2015年12月29日(火)

速水奨さん&岩田光央さんが『アンジェリーク ルトゥール』をプレイ! スペシャル対談完全版

文:電撃Girl'sStyle

 20年の時を経て、初代『アンジェリーク』が甦る! 12月17日についに発売された『アンジェリーク ルトゥール』より、ジュリアス役・速水奨さん&ゼフェル役・岩田光央さんのスペシャル対談が実現。電撃Girl’sStyle1月号に掲載された対談の、裏話満載の完全版をお届け!

速水奨さん&岩田光央さん『アンジェリーク ルトゥール』対談完全版
速水奨さん&岩田光央さん『アンジェリーク ルトゥール』対談完全版

――乙女ゲームは最初に名前を決められるのですが、お2人がプレイするならどうされますか?

速水奨さん(以下、速水):もし『ルトゥール』をプレイするとしたら、僕はアンジェリークって名前でやるかな。

岩田光央さん(以下、岩田):やっぱり最初はアンジェリークですよね。そのあとは、違う名前でやりたい。

速水:光子、オス子、ルヴァ代とか?

岩田:それはギリギリな感じですよ(笑)。

――では『ルトゥール』の世界でデートをするとしたら、お2人ならどんなプランを考えますか?

岩田:自分の趣味の世界に生きている人なので、ゼフェルなら執務室じゃないでしょうか。口下手だからアイテムがないと話せないと思います。僕なら森の泉ですね。自然が好きなので、マイナスイオンを浴びたいです!!

速水:ジュリアスは収穫祭だろうな。アンジェリークが育てている惑星の生育具合も見たいし、彼女の努力やがんばりをほめてあげたいね。

岩田:ジュリアスらしい!

速水:僕自身なら夜の公園(笑)。すべての物が、月明かりに照らされて美しく感じるじゃない?

岩田:夜っていうだけでもドキドキします。小声な感じがいいですよね~。

――これまでは、女王候補の部屋へたずねてきた守護聖に対して居留守をしていましたが、本作からは執事が断るようになりました。岩田さんは直接たずねにいきますか? それともお誘いをとことん待ちますか?

岩田:昔の僕は待ち、ちょっと前の僕はピンポンしに行きます。そして今はそろそろ枯れてきているので、行かなくてもいいかなといった感じ(笑)。昔と今では、待ちの種類が違う形になってきたような気がします。ゼフェルは元祖ツンデレなので、デレの状態になったら大変だと思いますよ! バレバレのピンポンダッシュとかやるんじゃないでしょうか。

――速水さんが考えるジュリアスは、どんな女性が好きだと思いますか?

速水:多分、そういったカテゴリーを決めないタイプだと思います。女性をそういうふうに見てはいけないという教育を受けてきたイメージというか、自分にそう課してきた感じですね。その女性が本来持っている美しさを見出して、そっと育んでいくタイプじゃないでしょうか。

岩田:なるほど!

速水:ジュリアスはね。僕は全然違って、とても守備範囲が広いです(笑)。でも最近気がついたことがあるんです。小学1年生のときに好きだった5年生のお姉さんが、僕の一番の好みだったんですよ。あのときめきはなんだったんだろう。

岩田:どんな人だったんですか?

速水:目が細くて、ちょっと歯が出てる感じ(笑)。

岩田:見た目じゃないですか!!

速水:とても優しかったんだよ。給食の時間って上級生が下級生をサポートしてくれるんだけど、その優しさに触れたのがいままでの人生のなかで一番のときめきかも(笑)。

――ちなみに、同じ頃の岩田さんはいかがでしたか?

岩田:僕は全然! かなりヤンチャで毎日泥まみれでした。

速水:泥まみれだったの?(笑)

岩田:田舎者なのでそこら中走り回っていました。記事にできないようなイタズラもいっぱいしました(笑)。

――キャラクターと演じられている方が、まったくのイコールということはないはずですが、お2人とも寄り添っている感じがしますね。

速水:コーエーさんは本当にキャスティングがうまいと思います。最近、リュミエールが一番大人だと感じますね。飛田君とオーバーラップして。

岩田:確かに。『ルトゥール』をやってクラヴィスは子どもだって思うシーンが多かったので、リュミエールとルヴァが大人かもしれないです。ちなみに僕らお子ちゃまチームは相変わらずな感じです(笑)。

――取材前に『ルトゥール』をプレイしていただきましたが、印象に残ったシーンはありましたか?

速水:やっぱり舞踏会ですね。会話のなかにちょっとしたトラップもあったりして楽しかったです。

岩田:今回「ちょっと待て」攻撃があるじゃないですか。あれって悩みどころですよね。

速水:ほかにも、守護聖との約束を無視すると公園の入り口にその守護聖がいたりするのとか……。

岩田:怖っ!!(笑)

速水:そういったところとか、リアルになったよね。あとは昔から言っているんだけど三角関係とか見てみたいな。

岩田:今回の新要素のちょっと待ったは、まさにそれをにおわせますよね。

速水:いや、二股をかけた状態とかさ。

岩田:いやいやいや(笑)。

――20年間愛され続けている『アンジェリーク』ですが、どういった点が女性を引きつけていると思われますか?

岩田:これってスゴイことですよね。

速水:老舗の安定感じゃないかな。それこそ20年前にプレイしてくださった方にとって、少女の一番敏感な時期に接した作品だと思うんですよ。20年経っても心の部分で変わらないものってあるじゃないですか。『アンジェリーク』をプレイすれば一定の満足感が得られる。その安心感ですよね。それをずっと提供し続けているコンテンツの強さなんじゃないかなと思いました。

――声優さん同士が仲がいい点もステキですよね。

岩田:実際仲がいいんですよ。ネオロマのイベントでも安心するんですよね。『アンジェリーク』の人がいると、思わず「よかった~」って思っちゃたりして。

速水:『金色のコルダ』あたりから、グッと出演者の年齢が下がるからね。そう考えると『ルトゥール』から参加した逢坂くんはどうなんだろう?

岩田:逆に逢坂くんが大変そうですよね。もしも『アンジェリーク』シリーズが今後も改めて作られていくとしたら、浪川くん(ユーイ役)や杉田くん(フランシス役)も救ってあげられたらと思います。

速水:ひとまず『ルトゥール』にかんしては、スピンオフとかできそうな雰囲気あるよね。

岩田:そういう意味では、逢坂くんと同じようなポジションだったはずなのに、非常に親和性があった成田剣さんはスゴイ!!  不思議とすぐに溶け込みましたよね。

速水:イベントでのパフォーマンスが、心配になるくらい突き抜けてるよね(笑)。

岩田:ステージから突然消えたり、音を外しながらも歌い続けたり……本当すごかったです(笑)。強烈でしたけど、成田さんもキャラクター自体もカッコイイですよね。そう考えると、逢坂くんのキャラクターもアリオスポジションですね。

速水:確かに近いかもしれない。

岩田:早くみなさんに、ブライアンのことを言いたくてたまりません!!(笑)

――さまざまなメディア展開を経て、『アンジェリーク』という作品は育ってきた感じがありますよね。

速水:みんな背負っているというか、それぞれに人生があって交わっているのが『アンジェリーク』なんだよね。まさに僕らの社会の構図と一緒だと思う。壁ドンをして「好きだ」なんて、そんなことが実際にあるわけないし(笑)。あと僕の勘違いかもしれませんが初期の『アンジェリーク』って、親密度によってボイスを演じわけた気がするんですよ。でも今回『ルトゥール』では、変えなくていいって言われて。

岩田:そうなんですか? 僕はやりましたよ。

速水:あれ、そうなんだ。ジュリアスの場合、本当に怒ってるからね。守護聖のなかで一番損をしているかも。20年前のキャスティングなら、僕がお子ちゃま組でもよかったんじゃないかなって気がする。

岩田:ダメですよ! こんなに説得力のあるお声の人がお子ちゃま組だなんて(笑)。

速水:岩田くんなら、オリヴィエとかでもいいんじゃない?

岩田:子安くんみたいな艶っぽい声は出ないですからね~。ゼフェルと一緒で手先はなんですけど、心はガサツなので僕には無理です(笑)。

――では最後に初めて『アンジェリーク』で遊ぶ初心者女王候補と、20年女王候補でいる方へメッセージをお願いします。

岩田:まずはお待たせしました! やっとみなさんにプレイしていただけることが、うれしくてうれしくてたまりません。「これが元祖乙女ゲームです!」というところを、ぜひプレイして感じてください。本来乙女ゲームは、そんなに優しくないんです。そういったビターなところもしっかり楽しんでいただければ、きっと中毒性があると思います。

速水:20年前の作品を思い出してなぞって演じるのではなく、逆にもっとピュアに挑みました。自分でまた改めてこの役を演じたということは非常に意味があると思っています。いつもどおりのジュリアスのスイッチを入れればいいやという世界ではなく、やはりゼロから積み上げていくものなんですよね。ゲームショウやこの対談でもゲームをプレイさせていただきましたが、これだけ魅力的なものに仕上がるんだと新鮮でおどろきました。まったく知識がない方にも楽しんでいただける内容になっていると思いますので、ぜひご近所の方々にもお声がけして楽しくプレイしてください。

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