2016年6月3日(金)
ナルホドくんやオドロキくんが活躍する『逆転裁判6』レビュー! 新たな霊媒裁判では霊媒のすごさを実感
カプコンから6月9日に発売される3DS用AVG『逆転裁判6』。日本だけではなく、異国の法廷でも戦う最新作を、ライターの成宮和希がレビューしていきます。
本作は、人気の法廷バトルアクション『逆転裁判』シリーズの最新作。事件の情報や証拠品を集める探偵パート、証人のウソやムジュンを暴きながら、依頼人を弁護する法廷パートを繰り返しながら、物語を進めていきます。
おなじみの“逆転”らしさに加えて、さまざまな新要素が用意された本作の魅力をたっぷりお届けします。
2人の主人公に、2つの異なる舞台が用意される!
本作では、シリーズ初のW主人公! それぞれの主人公が違う国で、異なるタイプの裁判に挑むことになります。今回プレイした2つの舞台の見所を紹介します。
主人公の弁護士“成歩堂龍一”(以下、ナルホドくん)は、ある目的で神秘的な異国“クライン王国”へと赴きます。この国では、霊媒による裁判が日常的に行われています。
弁護した依頼人が有罪になると“弁護罪”に問われてしまうため、弁護士がおらず、容疑者になれば確実に有罪になることから、”あきらめの法廷”と呼ばれています。かつてない絶体絶命の法廷に、ナルホドくんはどう挑むのでしょうか?
もう1人の主人公は、『逆転裁判4』から登場し、現在はナルホドくんの部下である熱血弁護士“王泥喜法介”(以下、オドロキくん)。おなじみの“日本”の法廷ですが、ナルホドくんが不在の中、事務所のピンチを救うため、立ち上がります。シリーズで登場したさまざまなシステムを使って、証人のウソを暴き、真実を見つけ出していきます。
常識が通じない!? 異国の霊媒裁判!
本作の魅力の1つは、なんといってもクライン王国で行われる異色の“霊媒裁判”。日本の裁判の常識がほとんど通じず、霊媒によって映し出される被害者の記憶をもとに、霊媒をする姫巫女“レイファ”がそれを読み解く“御魂の託宣”で判決が下されます。
▲霊媒ビジョンでは、被害者が見た“死の直前の光景”が映し出されます。視覚や聴覚といった五感で感じたものが、映像と文字になって表示されます。 |
▲レイファは、映し出された光景から自身の解釈で事件発生時の様子を読み解き、“御魂の託宣”として死者の記憶を代弁します。 |
霊媒ビジョンに映し出された映像にウソはないので、決定的な証言のように思えますが、レイファの思い違いなどから、映像とレイファの託宣にはムジュンがあります。
鉄壁に思える御魂の託宣を、霊媒ビジョンに映る被害者のちょっとした感覚から切り崩していく。そんなヒリヒリとした逆転を体験することができます。
元祖逆転ヒロイン・綾里真宵が登場!
ナルホドくんがクライン王国に訪れた目的。それは『逆転裁判』シリーズでナルホドくんの助手を勤めた霊媒師・綾里真宵(以下、マヨイちゃん)を迎えに行くことだったのです。ファンにはたまらないシチュエーションですね。
2人は久しぶりに再会するのですが、ナルホドくんに負けず劣らずのピンチ体質の彼女。早速事件の容疑者にもなってしまいます。はたしてマヨイちゃんを無実の罪から救い、日本に連れて帰れるのか……。続きは、ぜひ本編で!
▲マヨイちゃんは倉院流霊媒道の家元になるために、霊媒道のルーツとなったクライン王国で修行中。姿は大人っぽくなっていますが、マヨイちゃんらしさは健在! 待ってたよ!! |
シリーズに登場したシステムを生かして真実を暴く
クライン王国と日本のどちらでも、『逆転裁判』シリーズで登場した数々のシステムを使って、真実を見つけ出すことに。証人の細かな動作や心の動きからムジュンを指摘するといった、シリーズ王道の逆転劇を楽しめます。
王泥喜が使える“みぬく”は、相手の小さな仕草からウソを見抜くことができます。指摘が成功すれば、新しい証言が引き出せます。
オドロキくんのサポートをする新米弁護士・希月心音。ココネちゃんが使える“ココロスコープ”は、証言と感情のムジュンを見つけてつきとめると、隠された真実を明らかにできます。
新たなライバル検事が登場!
第2話から、新ライバル検事“ナユタ・サードマディ”が登場。国際検事でありながら、クライン王国の高僧でもあります。罪人を忌み嫌っており、それを庇う弁護士に強い敵対心を持っています。
落ち着いていて、なかなか隙を見せない強敵です。第3話では、クライン王国の法廷でナルホドくんとも戦います。今後も、主人公たちの脅威になること間違いなしです。
ナユタは、物腰柔らかで美しい見た目とは裏腹に「腐れ外道」などの、辛辣すぎる毒舌を飛ばしてきます。ギャップがありすぎる!
新たな逆転と懐かしの逆転が入り混じる、まさに“全部入り”!
新システムの“霊媒ビジョン”ですが、プレイ前は「“霊媒”の裁判というぐらいだから、非現実的な感じになるのかな?」と思っていました。ですが、そこは『逆転裁判』。非現実的な手段で得た証拠から、論理的な結論へと導かれていくので、違和感なくプレイできました。
霊媒ビジョンは、情報量の少ない証拠映像といった感じで、意外とすんなり受け入れられます。むしろ、現場写真だけよりも、状況が分かりやすくなっています。霊媒ってスゴイ!
他のシステムとしては、2つの映像を見比べてムジュンを指摘する新システム“マルチアングル動画指摘”や、指紋の検出と照合ができる“3D指紋検出”などのカガク捜査があります。
もちろん今までのシリーズで登場したシステムを使った、王道の逆転劇も健在! 懐かしのキャラクターも多数登場して、シリーズファンを喜ばせてくれます。新しいものと懐かしいものが入り混じる、まさに“全部入り”という豪華な作品に仕上がっていると感じました。
各システムのチュートリアルがしっかりしているので、今までシリーズをやったことないユーザーでも、迷わず楽しめると思います。本作をプレイして、大ピンチの状況を覆したときの爽快感と達成感を、ぜひ体験してみてください!
(C)CAPCOM CO., LTD. 2016 ALL RIGHTS RESERVED.
データ