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2016年4月5日(火)

ネットカフェで『攻殻機動隊』『進撃の巨人』のVR体験を楽しめるサービス登場。先行体験の感想もお届け

文:イズミンあべくん

 インターピアとejeは、日本複合カフェ協会(JCCA)の協力のもと、4月7日より全国の複合カフェ(ネットカフェ)を中心に、店舗内でバーチャルリアリティ(VR)の視聴体験ができる店舗常設型HMD(ヘッドマウントディスプレイ)VRシアターサービス“VR THEATER”を開始します。

“VR THEATER”

 “VR THEATER”では、ejeが運営する“VR CRUISE”の各種コンテンツの他、第1弾のコンテンツとして2014年より各地にて開催されている“進撃の巨人展”でのみ体験可能な『進撃の巨人展 360°体感シアター“哮”』を期間限定で楽しめます。

 また、第2弾として世界初公開となる『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』完成版(15分)が5月に公開予定です。

“VR THEATER”
▲第1弾『進撃の巨人展 360°体感シアター“哮”』
“VR THEATER”
▲第2弾『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』

 その他にも、スマートフォンとの組み合わせで高精細な360度コンテンツが楽しめるコードレスなゴーグル型HMD『Gear VR』、ejeが開発した映像・音声と連動したボディーソニックで臨場感のあるVR体験を提供する、VR4Dシステム搭載のボールチェア『TELEPOD(テレポッド)』が一部店舗に配備される予定です。

 なお、第1弾実施店舗は関東地区の31店舗で、第2弾の導入店舗は現在調整中です。『TELEPOD』は自遊空間 BIGBOX高田馬場店のみで体験できます。

“VR THEATER”
▲Gear VR向けプラットフォームアプリ『VR CRUISE』
“VR THEATER”
▲VR4Dシステム搭載のボールチェア『TELEPOD(テレポッド)』

『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』完成版を先行体験! ショートエピソードの1つと言っても過言ではないクオリティ

 4月5日に実施された“VR THEATER”プレス体験会で、世界初公開となる『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』完成版(15分)を体験することができた。ここからは、実際に体験して判明した内容を紹介していこう。

“VR THEATER”

 ぜひ多くの人に体験していただきたいので、ストーリーの詳細について語るのは控えるが、『攻殻機動隊』ファンなら文句なしのクオリティであることを、あらかじめ述べておく。

 本コンテンツは、主人公の草薙素子(くさなぎもとこ)の身体が構築される場面からスタート。彼女は脳と脊髄の一部を除き、全身を義体化した女性型サイボーグだ。

 そんな彼女の身体がどのようなパーツで構成されているのか、どのように組み合わさって草薙素子を形作っていくのかを、360度見回しながら、間近で観察することができた。

 最終的に、彼女が“人間”として目の前に立った時などは、触れられるはずがないのに思わず手を伸ばしてしまった。その場に確かに存在するという、圧倒的なリアリティを感じられたほどだ。

 その後は電脳空間内での作戦会議に移るのだが、非常に情報量が多く、常に視線を動かさないと全容を把握できないほど。使い古された表現だが、“まるで自分がその場にいる”かのように素子から作戦についての指示が与えられる。

 なお、会議中に限らず、サラウンドで360度、あらゆる方向から音が聞こえてくるので、音や声が聞こえる方向に思わず視線を向けてしまいたくなるのも、VRならではのおもしろいところだ。

 会議が終わると、現実世界での作戦行動へ。輸送機から地上へとダイブするシーンがあるのだが、ここでは“実際に身体がフワフワと浮く”、“足元がおぼつかなくなる”、といったような浮遊感をしっかりと感じられたのがすごい。

 着地後はロボットとのバトルに移行。こちらでは、劇場版やアニメシリーズさながらのスピーディな動きでロボットに立ち向かうといった、アクションシーンを堪能できた。

“VR THEATER”

 アニメ並みのスピードを360度で、というと“酔い”を心配する人もいるかもしれない。しかし、その動きは非常に滑らかで“違和感”を感じさせない作りになっていたので、気分が悪くなるといったこともなく、映像に没頭できた。

 今回体験した人からは、体調面での不快感を感じたという声は自分の耳には聞こえてこなかったので、3D酔いや乗り物酔いを起こしやすい人でも、あまり心配する必要はなさそうだ。

 そして物語では、敵のロボットとの戦いを経て“防壁迷路”に突入するシーンへ。防壁迷路とは、電脳に不正にアクセスしてきた侵入者を排除・保護するプログラムのこと。

 シリーズのファンならご存知のとおり、防壁迷路は現実世界とは大きく異なる、非常にユニークな構造をしている。この不思議な世界での探索を、本コンテンツでは実際に体験できるというわけだ。

 防壁迷路内では、素子の背後から彼女の姿を追う三人称、素子となって世界を見る一人称といった具合に、視点がシーンごとに切り替わる。これにより、より自然な形で物語に没頭できるように。

 また、前述したスカイダイビングのシーンのように、高速移動するシーンではジェットコースターのようなスリルやスピード感を味わえるので、アトラクション的な体験ができるのもおもしろいところ。

 この他、防壁迷路内ではホラーシーン、息を飲むほどに美しいシーンなど、あらゆるシチュエーションの映像を楽しめた。1度目はあまり周囲を見回さず正面を中心に見て物語を楽しむ、2度目は360度で気になったところを、といったように繰り返し体験するのも楽しそうだ。

“VR THEATER”
“VR THEATER”

 電脳空間でのシーンが終わると、再度バトルシーンへ。ここでは、AI搭載の兵站輸送車両“ロジコマ”らしきキャラが活躍する場面も。バトーといったキャラも登場するので、ファンはVRの世界で活躍する彼らの姿にも注目してほしい。

“VR THEATER”

 そして、物語はクライマックスへ。その結末はぜひ実際に体験して、自分の目で確かめてほしいところだ。

 1つ言えるのは、本コンテンツはVRコンテンツのおもしろさをあますところなく表現しているだけでなく、非常にドラマ性も高い作品に仕上がっているということ。

 まるで1つのショートエピソードを見ているかのような感覚で楽しめるので、体験する前に原作をチェックして予習しておくのもいいかもしれない。“ファイアスターター”などのキーワードも飛び出すので、世界観を知っておくとより楽しめるだろう。

 “VR THEATER”で楽しめるこちらのコンテンツは、5月公開予定とのこと。「最近VRという言葉をよく耳にするけれど、どういったものかまだピンと来ていない」という人が、VRの魅力を知ることができるコンテンツであることは間違いない。ぜひ1人でも多くの人に体験してもらいたいと願ってやまない。

“VR THEATER”
▲『TELEPOD』では、振動などもあわせて楽しめるとのことだ。

【開催店舗一覧】

・自遊空間 BIGBOX高田馬場店
・自遊空間 亀戸店
・自遊空間 前橋国領町店
・コミックバスター 浅草駅前店
・コミックバスター 池袋西口店
・コミックバスター 目黒駅前店
・エアーズカフェ 両国店
・ワイプ 代々木北口駅前店
・ワイプ 自由が丘駅前店
・ワイプ 調布南口駅前店
・ワイプ 桜木町駅前店
・アプレシオ 新宿ハイジア店
・アプレシオ 幕張店
・アイカフェ AKIBAPLACE店
・アイカフェ 八潮店
・サイバック 中野サンプラザ店
・サイバック 龍ヶ崎店
・オアジ 水戸店
・ゆう遊空間 茅ヶ崎店
・グランサイバーカフェバグース
・渋谷センター街店
・グランサイバーカフェバグース 新宿店
・グランサイバーカフェバグース 新宿西口店
・グランサイバーカフェバグース 池袋店
・グランサイバーカフェバグース 池袋西口店
・グランサイバーカフェ バグース 町田ANNEX店
・Libertyhouse 伊勢佐木町店
・Libertyhouse 藤沢店
・Moopa! 新橋店
・NEWNEW 川崎銀柳店
・PAOカフェ 青梅店
・ポジション2 恵比寿店

■VR THEATERサービスコンテンツ提供企業一覧(五十音順)
・講談社
・プロダクション・アイジー
■VR THEATERサービス賛同企業一覧(五十音順)
・XVIInc.
・サムスン電子ジャパン
・積木製作
・フジテレビジョン
・ポニーキャニオン

(C)諫山創・講談社/“進撃の巨人”製作委員会
(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・“攻殻機動隊 新劇場版”製作委員会