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2015年11月18日(水)

『ドラゴンボールヒーローズ』5周年記念インタビュー! 開発者が語る人気の秘密とは?

文:滑川けいと

 バンダイがアーケードで展開するデジタルキッズカードゲーム『ドラゴンボールヒーローズ』の開発者インタビューをお届けします!

『ドラゴンボールヒーローズ』

 5周年を迎えてさらに熱い展開をみせる『ドラゴンボールヒーローズ』。人気が長く続く秘訣を知りたいと、5人組アイドル“ジュネス☆プリンセス”が突撃取材を敢行! 開発陣にさまざまな質問をぶつけました。今回は、彼女たちの取材模様を余すことなくお届けします。

 さらに、読者プレゼントもご用意! 『ドラゴンボールヒーローズ』のユーザーにはおなじみの、ドラゴンボールヒーローズ研究所 戦闘員バトルナビゲーター“ツバサ”さんのサインを抽選で3名にプレゼントします。以下の応募フォームからどしどしご応募ください。

『ドラゴンボールヒーローズ』

●『ドラゴンボールヒーローズ』とは?

 鳥山明先生原作の大人気マンガ『ドラゴンボール』のキャラクターカードを使って、バトルを繰り広げるデジタルキッズカードゲーム。多数のキャラクターカードの中から厳選した5枚でデッキを構築し、戦略・戦術を駆使してさまざまな敵と超激戦を楽しめるのが特徴です。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲左から、バンダイの宮崎嵩広さん(ゲーム開発担当)、樋口亘さん(プロデューサー)、小川健太郎さん(PR担当)。

●“ジュネス☆プリンセス”とは?

 現在進行形成長期型姪っ子アイドルとして活動し、まもなく結成から2年を迎える5人組アイドル。若々しい力で周囲を自然と元気にする、個性豊かなメンバーは必見! ダンスやCDジャケットなどに、いろいろなネタがふんだんに盛り込まれています。アニメやマンガを知っている人は、ところどころでニヤリとできるかも!?

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲左から、杉本優羽(緑担当)、五十嵐彩伽(リーダー兼オレンジ担当)、関谷樹愛瑠(赤担当)、中嶋春陽(青担当)、姫川風子(ピンク担当)。ギニュー特戦隊のファイティングポーズを決めて、颯爽と登場!

※インタビュー中は敬称略

オッス、私たちジュネ☆プリ! いっちょ開発者に質問してみっか!

全員:ちょっと目を離すと、すぐに成長しちゃうぞ! 私たち“ジュネス☆プリンセス”です。どうぞ、よろしくお願いします!

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲まずはジュネス☆プリンセスの自己紹介から。突然の挨拶に、頬が少々ゆるむ開発チーム。

杉本:アニメや映画で知っている『ドラゴンボール』について、もっと勉強したくて今日はやってきました! さっそくですが、稼働開始から5周年を迎える『ドラゴンボールヒーローズ』とはどのようなゲームなのか教えてください。

樋口:『ドラゴンボールヒーローズ(以下、DBH)』とは、カードを使って遊ぶアーケードゲームです。全国のアミューズメントコーナーや量販店といったお店にマシン(筐体)が置いてあり、100円を入れるとカードが1枚手に入って遊べるんですよ。カードをマシンの盤面において動かすと、カードに描かれたキャラクターが動くんです。

 『ドラゴンボール』には、孫悟空の小さな頃の冒険が描かれる無印、大人に成長した悟空が活躍する『ドラゴンボールZ』があります。さらにアニメでは、その続きを描いた『ドラゴンボールGT』が放送され、今は『ドラゴンボール超(スーパー)』が放送中です。この4つを我々開発チームでは“本編”と呼んでいます。また、劇場版も20作ほど上映されています。これらに登場するすべてのキャラクターを網羅してカード化していこうというのが『DBH』なんですよ。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲「まさか小さな頃に夢中になっていた作品に、将来自分が携わるなんて思ってもいませんでした」と話す樋口さん。

中嶋:『DBH』を作ることになったきっかけを教えてください。

樋口:『DBH』を始めた時は、原作『ドラゴンボール』自体はすでに完結していたのですが、なぜか今の小学生は知っているし、人気なんです。どうしてかなと思っていたら、再放送などでアニメを見る機会が多かったんですよね。それで子どもたちにすごく認知度が高かったんです。今は『ドラゴンボール超』も始まって、さらに人気が高まっています。

 それならば『ドラゴンボール』を愛してくれている今の子どもたちに向けて何か楽しめるものを作りたいと思い、『DBH』の企画ができました。元々は大人向きというよりは子ども向きのゲームなんです。でも、子どものプレイする姿を見ていた大人が影響を受けて、懐かしさもあって子どもと一緒に遊んでくれているというのが現状ですね。

関谷:『DBH』の魅力は、どんなところにあるのでしょうか?

宮崎:キャラクター数の多さが『DBH』の特徴です。敵も味方も関係なくデッキに入れられるので、かっこいいな、かわいいなと感じるキャラクターをそろえて、自分好みのデッキで戦えるのがおもしろいところですね。

樋口:キャラクターは、どれも本当にかっこいいですよ。それに、カード自体がキラキラしていて、男の子が欲しがるようなデザインになっているのも魅力です。

 もちろん好きなキャラクターを並べて戦うだけでもいいのですが、ほとんどのカードには特殊な効果を発動するアビリティというものが入っていて、この組み合わせ次第でさらに強くなるんです。どのキャラクター、どのアビリティを組み合わせるのかをすごく深く考えて遊べるというのが、人気のポイントとなってきているのではないでしょうか。

中嶋:プレイする人によってデッキは違うだろうし、おもしろそう!

関谷:低学年だったら見た目でカードを選べるし、年齢が上の人だったらアビリティの効果を意識できるのはいいですよね。

五十嵐:無限の組み合わせがありますよね。カードは何種類ぐらいあるんですか?

樋口:カード自体は2,500種類です。

小川:キャラクターの数は413体ですね。

樋口:2カ月に一度、約60種類の新しいカードが出てきますからね。これを5年間続けているので、相当な数になります。そこでおもしろいのは、過去にそこまで人気のなかったカードでも、新しい弾のカードの組み合わせによってはすごく強くなる可能性があるんですよ。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲分厚いバインダーを持ってきていただきましたが、すべてのカードはこれには全然収まらないようです。

開発チームがそれぞれの思いを持って作る『DBH』

杉本:企画、開発をする上で、こだわっている部分を教えてください。

樋口:僕は、どうしたら“続きの気になるコンテンツ”にできるかを大事にしています。そのために『DBH』オリジナルのカードを企画することもあります。たとえば、この“バーダック”というカード。本来バーダックの超サイヤ人3は原作には登場しないんですよ。

 昔ながらの『ドラゴンボール』を大事にすること、そして今の子どもたちに向けて新しいキャラクターを出すこと、この守りと攻めのバランスをしっかりして作っています。子どもたちが5年間も応援してくれたのは、この部分なのだと思っています。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲バーダックが超サイヤ人3となったカード“バーダック:ゼノ”。
『ドラゴンボールヒーローズ』

宮崎:子どもから大人まで遊べるゲームは、実はちょっとした工夫が必要なんです。子どもでもわかる取っつきやすさ、そして考えれば考えるほど強くなれるという奥深さの両立ですね。『DBH』ではこれを意識して開発し、成功しているから親子で遊んでもらえるゲームになっているのだと感じます。

姫川:『DBH』にとってイベントとはどんな意味を持ちますか?

小川:イベントを開催する意味は2つあります。1つは、日頃のユーザーの修行の成果を多くみんなに披露する場としてです。1人で遊んでいても十分楽しいのですが、対戦することであいつに勝ちたいという楽しさが生まれますからね。イベントでユーザーが自分をいかに輝かせられるか、を大事にしています。

 もう1つは、ユーザー同士の交流の場としてです。『DBH』はユーザー同士がそれぞれ“チーム”と呼ばれるコミュニティを形成していて、各地に存在するんですよ。全国ツアーを行った時は、チームごとのTシャツを着て集まったり、『DBH』をしていない時も交流をしてくれたりしているんです。そうした交流するきっかけの場を提供できているというのが、イベントのいいところではないでしょうか。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲「ユーザー同士の絆を作っていける場ですね」と話す小川さん。

中嶋:イベントでこだわっている部分はあるのでしょうか?

小川:こだわっている部分も2つあります。日頃から最強を目指すために努力してもらっているユーザーの皆さんに、絶対的な栄誉を与えることです。『DBH』のイベントで勝ち上がることは並大抵のことではないので、選手たちには最大限の敬意を表したいと思っています。

 もう1つは、“常に新鮮な遊びを提供すること”です。我々プロモーション担当は、新形式のイベントを行うことで新たなバトル環境を提供できるように、日夜企画を考えています。

中嶋:ある意味ゲームの枠を超えている感じがしますね。

小川:そう。ユーザーの皆さんには、『DBH』のことばかりを考えてもらいたいんですよ。24時間のうち23時間は考えているみたいな(笑)。夢の中でもデッキを考えてほしいですね!

関谷:東京だけのイベントだとなかなか来られないけど、全国でやっているとその距離なら来てみようかなという人がいっぱいそうですよね。

小川:そうなんです。今年の4月から6月まで、全国11箇所をイベントで回ったのですが、その延べ参加人数は4万人でした。『DBH』のユーザーは全国にいるので、できるだけ誰でも参加できるように、大会をつねに開催してくれる店舗を全国に作ってイベントに参加しやすいような環境作りを心がけています。

『ドラゴンボールヒーローズ』

五十嵐:どんなチーム体制で『DBH』を開発されているのでしょうか?

樋口:大きく分けて、3つのチームに分かれています。司令塔であるバンダイの制作チーム。そして、ゲームを作成する開発会社のDimpsさん。カードを作ってくれるデザイン会社さんや工場ですね。この3つがスクラムを組んで開発をしています。

 開発の流れをもう少し詳しく説明すると、まず今回どんな内容にしていくのかを僕から発案して、それを宮崎がどうすればおもしろくなるのかゲームに落とし込んでいきます。そしてカード担当が、そこからどんなカードラインナップにするのか、能力やアビリティはどうするのかを考えて協力会社さんに提案します。

 また、年間を通していろいろなイベントをしているので、僕と小川で次はどんなイベントをしようかを相談していきます。“『ドラゴンボール』のキャラクター”が主役となる製品開発、“ユーザーさん”が主役となるイベントの両輪が回ることでプロダクトが進んでいきます。

『ドラゴンボールヒーローズ』

ユーザーの笑顔を見るため、つねに全力投球!

関谷:5周年以降に向けて新しいイベントや企画されていることはありますか?

樋口:結論から言いますと、先のことはあえて考えないです。僕の上司で「企画を勿体ぶると企画の神に逃げられる」と言う人がいたんです。よい企画があればそのあとのネタがなくなったとしても、新しい弾の出るあいだの2カ月で全力で使い切ってしまうんです。

 次はどうしようとなるのですが、全部出して空っぽになると不思議と次のアイデアが出てくるものですね。それをずっと繰り返しての5年間でした。この方法だと、その時のユーザーのニーズをダイレクトに反映できるんですよ。この部分は『DBH』の強みの部分だと考えています。

姫川:では、ネタに困ったら、ジュネ☆プリとコラボをしてください!

樋口:機会があればぜひ(笑)。『DBH』は11月が生誕月なので、毎年何かをやるというのは約束事としてあるんです。先日行った5周年イベントの模様をYouTubeにアップしていたのですが、2週間で10万人以上の方に見ていただけました。でも、実は何を発表するかは直前までなかなか決まらなかったんですよ。素材も間に合うかわからず、当日を迎えました(笑)。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲樋口さんの言葉に、「でも、間に合わなかった状況はこれまでなかったので大丈夫です」と笑いながら返す小川さん。

杉本:でも、つねに進化していくのは大変ですよね。2カ月ごとに新曲出せと言われたら……無理かな。

小川:現在進行形コンテンツなので、頑張っています。

姫川:私たちとおそろいですね!

最強の戦士ついに登場! 超サイヤ人4孫悟飯の秘めた力とは

杉本:超サイヤ人4孫悟飯が次に出ると聞いたのですが、どんなキャラクターなのでしょうか?

宮崎:孫悟空の息子、悟飯が超サイヤ人4という究極の戦士になります。この姿になるというだけでも全国の『ドラゴンボール』ファンの皆さんに、すごく妄想してもらえるキャラクターですね。普段は好戦的でない悟飯は、怒りの感情によって内なるパワーを発揮するのですが、今回は『DBH』のゴッドミッションシリーズで扱っている暗黒魔界からの強敵とのバトル中にキレて、覚醒するという設定になります。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲こちらが超サイヤ人4孫悟飯。本来この時代の悟飯はスラックスをはいているのですが、衣装が道着なのは前弾の物語を引き継いでいるためなのだそうです。
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▲上の画像が、前弾に登場した超サイヤ人3孫悟飯。

全員:かっこいい!

宮崎:野性的な、体毛が現れてきたデザインですね。

姫川:能力には特別なものがあるんですか?

宮崎:もちろん、最強の必殺技とアビリティを持っていますよ。

樋口:実はこのキャラクター自体は1年以上前から設定はしていました。なので、先程2カ月ですべてアイデアを出すというのは少しウソになりますね(笑)。せっかく生み出すキャラクターを、いつ出せば皆さんに喜ばれるのか、活躍できる舞台を我々が設定できるのかというのを考えていた時に! 超サイヤ人4孫悟飯に関しては、ここで出そうというのが5周年のタイミングだったんです。

『ドラゴンボールヒーローズ』

五十嵐:今後の展開を教えてください。

樋口:もちろん今後の展開には期待してほしいですし、やり続けていきます。ただ今は、5周年で出し尽くして空っぽ状態ですね。

 1つのコンテンツを5年続けるというのは難しいのですが、以降も6周年、7周年、いずれは10周年と続けていきたいです。原作が始まって、今年で30年なんですよ。僕らは5年間携わらせてもらっているので、10周年やれば35周年になりますよね。そうした形で、『ドラゴンボール』の歴史を紡ぐ一部でありたいですね。内容はまだ言えないのですが、来年も『DBH』はより大きなステップアップをしていくつもりです。今後もずっと応援してもらえるようなコンテンツにしていきますので、これからもよろしくお願いします!

五十嵐:同じものを続けるのは、一番大変ですよね。今日はいろいろな質問に答えていただき、ありがとうございました!

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲本日の記念に、全員でパシャリ。

ジュネス☆プリンセス、『DBH』に初挑戦!

 インタビューが終わったあとは、ジュネス☆プリンセスが実際に『DBH』を体験! 画面を所狭しと暴れ回るキャラクターたちに大興奮しながら、時間も忘れてプレイしていました。

『ドラゴンボールヒーローズ』
▲宮崎さんから『DBH』の操作方法を学ぶ5人。
『ドラゴンボールヒーローズ』
▲ヒーローアバターを選択。フリーザ一族、ナメック星人アバターを選ぶふたりに、「サイヤ人ではないんだ」と驚く宮崎さん。
『ドラゴンボールヒーローズ』
『ドラゴンボールヒーローズ』
▲まずは彩伽ちゃんと樹愛瑠ちゃんのバトル開始! プレイしているふたりも、応援している3人もとても楽しそう。
『ドラゴンボールヒーローズ』
▲負けまいと頑張る彩伽ちゃん。一生懸命さが、画像からも伝わりますね。
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▲続いては優羽ちゃんと風子ちゃんの対決です。どのカードを使うのか、じっくり考えるのも『DBH』のおもしろさの1つですね。
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▲相手よりもタイミングよくボタンを押して競う“チャージインパクト”に負けてしまった優羽ちゃん。がっくりきちゃっています。
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▲最後は春陽ちゃんと宮崎さんが対戦!
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▲宮崎さんは考えた末、おじいちゃんデッキを使用。
『ドラゴンボールヒーローズ』
▲わいわいと、最後まで楽しそうな雰囲気でした。年齢は関係なく誰でも遊べるのがいいですね。

初めて『DBH』を遊んでみての感想は?

姫川:普段カードゲームはあまりしたことはないのですが、『DBH』はルールはわかりやすくてとても楽しめました。カードのキャラクターが立体になって戦うのはすごくよかったです!

五十嵐:『DBH』のマシンは見たことがあったし、一度やってみたいなと思っていました。すごく楽しかったので、今度弟のカードを借りてやってみたいと思います。

中嶋:今日、初めてプレイしたのですが、気が付けばすごく夢中になっていました。戦うのもおもしろかったのですが、カード選びもとても楽しめました。特に戦っている場面は、かっこよくて思わず声を出しちゃいました(笑)。

関谷:やっていくうちにどんどん楽しくなってきました! すごく勝ちたいという気持ちが出て、燃えちゃいましたね。すごく楽しいゲームでした。

杉本:『DBH』は弟から聞いていたのですが、実際やってみるとすごく楽しかったですね。カードをマシンに置いているだけなのに、画面で立体のキャラクターが動いてるのは驚きました。カードがキラキラしているだけでもかっこいいのに、それが画面で動いているのを見ると、よりかっこよさが際立ってとても楽しめました。

 どうやらすっかり『DBH』の魅力に引き込まれてしまった様子の5人。皆さんもこの機会にプレイしてみてはいかがでしょうか。きっと新しい『ドラゴンボール』に出会えるハズですよ!

(C)バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
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