2016年7月14日(木)
『パズドラクロス』を4人がレビュー。さまざまなプレイヤー層から見た評価は?
ガンホー・オンライン・エンターテイメントが、7月28日に発売するニンテンドー3DS用冒険パズルRPG『パズドラクロス 神の章/龍の章』。パズルとRPG要素が魅力的な本作のレビューを、電撃オンラインの編集&ライター4人がお届けします。
パズルが苦手でも問題なく楽しめる超大作!(文:AO)
●AO
RPG大好きなゲームライター。念願の『パズドラ』デビューするために、今回のレビューに参戦。パズルゲームは基本的に2連鎖が限界ですが、頑張ります!
パズドラ歴:なし
どうも、ライターのAOです。実はパズルやクイズなどの頭を使うジャンルは苦手で、『パズドラ』の人気を知りつつも、今の今までシリーズをプレイしてきませんでした。
でも、周りのみんなが楽しそうに『パズドラ』トークを繰り広げているのを見たら、なんかもうガマンできなくて……。そんな時、3DSで『パズドラクロス』が出ると聞いたので、この機会に『パズドラ』デビューをさせていただくことになりました!
そんなわけで、早速『パズドラクロス 龍の章』をプレイ開始。ストーリーは、主人公のエースが一人前の龍喚士(モンスターを召喚できる人のこと)を目指すというもので、さまざまな仲間や敵と出会い、成長していく姿が描かれます。
超王道的な展開なので、すんなり物語に引き込まれますね~。主人公の友だちであるチャロ、ライバルのランスなど、登場キャラクターも魅力的でいい感じ!
▲チャロはヒロイン的な存在なのかな? と思いきや、作中でも男か女かはっきりしないっぽいです。いや、さすがに? 女の子でしょ? いやでも……むむむ。 |
▲ライバルのランス。主人公に冷たい態度を取りますが、その実力は確かです。 |
で、気になっていたバトルについての感想ですが、結論からいうと……簡単で安心しました! タッチペンでドロップを好きな場所に動かせるので、色をそろえるのはかなり簡単。同じ色を縦か横に3個以上つなげればOKだから、割とサクサク消していけるんですね。
いやー、最初は『テ○リス』みたいにブロックが上から落ちてくるかと思っていました(笑)。これならパズルが苦手な人でも「全然消せない!」と、なることはないはず。
その他にも “属性同士の相性”や“モンスターのスキル”などの戦術要素もあり、RPG部分もしっかり練り込まれています。特にモンスターのスキルは“ドロップの色を変化”や“攻撃力を○倍にする”など、非常に強力な効果ばかり。パズルが苦手でも、スキルを使えば大量のコンボを狙えますよ!
本作をプレイする前は、コンボをどうするかばかり考えていたけど、実際にやってみるとモンスターのスキルや属性を考えて、チームを編成することも重要な要素だと感じましたね。
“どのドロップを消しても攻撃できるよう、バランスよくチームを組むか”、“攻撃力重視で1つの属性に特化するか”など、プレイヤーの個性が出るのもオモシロイところ。
ちなみに自分は、火属性に特化したチームを使っていました。そしたら、こちらのドロップを水属性に変える敵が出てきて……もう、ね。まぁ、冷静に考えたらチームは複数作れるので、敵にあわせて臨機応変にチームを組んだほうがいいですよね。そのためには、仲間モンスターをたくさん集めねば!
▲ドロップを消すと、その属性に対応したモンスターが攻撃を仕掛けてくれます。ちなみに属性は、火・水・木・光・闇の5属性があり、序盤は火・水・木のドロップしか出現しません。 |
流れでモンスターの話が出てきましたが、バラエティ豊かなモンスターの収集&育成も本作の魅力の1つです! 基本的にはバトルでモンスターを入手するのですが、ガチャドラカウンターでモンスターを手に入れる事もでき、これが本当に楽しくて……。
まだ序盤しかプレイしていませんが、超レアなモンスターが出てきた時は、思わず声をあげてしまいました。「序盤でこんな強いの仲間にしていいの!?」っていうモンスターが普通に出てくるので、めっちゃワクワクしますね!
ガチャを引けるアイテムがフィールドで割と簡単に手に入るのも素敵。だがしかし、それゆえに「レアなモンスターが出たから育てたいけど、次に引いたらもっと強いモンスターが出るかも……?」と期待して、なかなか育成が進まないのが悩みのタネだったりします。はー、気軽に引けるガチャって、本当に素晴らしい(笑)。
とはいえ、いくらレアなモンスターが出ても、序盤はドロップの属性が3種類しかないので、光と闇属性のモンスターは攻撃ができないので注意。最初のガチャでレアなホワイトドラゴン(光属性)が出て、ガチ育成したけど、攻撃してくれなくてオロオロした自分のようになるぜ……。
※本作品には、ゲーム中にアイテム課金等の要素はありません。
▲レアモンスターきたあああぁ! と、喜んだのもつかのま。まさか攻撃できないとはなぁ……。早く活躍させてあげるため、ストーリーを進めなければ! |
▲ガチャをするために必要なアイテムは、フィールドマップやクエストの報酬などで手に入ります。 |
ちなみに本作では、なんとモンスターだけでなく主人公もバトルに参戦! “ソウルアーマー”というアイテムを買ったり作ったりし、主人公はそれを着て戦います。
ソウルアーマーを着ると主人公の見た目が変化するので、ファッション感覚で楽しめるのも○。モンスターと同じく、ソウルアーマーにも属性や、リーダースキルとスキルがあるので、チーム編成にあわせて着替える必要もありそうです。
▲こんな感じでコスチュームが売っています。ストーリーが進めば、種類も増加! |
パズルが難しそうという最初の印象はどこへやら、気づけばモンスターの育成と収集にハマっていました! なぜ、自分はこれほどまでにオモシロイシリーズをプレイしてこなかったのか……。「周りの風評に流されない俺カッコいい」を気取って、喰わず嫌いをしていた過去の自分が憎い。
パズルバトルの奥深さは言わずもがな、RPGとしても丁寧に作りこまれているので、シリーズ未経験者でも問題なく楽しめるデキとなっています! 自分のように『バズドラ』シリーズが気になりつつも、プレイしていなかった人は、この機会にぜひ遊んでみてはいかがでしょうか?
『パズドラクロス』でもパズルの楽しさは変わらない!(文:麦茶ん)
●麦茶ん プロフィール
普段はアクション系のタイトルを中心に遊んでいる。ホラーゲームも好みだが、プレイ後にトイレに行けなくなるとか、ならないとか。
パズドラ歴:4年 ランク:722
『パズドラ』のスマホにマッチしたパズルの操作感とチーム構築の幅広さに衝撃を受けて、早4年。さまざまな新要素やモンスターが次々に追加されて、毎日『パズドラ』を楽しんでいます。
今回は3DSに『パズドラ』シリーズの新作『パズドラクロス』が登場するということで、すかさず飛びついたライターの麦茶んです。
前述しましたが、『パズドラ』のパズル操作とチーム構築に惹かれたので、本作でもそのような要素が引き継がれているのか気になりました!
結論から言ってしまうと「パズルの爽快感もチームを考える楽しさもバッチリ!」です。特にコンボを重ねた時に出る、「攻撃するぞ!」と言わんばかりのカットインに熱さが感じられます。
また、本作では7コンボ以上で“クロスドロップ”と呼ばれる特殊なドロップが出現。これを消すとコンボ数が増え、より強烈な攻撃を繰り出せます。“クロスドロップ”が消せるパズルルートを考えて、強敵に打ち勝った時の喜びは格別ですね!
もちろん、コンボを重ねただけでは勝てない敵もたくさんいるのが本作。各モンスターには属性が設定されており、使用するスキルもさまざまです。そこで、重要になってくるのがチーム編成! 敵の属性が水であれば、木属性のモンスターを中心にチームを編成して、弱点を突くのが定石です。
敵がこちらの盤面のドロップを変化させてくるなら、それを利用してドロップを作り出せるモンスターを組み込んでガンガン攻撃するなど、敵に応じて攻略するためのチーム編成を考える楽しさも健在です。
ちなみにモンスターを入手する手段としては、まず敵との戦闘に勝った時のドロップ。その他は、「みんなが大好きなガチャ!」があります。
『パズドラ』ユーザーなら経験したことがあると思いますが、あのガチャドラの腕を下ろして卵が出てくる瞬間のドキドキ。そして、卵の色を確認して金だった時のちょっとした安堵。からの……!
といった、ガチャを引く瞬間からモンスターが見えるまでの短編ドラマのような一喜一憂は、本作でも楽しむことができます!
※本作品には、ゲーム中にアイテム課金等の要素はありません。
また、チームを編成するうえでリーダースキルも欠かせませんよね! 本作ではモンスターではなく主人公の装備している“ソウルアーマー”によってリーダースキルが変化。苦労して手に入れた“ソウルアーマー”で、敵を一撃で倒す快感もたまりません!
“ソウルアーマー”はモンスターのソウルを使って作成できる本作ならではの要素です。そして、モンスターのソウルは“魂(ソウル)キャプチャー”と呼ばれるシステムを使い、と呼ばれるシステムを使い、敵をソウルの状態にできます。
モンスターごとに“ソウルアーマー”のリーダースキルが異なるのはもちろんですが、デザインもそれぞれ異なります。さまざまな種類の“ソウルアーマー”を作成して、ステータス面の性能だけでなく、着飾りを楽しみながらプレイできるのもグッドです!
ということで、『パズドラクロス』をプレイしたわけですが、『パズドラ』をプレイしたことがある人も、触ったことがない人でも楽しめるタイトルになっています。気になった方はぜひ、一度プレイしてみてください!
バトルだけじゃなく、おしゃれも熱い!? (文:長雨)
●長雨 プロフィール
シミュレーションとRPGが大好きな女性ライター。キャラ萌えゲーマーと言いつつ、シナリオやシステムも重視します(一応)。
パズドラ歴:昔、ちょっとたしなんだ程度
アプリ版も以前に遊んでいたのですが、忙しさにかまけて現在お休みしております。そのため若干の懐かしさを感じつつ、プレイをスタート。序盤に丁寧なチュートリアルがあるので、私のようにブランクがあるプレイヤーでもスムーズにゲームになじむことができます。
またキャラ萌えゲーマーの私としては、登場人物たちがかわいいのも高ポイントです! 個人的に押したいのは、主人公のライバルとなるランスくん。仲よくなる気が一切ないクールな雰囲気がたまりません。
しかも、主人公の相方・タマゾーによく似たデビを連れていて、彼がどうかかわってくるのか、そしてデレ……もとい主人公と友情を育む日がくるのか気になって、物語をドンドン進めてしまいました。
本作ではダンジョンやフィールドでモンスターとエンカウントすることで、パズルバトルになります。難易度はやや高めで、仲間のそろっていない序盤は油断するとあっさり負けることも!
新たなダンジョンに挑む前は、必ずセーブしておくことをオススメします。特定のアイテムを使えばリトライも可能なので、初心者やバトルが苦手な人もさほど苦戦せずに物語を進められると思います。
苦戦と言えば、フィールドに見た目からして強そうなモンスターがいることがあるんです。始めて数時間の新米龍喚士にはどう考えても勝てなさそうな相手なのですが、ついつい好奇心から勝負を挑んでしまいました。
その結果は……苦戦さえできずに一瞬で負けましたよね。強くなるためには、コツコツ戦うことが一番だと思い知りました。でも負けっ放しは悔しいので、ちゃんと仲間を強化してリベンジしようと考えています!
プレイしていて個人的にハマったのが、“ソウルアーマー”です。これは装備することで、モンスターのリーダースキルとスキルが使えるようになるという便利な本作オリジナルシステム。
パズルがヘタな私にとって助かる機能というのもありますが、デザインがステキなんですよ。“ソウルアーマー”によって見た目が違うので、着せ替え感覚でも楽しめちゃいます。
序盤に登場するモリりんたちをモチーフにした愛らしいものから、カッコいいデザインまで多種多彩! 私はスキルよりも、見た目重視で装備するものを選んでいました。ただ戦いに行き詰まったり、ある程度モンスターのバリエーションが増えてきたら、ちゃんとリーダースキルも考慮していきたいところ。
“ソウルアーマー”を作るには、“魂(ソウル)キャプチャー”でモンスターを倒して専用の素材を入手する必要があります。この“魂(ソウル)キャプチャー”を発動させられるのは1回のバトル中に3回までと制限があるので、すごく緊張感のあるバトルになるんですよ。
うっかり倒してしまったり、発動してもうまくパズル操作ができず失敗したり。大変な部分もありますが、その分お目当てのモンスターの素材をゲットできた時の喜びも大きいです。
私がプレイしたのは『龍の章』なのですが、『神の章』には別のモンスターが登場するとか……。『神の章』に登場するモンスターの“ソウルアーマー”のデザインも、すごく気になるので両方プレイしたくなりますね。
基本的となるストーリーを進めるだけじゃなく、素材を集めたり、ダンジョンに挑んだり、自分のペースでまったり遊ぶことができます。
本作で初めて『パズドラ』に触れるという人も、私のように久々にプレイする人も、アプリ版をやり込んでいる人もそれぞれの楽しみ方を見つけられると思いますよ。
こんな協力プレイを待っていました(文:カズ)
●カズ プロフィール
対戦&協力ゲームをこよなく愛する電撃オンラインの編集スタッフ。コンシューマのRPGをプレイするのは結構久しぶり。
パズドラ歴:2年 ランク:377
本作をプレイしてまず思ったのが“懐かしい”ということ。今ではまったく使わなくなってしまったプレシィやブラッキィ(アプリ版の御三家)の姿を見て、『パズドラ』を始めた当時の気持ちがよみがえってきました。
他にも親しみのあるモンスターが数多く登場しますし、魅力的な新モンスターやキャラクターからは“新鮮さ”も十分に感じられます。
新鮮といえば、忘れてはならないのが“ソニアさん”の存在です。赤ソニアの愛称でおなじみのソニアが普通にしゃべる! 寡黙なタイプでありながらも、ところどころで感情が見え隠れして、すごく人間味を感じます。
▲会話して動くソニアさんはファン必見! 呼び方が赤ソニアからソニアさんに変わるくらい、いいキャラをしています。 |
RPG的な観点では、とにかくボリューム感が目を引きました。最初に訪れる街は“基本操作や世界観を学んだらクリア”というのが定番だと思いますが、本作はゲーム開始地点である“水の街”の周辺だけでも遊び応えがあります。
もちろん他の街でもさまざまな試練が待ち受け、さらに瞬間移動の手段である“D-(ドラゴン)フライト”を使って各地を行き来するわけですよ。ゲーム進行とは関係のないサブクエストも多数用意されていて、完全クリアまでにどれくらいの時間が掛かるのか、楽しみでなりません。
▲一度行ったことのある場所なら“ドラゴンフライト”を使って一瞬で移動できます。移動できるポイントが細かくて非常に親切。 |
パズルバトルについては、新要素に応じた工夫を必要としながらも、『パズドラ』らしさは健在です。「こんなの勝てるの!?」と思うグランドボスがいたりしますが、そんな時に役立つのが“協力プレイ”。
“協力プレイ”はその名の通り、友だちと一緒に冒険できるシステム。アプリ版の協力プレイでは2人で1つのチームを使うような感覚ですが、本作ではHPやパズルの盤面がプレイヤーごとに分かれており、2対1で敵モンスターと戦うことができます。
他にも“敵の攻撃は2人とも受ける”、“1人が倒されてもゲームオーバーにならない”、“味方に回復スキルをかけられる”などさまざまな変更点があり、アプリ版の協力プレイとは違ったおもしろさがあります。
自分が犠牲になって、生きのびた味方がボスを倒してくれたりなんかしたら……と、うまく連携できた時のことを想像したら胸が熱くなりますね。
▲フィールドやダンジョンを一緒に冒険できる点も魅力です。 |
と、いうわけで本作について語ってきましたが、プレイすればするほどハマっていくのが実感できます。今回はプレイできませんでしたが、“対戦モード”も用意されているということで期待は膨らむばかりです。
最後にレビュアー陣が採点&総評!
以上、4人のライター&編集者によるレビューをお届けしてきましたが、最後に「ぶっちゃけ何点だったのか?」を採点しちゃいます。最後までプレイできたわけではありませんが、購入を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
AO 【100点】 | システム、キャラ、ストーリー、どれも大満足! さすが人気シリーズと言われるだけありますわー。製品版でもホワイトドラゴンと出会いたい! |
麦茶ん 【95点】 | コンボを重ねた時の爽快感がすごい! “クロスドロップ”を生かしたパズルルートの確立など、攻略のしがいがありそうです。 |
長雨 【90点】 | かわいい見た目に反して、かなりやりごたえがある内容。個人的に新システム“ソウルアーマー”は、趣味も実益も兼ね備えてくれる神要素です。 |
カズ 【90点】 | パズルバトルのイメージが先行しがちですが、怒涛のストーリー展開こそ本作の真骨頂。誰もが納得できる非常にわかりやすい王道RPGです。 |
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