2016年3月16日(水)
現在アメリカ・サンフランシスコで開催中の“Game Developers Conference 2016(GDC2016)”。その初日となる現地時間3月14日に、VR(Virtual Reality 仮想現実)とAR(Augmented Reality 拡張現実)をテーマにしたユニークな講演“40 predictions for VR/AR through 2025”が行われた。
▲講演を行ったのはSCHELL GAMESのJesse Schell氏。 |
ゲーム業界のみならず、社会的に大きな注目を集めているVR/AR技術。本講演では、2025年までに社会で起きるであろうVRとARに関する約40個のトピックを予想している。
予想1:2016年を皮切りに、VRヘッドセットのマーケットは永続的に形成される
予想2:2017年の終わりまでに、ゲーム用ヘッドセットは800万台売れる
予想3:ゲーマーヘッドセットの4倍モバイルヘッドセットが普及する
予想4:ヘッドセットのセールスは飽和するまで、年ごとに倍に増えていく
予想5:“CES 2017(世界最大級の家電見本市)”では、50種類ものヘッドセットが登場する
予想6:ソニーがヘッドセット販売1000万台を達成すると、マイクロソフトがXbox One用のヘッドセットを発表する(おそらくE3 2018頃)
予想7:2022年までに、VRの主流は持ち運び可能な、独立式VRシステム(※スマホではない)になる。
予想8:2017年までにVRの非対称パーティゲーム(※VRヘッドセットを装着するプレイヤーとしないプレイヤーに分かれる)がトップ10入りを果たす。
予想9:『マッデン 2018』のVRエディションが登場する
予想10:2018年の終わりまでに、VRが中心となった新しいゲームジャンルが登場する
予想11:2017年の終わりまでに、少なくとも1つの大規模VRシューターをメディアがやり玉に挙げる
予想12:2017年の終わりまでに、VR中毒者のニュースがたびたび報じられるようになる
予想13:2018年の終わりまでに、少なくとも3つはVRの恐怖を題材にした映画が登場する
予想14:VRを利用したホームムービーは、2025年までにもっとも楽しい娯楽の1つになる
予想15:VR映画で最初にメジャーな賞を獲得するのはドキュメンタリー映画
予想16:VRポルノは2020年までに全世界で10億ドル産業になる
予想17:2020年までに少なくとも10個のリアリティ番組がVRで楽しめる
予想18:ダンテの『神曲』がVRのストーリーテリングの成功例となる
予想19:2018年の終わりまでにコムキャスト(米ケーブルテレビ会社)がVRチャンネルを開設する
予想20:VR長編映画が作られるために、VRは社会的地位を獲得する必要があるが、それは2025年までに達成される
予想21:2025年までに、VRでの社会体験(social experiences)がVR体験の主流になる
予想22:2018年までに、ダンスゲームがVRゲームのトップ10入りを果たす
予想23:2025年までに、VR/ARでのボードゲーム市場規模が1億ドル規模になる
予想24:2020年までに、VRのMMOで登録者数100万人を突破するタイトルが登場する
予想25:2018年の終わりまでに、既存のものとは異なる、優れたVRのソーシャルプラットフォームが登場する
予想26:2018年までに、VRでの感情表現はとてもポピュラーになり、
予想27:2017年までに、アメリカのすべての州にVRアトラクションが登場する
予想28:2016年までに、全世界で少なくとも20のVRコースターが登場する
予想29:ARグラスを使ったボウリングが2025年までに実現する
予想30:2025年までに、ARのマーケットはVrvanaやGoogle Tangoのような“ビデオAR”システムが支配する
予想31:TVと同期されたAR体験が実現する
予想32:2025年までに、ARを用いた講義が一般的になる
予想33:2025年までに、子どもたちが自宅でARファントムとの追いかけっこをするようになる
予想34:2018年までに、ゲーマーはフレーム幅が狭いメガネかコンタクトを着用するようになる
予想35:2020年までに、超ハードゲーマーは専用のレンズを持つようになる
予想36:2018年までに、アイトラッキングを実装したVRヘッドセットが登場する
予想37:2020年までに中心窩適応レンダリング(※ユーザー視線の中心部分のみ高解像度で描画するシステム)が登場し、2025年までに実用化される
予想38:2025年までに、VRシステムは有線でなくなる
予想39:2020年までに、VRやARを用いたなりきり小道具が一般的になる
現実的な予想から少し夢のある(?)予想まで、今後VRがどのように発展するか本予想とともに注目していきたい。