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2016年2月20日(土)

『Fallout 4』を自由度の高さではなくストーリーから評価してみた【電撃オンラインアワード2015】

文:てけおん

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『Fallout 4(フォールアウト4)』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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 2015年のベストCSソフト&アプリを決める“電撃オンラインアワード2015”。読者の皆さんも、おのおの好きなタイトルに投票しているかと思います。そこで、この記事ではてけおんが『Fallout 4』の魅力を紹介したいと思います。

『Fallout 4(フォールアウト4)』

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 まずはゲーム『Fallout』シリーズを知らない人に、本シリーズの大前提をお教えしましょう。本作は、核戦争によって世界中の文明が著しく後退した“ポストアポカリプス”世界のアメリカを舞台にした非常に自由度の高いオープンワールドRPGです。

 “自由度の高さ”は、ベセスダ・ソフトワークスが制作するRPGシリーズにおける大きな魅力のひとつ。この部分については、過去に掲載したレビューで詳しく触れていますので、ぜひこちらをご覧ください。

→『Fallout 4』レビューはこちら

SF好きにこそ触れてもらいたいストーリーの魅力

 というわけで、今回はこちらも大きな魅力のひとつであるストーリーや設定の魅力について触れていきたいと思います。

 最新作『Fallout 4』ではボストンを舞台にしているわけですが、文明崩壊後の世界だけあって、現代を生きる我々との常識が違っています。人を見つければ襲い掛かって持ち物を奪っていくレイダーを筆頭に、緑色の肌と怪力を持つスーパーミュータント、グールと呼ばれるゾンビのような存在、放射能によって変異した動物や昆虫たち。

 こうした奴らと戦いながら、主人公はある目的のために戦います。その目的とは――奪い去られた息子を取り返すこと。これが本作におけるストーリー(メインクエスト)の軸になってきます。

『Fallout 4(フォールアウト4)』
『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲最愛の人は死に、息子は誘拐……。この禿頭で髭を生やした男を追うことが、当面の目的になります。

 本作での主人公の設定は、“核戦争末期に、冷凍睡眠によって難を逃れた男(または女)”という設定です。冷凍睡眠の最中に、主人公は最愛のパートナーを殺され、子どもを奪われてしまいます。なぜか長い眠りから目覚めた主人公は、息子の足跡を追って、荒廃したボストンを旅することになるのです。

『Fallout 4(フォールアウト4)』
『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲目が覚めると、暖かな空間だったマイホームがこんなにも寒々しい空間に……。

 本作のストーリーでは、時系列を利用したギミックがうまく使われています。主人公が冷凍睡眠から目覚めた理由を含め、息子を追っていくストーリーは見ごたえのある内容になっていますので、ぜひ楽しんでもらいたいです。

“人に造られたものたち”とどう接するのか?

 『Fallout 4』には、いろいろな組織が登場します。ボストンで心細く暮らしていく人々を助けていくミニッツメン(※プレイヤーの多くが一番最初に接触するであろう組織)。高度なテクノロジーの独占を最優先に掲げ、独善的な態度をとる“Brotherhood of Steel(BoS)”。

『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲『FO3』に登場する“BoS”は、ミニッツメンのように弱者の味方的な一面もありましたが、本作ではあまりそんな感じはありません。

 そして個人的に注目したいのが、“インスティテュート”と“レールロード”という2つの組織です。“インスティテュート”は、進歩した科学によって“シンス”と呼ばれる人造人間を作りだしています。最終的な目的は、進歩した科学によって平和な世界にすること。そのために、ボストンで発生する行方不明事件とかかわりがあるのでは……と言われています。

 “レールロード”は、“インスティテュート”に作られたシンスの解放・逃亡の手助けをしています。この2つの組織に絡んだクエストや、それ以外にもダイヤモンド・シティで出会う人造人間・ニックとのやり取りなどは、『Fallout 4』で展開するストーリーの中でもとても印象的な部分です。

『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲非常に人間くさい発言をするニック・バレンタイン。彼は探偵業を営んでいます。
『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲自分が本物の人間なのか、それとも人造人間なのかわからなくなっている女性も登場したり。

 人の手で造られたものが意識を宿すのか? また意識を持った場合、どう接するべきなのか? など、古くから数多くの作品で語られてきた命題ではあるのですが、それがまた『Fallout 4』のレトロな世界観ととてもマッチしています。まだプレイしていないけれど、これを読んで興味を持った人はぜひプレイしてみてくださいね。

『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲目の前でいきなり大爆発が! 近寄ってみると、凶暴なスーパーミュータントともっと凶暴なデスクローが争っている……なんてことも。何が起こるかわからないドキドキも、本作の楽しさです。

MODによって、自分好みの世界を作り上げる楽しさ

 ベセスダ・ソフトワークスが生み出すRPGの大きな魅力のひとつ――それは、“MOD(モッド)”と呼ばれるモノにあるのは、多くの人が認めるところでしょう。

 MODとは、英語の“Modification(修正、変更などを意味する)”に由来する言葉で、便利なアイテムを追加したり、効果音や画面の演出を変えたりと、ゲームの機能を拡張するようなもの。MODの多くはユーザーが制作し、Web上などで公開されています。PC版であれば、すぐにそれらを追加して、自分好みに『Fallout 4』を調整できてしまうわけです。

『Fallout 4(フォールアウト4)』
『Fallout 4(フォールアウト4)』
▲仲間になってくれるパイパーの外見を変えてみたところ。こんな感じで、本来のゲームではできないことがいろいろとできます。(上段は“Loving Piper ”、下段は“Prettier Piper (Redhead) ”を使用して撮影)

 ただでさえやり込み要素の多いベセスダ・ソフトワークスのRPGが、これによって本当に長く遊べるようになってしまいます。例えば、2011年に発売された『The Elder Scrolls V:Skyrim』はもちろん、それ以前の作品でもいまだにファイルのアップデートが行われたりしています。

 海外で制作されたゲームの多くでは、こうしたMODがユーザーの手で作られることは珍しくないのですが、『Fallout』シリーズや『The Elder Scrolls』シリーズのMODは群を抜いて多いです。

 そんなMODが、本作からはPC版だけでなくコンシューマ(PS4/Xbox One)版でもを楽しめるようになるとのアナウンスがされていますので、実装される日を楽しみに待っていてくださいね。ただし、MODを利用して遊ぶようになると本当に時間がいくらあっても足りません。遊び過ぎにはご注意を!

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 アプリについては、2015年以前に配信されたアプリも対象となるので、皆さんが名作だと思うものを教えてください。

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データ

▼『Fallout 4』
■メーカー:べセスダ・ソフトワークス
■対応機種:PC
■ジャンル:RPG
■配信日:2015年12月17日
■価格:7,980円+税

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