2016年1月20日(水)
九岡 望先生が執筆する電撃文庫『サムライ・オーヴァドライブ ―桜花の殺陣―』の紹介記事をお届けします。
幕末モノや時代劇を観ると、サムライってかっこいいな!!と思いますよね? 白刃きらめく剣士たちの白兵戦、実にかっこいい。今月はその醍醐味が存分に味わえるバトル小説をご紹介します!!
舞台は2019年の日本――鍛冶の町から発展し、刀都(じんと)と呼ばれる街・城鉄(しろがね)。高層ビル群を有するこの近代的な巨大都市には、人の血を大量に吸って妖刀と化した刀剣に操られた暴徒が出没し、人々を脅かしています。
主人公の月叢方助は、そんな妖刀がらみの事件を取り締まる組織SEAS(シース)に所属している高校生です。刀を持たぬままに刀の相手と戦う“絶刀術”の使い手として、世界中の刀剣を回収・保管、反社会的な剣士の捕縛などを行っています。
ある日、方助に一風変わった任務が舞い込みます。それは、稀代の名刀≪善鬼国綱≫を先祖代々操る季風(ときかぜ)家の当主・鳴(なる)の身辺警護――。
一流の剣士と聞き、精悍な男を想像していた方助ですが、実際の鳴は15歳の愛らしい美少女でびっくり!! やがて2人はとある“妖刀使い”との出会いから、欧州を騒がせた魔剣強奪事件に関連する陰謀に巻き込まれていくのですが……。
方助の“絶刀術”、鳴が操る≪善鬼国綱≫の剣技、妖刀使いの狂気じみた武闘スタイル、欧州騎士との戦いなど、刀剣を交えるバトルシーンは迫力十分!! 血を吸って強化される刀剣という独自の設定も引き込まれるものがあります。
また、山育ちで天衣無縫な少女・鳴と方助が、少しずつ仲よくなっていくボーイ・ミーツ・ガールもピュアでステキですよ!!
本作は可憐な少女剣士たちの活躍を抜きには語れません!! ヒロインの季風鳴は、名刀≪善鬼国綱≫を操る名家の若き当主。
ずっと山中で厳しい修行をしていたため、携帯電話や刀都の都会的な街並みがめずらしくてしょうがありません。ちょっぴり世間知らず……でも、そこがかわいい♪
天真爛漫で、涙もろくて、素朴な性格も好感度高いです!! ところがひとたび抜刀すると“鋼の血統”と呼ばれる季風家の当主の能力を発揮し、自らの血を刀に通わせることで爆発的な戦闘力を発揮します。ふだんとのギャップがすごいんです!
鳴のほかにも名門出身のお嬢様剣士・立花葉織、女の子へのスキンシップがセクハラ(?)気味の義姉・唄夏など、注目の美少女&美女が登場します。
鳴の刀に触れようとした方助を葉織がハレンチ男呼ばわりして叱責するエピソードなど、女の子同士の友情も描かれていて微笑ましいですよ!
(C)九岡 望/ KADOKAWA CORPORATION 2016
イラスト:枕狐
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