2016年4月7日(木)
現地時間3月30日、米国ロサンゼルスにて行われた『ファイナルファンタジーXV』の発表会“UNCOVERED FFXV”。この発表会後、会場に訪れていた関係者たちを直撃! 現地で実際に目にした発表会の印象や、9月に登場する『FFXV』への期待感などをうかがってみた。
まずは発表会“UNCOVERED FFXV”終了直後。マスコミ向けのフォトセッションが行われ、『FF』の生みの親である坂口博信氏、シリーズのロゴイラストやイメージイラストなどを手掛けてきた天野喜孝氏、スクウェア・エニックス代表取締役社長の松田洋祐氏、そして『FFXV』のディレクターを務める田畑端氏らが、一堂にそろった。
▲左から田畑氏、坂口氏、天野氏、松田氏。 |
田畑氏:現地会場は非常に盛り上がってうれしかったです。ステージの様子は、裏からずっと見ていたんですが、自分の出番になっても“ボタン”がわたされなかったので、どうしようかなと思いながら登壇したかぎりです(笑)。
会場はもちろん、日本を含めて多くの人たちから、本作への熱気が伝わってきました。坂口さんの登壇から始まり、熱気はずっと絶えることはありませんでした。その熱気をエネルギーとしてもらえたので、マスターアップまで頑張れそうです(笑)。
そして、皆さんのおかげで手ごたえを感じることができました。ちゃんと“挑戦者”にしてもらえたなと。
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“UNCOVERED FFXV”終了後は、多くの関係者が参加する“UNCOVERED FFXV”アフターパーティが行われた。上記フォトセッションの4人以外にも、多くの関係者が出席。そのアフターパーティーで、お話をうかがえた何人かの言葉を紹介していこう。
――会場の反応は非常によかったですね。
橋本氏:すばらしい盛り上がりでした。坂口さんや天野さんといった『FF』のレジェンドのみなさんにもお出でいただいて、会場と制作者サイドが一体化した、すごくいいイベントだったと思います。
――レジェンドの方々が登場して、会場も非常にわきましたね。
イベントの最初に登壇した坂口さんもおっしゃっていましたが、ディレクターの田畑が、もう一度チャレンジャーとして積極的にやっていきたいということで、その原点である『FF』の父・坂口さんとお話しして、出ていただける運びとなりました。
――天野さんの絵が3DCGとして動いたのもすごかったですね。
天野さんの描いたイラストは当然2Dですが、もとのイラストのイメージを損なわずに、フルCGとして作り上げられていて、うちの開発もすごいなと感心しました。アメリカのユーザーさんたちは、心をグッとつかまれていましたね。
――ロスで行った発表会の手ごたえは?
十分に感じました。あとはマスターアップに向けて、がんばりたいと思います。
――発表会の印象はいかがでしたか?
盛田氏:本当に涙が出るくらい、うれしかったです。すばらしかったです。今、1タイトルでこれだけの人を集めて、ロスでやれるというのは本当にすばらしいこと。そこがすごくうれしかったですね。
――一番印象に残っていることは?
イベント冒頭でしょうか。坂口さんの名前を聞いて歓声が上がり、さらに登壇したところで再度歓声が上がっていましたよね。そこからトレーラーが流れるところまでが、非常に印象的でした。今こんなに泣きそうになっていてどうしよう、やばいなと思うくらい、うれしかったですね。
――世界を意識したタイトルですが、日本のSCEJAとしてはどうサポートしていきますか?
日本発で、世界で戦えるタイトルはすごく重要です。大事にしていきたいと思っています。スクウェア・エニックスさんとは、何ができるのかをずっと協議をしているんです。
今回発売日も発表されましたが、我々の施策とあわせて、ここから発売までタッグを組んでやっていきたいですね。本日3月31日には、日本での我々側のアクションも始めたところですので、すごくうまくやっていけるのではないかと思っています。
――ちなみに具体的にはどのような施策を予定しているのでしょう?
そこはまだ言えませんが、今年は攻めていきたいと思っています。
――発表会“UNCOVERED FFXV”の印象を教えてください。
織田氏:エンターテイメントのアメリカで行われたということもあって、演出がすばらしかったですね。ショウ仕立てで、15ものアンベールでしたが、その1つ1つのストーリー性と、来場者の方々のエキサイトっぷりが印象的でした。
――司会を務めたグレッグ・ミラーさんの起用なども印象的でした。
ハリウッドのショウを見ているようでしたね。盛り上げ方が本当に上手でした。
――印象に残ったところは?
全部よかったですが、一番最後のトレーラーの車が空を飛ぶところでの歓声や拍手が一番印象的でした。
――ワールドワイドで展開するタイトルですので、アジアでの期待もすごく高いのでは?
アジアは『FF』のコアファンがたくさんいらっしゃいます。そして『FFXV』に関しては、いつ情報が出るのかという多くの声をいただいていまして、アジア地域も非常に期待しています。我々SCEJAもアジア地域で、全力で取り組んでいきたいと思います。
――ちなみに中国での『FFXV』の発売は?
今回の発表は国別のものではありませんでしたが、中国での発売も検討してもらっていると思います。
――今回登壇することになった経緯を教えてください。
坂口:ちょっと前に田畑さんとお会いして、話をさせてもらいました。その時は酒の席だったんですが、「もう一度『FF』をチャレンジャーにしたい」という意気込みを聞いて、「それだよそれ!」って勢いよく言ったんです。
そうしたら、今度発表会をやるので出てほしいと頼まれて。発表会でのスピーチは、その時のまま話してくださいと言われましたね(笑)。
――『FFXV』を見ての感想を教えてください。
オープンワールドのRPGで、グラフィックもがんばっている。すごく進化してると感じました。
――CG映像での展開もあるとのことですが?
CG映画の大変さは、自分もよく知っています。がんばってほしいですね。
――発表会で一番印象に残ったことはなんですか?
『FF』は日本のRPGです。ですが、今回の発表会では日本のRPGであることを強く打ち出してはいなかった。もちろん海外にこびた見せ方にもしていない。
欧米などの海外と日本、どちらにも偏り過ぎていなかった見せ方がよかったと感じました。アメリカの人も、見ていてそう感じたんじゃないかと思いますよ。
――3DCGで天野さんのイラストが動いたシーンは非常に驚かされました。
天野氏:僕も驚きました。完成したものを見たのは会場が初めてでした。時間がない中、チームの皆さんががんばって作ってくれたようですね。
最初はポスターとして描かせてもらうことになったのですが、描いていくうちに大作になり、さらには動かそうという話になっていきました。そしてパッケージとしても使われることになったんですが、それらは最初から計算されていたわけではなく、すべてのタイミングがうまく重なり、ピッタリとハマっていった結果なんです。
――その映像を会場で初めて見られてのご感想は?
アートですね。最初の『FF』では、イラストがデフォルメされて表現されていましたよね。それが今回の『FFXV』では、3DCGになって動いている。その進化を感じさせられました。
以前、坂口さんは『FF』でCG映画を作られましたよね。CG映像を制作するという点においても、坂口さんはパイオニアだったんだなということも、改めて感じました。昔より映像やゲームの制作は簡単になったんでしょうけど、坂口さんの功績はやっぱりすごいですよね。
――発表会ではスタンディングオベーションを受けられていましたね。
事前にハッキリと聞かされていたわけではなかったんです。でも、これまでもこういうことは何度かありましたので、こういうのは結構慣れているんですよ(笑)。
――あらためて、天野さんの『FF』シリーズへの思い入れを教えてください。
僕が最初にやったゲームが『FF』なんです。なので“ファーストファンタジー”が『ファイナルファンタジー』だったんです(笑)。その作品がここまで続いているのは、携わった方々の情熱と愛情、才能が合わさり集まって作り上げられたからなのでしょう。
伝統芸能みたいなものでしょうか。作品ごとに作っている人は違うのかもしれませんが、引き継いだものがある。その受け継いだものに、新しいエッセンスを入れていく。それが集約されたものが『FFXV』なのだろうと感じました。
ちなみに『FFXV』のロゴは約10年前に描いたものです。その当時、『FF』のコンサートがロスで初めて行われ、僕は招待を受けました。そして今回、再び『FF』でロスに来ることになったわけです。ロスという同じ場所を、10年後に『FF』でまた訪れる……運命的なものを感じさせられます。
3月某日、都内のキッチンスタジオにYouTubeで有名なEpic Meal Timeが訪れました。
SauceBoss率いる彼らは、主に食べ物をメインとした動画を公開しています。今回は、『FFXV』のコミュニティ活動の一環として、田畑ディレクターもこの場に駆けつけ、収録が行われました。
早速、田畑Dに『FF』のモンスターを使った料理を提案するSauceBoss。「サボテンダーのピザやモーグリのベーコンはどう?」と問いかけますが、これには田畑Dもたじたじです。
撮影の合間には、しっかりと打ち合わせも行われて、順調に進行していきました。エピック弁当ボックスと名づけられた、日本のファーストフードを使った料理も披露され、会場も大盛り上がり。
SauceBossは、『FFXV』を応援しているとともに、ゲームに興味がなかったチームメンバーが、今では『FFXV』を応援するぐらい好きになったと、笑顔で語っていました。
▲最後には『FFXV』チームより、包丁が贈られるサプライズも! |
●Cheeseburger Bento Box
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