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2016年9月21日(水)

【FFRK名場面】シリーズ初のオンラインタイトルで、僕の人生を変えた『FF11』の衝撃

文:ハヤチくん

 スクウェア・エニックスとDeNAより配信中のiOS/Android用アプリ『ファイナルファンタジー レコードキーパー(FFRK)』が9月25日に配信開始から2周年を迎えます。それを記念したカウントダウン企画として、名場面プレイバック特別編をライター・ハヤチくんがお届けします。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

【名場面プレイバック特別編】
『ファイナルファンタジーXI』
●機種:PS2、Xbox360、PC
●発売日:2002年5月16日(PS2版)

【『FFXI』が発売された2002年はどんな年?】
<主な出来事>
・ソルトレイクシティオリンピックが開幕。
・マイクロソフトが日本の家庭用ゲーム市場に参入し、Xboxを発売。
・多摩川にアゴヒゲアザラシのタマちゃんが出現。

<主なゲームソフト>
・『アンリミテッド:サガ』
・『鬼武者2』
・『キングダム ハーツ』
・『幻想水滸伝III』
・『サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~』
・『スーパーマリオサンシャイン』
・『テイルズ オブ デスティニー2』
・『ポケットモンスター ルビー・サファイア』
・『ワイルドアームズ アドヴァンスドサード』

<主なTVアニメ>
・『機動戦士ガンダムSEED』
・『キン肉マンII世』
・『デジモンフロンティア』
・『.hack//SIGN』
・『ラーゼフォン』

青春時代のすべてを捧げたヴァナ・ディールでの冒険生活

 広大な“ヴァナ・ディール”と呼ばれる世界を舞台に、世界中のプレイヤーとともにめくるめく冒険の日々を楽しめるシリーズ初のオンライン専用タイトル『ファイナルファンタジーXI』。

 今でこそほとんどのゲームが当たり前のようにオンライン要素を取り入れていますが、当時はネットにつないでゲームをするということが、まだ日本では珍しいものでした。PCでは人気ゲームが増えていましたが、家庭用ゲームではまだ少ない時代だったと思います。

 元々『FF』シリーズが好きだったこともありますが、それ以上にオンラインゲームという未体験のジャンルに、僕はとてつもなく惹かれたことを覚えています。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

 しかし、サービス開始直後の『XI』をプレイするのは敷居が高く、PS2版は店頭販売されていない専用外付けHDD“PlayStation BB Unit”が必須だったり、PC版は高いスペックを要求されたりと、当時中学生だった僕にとってはプレイするまでがひと苦労。

 スペック不足を知らずにPC版を買ってしまい、ゲームが起動できなかった時は思わずサポートセンターに泣きついたことも……。その後、年明け後にもらったお年玉でPCパーツを購入し、やっとの思いでプレイまでこぎつけましたが、今思えば文字通り“必死”でしたね(笑)。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

 そんな苦労もあってか、初めてヴァナ・ディールの地に足を踏みしめた時のことは今でもよく覚えています。当時のオフラインゲームとは比較にならない広大なマップ。自分の隣を横切る他のプレイヤーキャラクター。チャットログに表示される、周囲の人の会話。

 オンラインゲームでは当たり前のその光景にただただ興奮し、胸を高鳴らせたあの感覚はいつまで経っても忘れることはありません。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

 その後のことを書き出すと記事1本程度ではとても掲載しきれないくらいの体験や出会いと別れを繰り返し、気づけば10年以上プレイしていました。

 僕がゲーム業界で記事を書きたいと思ったのも『XI』の存在が大きく、生涯で一番ハマったゲームであり、自分自身を育ててくれた第2の故郷ともいえる作品です。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

『FFRK』では冒険開始から“魔晶石ミッション”までの物語を追体験

 原作は“ミッション”と呼ばれる一連のクエスト群により物語が進行。『FFRK』では、プレイヤーがヴァナ・ディールに降り立ってから、各国の人々から一人前の冒険者として認められ、平和を脅かす“闇の王”の復活を阻止するために行動を開始するところまでのストーリーを追体験できます。

 現在、『FFRK』に実装されている『XI』のダンジョンは7つあり、そのうちの5つにボス戦が待ち受けていますが、どれも『XI』をプレイしていた人であればニヤリとするモンスターばかり。

 個人的に“バタリア丘陵”で登場するボスのチョイスには笑わせてもらいました(これは後述いたします)。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』
▲“魔晶石”を各獣人拠点から奪取するエピソードのうち、クゥダフ族の根城であるベドーへの潜入を試みるところまでが実装されています。

 原作のストーリー上、初めての本格的なボス戦が待ち受ける“ワールンの祠”でのバトルも忠実に再現されています。このボス戦に臨むであろうレベルの場合、無理に高レベルエリアへ行かない限りは遭遇しない“アーリマン”と“ドラゴン”の2体を同時に相手にするこのバトルは、プレイヤーの間では“ドラゴン戦”や“ドラゴンミッション”と呼ばれていました(一緒に登場するアーリマンの名前がないのは不憫でしたが……)。

 ちなみに、『XI』のストーリーは1つの区切りを迎えるまでゲーム開始時に選択した3つの所属国によって若干内容に違いがでます。それはこのボス戦にも当てはまり、所属国によってボス戦が発生するダンジョン、ボス、イベントに登場するNPCが変化。

 『FFRK』はウィンダス連邦から開始した場合での展開でダンジョンが構成されているので、ボスもそれに沿って“シーカー”と“ダークドラゴン”が登場します。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』
『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

 『FFRK』のボス情報に“ダークドラゴンを眠らせてからシーカーを先に倒す”と記載されており、当時のプレイヤーが採用していた戦術をしっかり反映させているところも懐かしみを感じます。

 僕が挑んだころはHPの低いシーカーを全力で殴って即撃破し、ダークドラゴンを安全に倒すといった戦法もはやっていましたが。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』
▲『FFRK』では当時行った攻略法の“シーカーを先に倒す”戦法でクリア。スペシャルスコアの条件に“ダークドラゴンを睡眠状態にする”とありましたが、ごり押しこそ正義!

「強さは?」「とら」レベル上げに明け暮れたバタリア丘陵

 7つあるダンジョンのなかでも、個人的に名場面とさせていただきたいのが“バタリア丘陵”! 実はここ、『XI』の物語にはほぼ関係のないシーンなんです。

 『FFRK』でこのバトルへ挑む際に読めるプロローグには“鍛錬のためバタリア丘陵へと足を踏み入れた”とありますが、これはプレイヤー同士でパーティを組んで行われていた、経験値稼ぎのことを指していると思われます。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

 このころの『XI』のレベル上げは、オフラインRPGとは比較にならないほど労力がかかるもので、1つレベルを上げるだけでも数時間~数十時間は必要!

 もし、戦いの最中に戦闘不能になってしうと、デスペナルティという形で経験値を数%失ってしまいます。レベル上げに行ったはずなのに経験値がマイナスになってパーティが解散した……という話もよくありました。

 今考えるとゾッとしますが、その分モンスター1体との戦いでも緊張感があり、パーティ全員がしっかりと自分の役割をこなして強敵を打ち倒すバトルに当時は夢中になったものです。

 そんな状況のなか行われていた『XI』のレベル上げですが、このバタリア丘陵はだいたいレベル20帯の半ば~後半ほどのプレイヤーを対象とした狩場だったと記憶しています。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』

 『FFRK』でこのバトルステージのボスになっている“サーベルトゥースタイガー”(通称:トラ)といえば、サンドリア王国からゲームを開始し、多くのプレイヤーが集うジュノ大公国を目指して走っていた冒険者にはトラウマともいえる存在。

 攻撃力が異常に高く、移動速度もキャラクターより段違いで速いため、はじめて遭遇するレベルでこのモンスターに見つかってしまったら最後、諦めて戦闘不能になるしかないほどの強さを誇るバタリア丘陵の代表モンスターです。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』
▲バタリア丘陵でボスって、なんだろう……と思いつつボス情報を見た時は「なるほどな」と納得させられてしまいました。

 僕がここでレベル上げをしていたころは、このトラも狩りの対象でしたが、その強さから一歩間違えるとあっという間に返り討ち!

 勝てないと判断したパーティが別エリアに移動して逃げると(『XI』プレイヤーには“古墳前”で伝わりそうです。笑)、付近で戦っていた別のパーティに襲い掛かり阿鼻叫喚……といったことも多々ありました。

『ファイナルファンタジー レコードキーパー』
『ファイナルファンタジー レコードキーパー』
▲ダブルアタックが乗った“クローサイクロン”で盾役が一撃で戦闘不能になったり、“咆哮”で周囲のパーティごと麻痺にしてきたり、技名を見ただけで苦い記憶が蘇ります(笑)。

 アップデートによって狩場の選択肢が増えてからはあまり使われなくなってしまった場所ではありますが、『FFRK』であえてその場所をチョイスしてくるあたり、古株プレイヤーのツボを突いてきたな、と思わずニヤリ。

 ストーリーとは直接関係のないエリアでも、プレイヤーによっては思い出深い場所になるのがオンラインゲームの醍醐味ですね。

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