2016年8月23日(火)

『F1(TM) 2016』はレースゲーム入門にうってつけ! 初心者が1時間で上手くなれる

文:電撃オンライン

 9月8日にユービーアイソフトより発売されるPS4/Xbox One用ソフト『F1(TM) 2016』をひと足先にプレイできたので、その感想をライターのケンジがお届けします。

『F1 2016』

●『F1(TM) 2016』とは

 本作は2016 FIAフォーミュラ1(通称F1(TM))の公式ライセンスゲーム。F1(TM)世界の有名スター選手や実在するサーキット、さらには各チームのマシンの設定やチームのルールなどが細かく再現されており、リアルなF1(TM)の世界を楽しめます。

 『F1(TM) 2016』では、ファンからの熱い要望により“キャリアモード”が装いも新たに復活したとのこと。これは、数々のレースをこなしてキャリアを積み、一流のレーサーを目指していくモードです。

『F1 2016』
『F1 2016』

 試遊では復活した“キャリアモード”をプレイしたわけですが、筆者は『F1(TM)』シリーズはおろか、レースゲーム自体あまりプレイしたことがありません。そんな初心者でも本作は楽しめるのでしょうか。

走りをサポートする“アシスト”機能が凄すぎる!

 リアルなドライブを体験したい思いから、いきなり難易度が高い“プロキャリアモード”に挑戦してみたところ、コースアウトとクラッシュの連続でまともに走れず……。はい、無謀でした。

『F1 2016』
▲速度に合わせてギアチェンジしつつコーナリング。レースゲームの基本ではありますが、初心者にはいささか難しいものです。

 おとなしく通常の難易度に戻し、走りをサポートしてくれる“アシスト”機能をフル活用することに。これが驚くほど親切でわかりやすかったんです!

 アシスト機能とは、コーナリングやギアチェンジを自動で行ってくれたり、理想的なコース取りをラインで表示してくれたりするものです。ビギナーからプロフェッショナルまで4つの調整段階があるので、慣れてきたら次のステップに進み、少しずつ上達できる仕組みになっています。

『F1 2016』
▲ブレーキアシストやトラクションコントロールなど、項目単位で変更できます。

 ダイナミックレーシングラインをオンにしていると、理想的なライン取りとそのライン取りに適した走行速度が色で示唆されます。“ラインが赤くなるタイミングで減速してカーブを曲がる”といった感じに、そのコースを何周もして各コーナーを曲がりきる感覚をつかむのです。

『F1 2016』
▲今の走行速度に応じてラインの色が緑や赤に。自分のラップタイムを更新するたびにうれしく、上達していることを実感できました。

 そんなこんなでゲームを始めてから約1時間……なんとレースゲームほぼ初心者の自分が、予選のLAPタイムで1位をとることができました! もちろんアシスト機能のおかげですが、そうとわかっていても素直にうれしいです。というか、このゲームで学んだことって他のレースゲームにも通用しちゃうのでは……。

『F1 2016』

 アシストを“ビギナー”に設定すれば、アクセルとブレーキと少しのハンドル操作だけでも大丈夫なので、筆者のような初心者レーサーでも楽しめます。このままの設定で各モードを遊ぶもよし、どんどん腕前を上げて“プロキャリアモード”に挑むもよしです!

『F1 2016』
▲カジュアルレーサーや新人レーサー向けなど、プレイヤーの腕に合わせて難易度が幅広く用意されているのが好印象。本作で腕を磨いて、いろいろなレースゲームに手を出すのもありですよ!

●ライバル対決からグランプリレースまでレーサー人生は波乱万丈!?

 さて、アシスト機能のおかげでまともにコースを走れるようになったので、キャリアモード本格始動です。まず自分の所属するチームや分身となるアバターなどを決めます。

『F1 2016』
▲すぐに結果が求められるチームから、長い目で見て評価してくれるチームまでさまざ
『F1 2016』
▲ヘルメットのデザインも細かく設定できます。
『F1 2016』
▲チームとの橋渡しをしてくれるジェンキンスさん。この他にも、ロビーではマシンの開発主任さんなどさまざまな人と交流できます。

 キャリアモードでは、レースごとに○位以内に入るといった目標があります。この目標を達成するとドライバーの評価が上がり、リソースポイントというマシンの研究開発に必要なポイントが入手できます。

 研究開発によってマシンパーツを開発することで、自身のマシンの性能を上げることができます。エンジン出力やタイヤの性能などたくさんあるので、自分の好みに改良していきましょう。

『F1 2016』
▲各項目はそれぞれ5段階まで強化できるようです。なお、研究開発での強化したものが反映されるのは、次のレース終了後になります。

 ある程度レースをこなしていくと、ライバルドライバーとの対決が発生しました。これは、複数のレースにまたがって別のドライバーとレースタイムを競うもので、勝つとチーム内での評価が上がります。ここは意地でも勝利をものにしたいところ!

『F1 2016』
▲ライバル対決では、順位以外にLAPタイムなど複数の項目にわたって評価されます。

 ついさっきまで完走すらできなかった筆者に、いきなりのライバル登場で尻込みしましたが、アシスト機能のおかげで無事に勝利しました。アシスト機能万歳!!

 ライバル対決も制し、「そろそろアシストの切り替えどきかな」などと思いつつ進めていくと、今度は全部で15LAP走る長丁場のレース“グランプリレース”が発生。休む間もなくイベントが発生するのは、楽しくていいですね!

『F1 2016』
『F1 2016』
『F1 2016』
▲グランプリレースでは多数の実在選手に混ざってレースを行います。

 アシスト機能のおかげで最初は好調でしたが、そこは大型レース、そう簡単にはいきません。3LAPを少し過ぎたあたりでハンドルを切りすぎてコースアウト。結果、タイヤを大きく損傷し、そのまま走り続けていたせいでマシンがクラッシュしてしまいました。気づけば順位は最下位……。

 実はこのような長丁場のレースでは、各パーツの損傷に応じてマシンを整備するためにピットインしなければいけないのです。ピットインが必要かどうかはアシスト機能で表示されますが、無視して走り続けた結果こうなりました。

『F1 2016』
▲後続車と衝突。こうならないように定期的なピットインが重要です。
『F1 2016』
▲ピットインが必要なときはピットゾーン手前に青いラインが表示されます。
『F1 2016』
▲若干のタイムロスはあるものの、ミスを未然に防ぐためにピットインは欠かせません。

 この後、しっかりとピットインして懸命に走らせましたが、遅れを取り戻すことはできず……。1ミスを挽回することがここまで大変だとは思いもしませんでした。

●ひと通り遊んでみて

 本作の魅力として、細部まで作りこまれたリアルさが生み出す臨場感があげられます。マシンから見える看板や運転する自分の体など、そのレース風景から深い没入感を与えてくれました。

 また、タイヤやマシンにダメージが入ることで走行音やタイヤの挙動が変わっていたり、レース場の環境次第で音が変わったりするなど、演出面にものすごく力が入っています。時間の関係で体験できませんでしたが、雨などの天候の影響でレース環境も大きく変化するのだとか。

『F1 2016』
▲カーブ時には腕がしっかり動いたり、クラッシュ寸前のタイヤがかなりぎこちない動きになっていたりなど、その細部にまでわたるこだわりがすごいです。

 前述したアシスト機能を駆使すれば初心者でも、それらを使わない高難易度なモードを遊ぶことで上級者でも、誰でも幅広く遊べる配慮が素晴らしいと思います。F1(TM)ファンの方はもちろん、その世界に興味がある人なら尻込みせずに楽しめる作品ではないでしょうか。

【オマケ】F1(TM)レーサーは全員腕相撲が強い!?

 本物さながらのF1(TM)レース体験ができる『T300 Ferrari Integral Wheel Alcantara Edition for PlayStation 4/PlayStation 3(T300 Alcantara Edition)』で『F1(TM) 2016』をプレイしてみました。

『F1 2016』
▲『T300 Alcantara Edition』で本格的なF1(TM)レース体験。レース中の操作にとどまらず、メニュー画面での選択などもこれ1つで完結するスグレモノです。
『F1 2016』
▲テーブルにがっちり固定できるので、力強い操作をしてもビクともしません。
『F1 2016』
▲重量感のある各種ペダル(アクセル、ブレーキ、クラッチ)。

 『T300 Alcantara Edition』は、フランスのゲーミングブランドThrustmasterが開発したPS4/PS3対応のレーシングホイールコントローラーです。ドライバーとなったプレイヤーをレースゲームの世界に深く入り込ませ、ドライビング技術を向上させるとのこと。

 軽く触ってみて、デュアルショックの時と操作感覚がまるで別物だったことにビックリ。車体の重さやコースのコンディションがハンドルを通じてリアルに伝わってきて、実際にマシンに乗り込んでレースをしている気分が味わえました!

 特に衝撃的だったのが、曲がりすぎたり、コースアウトしたりした時のハンドルの重さです。ものすごい力でハンドルをとられるので、その後に車体を安定させることが結構大変で、慣れないうちはクラッシュのオンパレード。スピードにのったままコースアウトした時の車体の制御がこれほど難しいとは!

『F1 2016』

 本物のレーサーは、こんな力のいるマシンを常に安定させながら長時間操っているのか……。そう考えたら、F1(TM)レーサーは腕の筋力がメチャクチャ強い=腕相撲が強い! という謎の結論が出ました(笑)。

 とにかく、臨場感のあるF1(TM)レースを味わいたい人は、ぜひ『T300 Alcantara Edition』を使って『F1(TM) 2016』を体験してみてください! できれば、リラックスできるソファーやマッサージチェアーとセットで。

データ

▼『F1(TM) 2016』
■メーカー:ユービーアイソフト
■対応機種:PS4
■ジャンル:レーシング
■配信日:2016年9月8日予定
■価格:7,980円+税
▼『F1(TM) 2016』
■メーカー:ユービーアイソフト
■対応機種:Xbox One
■ジャンル:レーシング
■配信日:2016年9月8日予定
■価格:7,980円+税

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