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2016年1月26日(火)

ゲーム『SAO』二見P&河合Pに聞く『コード・レジスタ』の“今までとこれから”

文:てけおん

 バンダイナムコエンターテインメントがコンシューマ・アプリにわたって展開しているゲーム『ソードアート・オンライン』シリーズを手掛ける二見鷹介プロデューサーと河合泰一プロデューサーに、2015年を振り返ってもらいつつ、2016年の抱負を語っていただいた。

『ソードアート・オンライン コード・レジスタ』

 2回にわたってお届けしていくこのインタビュー。後編では、河合プロデューサーにiOS/Android向けアプリ『ソードアート・オンライン コード・レジスタ』のこれまでとこれからについて聞いてみました。

 二見プロデューサーには、現在公開中の前編でコンシューマ新作『ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-』を軸にさまざまな話を伺ったので、読んでいない人はチェックしてみてくださいね。

『ソードアート・オンライン』
▲二見鷹介プロデューサー(左)と河合泰一プロデューサー(右)。

二見Pから河合Pへのバトンタッチ

――2015年を振り返ってみて、いかがでしたか?

河合P:『コート・レジスタ』のローンチ自体は2014年12月でしたが、当初はコンテンツのボリュームという点で、十分ではなかったという反省がありました。

 まず最初の3カ月はイベントを並行して開催するなどして、長く遊んでもらえるように努めました。この1年でギルド要素なども追加でき、『SAO』のアプリゲームとしてはひとつの形になったかなと思います。

●動画:『SAO コード・レジスタ』CM“ギルド&デュエル”篇 松岡禎丞さんver.

 それと今年からは環境が変わって、これまでは二見と一緒に進めてきたんですが、今年から自分で判断することも増えて大変でした。

二見P:『コード・レジスタ』は企画の初期から河合とやっていたタイトルですが、この1年は河合がほとんどのプロデューサー業をこなしてくれました。

 原作者である川原礫先生や、担当の三木さん(三木一馬電撃文庫MAGAZINE編集長)、アニプレックスの柏田さん(柏田真一郎プロデューサー)との打ち合わせでも河合が入ってきてくれるようになりましたし、バンダイナムコエンターテインメントとしては身近な環境で『SAO』のタイトルを作らせてもらえた1年だったなぁと思います。

 河合から相談を受けることもありますが、『コード・レジスタ』に関しては今は河合が判断を下していて、その判断がユーザーさんに受け入れられているのを見ると、もちろんゲームとしてまだまだなところはありますが、うれしいと思います。

――環境が変わったとのことですが、それはいつごろからでしょうか。

河合P:4月くらいからですね。二見の席は僕の隣だったんですけど、2015年の春以降変わってしまい、二見も忙しくなってしまってなかなか捕まらない状況で……。会社で“二見目撃情報”がやり取りされるレベルでしたから(笑)。

――そこからは、ほぼ河合さんがメインで『コード・レジスタ』を担当していると。

河合P:そうですね。メインは僕ですが、先ほど二見が言ったように、相談することもあります。

――『コード・レジスタ』では電撃文庫とのコラボなども行いましたけど、今後もコラボの予定などは?

河合P:『SAO』自体がユーザーに大変愛されているタイトルですので、まずはそこを突き詰めていきたいですね。といってもコラボの要望も多くいただいていますし、2016年も定期的にコラボをやっていければと思っています。

 今年は春あたりに大きなコラボを行う予定ですので、ぜひ楽しみにしてください。

新規ユーザーも既存ユーザーも楽しめるゲームに

――本作の新規ユーザー向けの施策は、最初に11連ガチャができるなどで充実しているように思えますが、既存ユーザー向けの施策の予定はありますか?

河合P:この1年は、新規ユーザーを逃してしまった点が課題だったので、新規ユーザー向けの施策を多く行ってきました。これからは、この1年間遊んでくださったユーザーに対しての要素などを入れていきたいですね。

 まだ実装時期は未定ですが、キャラクターのコレクション機能を追加して、図鑑をある程度埋めることで特典を配布するといったことも考えています。一度仲間になったキャラクターは、記録として残っているので、それを手放してしまったとしても、図鑑に登録されるのでご安心ください。

 それと本作で“一番強いユーザーは誰か?”といったイベントを、デュエル機能を使って開催してみるのもおもしろそうだと考えています。

――なるほど。デュエル機能というと、昨年末には初のイベントも開催されましたよね。やはり気になるのは、アプリの安定性についてなのですが、その点はいかがでしょうか?

河合P:そうですね。デュエル機能は、ユーザーの皆さんにご迷惑をおかけした部分でもあります。そうした部分についても、遊びやすくなるようきちんと対策していくつもりです。

『ソードアート・オンライン コード・レジスタ』

――では、2016年で一番の目標はなんですか?

河合P:本作は若いユーザーがとても多いので、無料でもたくさん遊べるようにすることと、『SAO』の作品をより好きになってもらうことですね。

 降臨系は、どうしても無課金の方だとつらいかもしれませんが、通常のクエストも2nd Seasonの第4章がオープンしているので、ストーリーを楽しんでいただければと思います。

『ソードアート・オンライン コード・レジスタ』

 それにフィリアやストレア、セブン、レインといったコンシューマのゲームオリジナルキャラクターが本作にも登場して人気キャラになっていますけど、『コード・レジスタ』発のキャラクターの人気も高めていきたいな思います。

――これまで、降臨系のイベントで入手できるキャラクターは星5がメインでしたが、星6を入手できる降臨イベントもどんどん行っていく予定ですか?

河合P:はい、やります! 2016年すぐに、それこそこのインタビューが掲載されるころにはすでにいくつかやっているかもしれません。今後も継続的にやっていきたいと思っています。

 ただ、新規ユーザーの方がいきなり星6降臨イベントをやるのは難しいと思いますので、星5のキャラクターが手に入るイベントなど、ユーザーの状況に合わせて遊べるものを並行して実施していきたいですね。

――プレイヤーランクの上限の解放の予定はありますか?

河合P:こちらはユーザー全体の状況にあわせて、定期的に解放していく予定です。2015年末の時点では星7が5体のパーティをまだ編成できないので、これもできるようにしていく予定ですね。

『ソードアート・オンライン』

――“マギウス”や“メビウス”などキャラクターのタイプについては、変えられるようになったりしないのでしょうか?

河合P:う~ん、これについてはどうするか結構悩んでいた部分なんですが、現時点では仕様を追加するつもりはありません。

 そのかわりに、ソードスキルの計算式にINTが関係するようにしましたので、例えばBA(バトルアビリティ)が攻撃タイプではないのにマギウスを引いてしまった人も、少しは戦いやすくなるのではないかと思います。

 INT上昇系のBA持ちも、擬似的にソードスキル威力上昇として使えるようになるわけで、火力の引き上げ役として活躍できると思います。

――昨年実装された限界突破についても伺いたいのですが。

河合P:レアリティが上がるほど、キャラクターの限界突破がしづらくなる点ですよね? これは開発側も認識していて、年末に開発側と話をしたところだったんですよ。いずれはなにかしらの調整はできるようにしていきたいと思っています。

 ただ、すでに限界突破された方も結構いらっしゃいますので、その人たちにもご納得いただける形で対応していきたいですね。

――それでは、2016年の抱負をお願いします。

河合P:ギルドを昨年導入しましたが、主な要素としてギルドランキングイベントくらいなので、ギルドメンバーとコミュニケーションをとって擬似的にMMORPGの感覚を楽しめるようにしたり、イベントと絡めたりできるようにしたいと思っています。

 それと2016年前半の目玉としては“大規模レイドバトル”を予定しています。こちらはギルド同士が力を合わせて、強大な敵に挑んでいくイメージのものですね。

 これは『コード・レジスタ』の開始当初からの目標ではあったのですが、なかなか実装できずにいました。けれどようやくめどが付きましたので、こちらをぜひ楽しみにしていただけたらと思っています。

 今後『SAO』は、劇場版アニメも予定されていますので、そこにあわせてゲームからも何かご提供できればと考えています。

――ありがとうございました!

 ゲーム『SAO』キーマンインタビューの後編では、『コード・レジスタ』の話を重点的に聞いていきましたがいかがでしたでしょうか? 前編ではコンシューマ最新作となるPS4『ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-』について二見プロデューサーにいろいろな質問をぶつけてみましたので、あわせてご一読くださいませ!

(C)2014 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAOII Project
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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