2015年12月25日(金)
セガ・インタラクティブが贈る、基本プレイ無料の思考型デジタルトレーディングカードゲーム『CODE OF JOKER』。最新バージョンのVer.1.4EX2が11月末に稼働し、ますますの盛り上がりをみせている。本作の総合プロデューサーである西山泰弘氏に、12月中旬に行ったインタビューを掲載する。
今年の振り返りから来年の展望、また、Ver.1.4EX2稼働と同時にアナウンスされた、“2016年春(予定)からのVer.1.0系や&Ver.1.1系カードの全国対戦使用制限”について詳しく話してもらった。
▲西山泰弘氏。セガ・インタラクティブ クリエイティブオフィサー。同社が開発する多数のゲーム開発にかかわる。本作では、総合プロデューサーを務めている。 |
――まずは、2015年の本作を振り返ってみていただけますでしょうか?
西山泰弘氏:一番印象に残っているのは“Master of Agent”(賞金制大会)と、“第3回アルカナカップ”ですね。プレイヤーさんの高い盛り上がりとともに“きゅーへー”さんの大会連覇といった驚きの出来事もありました。
――大会では、大型スクリーンでカード情報を映すといった新しい試みを行っていたのが印象的でした。
西山:試合展開をわかりやすくするための工夫をしてみました。また、本作のよさを多くの方々に伝えるため、演出面などでもこだわってみたんです。
――大会運営の今後目指す方向性についてお聞かせてください。
西山:大勢の方々に本作のよさを伝えられる大会の開催を目指したいですね。まだゲームシステムを理解しているプレイヤーにしか、伝えられていない部分があるという印象がありますので。ただ、この前の大会では、さきほどもお伝えしたような演出面でのこだわりなどにより、よりわかりやすく伝えるキッカケはできたのかなと思います。
――さきほどは2015年を振り返っていただきましたが、これまでの本作の開発の軌跡を振り返ってみていただけますでしょうか。
西山:本作の開発チームは、初期はあまりうまくいかない部分もありましたが、ビジネスモデルを変えたりしながら、これまでうまくやってきたと思います。初期のころは、プレイヤーの方からいろいろ怒られた部分もありました。
――プレイヤーの方からの不満にはどのようなものがありましたか?
西山:やはりTCGなので、どうしてもカードのバランスなどでプレイヤーの方々から不満も出てくることもありました。それらの要望には、他社さんにも協力を仰いだりしながら、誠実に答えてきたと思います。
――開発チームにはどのような方々が集まっているのでしょう?
西山:あまりクリエイター気質でないというか、謙虚な人間が多いですね。「どうだ、こんなもん作ったぞ!」というよりは、「こんなもの作ったんですけど、どうですか?」みたいな感じです(笑)。
――今後の本作の展開予定などをお聞かせ願えますか?
西山:今後行われる予定の大型バージョンアップでは、今まで以上に力の入った内容にする予定です。簡単に想像ができてしまうようなものではなく、予想を超えるものにするために鋭意開発中です。うちの長所を生かし、ジョーカーシステムや演出面などにも手を入れ、今まで遊んでくださっている方にも新鮮さが感じられるようにしたいですね。
――新カードの追加も行われるのでしょうか?
西山:そうですね、やはりプレイヤーさんにとっても、新カード追加がなければ盛り上がりづらいと思いますので、カード追加は随時行っていきます。ただ、そうなるとプレイヤーさんのなかでも、どこかでカード総数が多すぎて把握しきれなくなってくることも考えなければなりません。
――Ver.1.4EX2稼働に合わせて発表された、“2016年春以降からVer.1.0系&Ver.1.1系カードが全国対戦で使用できるなくなる”というアナウンスは、そのようなプレイヤーへの配慮からでしょうか。
西山:そうですね。まずはプレイヤーさんのことを考えました。そしてもう1つは、本作ではカードの種類を多くすることが即おもしろい対戦環境につながるわけではないと判断したからです。また、カードの種類が多くなり過ぎて、バランスを取りづらくなってきているという面もあります。
このまま続けていけば新しいアソビを提案しづらくなり、いずれはゲームの陳腐化を招いてしまうと考えたんです。その事態を未然に避けるため、Ver.1.0系&Ver.1.1系カードに関しては、使用制限を設けさせていただきました。
――Ver.1.0系&Ver.1.1系カードの使用制限に関しては、どなたが決定を下したのでしょう?
西山:自分ですね。新規のプレイヤーの方々に向けて、このあたりで一度カードラインナップの整理を行うべきだと判断しました。開発チームとしてはなるべく多くのカードを残したがってはいるのですが、僕個人の考えとしては、いっそすべてのVer.1.0系&Ver.1.1系カードを使用制限にするくらいでもいいと考えていました。
――ゲームバランスを整えるというのも、今回の使用制限の主な狙いの1つなのですね。
西山:そうですね。ほかには、新規のプレイヤーの方が入りやすい環境を、常に整えておきたいという考えからです。現在本作を楽しんでくれているプレイヤーさんを大事にしたいのはもちろんのこと、新規のプレイヤーさんも大事にしていかないことには、このゲーム自体が長く続けて行きづらくなってしまうので。
――実施予定は春ということですが、発表を約半年ほど前に行った理由はなんでしょう?
西山:プレイヤーさんにとって重大な情報なので、なるべくお早めにお伝えしたかったんです。ただ、説明不足のような形となり、プレイヤーさんへ真意が伝わりきらない状況になってしまい、非常に申し訳なく思っています。この場を借りて、お詫び申し上げます。
――今回の使用制限に関する発表で、プレイヤーからの反響はいかがでしたか?
西山:ご理解いただけるという意見の一方で、やはり厳しい意見もありましたね。その理由として、さきほども申し上げたとおり、こちらの発表の仕方が悪かったり、説明不足だったりという点があげられると思います。
――使用制限になったカードを所持しているプレイヤーへは、何か特典などご用意されるのでしょうか?
西山:そのような方々へは、何かしらの特典をご用意する予定です。実カードのないデジタルゲームなので、そのあたりは融通を利かせられるかと思います。
――一部のカードは、再録カード(仮)として登場予定とのことですが、どれくらいの数を再録予定ですか?
西山:予定としては、240枚中約30枚を想定しています。具体的にどのカードが残るのかはまだお伝えできませんが、本作ならではの気持ちよさをなくしたくはないので、その根幹を担っているカードに関してはできるだけ残したいな、と。
――現在、主流となっているカードは再録する可能性が高いということでしょうか。
西山:ある程度は主流が変わらないとおもしろくはないですが、例えば“珍獣”ユニットなどによるこのゲーム独特の動きは、本作でしか味わえないよさだと思っているので、考慮したくはありますね。
――再録されるカードは、新規プレイヤーでも入手可能でしょうか?
西山:もちろん新規プレイヤーの方も比較的簡単に入手できる予定です。ほかのカードと比べても、できるだけ手に入れる手段は多めにしたいですね。
――現在のスターターだと全国対戦をプレイできないと思いますが、スターターの変更はあるのでしょうか?
西山:全国対戦は本作のだいご味の1つなので、引き続き多くの方に遊んでいただきたいと考えています。ですので、Ver.1.2、Ver.1.2EX中心のスターターを新たに用意し、対戦終了後にもらえるカードもそちらに変更する予定です。
以上、本作の総合プロデューサー・西山泰弘氏へのインタビューを掲載しました。ここに載せ切れなかった内容については、12月28日に発売される電撃アーケードゲームに掲載しているので、そちらも要チェックです!
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