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2015年10月15日(木)

2千人のファンが熱狂した“セガオンリーのオーケストラコンサート”をレポート! 出演者のコメントも!!

文:電撃オンライン

 2015年10月10日、東京・池袋の東京芸術劇場にて、世界初のオーケストラによるセガオンリーのゲーム音楽コンサート、『GAME SYMPHONY JAPAN(GSJ)』第14回公演が開催された。セガの全面協力・監修による“SEGA Special”なコンサートということで、多くのセガファンが足を運んだ今回の公演。

“GSJ 14th Concert SEGA Special”

 ここではそのレポートと、出演アーティストのコメントをお届けする。オーケストラとともに出演したセガのクリエイターの方々や、司会を務めた『セガ・ハード・ガールズ』の声優陣はもちろん、各楽曲を手掛けたコンポーザーの声もあわせて掲載するので、沸きに沸いたコンサートの雰囲気を味わってもらいたい。

“GSJ 14th Concert SEGA Special”
“GSJ 14th Concert SEGA Special”
“GSJ 14th Concert SEGA Special”

ゲームプレイを想起させる演奏で繰り広げられたまさにセガファンのためのコンサート!

 今回のコンサートの編成は、本公演のプロデュースもつとめる指揮者・志村健一氏を筆頭に、オーケストラ演奏は東京室内管弦楽団、合唱は東京混声合唱団、さらにマイネマイヌクによるバンド演奏、待山一生氏のドラム、Ryuta氏のキーボードという、総勢約100人にもおよぶもの。さらに、あの『セガ・ハード・ガールズ』の声優陣6人が交代で司会を担当するという、まさに“ドリーム”な面々で開催された。

 まず、三部構成のコンサートの第1部は、セガのマスコットキャラクターである『ソニック』シリーズの楽曲の数々を演奏。合唱団による「セ~ガ~」というおなじみのタイトルSEが合唱団&オーケストラによって再現されると、観客からは早くも歓声が上がった。そして『ソニックアドベンチャー』『ソニックアドベンチャー2』の楽曲では、シリーズのサウンドディレクターである瀬上純氏が登場。ソニックとシャドウが描かれた2本のギターでオーケストラと共演し、華麗なギタープレイで観客を魅了した。

“GSJ 14th Concert SEGA Special”

 セガ社是の読み上げ&“セガガガマーチ”からスタートした第2部では、セガの名作11タイトルの楽曲を披露。『スペースチャンネル5』の楽曲では、なんと主人公のうららが衛星中継で参加。オーケストラの演奏に合わせた、ゲームの最初のステージを再現するかのような生レポートで、宇宙人に踊らされてしまった合唱団の面々をみごと救出した。とくにうららの「UP! RIGHT! LEFT! DOWN! SHOOT! SHOOT! SHOOT!」の声とともに、志村氏と合唱団が踊る様子は圧巻!

“GSJ 14th Concert SEGA Special”

 そして『ニュールーマニア ポロリ青春』の“ハロハロナリヤンス音頭”では、主人公のネジタイヘイの声とモーションを担当したかがわの水割氏が、劇中のネジさながらに緑のジャージで登場。オーケストラをバックに緑ジャージの男が踊るという絶妙なカオス空間を作り出した。

“GSJ 14th Concert SEGA Special”

 第2部後半には“日本一歌のうまいサラリーマン”の異名を持つ、セガ・インタラクティブの光吉猛修氏がステージに登場。『デイトナUSA』から『バーニングレンジャー』までの5曲で熱唱を披露し、6人そろった『セガ・ハード・ガールズ』のパフォーマンスとともに会場を大いに盛り上げた。

“GSJ 14th Concert SEGA Special”
“GSJ 14th Concert SEGA Special”

 ラストの第3部は、楽曲の素晴らしさでも多くのユーザーを虜にした『NiGHTS into dreams…』のメドレー。セガサターンの起動音から始まり、名曲“DREAMS DREAMS”を含む、21曲もの曲をノンストップで演奏。ゲームの流れに沿った曲の構成も、まさにゲームプレイを想起させるもので、当時を思い出して涙した観客も少なくなかった。

 アンコールでは『セガ・ハード・ガールズ』6人のパフォーマンスとともに3曲を演奏。再び“ハロハロナリヤンス音頭”で登壇した、かがわの水割氏だったが、1回目の披露でも怪しかった歌詞が、アンコールでは緊張のあまりほとんど歌詞が飛んでしまい、「ラララ~」ですべて乗り切るという荒技を見せ、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

 そして“檄!帝国華劇団”に続き、アンコール最後の曲はセガの社歌のカバーでもある、アニメ『Hi☆sCoool! セハガール』のエンディング曲“若い力 ‐SEGA HARD GIRLS MIX‐”。歴代のセガハードを歌うラップを、アニメでおなじみのダンスに合わせて披露してフィナーレとなった。まさに開演から終演まで、セガファンによる、セガファンのためのスペシャルなコンサートだったといえるだろう。

“GSJ 14th Concert SEGA Special”
“GSJ 14th Concert SEGA Special”
“GSJ 14th Concert SEGA Special”

■コンサートプログラム

◆第1部
ソニック・ザ・ヘッジホッグ
 Title/Green Hill Zone
ソニック・ザ・ヘッジホッグ2 Chemical Plant Zone
ソニック&ナックルズ Sky Sanctuary Zone/Title
ソニックアドベンチャー Emerald Coast Zone
ソニックアドベンチャー2 City Escape/Live&Learn(インストゥルメンタル)

◆第2部
セガガガ セガガガマーチ
スペースチャンネル5
Mexican flyer/Ulala’s Swinging Report Show/Spaceport: Introducing Ulala!!
ニュールーマニア ポロリ青春 ハロハロナリヤンス音頭
サクラ大戦 檄!帝国華撃団
ファンタジーゾーン OPA‐OPA!
バーチャファイター2 Beginning/Akira/Lion/Kage
デイトナUSA Let’s Go Away
電脳戦機バーチャロン フォース Conquista Ciela
きみのためなら死ねる きみのためなら死ねる[完全版]
赤ちゃんはどこからくるの? 天国と地獄[完全版]
バーニングレンジャー Burning Hearts ~炎のANGEL~

◆第3部
NiGHTS into dreams...
Fragmented Nights
Gate of Your Dream
Paternal Horn
Gloom of The N.H.C.
Suburban Museum
The Amazing Water
Take The Snow Train
Under Construction
The Dragon Gave a Loud Scream
She Had Long Ears
Deep It Lies
E-LE-KI Sparkle
The Mantle
NiGHTS and Reala
Growing Wings
D'Force Master
Peaceful Moment
NiGHTS, Forever in Our Heart
Sowing Seeds
DREAMS DREAMS
Fragmented Nights:Epilogue Ver.

◆アンコール
ニュールーマニア ポロリ青春 ハロハロナリヤンス音頭
サクラ大戦 檄!帝国華撃団
Hi☆sCoool! セハガール 若い力 -SEGA HARD GIRLS MIX-

終演後の出演者&コンポーザーのコメントを掲載!

 約2千人のファンが熱狂したコンサートの終演後は、出演者、および観客としてコンサートを鑑賞していたコンポーザーの方々にコメントをいただくことができた。ここではそのコメントを一挙掲載!

“GSJ 14th Concert SEGA Special”

『ソニック』シリーズ プロデューサー
『NiGHTS into dreams…』メインプランナー
飯塚隆氏

 今日はいちセガファンとして聴きに来たので、最初から最後まで楽しませてもらいましたね。とくに第3部の『NiGHTS』の構成が秀逸すぎました! ボスを倒したあとのリザルトでルーレットが回る音のところまで再現するなど、すべてに愛を感じられましたね。

 当時は開発で苦労して、つらい思い出しかないんですけど(笑)、こうやって19年ぶりに聴くと『NiGHTS』を作ってホントによかったなぁと思いました。お客さんにも満足していただけたようですし、オーケストラの皆さんには感謝しかありません! すごく濃い時間でした! ちなみに20代ぐらいのお客さんに「『NiGHTS』遊んでいました」といわれて、すごく驚きました。世代を越えて愛されている作品だと改めて実感し、嬉しかったです。


『ソニック』シリーズ サウンドディレクター
瀬上純氏

 オーケストラのコンサートは初めてで、どう楽しんでいいのかわからないお客さんもいたと思うんですよね。なので、第1部は「どのタイミングで拍手したらいいのかな?」と、ある意味探り探りの感じもあったと思いますが、第2部でいきなり“社是!”ときて、“ハロハロナリヤンス音頭”があったりして、そこで一気にくだけて…。そして第3部の『NiGHTS』で感動させる。ひとつのコンサートなのに、いろいろなタイプの曲が楽しめるいい機会になりましたね。『ソニック』だけのコンサートだと、こうはならなかったと思います。バラエティの豊かさがセガの魅力なんだなぁと改めて感じましたね。本当にいいコンサートになったと思います!


セガ・インタラクティブ サウンドセクション
光吉猛修氏

 セガの楽曲オンリーのコンサートということで、ホームかアウェイかでいえば、完全にホームでしたから、非常にやりやすかったです。どうすればどう反応が返ってくるのかが予想しやすかったですし。ただ、僕的には(お客さんを)立たせられなかったのが悔しかったですね(笑)。コンサートホールなので、基本的にこちらから立ってくださいとは言えないのですが、次回あればまたリベンジしたいです!


『ニュールーマニア ポロリ青春』ネジタイヘイ役
かがわの水割氏

 オーケストラをバックに歌えたのは本当に楽しかったんですけど、歌詞のカンペがアンコールのとき、見えなくなっちゃっていて。そこからパニックが始まりまして……。一応、休憩中にかなり練習はしたんですけど、まさか歌詞が飛ぶという(笑)。それをすべて「ラララ」に込めるというね(笑)。生きた心地がしませんでした……。


『NiGHTS into dreams…』メインコンポーザー
ササキトモコさん

 すごく感動しました。私を横から観察していた人が「無表情で見ていた」と言っていましたが、隣の人(幡谷尚史氏)がすごく盛り上がりすぎていたからかもしれません(笑)。ホントにすごかったです!


『NiGHTS into dreams…』サウンドディレクター
幡谷尚史氏

 笑いあり、涙あり、思い出あり。とくに第3部の『ナイツ』は、事前にデモやリハーサルで演奏を聴いていたので、皆さんにどう受け取られるかと思っていましたが、盛り上がってよかったです。ボス面の曲が終わったあとにリザルトの曲が流れたところは、個人的にグッときましたね! 最初の演奏がセガサターンの起動音で入るところなども、素晴らしい演出でした。今後も続いていくことを期待しています!


『セガ・ハード・ガールズ』ドリームキャスト役
M・A・Oさん

 オーケストラの演奏をあまりしっかり聴いたことがなかったので、生で聴かせていただき、歌わせていただき、さらに司会までもやらせていただき、すごく楽しかったです。ありがとうございました!


『セガ・ハード・ガールズ』セガサターン役
高橋未奈美さん

 司会をやるのが初めてでとっても緊張したんですけど、お客様もセガファンということで、とっても温かくて、さらにオーケストラの方もノリがよくて、助けられました。もともとオーケストラが大好きなので、身近で音楽を感じられて、サイコーに幸せでした!


『セガ・ハード・ガールズ』メガドライブ役
井澤詩織さん

 私たちは世代的に、今日演奏された曲のゲームをがっつりやったことのある世代ではないんです。それでも、今回こうしてオーケストラで聴けて、迫力もあって、とても楽しかったです。司会のほうもすごく緊張しましたけど、お客様が温かく、最後までがんばることができました。ありがとうございました!


『セガ・ハード・ガールズ』セガ・マークIII役
田中真奈美さん

 じつはこの6人でパフォーマンスをさせていただくのが初めてだったので、セガ・ハード・ガールズにとっては挑戦になる第一歩でした。お客さんの中にも初めて私たちのことを知ってくださったという方も多かったと思うんですが、皆さん、温かい視線と拍手で包み込んでくださって、オーケストラの皆さんもとてもやさしく接していただいたので、すごくいい経験になったなぁと思いました。ありがとうございました!


『セガ・ハード・ガールズ』マスターシステム役
髙山ゆうこさん

 生でオーケストラの演奏を聴きながら、歌って踊れるという、こんな贅沢なことはないですね! 6人でパフォーマンスするのは初めてだったので、6人そろうと迫力もあるし、みんなでやっているという一体感もあって、私自身もすごく楽しかったです。ちなみに11月8日(日)の原宿アストロホールで、6人そろっての『セガ・ハード・ガールズ』単独公演も行いますので、よかったらそちらもよろしくお願いいたします!


『セガ・ハード・ガールズ』ロボピッチャ役
もものはるなさん

 社歌をオーケストラで歌うって、どんだけセガさんはすごいんだ! お客さんがざわざわしているのを私自身も見ていて、楽しかったですし、ラップシーンで歴代のハードを歌う場面では一緒に口ずさんでくださったりして、すごく高まりました。セハガールの魅力がたっぷり詰まった単独ライブは、セガファンの方も絶対楽しめるような内容になっているので、会場で一緒にラップを口ずさんでもらえたらなぁと思います。単独ライブでも、ホームランかっとばすぜ!


『セガ・ハード・ガールズ』プロデューサー
中山雅弘氏

 主催のアイムビレッジさんやセガ社内からも「セハガールも一緒にやりませんか」というお誘いをいただき、今回ご一緒させていただきました。セハガールの6人全員が演目の曲すべてに触れているわけではないのですが、セガの伝道師であるセハガールとしては、生で曲が聴けるいい機会でもあったと思います。「セガのために命を賭けて戦います!」と言ってくれたので、とことんまで戦っていただこうかなと(笑)。彼女たちが戦うと皆さんにも幸セーガー訪れると思いますので!

 11月8日(日)の単独ライブではゲストさんもいらっしゃいますし、オリジナルの曲やセガの代表曲も予定しています。初めて歌う曲も練習していますので、ご期待ください! セガファンの方はこのライブにも再び集結していただければ、また熱い夜になると思いますよ!


プロデューサー・指揮者
志村健一氏

 ゲームのサウンドは単に楽曲だけでなく、ハード本体のスイッチをオンにしてからゲームの始まるまでの間とか、SEとか、そういったものを通過して、私たちはゲームをしていると思っています。ですからコンサートでも、演奏が始まった瞬間から思い出がグッとつながるような瞬間にしたかったので、起動音や細かなSEなどもこだわって作りました。

 あとはサントラには入っていなくても、私たちの心の中には印象に残っているシーンってあると思うんですよ。そこは絶対にはずさないようにしましたね。お客さん2千人がゲームを追体験するかのように、エンディングまで一緒に苦しんで、一緒に笑って、一緒に泣いて、という時間にしたかった。ある意味、オペラと思っていただいてもいいかもしれませんね。

 「第2回があるならこのタイトルかな?」なんて作戦もさっき少し話したりしましたので、次回があれば、またよろしくお願いいたします!


■セガ・ハード・ガールズ単独ライブ情報

『セハガガライブ!~ソフトでハードな感謝祭!!~』
日時:11月8日(日)1回目13:00~/2回目18:00~
場所:東京・原宿アストロホール
料金:税込3,500円(+ドリンク代500円)
チケットは“チケットぴあ”にて好評発売中

撮影:中村ユタカ
(C)SEGA

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