2016年1月31日(日)
PS Vita&スマホ『聖剣伝説 FF外伝』を先行プレイ。3Dを取り入れつつも原作を生かしたリメイクが最高!
スクウェア・エニックスが、PS Vita/iOS/Android向けに配信するアクションRPG『聖剣伝説-ファイナルファンタジー外伝-(聖剣伝説 FF外伝)』。本作は、1991年にGBで発売された『聖剣伝説-ファイナルファンタジー外伝-』のストーリーはそのままに、システムやグラフィックをアップグレードしたリメイク作品です。
この記事では、配信日がついに発表された本作を遊んだライターのプレイレポートをお届けします。ゲーム序盤をなぞりながら、配信を楽しみにしているファンに向けて、本作ならではの見どころを解説。初めて『聖剣伝説』シリーズを遊ぼうと思っている人も要チェックですよ!
GB版の雰囲気そのままにプレイ感覚は現代風! 懐かしさと遊びやすさが同居した理想的なリメイク
皆さん、こんにちは! 『聖剣伝説』シリーズに初代からガッツリハマっているライター・まさんです。特に初代である『聖剣伝説 FF外伝』は、発売日に白黒のGBでプレイして感動した思い出深い作品。
その後、聖剣(伝説のリメイク)を求めて『新約 聖剣伝説』を遊び、フィーチャーフォン版の移植を遊び……と、いろいろとプレイしてきたのですが、やっと現行の機種で初代を遊べるんですよ! ワタシ、ジャンプ機能がないのに飛び跳ねちゃうくらい喜んでますからね!!
ゴホン。というわけで、さっそくプレイ開始。ゲームを立ち上げると、美しい旋律の楽曲『Rising Sun』をBGMに、白黒のタイトルロゴが表示されます。その後、次第にカラーに!
フィーチャーフォン版でもあったのですが、白黒のロゴからカラーに変わる演出は、『聖剣伝説』シリーズファンにとっては感涙もの。
流れる『Rising Sun』は、PS2の『聖剣伝説4』以降から使われているアレンジバージョンなのですが、こちらも本作にピッタリとハマっています。
▲『Rising Sun』を聞きながら、タイトル画面を堪能するボク。いいからゲームを始めろという声が聞こえてくる気もしますが、タイトル画面で放置するこの気持ちをわかってください! |
タイトル画面で放置すること数ループ。いい加減、ゲームを始めることにしましょう。プロローグの後には、ヒーローとヒロインの名前入力画面が表示されます。
当時、自分の名前と好きな女の子の名前を入力したところ、とても感情移入できたので、これから初めて遊ぶ男の子の皆さんは、ぜひ好きな女の子の名前を入れるといいですよ。女性の方は自分の名前をヒロインにして、好きな男の子の名前をヒーローにしましょう。
▲名前入力画面。本作ではヒーローが主人公です。ヒロインを操作するシナリオはありません。 |
名前入力を終えると、主人公がドレイとしてモンスターと戦わせられるという悲惨な境遇からプロローグが始まります。いきなりジャッカルと戦って操作方法を体で覚えろというスパルタスタイル。
メニュー画面を開けばマニュアルは参照できますが、チュートリアルなんてドレイにはないのです。もちろん、死んだらゲームオーバー。
ただし、死んでも大丈夫なのでご安心を。本作には中断セーブ機能が存在しており、画面が切り替わるごとにオートで記録してくれます。死んだら名前入力からやり直し、なんてことはなく、サクサクと再挑戦できるんですよ。これが本当に便利。
普通のセーブデータも10個あるので十分余裕がありますが、死んでも即リトライできるというのが今風ですね。また、サブタイトルが『FF外伝』だからかもしれませんが、セーブデータ画面の青いUIが昔の『FF』風で懐かしい感じです。SEも当時のままなところにも、こだわりを感じます。
気になるアクション操作についても、まったく問題なし! 今回はAndroid版で遊んでいるのですが、動かしにくいという印象はほとんどありません。『聖剣伝説 RISE of MANA』でもタッチパネルの操作は問題なかったのですが、バーチャルパッドでの移動が、より行いやすくなっていると感じました。
▲スマホでも問題なくアクションできるバーチャルパッド。PS Vitaがあるなら物理キーのあるPS Vita版がオススメかもしれません。 |
アクションも昔のまま……ではなくて、進行方向をタッチしながら攻撃することで前突きからの3連コンボ、攻撃ボタンだけを押すと横切りが出るなど、アレンジが加えられておりサクサクと攻撃できるようになっています。
と言っても、くさりがまやチェーンフレイルなど、剣以外の装備を使った時の動きや基本的な戦い方はGB版と同じ。マップの構成もそのままなので、当時の感覚で遊べます。自分は当時を思い出しながらプレイしていました。
そんなこんなでジャッカルを倒し、ウィリーの死をみとってアマンダに出会って……ああ、アマンダ……(余計なことまで思い出した)。それはともかく、主要なキャラクターは会話中にアップで表示されるのが新鮮です。
当時のままのドット絵ではないのですが、キャラクターのポリゴンもイメージそのままだな、と個人的に思いました。
▲文字が漢字になっている以外は、セリフ回しもそのまま。 |
▲現代だと、ちょっとシンプルに感じる部分もあるかもしれませんが、そこがいいんですよ。余計な設定はいらないんですって! |
プロローグの説明だけでかなりの時間が経ってしまいましたが、脱出してジュリアスとシャドウナイトの密会を見てしまい、滝から落とされるシーンまで来ました。
ひと悶着あった後に滝に落ちてみたら、アングルが! アングルがカッコイイ! そう、本作は基本的にGB版のイメージそのままですが、イベントやボスの登場シーンでは、3Dを生かしてアングルが変わるようになっています。
▲落ちていくヒーローを見下ろすシャドウナイト。まさにライバルって感じですよ! |
GB版に夢中になった自分としては、こういったさりげないアレンジがうれしいと思えるような作品に仕上がっています。
アクションRPG的な謎解きとワクワク感にシビれます!
というわけで、ここからが本番です。勇壮なアレンジが施された『果てしなき戦場』を聞きながら、ヒロインを求めてマップを探索。フィールドも、マップの構造が完全にGB版と同じですね。本当に懐かしい。
お、ヒロインがいましたよ。清楚で大人しい感じで、当時抱いていたヒロイン像そのままの彼女が!
ヒロインを救出して話しかけてみると、あることに気づきました。本作では、会話中にキャラクターの表情も変わるようです。思わず、バシバシとスクショを撮ってしまいました。ハシムが息を引き取るシーン。一緒に行こうと誘って目を輝かせるシーン。イイ……。
▲ハシムの死に、思わず目を細めるヒロインちゃん。思わず守ってあげたくなります。 |
おっと、移動しながら会話するのも忘れないようにしないとね。本作のNPCは、吹き出しアイコンをタッチすることでヒントをくれたり、回復をしてくれたりと、キャラの個性に応じたリアクションをとってくれます。
ヒロインの場合はケアルで回復してくれるので、彼女と一緒に冒険している間は回復手段の心配がありません。もし、自分で回復できたとしても絶対に話しかけるけど!
▲「お怪我は大丈夫ですか?」のセリフとともに、回復魔法をかけてくれるヒロイン。動作も回復しているって感じがしてステキです。 |
しつこく「お怪我は大丈夫ですか?」「お怪我は大丈夫ですか?」「お怪我は大丈夫ですか?」と連打して何度も話しかけていたら、後ろから「いい加減進めてください」と編集のツッコミが入ったので進めることにします。
まずは、目的地である東の洞窟へと移動。その間にザコを倒していくと、おなじみのレベルアップ音とともに「レベルアップですぜ あんたも成長したもんだ」というセリフが出てきました。
やっぱ、これですよコレ! 『新約 聖剣伝説』ではなくなっていたのですが、やっぱり初代『聖剣伝説』といえばこのメッセージですよ。誰が言っているのかは永遠の謎ですけど、そこもいいんです。
▲レベルアップすると4タイプから成長タイプを選択できます。 |
▲ちなみに、魔法が充実するまでは戦士タイプがオススメ。ケアルやファイアを覚えたら、ちょこちょこ魔導士タイプも上げると楽になりますよ。 |
おっと、東の洞窟に行く前に立ち寄るところがありました。最初の村の“トップル村”です。ここは行く必要のない場所なのですが、村がどんな感じか気になりますよね?
▲村に向かう途中、必殺技のゲージをためて、必殺技を発動してみました。ちゃんと回転斬りが出る! |
▲進行方向をタッチしながら発動すれば突進するほうの必殺技も出ます。すばらしい! |
へえ、ここがトップル村か。初めてきたけど、なかなかいいとこじゃないの……。というわけでトップル村に到着。いや、初めてではなくGB版で立ち寄ったことはありますが、本作では『聖剣伝説 RISE of MANA』風に3D化されているので、ある意味初めての村ですね。
ヒロインを連れてボガードに会い、マトックを入手。さっそくマトックを装備して東の洞窟へ向かいます。これがあれば、ヒビの入った壁をガンガン壊せるんですよね。そう、本作では、武器やアイテムを切り替えることでいろいろなギミックを解くことができます。
アクションRPGというか、アクションアドベンチャー的な謎解きが多くて、当時迷いまくったことを思い出しました。これから遊ぶ人は、ダンジョンで詰まったら敵を倒して宝箱からマトックやカギを回収すると道が開けるかもしれない……と覚えておきましょう。
▲メニューを開いてハーフリングコマンドを回し、サクッと装備を変更。 |
▲『聖剣伝説』シリーズらしさと使いやすさが同居しているため、このハーフリングコマンドは非常に便利です。 |
それにしても、遊んでいて思ったのは、本当にGB版のイメージで遊べるということですね。見た目は3Dですし、音楽もアレンジされていて別物なのですが、遊んでいると自分の中にしっかりとGB版のプレイ感覚がよみがえってくるんですよ。
この後も、ビンケットの館でのドキドキイベントをはじめ、沼の洞窟で手に入れた“くさりがま”で草を刈ったり、チェーンフレイルで崖を越えたり……といろいろあるのですが、ギミックも変わりないからか、リメイクなのにとても懐かしいんです。
本作は、自分としては最高にうれしいリメイクですし、GB版の初代『聖剣伝説』のファンの方たちも同じような想いを共有できるのではないかと思っています。もちろん、さすがに原作自体が25年前の作品なので、もしかすると今から遊ぶ人には少し古臭く感じる部分もあるかもしれません。
とは言え、名作は時代を経ても名作。最後まで遊べば、間違いなく感動できるハズです。昔のタイトルのよさを現代的なシステムで遊べる作品はうれしいですし、値段もそこまで高くないので、ぜひこの機会に触れてみてください!
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