2015年11月20日(金)
いよいよ11月21日より全国の映画館で上映開始となるアニメ『ガールズ&パンツァー 劇場版』。本作に出演する渕上舞さん、茅野愛衣さん、尾崎真実さん、中上育実さん、井口裕香さんのインタビューをお届けする。
▲左から中上さん、渕上さん、尾崎さん、茅野さん、井口さん。 |
このインタビューは、11月15日に茨城県・大洗町で実施された“第19回大洗あんこう祭”の終了直後に実施したもの。今年で4回目となる“大洗あんこう祭”のステージに出演した感想や、公開目前に迫った『ガールズ&パンツァー 劇場版』の話などを伺ったので、公開を待ちきれない人は、ぜひ読んでもらいたい。
――今年も“大洗あんこう祭”でファンの前に立ったわけですが、ステージが終わった今の心境を教えていただけますか?
渕上さん:今年で4回目の“あんこう祭”トークステージになりますが、毎回私たちを迎えてくださる皆さんのあたたかさは変わらないですね。
中上さん:ファンの皆さんのあたたかさは衰えていませんし、いらしてくださるファンの方は毎年多くなっているように思います。
渕上さん:もう3年も前の作品で、エピソードの数も決して多いわけではないのに、こうして多くの皆さんが遊びに来てくださるって、“あんこう祭”自体の魅力のおかげもあるんでしょうけど、本当にすごいことだとステージの上で改めて思いました。
中上さん:今回は、4回目にして初めてステージの上から皆さんの写真を撮影させていただきました! でも写真に入りきらないくらい、大勢の方が会場にいらっしゃってくれましたね。(※下の写真は、『ガールズ&パンツァー』公式Twitterアカウント(@garupan)より)
大洗あんこう祭にお越し頂きました皆様、ありがとうございました!朝方の雨にも関わらず、総来町者11万人と過去最高を記録しました!応援大使に就任された蝶野正洋さん、キャストの皆様、ChouChoさんとステージ上にて! #garupan pic.twitter.com/Rq2cqqr0EM
「ガールズ&パンツァー」公式アカウント (@garupan) 2015, 11月 15
茅野さん:4回目ということで、なんだか“ホームグラウンドに帰ってきたな”という感覚がありますね。懐かしいような不思議な気持ちです。
作中ではめでたいこととして扱われていますが、お家を壊されちゃったりするにもかかわらず、『ガルパン』という作品や私たち関係者、そしてファンの皆さんをあたたかく迎え入れてくれる大洗の人たちは、なんて優しいんだろうとうれしくなりました。
尾崎さん:劇場版の公開直前とはいえ、TVシリーズが終わってからずいぶんと時間が経っているし、お天気もよくないし……と、今回のあんこう祭の集客を少し気にしていたのですが、まったくの取り越し苦労でした(笑)。
私たちはステージの上からの景色だったり、会場に行くまでの車窓だったり、あるいはTwitterなどでしかお祭りの盛り上がりを感じられないのですが、熱意が本当にすごかったですね。
茅野さん:ピンクのあんこうスーツを着た人もいたよね!
一同:いたいた!
中上さん:さっきも言いましたけど、本当に大勢の方がいらしていて、年々増えているんじゃないかと思うんですよ。
以前はステージからどんな出店が出ているのかなんとなく見えたんですけど、今年はもう見えませんでした。その迫力に気圧されながらも、楽しくイベントをやることができて、とってもよかったです。
井口さん:今年はなんと言っても蝶野さんですよ、蝶野さん!(一同笑) なんで皆言わないの!?
中上さん:言いたいんじゃないかと思って、みんな取っておいたんだよ(笑)。
井口さん:ありがとう(笑)。で、蝶野さんですよ! “タンソン(※タンクソング=戦車の歌)”まで歌ってくれて、蝶野さんによって、今後『ガルパン』がどんな盛り上がりを見せるのか楽しみです。
大洗の皆さんも変わらない優しさで私たちや日本各地から来たファンの皆さんを受け入れてくれましたし、中には朝の5時から現地入りしてステージを待っていてくれた人もいたそうで、“ガルパン愛”の強さを再認識することができて、本当にうれしく思いました。
●動画:蝶野正洋『超重戦車級王者マウス』視聴動画
――井口さんが力強く語ってくれましたが、皆さんは蝶野正洋さんが『ガールズ&パンツァ―』の応援大使に決まったことについてはいかがでしょうか?
渕上さん:まさかのゲストでしたので、本当に驚きました。『ガルパン』は、かわいい女の子たちが戦車に乗って奮闘する姿が魅力だと思うのですが、そんなところに蝶野さんが応援大使として加わってくれたことでどんな化学反応が起こるのか、楽しみがひとつ増えました。
茅野さん:蝶野さんが登場した時のお客さんの表情はとってもうれしそうだったので、きっといいことが起きるんじゃないかと思います。
尾崎さん:廣岡さん(※『ガールズ&パンツァー』の宣伝担当)から「たまたま7月に大洗で行った『ガルパン』のイベントと、蝶野さんが出演しているイベントのスケジュールが前後していたことがきっかけ」と聞いて、こんなご縁もあるんだな、と驚きました。アニメも全部見てくださったと聞いて、とてもうれしかったです。
――劇場版のアフレコの時のエピソードを聞かせていただけますか?
渕上さん:全部で台本が3冊もあったんですよ。
尾崎さん:あわせると、ものすごくぶ厚くなって、ちょっとした凶器になるレベルでした(笑)。
茅野さん:これは『ガルパン』ならではのことで、戦車での戦闘シーンがたくさんあるため、どうしてもSE(※効果音)などが書いてあるので台本が厚くなってしまうんですね。
渕上さん:私は1日がかりで収録したんですけど、とにかく濃密な時間でしたね。中には1日で終わらない方もいらっしゃいましたし、私自身もまさか1日で終わるとは思っていませんでした。
井口さん:みんな集中力がすごかったね!
渕上さん:そうなんですよ。おかげで収録がとてもスムーズで、気持ちよく演じられたことを覚えています。
井口さん:劇場版になって新キャラも増えたので、参加するキャストの人数がより多くなりました。第1回の収録で、久しぶりになじみのメンバーに会えたので、とても楽しかったです。新しく収録に参加した面々もすぐになじんで、女子校のような雰囲気でしたね。
朝から夜までの収録でしたが、お昼に1時間休憩があったので、皆で一緒にランチに行ったんですよ。そこで作品の話をしたり、それ以外の話をしたり。そうした休憩時間も含めて、とても濃厚で充実した収録でした。
茅野さん:おかしもたくさんあったしね。
井口さん:そう! そして夜にはオードブルまで出て……大変だけど、楽しかったです。
尾崎さん:『ガルパン』の収録現場って女性声優ばかりなので、ガヤを録る時にスタッフの方からマネージャーさんまで、男性の方をとにかく集めて収録したのがおもしろかったですね(笑)。
渕上さん:その瞬間がなんだかとてもおもしろくて、和ませてもらいました(笑)。
――あんこう祭のトークイベントでは、漢字一文字で劇場版のヒントを出していましたが、劇場版の注目キャラクターについてもお聞かせいただけますでしょうか?
大洗あんこう祭、ステージにお越し頂きました皆様ありがとうございました!告知させて頂きました通り、蝶野正洋さんが応援大使に就任し、劇場版のPRにご協力頂きます!そしてこちらが、キャストの皆様による劇場版のヒントです! #garupan pic.twitter.com/UlSx4LAYPi
「ガールズ&パンツァー」公式アカウント (@garupan) 2015, 11月 15
茅野さん:あんこうチームはもちろんなんですけど、注目してほしいのはうさぎさんチームの面々ですね。
尾崎さん:彼女たちがなんだかんだで一番成長しているかもしれない。
茅野さん:最初は逃げ出したりしていたもんね。
渕上さん:私が注目してほしいのは、お姉ちゃん――西住まほですね。意外な一面を見ることができますし、キーパーソンの1人だと思います。
井口さん:TVシリーズとはまた違った彼女を見ることができます。
渕上さん:劇場版にはキーパーソンがたくさん出てきますが、そのうちの1人としてまほにご注目いただければ。
中上さん:これもヒントのような言い方になってしまうのですが、“家族のシーン”に注目してください。いろいろな“お母さん”が出てきます。
井口さん:私は、新キャラの西絹代ちゃんです! 『ガルパン』はとても個性的なキャラクターがより取り見取りですが、その中にも今までいなかったようなポイントを付いてきた超おもしろ魅力的キャラクターです。
▲井口さんが“超おもしろ魅力的”と評する知波単学園の隊長・西絹代。映画では、どんな活躍を見せるのか? |
井口さん:瀬戸麻沙美ちゃんの演技もあって、まっすぐな性格ゆえのおもしろさ、かわいさが出ています。愛里寿(アリス)もとっても魅力的ですし、新キャラには注目してほしいですね。
――昨年7月のOVA劇場公開舞台あいさつでは、やりたいこととしてアミューズメントパーク“ガルパンランド”を開園したいと語っていましたが、今後は何かやってみたいことはありますか?
一同:さっき話してたバスツアー!
――バスツアーですか?
井口さん:『ガルパン』の舞台である大洗を、わたしたちがバスガイドさんになって一緒に回るツアーをやりたいね、とさっき話していたんです。潮干狩りもしたいですね。
茅野さん:私は蝶野さんたちみたいに“タンソン”を歌ってみたいですね。蝶野さんたちが歌っているタンソンのアルバムジャケットのイラストがとってもかっこよかったので、私たち5人もあんな風に実写で描いてもらいたいです。裏面イラストは、あんこうチームの5人で(笑)。
中上さん:みんなが好きな戦車の歌を歌ってみたり……。楽しそうだね!
渕上さん:私は、みんなが一緒になって戦車を動かす体感型ゲームをやってみたいですね。
尾崎さん:実際に5人そろわないと動かないみたいなゲームもちょっとおもしろそう。
井口さん:ゲームセンターで、オンラインで同乗者を募集したり……。楽しそう!
渕上さん:技術を持っているメーカーさん、どうぞよろしくお願いします!(一同笑)
井口さん:私は、大洗女子学園のみんなが一緒になって歌うキャラクターソングを出してみたいですね。昔のアニメのエンディングテーマで、歌というよりもたくさんのキャラクターが掛け合いをやっていくような楽しい歌があったんですが、そんな雰囲気の歌を歌ってみたいです。作る人はきっと大変だろうけど、お願いします!
――それでは最後に、劇場版の公開を待ちに待っていたファンの皆さんに一言お願いします。
井口さん:見たらワクワクすること間違いなしの映画になっていると思います。スタッフの皆さんの情熱や、待っていてくださった皆さんの期待にこたえられるように、私たちも精一杯頑張りました。私自身もまだ見ていないので、皆さんと同じ気持ちで公開日を迎えたいと思います。
新キャラクターたちの活躍ももちろんですが、あんこうチームの和やかなシーンや戦車で戦うシーンまで見どころたくさんです。1度といわず、何度も見てください。
中上さん:皆さま、お待たせしてすみませんでした! もうすぐ公開です。待っている間に出産などもあり、優花里を演じることができるのかと心配になったりもしましたが、スタッフや応援してくださる皆さまのおかげで無事収録を終えることができました。
台本を読んで、映像チェックが終わった時点で「あー、おもしろかった!」とつい口から出てしまうくらいでしたし、ご覧になった皆さんも同じ気持ちになると思います。待たせてしまったぶんおもしろくなっていると思います。これからも夢がふくらむ『ガルパン』ですが、まずは劇場版をご覧いただいて、そのあともずっと応援していただけるとうれしいです。よろしくお願いします。
尾崎さん:『ガルパン』が好きな皆さんにとって、この劇場版はたまらない作品に仕上がっていると思います! 今までの『ガルパン』の集大成でありつつ、新たなおもしろさもすごい密度でギュッと詰め込まれているんです。
次から次へと驚きと感動の連続で、TVシリーズやOVAでもあんなに感動したのに、それを超える感動がまだこんなに出てくるのか! と。そう感じている間に気付いたら終わってしまうような、とても勢いのある作品になっています。皆さんもぜひ劇場で楽しんでください。
茅野さん:沙織的に言うと「会えない時間が長ければ長いほど、会えた時によりいとおしく感じる」みたいな感じになっているのではないかと(笑)。お待たせしてしまったぶん、素直に自分でもおもしろいと言えるような、『ガルパン』らしい作品に仕上がっていると思うので、初日舞台あいさつなどで皆さんに「おもしろかったでしょ?」と胸を張って言えると思います。
きっと皆さんに「『ガルパン』が帰ってきた!」とよろこんでもらえると期待していますので、友だちと一緒に見るもよし、1人でじっくり見るもよし、思いのままに劇場版を楽しんでいただけたらなによりです。ぜひ劇場にお越しください。
渕上さん:『ガルパン』は、戦車戦にとてもこだわりを持って作られていますが、劇場版は特に大きなスクリーンで見ることを前提に作られているので、よりハイクオリティで迫力に満ちた戦車戦が楽しめると思います。戦闘の駆け引きには複雑なものもありますが、ストーリー自体はシンプルでわかりやすいものになっています。
「どんな内容なんだろう?」とワクワクした気持ちで来ていただいて、「あー、スッキリした!」と楽しい気持ちで帰っていただけるような、そんな映画になっていると思います。きっと1回見たら「あのシーンをじっくり見てみたい」「あのセリフをもっとよく聞いてみたい」という気持ちになる映画だと思います。上映中は2度3度と足を運んで、『ガルパン』の世界に浸っていただけると幸いです。よろしくお願いします!
●動画:『ガールズ&パンツァー』劇場本予告
■映画『ガールズ&パンツァー 劇場版』
【公開日】20015年11月21日
全国の映画館で上映予定。詳しくは公式サイトを参照のこと。
(C)GIRLS und PANZER Film Projekt