2016年8月11日(木)
Donutsより8月配信予定のiOS/Android用アプリ『デモンズゲート 帝都審神大戦 ~東京黙示録編~』を特集。第1回は、ゲームの舞台や登場人物の紹介に用語解説を交えて、本作の世界観に迫る。
『クーロンズ・ゲート』の企画、脚本、監督を務めた木村央志氏が制作指揮を執り、『東京魔人學園剣風帖』などを手掛けた伝奇ゲームの第一人者・今井秋芳氏や『女神転生』シリーズの基礎を築いた鈴木一也氏といった豪華スタッフが集結した伝奇的シミュレーションRPG。
昭和10年の帝都を舞台に繰り広げられる摩訶不思議な物語はもちろんのこと、戦略性の高いゲームシステムも兼ね備えた意欲作となっている。
皇紀2595年 ――昭和10年――
関東大震災から復興を遂げ、モダンライフを謳歌する帝都。
しかし、何処からともなく現れた怪人が騒動を起こしていた。
悪意を滾らせ常人ならざる力を誇る怪人とは一体何者か?
怪人を鎮定し帝都の治安を維持するために設けられた陸軍第一連隊附属の特務機関、それが山王機関である。
物語の主人公・喪神風魔は、審神者(さにわ)として優れた神降ろしの異能を買われ、陸軍士官学校卒業を待って山王機関の機関員として招かれた――
本作は昭和10年、西暦1935年の東京が舞台。日本が大日本帝国という名で、今でいう首都は“帝都”、東京は“東京府”と呼ばれ、その中枢として“大東京市三十五区”があった時代だ。
関東大震災から12年の月日が流れ、街は復興し、人々も当時の最先端やオシャレを満喫していた時代。今はもう写真や書物などでしか目にできない昭和初期の世界が忠実に再現され、キャラクターや町並み、小物の造形に至るまで当時のライブ感が味わえる。
第二次世界大戦勃発前で、満州国建国で勢いを得たものの戦禍は遠く、軍国主義的な空気もなかった当時の日本。モボ・モガと呼ばれる先端ファッションで銀座を行く若者やカフェブームにわく人々の姿も真に迫るものがあり、東京の赤坂に実在した山王ホテルに山王機関の本部が設置されているなど、徹底的に追及されたリアリティに驚くだろう。
▲昔ながらの建物に、今やほぼ見られなくなったアドバルーンも。 |
▲大東京市の地図。アップでお見せできないのが残念だが、町名や番地、細かい路地なども事細かく記載されている。 |
▲アドベンチャーシーンのテキストは縦書き。叙述(ログ)も手帳に書かれたものを読み返すような演出となっており、システムにも当時の雰囲気を感じさせる仕掛けが見られる。 |
かつての東京の雰囲気だけでなく、スタッフ陣からもわかる通り『女神転生』シリーズや学園伝奇ジュヴナイルゲームシリーズをプレイしたことのある人も納得の世界と物語が待っているのもポイント。
平穏な帝都に突如として現れた怪人。その元凶と帝都に渦巻く瘴気“セヒラ”とは? さまざまな国の思惑と人々の想い、そして魔じん(※)という存在が帝都を揺るがす一大事変を巻き起こす。
複雑ながらも細部まで練りこまれた物語を読み進めた時、貴方はタイトルの副題となっている“東京黙示録編”の意味を知ることになる――。
※……じんは“神”の下に“人”と書く。
このように、本作は並外れた世界観設定のもと描かれるため、舞台背景を知っておくことでより一層の没入感が得られる。
作中では用語を調べられるコンテンツがきちんと用意されているが、記事中に出てきた用語を事前に紹介するので、ぜひ覚えておこう。
神武天皇が即位した紀元前660年を紀元とする日本の元号。世界には西暦以外にも、ユダヤ暦、イスラム暦、タイ暦などがあり、世界は必ずしも1つではないのだ。
帝都の瘴気“セヒラ”により悪しき心をたぎらせた者。一般には見えないが、怪人は魔じんに憑かれた存在で、銃弾をも弾き、車をも投げ飛ばす怪力を誇る。しかし、それは魔じんから得たかりそめの力であり、やがては魔じんに魂を吸われてしまうと考えられている。
また、悪しき心を持つ者だけではなく、心に隙を産んだ者も強いセヒラに晒されて怪人となるケースもある。
昭和7年、豊多摩郡渋谷町が編入されて、東京は全三十五区となった。この時、名称として大東京市が採用された。都市の名称に大の字を冠するなどなかなか洒落の利いた役人がいるようだ。
1931年の満州事変をきっかけとして、日本の関東軍が権益を拡大。翌32年、関東軍主導地域が中華民国から独立を果たした。初代皇帝は愛新覚羅溥儀。満蒙の地は日本の生命線となっている。
▲車を軽々と持ち上げる怪人。 |
本作ではプレイヤーが主人公・喪神風魔となり、山王機関から与えられるさまざまな任務を通じて物語が進行する。
その中で、山王機関の仲間である妹や師範、元同級生の如月鈴代といった数多くの人物とかかわるのだが、その関係は美しいものだけではない。
恨み、妬み、嫉妬――善だけではない負の感情もうごめく帝都で、一体どんな人間模様が描かれていくのか? そんな物語のキーとなる人物を紹介する。
年齢:24歳
職業:審神者
本作の主人公。幼少時より遠縁の帆村魯公(ほむらろこう)が師範を務める帆村帰神流の道場で審神者としての腕を磨く。士官学校卒業後、陸軍王道派の特務機関である山王機関員として任官。
陸軍士官学校出身で中尉待遇。山王機関での暗号名は〈黒ノ八号帥士〉。黒は風魔の生まれた日(3月21日)の納音五行から制定された。
年齢:18歳
職業:通信士
風魔の実妹。山王機関では通信士として指示を出す。風魔とともに帆村流道場を遊び場としていたが、審神者としての実力は未知数。
年齢:24歳
職業:茶道家
風魔とは尋常小学校時代の同級生であり、元東雲帰神流の師範の娘。現在、東雲流は閉じており、茶道久遠流の講師として女学生たちに教えている。はんなりした性格で芯も強い。
年齢:27歳
職業:召喚師
元東雲流の継承者であったが、流派が閉じられたことでドイツに留学。秘密結社・トゥーレの館で修業し、召喚師となる。大尉として陸軍第三連隊に招かれ帰国。
年齢:40歳
職業:山王機関隊長
東雲帰神流を受け継ぎ、帆村帰神流を拓く。陸軍第一連隊の求めに応じて山王機関隊長に収まった。審神者としての山王機関での暗号名は〈白ノ六号帥士〉である。
ここでは登場人物および組織に関連する用語を解説する。非常に複雑な人間関係が描かれていく作品であるため、これをもとに人物の立ち位置をきちんと理解しておこう。
正規の作戦以外の諜報や破壊工作など、特殊任務を受け持つ組織である。陸軍所属の特務機関が多いが、中には組織から独立した機関もあるようだ。
怪人騒動が起きる中、帝都の治安維持を目的に設立された特務機関。王道派を束ねる第一連隊長の刑部(おさかべ)大佐が特務機関長を兼務し、帆村帰神流と連携して怪人らとの戦いに備えている。
サニワと読む。古神道に則り、人に憑依した魔じんを見極める霊術者。発祥は東雲帰神流であるが、帆村帰神流によって、魔じん召喚術“カミオロシ”へと術が高められた。
ヨーロッパのオカルト魔術的体系に位置づけられる魔物召喚の秘儀を行う術者。
古神道に則る東雲帰神流による審神者の秘術を受け継ぐ流派。開祖の帆村魯公が魔じん召喚へと技を磨いた。穂村魯公を師範として審神者の一層の術研鑽に努めている。
鎌倉時代から続くとされる審神者の秘術。霊異(りょうい)を失ったとして鈴代が流派を閉じたが、復興を目論む一派が存在するとの噂も……。
山王機関のみで使用されている、魔じんを指揮する者の呼称。審神者と召喚師のいずれも帥士に該当する。
帝国陸軍の最大派閥で、東亜の平定を目指すという理念で動いている。王道とは力で支配する覇道に対する概念だが、森羅万象を解き明かそうとする学究的な側面もあわせ持つ。構成員は、陸軍第一連隊の青年将校が中心。
帝国陸軍の第二派閥で、その理念は超越した力を求め、大東亜の秩序を一新しようとするもの。究極の気合主義であり、スローガンは八洲一心(やしまいっしん)。陸軍第三連隊の青年将校を中心に構成されている。
目には見えず、悪しき心を持つ人物にとりつき、人の域を超えた力を発揮させる魔じんたち。怪人を生み出すという負の要素がある反面、戦力として使役することもできる。中には、彼らの力を利用して自らの野望をかなえようとする者も――。
魔じんは一体どこからきて、何を目的としているのか? 敵味方という概念だけでなく、怪異の元凶を紐解くうえでもカギとなる存在だ。
▲テッソ。 |
▲ネコマタ。 |
▲バール。 |
▲エリゴス。 |
▲サロス。 |
※画面は開発中のものです
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