2016年7月23日(土)
近藤隆さん『黄泉戀湯浴み 地獄温泉~源泉かけ流し~ 四ノ湯 光秀』収録後インタビュー完全版
地獄に堕ちた鬼たちに温泉でご奉仕される新シチュエーションドラマCD『地獄温泉』。6か月連続リリースされる本作のキャストインタビューを公開しよう。今回は、電撃Girl’sStyle8月号に掲載された、『四ノ湯 光秀』に出演する近藤隆さんのインタビュー完全版をお届け。
――収録の感想をお願いいたします。
ほかのみなさんも何かしら現世に心残りを抱えているんですけど、光秀くんの場合は周りの人から理解されないという問題を抱えています。すごく寂しがり屋で、誰かと一緒にいたいと思っているんですけど、その伝え方が下手で正しく伝えることができないんです。あまりにも不器用で、周りからけむたがられてかわいそうだなと思いました。
――言動に怪しさがありましたね。
つねに怪しい行動をとっていました(笑)。彼自身は、裏があって怪しいことをしているわけじゃないんですよ。ただ、周りから見ると怪しいという。非常に誤解されやすい子ではあるので、演じるうえでも「何を考えているんだろう?」と聴き手に想わせるように受け取ってほしいかなと思ってやらせていただきました。本当は、何も考えていないんですけど。
――意外とそのままのキャラクターなんですね。
本当にそのままなので、裏表で言うとないんですよ。全キャラクターのなかでも、たぶん性格的には一番素直だと思います。素直なんですけど、その素直さがとてもじゃないけど素直に伝わらない。178度くらい曲がって伝わっているんですよ。
――演じていて気を付けたことはありますか?
光秀くんが周りから敬遠されているというのを、聴き手にどういうふうに伝えようというのは考えました。ただ見ると一生懸命仕事をしているので、セリフだけだとそれが伝わらないんですよ。彼の場合は、その一生懸命さが空回っているだけなので。
そのあたりを表現するために、言い方を気持ち悪くしてみたり、ちょっとしたことで喜んでしまうクセを追加してみたりとかしてみました。いい具合に気持ち悪くなったと思います。
――気持ち悪くて正解なんですね。
気持ち悪いと言われたら、してやったりと思います! 「うわ、こいつ気持ち悪い。殴りたい!」と思ってくれれば勝ちです。みなさんが「光秀~!」って頭を抱える原因になってくれればと。
あと、光秀は人との距離感がわかっていないので、話の距離感が非常に近いです。今までダミーヘッドマイクの収録はいろいろやってきましたが、今回ほど近づいたことはほぼありません。怖いほどの近さで会話していきます。
――ビジュアルを見ると、色気もありますね。
色気ありますね。その色気が素直にセクシーに伝わらないように、じつは気を付けています。光秀はセクシー担当ではないと思うので(笑)。出るところは出して、あとはつねにふわっとした感じでしゃべっているので、たぶんトーン的には一番耳元で囁きやすいタイプの声なんじゃないでしょうか。あんまりくどいているように聴こえないように気を付けつつ、今くどいているなと勘違いさせるところはいくつか用意しています。
あと、彼の変態加減は特典のほうが色濃く出ています。この人のひどさが伝わると思うので、ぜひ全巻集めて聴いていただきたいです。
――本作は主人公が温泉で鬼たちにご奉仕され癒されますが、ご自身にとっての一番の癒しはありますか?
やっぱり猫ちゃんたちですね。そりゃあペット飼っていたらみんなおんなじことをいいますよ(笑)。でも、これだけは変わらないです。
――猫ちゃんと何をしているときが一番癒されますか?
見ているだけでも癒されますし、布団に入ってきたりするときも、やっぱりかわいいです。ただ、お腹が減ると朝っぱらから泣き続けられるのはつらいですけど。「君たちご飯は2時間後だからまだダメ!」と言っているのに、「ご飯……」とじっと見られると若干イラッとはしますね(笑)。誘惑に負けてあげちゃうと、どんどんご飯あげるタイミングが早くなっちゃうので、そこはしっかりしつけています。
――本作の登場人物はみんな「鬼」ですが、ご自身で「○○の鬼」と言えるほどこだわりを持っているものはありますか?
こだわりを持たないようにしているんですが、しいて言うなら仕事です。鬼ってほどじゃあないですけど。
――いろんな役をやられてますけど、こんな役をやりたいというのはありますか?
いろいろやりましたからね……。今考えているのでいうと、僕ももうじき40を迎えるので、年齢的にも身体的にも否応なく下り坂にむかっていくと思います。それに対して抵抗して、いわゆる光秀のようなキャラクターをやっていくのか、それとも流れにまかせておじさんとかおじいさんを表現する方向に向かうべきか、じつは数年前から考えているんです。やれるとこまでは今まで通りやっていくつもりですが、将来に向けての準備はもう進めないとなと思っています。
今はキレイなかわいいラインでやらせていただくことが多いので、もっと年齢も高くて粗暴な役とか。それを同時にやってバランスがとれるかとか、両立できるかというのはちょっと今、テーマかなと思っています。そういうふうに仕事は考えてやっています。
――読者の方へメッセージをお願いします。
光秀くんは、6人中もっとも変態だと思います(笑)。ぜひその気持ち悪さを楽しんでいただける広い心の持ち主の方、あるいは変態でも萌えていただける優しいお心を持っている方に長いこと聴いていただけるとうれしいです。クセになると思いますので、よろしくお願いいたします。
(C)2016 Rejet
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