2015年12月29日(火)

『MGSV:TPP』の遊び方は無限大! クワイエットさんへのアツい思いも語る【電撃オンラインアワード2015】

文:Z佐藤

 現在電撃オンラインでは、ユーザー投票で2015年のベストコンシューマソフト&アプリを決める“電撃オンラインアワード2015”を開催中! この記事では、KONAMIより2015年9月2日に発売された『METAL GEAR SOLID V:THE PHANTOM PAIN(メタルギア ソリッド V ファントムペイン)』を紹介します。

『MGSV:TPP』

 “PlayStation Awards 2015”において、累計出荷数(配信数)が100万枚を超えたタイトルに贈られる“Platinum Prize”、そして日本とアジアのユーザーからの投票で上位5タイトルに選ばれ、“ユーザーチョイス賞の日本部門・アジア部門”というトリプル受賞の偉業を成し遂げた『METAL GEAR SOLID V:THE PHANTOM PAIN(MGSV:TPP)』。

 2015年のゲームシーンを語るうえで絶対に外せないタイトルであり、1987年に発売されたMSX2版『メタルギア』から続くシリーズの中でも間違いなく最高峰のクオリティを誇る本作が、いかなる魅力を秘めているのか? その根幹を私、Z佐藤の視点で紹介していきます。

『MGSV:TPP』を遊ぶ前にゲームの背景を知ろう

 まずは簡単に作品としての位置付けと基礎知識から。『MGSV:TPP』は、前作『METAL GEAR SOLID V:GROUND ZEROES(MGSV:GZ)』が『METAL GEAR SOLID V』のプロローグであるのに対し、その9年後を舞台に、本編の物語が描かれる作品です。

 『MGSV:GZ』で仲間を喪った、ヴェノム・スネーク(毒蛇)がかつての相棒カズヒラ・ミラーを救出するためにアフガニスタンへ向かうところから物語ははじまります。

 ただ、ここで注意することが2つ! まず『MGSV:GZ』はPSP版『MGS PEACE WALKER(MGS PW)』の続編であり、『MGS PW』はPS3版『MGS3 SNAKE EATER』の続編ということ。

 つまり物語の裏側まできっちり&たっぷり堪能したいなら『MGS3』→『MGS PW』→『MGSV:GZ』→『MGSV:TPP』という順序でプレイするのがオススメです。

 あと、混同されることが多いのが、ビッグボス(ネイキッド・スネーク)とソリッド・スネークの違い。どちらも“スネーク”というコードネームで呼ばれるので無理もないことですが、ビッグボスは『MGS3』から『MGSV:TPP』に続くシリーズの主人公です。

『MGSV:TPP』
▲ビッグボス。初登場の『MGS3』ではネイキッド・スネークというコードネームで呼ばれましたが、任務終了後、ザ・ボスを超えた偉大な兵士として“ビッグボス”の称号を得ます。

 そしてソリッド・スネークはMSX2版『メタルギア』と『メタルギア2 ソリッド・スネーク』、そしてPS版『MGS』、PS2版『MGS2 SONS OF LIBERTY』、PS3版『MGS4 GUNS OF THE PATRIOTS』の主人公です。この2人の関係性については、ぜひシリーズを遊んで確認してほしいところ。

『MGSV:TPP』
▲こちらがソリッド・スネーク。写真は『MGS2』の終盤で、弾切れを心配した雷電に向け、バンダナを指して放ったひとこと。

 ご存知の方も多いとは思いますが、一応このあたりもフォローしておきましょう。

基本的なゲーム構成やシステムは『MGS PW』を継承。ドッサリのミッションで遊びごたえたっぷり!

 『MGSV:TPP』のゲーム構成は『MGS PW』を継承した作りで、“ミッションをクリアしてゲームを進める”、“スタッフと資材を確保してマザーベースと呼ばれる拠点を拡張&運営する”という2つの要素が柱になっています。

 メインミッションをクリアするだけでも進めることは可能ですが、装備面やサポート面でどんどん窮屈になっていきます。例えば有効な武器がなくて敵を倒すのに時間がかかったり、サポート面のフォローが手薄で戦場で迷子になりかけたり……。

 自分としては非常に苦戦したミッションなのに、そのことを他のプレイヤーに話すと「苦労しなかったよ」とか言われることもしばしばで、ミッションの印象や手応えについては他のプレイヤーとかなり違ってきます。マザーベースの拡張には時間がかかりますが、安全に進めたいならしっかり手をかけていくのが攻略の近道でしょう。

『MGSV:TPP』
▲オープンワールドで構成されたフィールドは、様々な地形がシームレスにつながっていて本当に広大。
『MGSV:TPP』
▲各所では野生動物の捕獲や薬効植物の採集ができるので、気ままに散策しながら目的地を目指すのもアリです。
『MGSV:TPP』
▲マザーベースでは銃器や装備品の開発が急務。高性能の銃器を装備していれば、それだけミッションがラクになります。
『MGSV:TPP』
▲フィールドで要請すれば、完成した銃器や装備品を現地に配達してもらうことが可能。これがと~ってもありがたかった……。

ミッションへのアプローチ方法は無限大! 風の向くまま、気の向くままトライするのがオススメ

 ここからは本作1本目の柱、ミッションの魅力について深く掘り下げていきましょう。ミッションにはストーリーの進行にかかわるものと、基本的にストーリーには影響しないサイドOPSが用意されており、クリアすることで新しいものが追加されていきます。

 フィールドに関しては、オリジナルゲームエンジン“FOXエンジン”で作られているとか、前作『MGSV:GZ』の200倍の広さだとか、フォトリアルを追求し、背景も人物もリアリティが格段に増しているとか、そのあたりは発売前に何度もお知らせしていますので割愛しますが、私自身がスゴイと感じたのはアプローチのバリエーションの多さですね。

 1つのミッションに対して、右からも左からも、さらには上からでもアプローチできますし、時間の流れもあるので昼夜や天候によっても状況が変化していきます。

『MGSV:TPP』
▲ミッションは敵に発見されないように進む“潜入”が基本で、離れた場所から敵の位置を確認して進んでいきます。このあたりは『MGS』シリーズの基本ですね。
『MGSV:TPP』
▲敵に発見されてしまうと、迫撃砲や固定銃座などで攻撃されてしまうのでコッソリと!
『MGSV:TPP』
▲突如、天候が変化して砂嵐が! こちらの視界も悪くなりますが、敵の視界も封じることができます。ただし、近くに崖がある場所では足元に注意。実際、砂嵐の最中にダッシュしていたら崖から落ちました……。

 行動のバリエーションとしては、一度も発見されないように進む、麻酔銃で眠らせて敵を無力化する、すべての敵を殺害する、などさまざまですが、どの装備を利用して行動するかによってもまた変わってきます。

 とにかく、1つのミッションでやれることが山ほどありますので、1度クリアしても装備が充実した後で再びプレイすると、「なんで、こんなところで手間取っていたんだろう?」と感じることも。ミッション1つ1つの奥深さをたっぷりと味わうことができて楽しかったですね。

『MGSV:TPP』
▲ミッション“スペツナズの英雄”では、支援ヘリの着陸地点を目的地に設定して突入すると、ヘリの機関銃でターゲットを抹殺可能。
『MGSV:TPP』
▲なんと1分48秒でクリアできてしまいます。1度も着陸せずにヘリが飛び去るので、ぜひ試してみてください。

持ち込むものはプレイヤーしだい! あらゆるものを試して自分なりの戦術を見つけ出そう

 攻撃手段についても少し触れておきましょう。まず携行品ですが、本作にはプライマリウェポン(主力の武器)として、アサルトライフル、ショットガン、グレネードランチャー、スナイパーライフル、マシンガン、ミサイルが登場。

 サポートウェポンとしては、投てき武器類、設置型の地雷などがあります。携行品は、ダンボール、暗視装置、ステルス迷彩などです。

 さらにツールとして、双眼鏡、iDROID(携帯用小型情報端末)、フルトン回収装置。そしてスネーク専用の義手やスーツ(迷彩服)も多数用意されていて、この中から使うものを選んでミッションで利用していきます。

 続いて本作で初登場したバディですが、こちらもミッションの内容に合わせてD-Horse、D-Dog、Quiet、D-Walkerの4種類から選択可能です。

 さらにバリエーションに富んだ車輌(四輪駆動車、トラック、装甲車、自走砲、戦車)を持ち込むこともでき、いかなるミッションにも対応できるように準備されています。まさに1人でも戦争を始められそうですね。

 ただ、コレだけではないのが本作のスゴイところ。フィールドで支援を要請することでヘリを呼び出して攻撃させたり、目標地点を指定して砲撃を行ったりすることも可能です。

 まあ大胆な立ち振る舞いをするにはお金(GMP:資金。マザーベースの運営の他、さまざまな部分で利用)がかかるんですが、困った時には「コチラ、砲撃ノ用意アリ!」と考えておけば、たいていの困難は乗り越えられるハズです!

『MGSV:TPP』
▲私的に最強の武器と思っているのが、サプレッサー付きのスナイパーライフル。これを開発すれば遠距離から敵を無力化できるので、潜入活動がラクになります。
『MGSV:TPP』
▲耐久力の高いサプレッサーやスコープを変えるなど、自分なりにカスタマイズしましょう。
『MGSV:TPP』
▲フィールドでは目標地点への砲撃に加え、スモークや睡眠ガス、チャフの散布を要請できます。さらに支援班のレベルが上がれば天候すら操れるようになり、どこぞの軍師のような力を会得します。さすがビッグボス!

特にお気に入りのバディ・クワイエットさんへのアツい思い

 ゲームを進めると、凄腕の女性スナイパー・クワイエットさんが敵として登場。その戦いに勝利して回収した後イベントを発生させると、彼女がバディとして選択可能になります。

 クワイエットさんは索敵と狙撃能力に優れたバディで、ミッションに同行させて命令すれば次々と敵を倒してくれるので、屋外のミッションでは大活躍してくれます。

『MGSV:TPP』

 ただそんなキャラクター性能はもちろんですが、彼女の魅力はやっぱりグラマーな体つきでしょう! おそらく世界中の男性プレイヤーが、ヘリの機内で視点をグルリと回し、R1ボタンを押し続けて主観視点にし、さらに右スティックを押し込んで同乗しているクワイエットさんを凝視したはず!! 

 ミッションに同行させて親密度をアップさせるとクワイエットさんもノリノリになってきて、まるで挑発するかのように大胆なポーズをとってくれます(笑)。

『MGSV:TPP』
▲こちらをじっと見たり、操縦席を覗き込んだり、寝転んだり、ネコのポーズをしたり、グィッと迫ってきたり……。機内でいろんなポーズをとってくれます。じっくり鑑賞させていただきました♪
『MGSV:TPP』
『MGSV:TPP』 『MGSV:TPP』

 そんなクワイエットさんの狙撃技術、そして彼女自身にとても惚れ込んでしまいました。いろいろなバディがいますが、やはり自分はクワイエットさんですね!

『MGSV:TPP』

マザーベースの運営がゲームの難易度にも影響。ミッションの進行と平行して積極的に行おう!

 ミッションとならんで、もう1つの柱になっているのがマザーベースの拡張&運営。

 マザーベースは、スネークの率いる私設部隊“ダイアモンド・ドッグズ”の活動拠点で、戦闘班、研究開発班、拠点開発班、支援班、諜報班、医療班、警備班の7つの班があり、各種コマンドによって武器や兵器などのカスタマイズ、武器や携行品などの開発、スタッフの管理、基地の建設・増設などを行うことができます。

 基本的な役割は『MGS PW』の時と同じですが、本作ではマザーベースの施設に降り立ち、内部を自由に探索できるのが魅力ですね。内部には体に染み付いた血を洗い流すシャワーが用意されている他、資金になるダイヤモンドを入手できたり、施設を警備しているスタッフと触れ合って士気を高めることができます。

 そして、とてつもなく広い! プラットホームとプラットホームは連絡橋で結ばれているのですが、車輛で移動してもかなりの時間がかかるほど。他の移動手段として、ダンボールに入って配送されたり、ヘリも利用できます。

『MGSV:TPP』
▲マザーベースには、シャワーを浴びるため、スタッフの士気を上げるため、ダイアモンドを拾うため、広さを実感するために訪れることになります。特定の条件を満たしていると、到着時にイベントデモが見られることも!
『MGSV:TPP』
『MGSV:TPP』
『MGSV:TPP』

前線基地を舞台にした“FOBオンライン”と『METAL GEAR ONLINE(MGO)』で熱戦が展開中!

 その他、本作ではマザーベースとは別に、オンライン上に前線基地FOB(Forward Operating Base)を建設できます。FOBを建設するとマザーベースの機能を強化できる他、オンライン上に存在する他プレイヤーのFOBに潜入し、相手のスタッフや資源を奪うことができます。

 ただ、逆に自分のFOBに潜入されることもあるので、FOBの防衛を専門とする警備班にスタッフを投入したり、監視カメラや警備装置を開発して配置する必要があります。またFOBを舞台にしたイベントも定期的に開催されており、本編とは異なる遊びが体験できるようになっています。

 ちなみに私のFOB成績はというと、かなりの“ザル”ですね。警備を厳重にしているつもりなのですが、ゴッソリとスタッフや資源を奪われていたり……。自分がプレイしている時に誰かが潜入してくれば、相手と対戦して迎撃しようとは思っているんですけどね。

『MGSV:TPP』
▲FOBミッションは、プレイヤー対プレイヤーだけでなく、運営側が主催するイベントミッションも開催。
『MGSV:TPP』
▲参加すれば報酬として資源やスタッフがもらえますので、さっそくチャレンジ!

 それと、『MGO』でも熱戦が繰り広げられています。こちらは『MGSV:TPP』のオンラインマルチモードで、最大8人対8人、3種類のミッション、5つのステージで対戦プレイができます。

 その中で大きな特徴となっているのが、操作するキャラクターに偵察、重装、潜入という3つのクラスが用意されているところ。それぞれ、クラスに特徴があり、ミッションをこなしてレベルアップするとアビリティや使える武器などが増えるという成長要素もあり、じっくりと楽しめる仕様になっています。

 私は偵察クラスをメインにプレイしています。双眼鏡で相手をマーキングしたり、マーキングした相手を仲間が倒すことでも経験値が獲得できるなど、撃ち合いの成績は悪いけど、チームの勝利には貢献できているような……。そんなスタイルで楽しむこともできますので、ぜひチャレンジしてみてほしいですね。

『MGSV:TPP』
▲『MGO』はユーザーの意見を取り入れて実施された2度のバージョンアップにより、細部まで調整が行われて遊びやすさが向上。
『MGSV:TPP』
▲プレイを重ねることでキャラクターが成長し、戦術の幅も広がるので、じっくり取り組んでいきましょう。

 ステルスアクションゲームとして凄まじいクオリティを誇りながら、ゲーム本編に加えて“FOBミッション”や『MGO』もプレイできるなど、ボリュームも圧倒的な『MGSV:TPP』。それぞれの要素が遊びごたえたっぷりに仕上げられていますので、まだ体験していないのなら、ぜひ押さえておきたい1本ではないでしょうか?

 それではオンラインの戦場で会いましょう。皆さんお手柔らかに!

[CHECK]あなたの2015年のベストコンシューマソフト&アプリを教えてください!

 ファン投票で2015年のコンシューマソフト&アプリを決める“電撃オンラインアワード2015”にぜひご投票ください! 対象タイトルは、2015年に発売されたコンシューマソフトと同年に皆さんが遊んでおもしろかったと感じたスマホアプリです。

 アプリについては、2015年以前に配信されたアプリも対象となるので、皆さんが名作だと思うものを教えてください。

 投票していただいた方の中から抽選で10名様にPS Store、ニンテンドー eショップ、Xbox live、iTunesかGoogle playで使えるギフト・カード(5,000円分)をプレゼントいたします。締切は2016年2月28日(日)24:00まで。ぜひ、あなたの2015年のベストコンシューマソフト&アプリに投票してください!

“電撃オンラインアワード2015”投票
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データ

▼『PlayStation 4 METAL GEAR SOLID V LIMITED PACK THE PHANTOM PAIN EDITION』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS4
■ジャンル:アクション
■発売日:2015年9月2日
■希望小売価格:49,980円+税
▼『メタルギア ソリッド V ファントムペイン(ダウンロード版)』
■メーカー:KONAMI
■対応機種:PC
■ジャンル:アクション
■配信日:2015年9月2日
■価格:8,400円+税
※Steamでの販売

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