2015年11月27日(金)
11月28日にカプコンから発売される3DS用ソフト『モンスターハンタークロス』をプレイ。そのレビューをシリーズをプレイするライターのコジが掲載します。
『モンスターハンタークロス』は、『モンハン』シリーズで培ったノウハウと新しさをクロスさせたハンティングアクションゲーム。“狩技(かりわざ)”と “狩猟スタイル”を掛け合わせることで、爽快なアクションや自分だけのハンティングを生み出せる。また、ハンターだけでなく、オトモアイルーを操作することも可能。
発売目前ということで、狩猟スタイル、狩技、ニャンターの詳細を解説するとともに、実際にプレイした感想をお届けします。
●ギルドスタイル(狩技装備数:2)
ギルドスタイルは、基本的に従来のアクションがすべて使えるスタイル。今回からは狩技が使えるのでそのぶんが立ち回りに影響してきます。
狩技が2つまで登録できるというのが大きなポイントで、狩技の組み合わせ次第ではコンボが狙えたり、立ち回り面を大きく強化できたりします。
▲MHXで追加された新アクションを含め、武器のあらゆる性能を引き出せる。 |
ギルドスタイルのプレイ感は今までのモンハンシリーズとほぼ同じですが、他のスタイルをプレイし比べてみると、いろいろなことができる万能型であることを感じます。スキルの発動、狩技の選択などでさまざまな方面で強化できるので、従来のスタイルとはいってもプレイヤー次第でかなり個性が出るスタイルといえるでしょう。
●ストライカー(狩技装備数:3)
ストライカースタイルの特徴としては、アクションがシンプルになっていて特定の部分が強化されている傾向があります。
例えば、大剣だとこのスタイルでは強溜め斬りが使えません。その代わりに、溜め斬りにベストタイミングを逃して攻撃力が下がった状態の溜めすぎの状態がなく、最高威力の溜め斬りを出しやすくなっています。
また、狩技が3つ登録できるのもストライカーの魅力。大ダメージを与える狩技と立ち回りを強化する狩技を両立しやすいうえ、他のスタイルに比べて狩技ゲージが溜まりやすく、積極的に狩技を繰り出せる。今作から『モンハン』シリーズを始められる方はギルドか、ストライカーをオススメします!
▲ストライカーといえば狩技。いろいろな狩技を組み合わせてモンスターを狩猟しやすくしよう。 |
ストライカーをプレイして感じたのは、武器ごとの立ち回りにおける狙いが見出しやすいということ。大剣なら溜め斬りを狙っていくのがストライカーの強みを引き出すことになり、溜め斬りを強化するスキルを盛り込みたくなってきます。狙いが明確なのでスキルや狩技を含めたカスタマイズがしやすいかもしれません!
●エリアルスタイル(狩技装備数:1)
エリアルの最大の特徴は、前転回避やバックステップがエア回避に変わること。エア回避のイメージとしては、移動距離が長い前転回避といったところでしょうか。エア回避の途中でモンスターなどに触れると踏みつけ跳躍をして、そこから各種ジャンプ攻撃が繰り出せます。
踏みつけ跳躍のときにジャンプ方向を変えられるうえにジャンプ攻撃も任意の方向に繰り出せるので、モンスターの背後に回り込みながら振り向いてジャンプ攻撃を当てるという使い方もできます。
▲段差がなくてもジャンプ攻撃を狙える。ジャンプ攻撃が強化されていることが多く、連係の起点にもなっている。 |
主に狙っていくのは踏みつけ跳躍からのジャンプ攻撃であり、もちろん乗り判定も備わっているので攻撃チャンスを作ることにおいて特出した性能を持っています。
ただし、太刀では気刃斬り連係の起点がジャンプ攻撃だったり、スラッシュアックスでは斧:突進斬りがなかったりと「とっさに繰り出せる大ダメージを与える連係」「モンスターに近づく手段」の2つがやや不足している傾向があるので、このあたりをどうフォローするかがエリアルスタイルを扱うカギになりそうです!
●ブシドースタイル(狩技装備数:1)
ブシドースタイルは、ジャスト回避またはジャストガードが行えるのが特徴となります。モンスターの攻撃が当たる直前で回避行動(前転回避やステップなど)をするとジャスト回避が発動し、そのあとスライドパッドを入力することで任意の方向にしばらく走ります。その走っている間に追加コマンドを入力するとジャスト回避からの専用のアクションを繰り出せます。
ジャストガードは、モンスターの攻撃が当たる直前でガードをすると発動し、ガード時の硬直がほぼなくすぐに専用技を繰り出したり、再びジャストガードを狙えたりします。どちらも防御行動から一連の流れで反撃でき、攻防一体の立ち回りがブシドースタイルのウリとなります。
▲ハンマーはジャスト回避から強溜めが可能。通常の溜めより強力な溜め攻撃を繰り出せる。 |
このスタイルを扱う際のポイントは、それぞれの武器の重要な要素がジャストアクション後の派生になっている傾向があること。太刀の場合は練気ゲージの段階を上げるのはジャスト回避後の気刃無双斬り、狩猟笛は連音攻撃がジャスト回避後のアクションになっていて、武器の性能を引き出すにはジャストアクションを使いこなす必要があります。
プレイしていて気になった点がもうひとつ。「ジャストアクションを極めれば“高級耳栓”や“回避性能+”、“ガード性能+”など主に防御面で役立つスキルがあまり必要ないのでは?」ということ。そのぶん、攻撃面を強化するスキルを盛り込むことができそうです!
狩技は、全武器共通のものと武器固有のものがあり、選択した狩猟スタイルによって登録できる個数が決まっています。主に攻撃を当てることで狩技ゲージが溜まっていき、狩技によって溜まりやすいものと溜まりにくいものがある他、ストライカースタイルだと若干溜まりやすくなります。
狩技ゲージが満タンになると納刀状態、抜刀状態かかわらずワンボタンで発動可能。発動する際は、攻撃中でも回避行動(前転回避やステップなど)でキャンセルできるタイミングならばキャンセルして狩技を繰り出せます。
▲ガンランスの狩技・ブラストダッシュ。一気に間合いを詰めることができ、そこから叩きつけへ派生することができる。 |
▲太刀の狩技・桜花気刃斬。モンスターに当てると練気ゲージが1段階上昇する。 |
狩技には、立ち回りで使えるもの、ハンター自身を強化するもの、連続技を叩き込むものなどさまざまな種類があり、それによってモンスターの狩猟の仕方も変わってくるので、どの狩技を選択するかはかなり悩むと思います。
特に狩技を複数登録できるギルドスタイルとストライカースタイルは、狩技の組み合わせで相乗効果が得られる場合があるのでいろいろ試してみたいですね!
『MHX』では、自宅のオトモボードでハンターとニャンターを切り替えられます。ニャンターとは、雇っているオトモアイルーの中から一匹を選択し、操作できるというもの。ニャンターになるとニャンター専用クエストを受注できる他、ほかのハンターと一緒に通常のクエストについていくことができます。
アクションの操作はほぼハンターと同じで、XボタンやAボタンで攻撃を繰り出し、Bボタンで回避行動、Rボタンでガードをします。ニャンターならではのアクションは、サポート行動と地面に潜る行動。サポート行動はオトモアイルーと同じもので、無制限で使えるものとサポートゲージが必要なものがあります。
地面に潜る行動は、一部の攻撃(咆哮や振動など)以外はまったく攻撃をくらわないという状態。ピンチになったら地面に潜ってしまえばわりと簡単に切り抜けられます。
▲サポート行動“落とし穴の技”を使ってドスマッカォを足止めするニャンター。 |
そのほかオトモアイルーの特徴として、モウイチドングリを2つ持っています。体力がなくなって倒されるとドングリを1つ消費してその場で復活でき、ドングリがなくなると1オチ扱いとなってしまいます。
ですが、ドングリはキャンプで寝ることで回復するので、地面に潜る行動と合わせて使えば1回もオチることなくクエストをまっとうできるのです。アクションが苦手で難易度の高いクエストはちょっと……という人でも、ニャンターとしてついていくと安心! 回復笛などの各種サポート行動でほかのハンターをフォローしていきましょう!
プレイするまで、ニャンターはオマケ要素と思いきや、実際にプレイしてみるととにかくアクションが快適。ハンターよりも俊敏なんじゃないかと感じるほど自由に動き回れるので、アクション性の高さについついのめり込んでしまいます。
自分で操作するとオトモアイルーの成長をダイレクトに感じられるのもあり、いろいろなオトモアイルーを育ててみたくなります!
▲ニャンターは、ピッケルや虫あみなどのアイテムを使わずに採集可能。採集にかんしてはハンターよりも優秀!? |
クエストを終えた際、次に討伐するモンスターによって、武具を変えることは多いと思います。本作ではさらにスタイルを変えることがあります。
先ほど紹介した狩猟スタイルやニャンターの切り替えは自宅だけでなく、集会所でも行えるため、遊び勝手が増しています。特にマルチプレイでは他のメンバーが武器を変えたのにあわせて、スタイルを変えたり、自分も武器を変えたりする機会が多いので、集会所の準備エリアの存在はすごく助かります。
▲自宅 |
▲集会所 |
MHXで登場するメインモンスターは、斬竜ディノバルド、電竜ライゼクス、巨獣ガムート、泡狐竜タマミツネの4体。一方で、古代林が舞台となる新たなベルナ村をはじめ、森丘が舞台のココット村、雪山が舞台のポッケ村、渓流が舞台のユクモ村が復活します。
▲ベルナ村 | ▲ココット村 |
▲ポッケ村 | ▲ユクモ村 |
それぞれの村には、物語でのかかわり以外にもそれぞれ異なる役割があるようです。懐かしい村を回りつつ、顔なじみのメンバーを見られるということで、こちらも個人的にはポイントです。
ここで本作の4大メインモンスターと、村を見比べて見てみてください。
▲斬竜ディノバルド | ▲電竜ライゼクス |
▲巨獣ガムート | ▲泡狐竜タマミツネ |
それぞれの村の舞台となるフィールドに当てはまると思いませんか? 4大メインモンスターと4つの村がどうかかわっているのか楽しみですね!
本作ではアクションの変革だけでなく、これまでにない展開が待っています。またニャンターモードという新たな遊びによって、これまでのハンターだけでなく、いままでプレイしていなかったアクションの苦手だった人も遊べるようになっているかと。
討伐タイムを競う闘技大会クエストや定期的に配信されるイベントクエストなど、多数のコンテンツがあるため、長くハンティングライフを楽しめそうな本作。毎回発売前に感じていることですが、今回もやっぱり発売が楽しみです。
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