳴上悠
個人的に新カードに強さの格付けをするなら、文句ナシでトップ3に入るカードです。昨今追加されてきたカードのアビリティには、必ずといっていいほど記載されていた“攻撃力が上がる”という効果が記載されていません。
ゆえに、自身のATKは超覚醒時で170にしかならず、カード追加前に数値だけ見て受ける印象はイマイチでした。対照的にDEFは基礎値が高く、さらに覚醒アビリティの効果で超覚醒時には240となります。ガーディアンで300近い数値になり、これは中コスト帯では鉄壁といえます。
そして、肝となるのは超覚醒アビリティの効果である、スマッシュの固定値+30とスロウ強化。これが、先に挙げた低ATK高DEFのスペックと非常に噛み合っていて、「足を止めてお互い固定値で殴り合おうぜ!」というコンセプトのカードになっています。人獣には10コストに固定値追加の“ビリー・ザ・キッド”と、DEFUP&リジェネによる持久戦強化の“博麗霊夢”という抜群に相性のいい2枚がいるのも後押しして、非常に完成度の高い1枚だと思います。
●アイギスEXO
新カードのなかで、最もわかりやすく強いカードかなと思います。自分の中ではトップ2というイメージです。というのも、既存の同コスト帯の主力級のカードたち(“静御前”、“ゲーデ”、“マニカ”)と同等の数値を持っているにもかかわらず、召喚・覚醒、そして超覚醒後しばらくはデメリットを持たないという点がなによりも大きいです。
唯一の弱点である60秒間のリミットも、自身の移動速度が大幅に上がっているため帰還が早く、さほど気になりません。ちなみに、移動速度はアタッカーよりも速いので、帰還が遅れた相手のアタッカーを追いかけながら撃破する事も可能です。制限時間については、タワー間の帰還には約10秒、相手ストーンからゲートまでの帰還には約15秒を目安に動けば大丈夫だと思います。
●エステル・ブライト
個人的な評価では、新カードのなかで総合的に一番強いのが“エステル・ブライト”です。まず、射程距離UPはマジシャンの通常射程と同程度になります。マジシャンと並行して相手を殴るとちょうど同じ場所に立ち止まって攻撃できます。これは、対ディフェンダー時に後ろから殴りに行った場合、相手が振り向いて“エステル・ブライト”を殴ろうとしてもギリギリ届かない距離になります。
苦手ジョブに対して、強気の駆け引きを仕掛けられるのは、タワー戦において重要です。次に、追加ダメージは+10。これはオマケ程度として考えていいかなと思います。最後に、アタック時の回復も10です。これは、対面を有利に荒らしているときに回復することで、帰還せずとも継続して荒らし続けることができるようになるので非常に優秀です。
ただ、しょせん回復量は10なので、対大型使い魔などの殴り合いの時にはほとんど機能しません。使い魔の性能としてはこの程度なので、バランスはよくとも“アイギスEXO”ほどの爆発力はありません。では、なぜ“エステル・ブライト”が一番なのか!? その理由はジョブです。
タワー戦においてアタッカーから召喚することで相手にディフェンダーを出しやすくすることができます。そのうえで、そのディフェンダーに対して強気の荒らしを仕掛けつつ、次に“アイギスEXO”や“ヴァルナ”などの強力なマジシャンに繋げることが可能。この流れが非常に強いので、そのムーブも込みで自分は“エステル・ブライト”を一番に推します。
▲“エステル・ブライト”の射程距離はかなりのもの。また、“エステルアイギススービエデッキ”は、今バージョンの中心ともいえる安定感と爆発力を備えたデッキだ。 |
以上、“飛鳥☆”さんによる『LoV3』Ver.3.3Rの新カード解説でした!
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