2016年9月10日(土)
セガゲームスから9月12日に配信されるスマートフォン用RPG『ワールドチェイン』。本作を紹介する連載企画の第5回をお届けします!
『ワールドチェイン』は、同社の人気スマホアプリ『チェインクロニクル』に続く、新たなチェインシナリオRPG。何者かの手によって歴史が歪められた世界を舞台に、“現代”と“過去”が交錯する壮大なストーリーが展開します。今回は実際にプレイした率直な感想を語る、レビュー記事をお送りします。
歴史と地理はゲームで学んだ梅津爆発です。あと国語と社会に、道徳と保健体育もかな! そんな、にわか歴史ファンの私が、歴史や偉人・英雄を題材にした『ワールドチェイン』のレポートをお送りします。
まずはメインストーリーについて。(恐らく)普通の大学生だった主人公が、見知らぬ研究室で目を覚まし、不思議なスマホ“チェインドライバー”を手に入れるところから物語は始まります。
▲研究室には、主人公の他に2人の大学生がいました。見知らぬ場所で目覚めたらそりゃ慌てるよね……。 |
研究室から出ようとすると、ヤバそうな鎧武者に襲われます! そんな彼らを助けたのがシマトラでした。
▲一人称が吾輩で、口調が「である」なので、猫であるかと思ったらトラらしいです! |
シマトラに促されて外に出た3人が見たものは、空に浮かんだ不思議な紋様と、誰もいなくなった街並み。「こうなったのは何者かが干渉したことで、歴史が歪んでしまったからである!」とシマトラが説明。
▲「本来の歴史に戻してほしい」と訴えるシマトラ。 |
そしてスマホのような機器のチェインドライバーを使って、シマトラに促されるままタイムドライブをした主人公たちは、戦国時代に到着……という感じで物語は進んでいきます。より詳細な流れが知りたい方は、こちらの記事やこちらの記事をご覧になりながら、ぜひアプリを遊んでみてください!
戦国時代では、織田信長が物語のカギを握っているのですが、史実通りに進む部分と、史実とは異なる部分が絶妙に入り交じって描かれるシナリオがおもしろい! 仲間の1人の東雲なぎさが、史実のことを詳しく解説してくれるので、歴史に詳しくない人でも問題なく楽しめるでしょう。
▲いきなり前田利家に襲われる! 予想を裏切る展開の連続で、ゲームを進める指が止まりません! |
また、シナリオのボリュームにも驚きました! ゲーム内で戦国時代が何話構成なのかをすぐに確認できるのですが、その数なんと30話以上!! 最初の時代からこのボリュームはすごいですね。次のローマ・エジプト時代ではさらにボリュームが増えるようです。これはかなり壮大な物語を期待できそう!
本作ではR・A・D(リヴァイブ・アクション・ディフェンス)バトルと呼ばれる新感覚のバトルが展開。主人公たちを操作して敵を全滅させるのが基本的な目的ですが、さまざまな要素があります。
▲敵と味方には3種類の兵種が設定されていて、アタッカーは接近戦が得意でシューターに強く、ライダーは機動力が高くてアタッカーに強く、シューターは遠距離攻撃が可能でライダーに強いという特徴を持ちます。 |
やはり一番盛り上がるのは主人公たちにセットしたレブナント(偉人・英雄)をリヴァイブ(召喚)するとき。リヴァイブすると一定時間、レブナントが代わりに戦ってくれます。その間、敵に攻撃されてもダメージは一切受けません(代わりに召喚可能時間が減少)。さらにレブナントごとに設定されたアビリティが発動します。
▲最初に手に入る佐々木小次郎は、燕返しのアビリティによって常に複数の敵をまとめて攻撃できます! 敵が密集している場所での燕返しは気持ちいい! |
▲ビリー・ザ・キッドは援護射撃のアビリティによって、味方が攻撃するたびに同じ敵へ射撃で追撃します。たくさん攻撃を当てれば、射撃の回数もアップ! |
アビリティは単体でも十分強力ですが、相性のいいアビリティを組み合わせることで、さらに強力になることも。例えば佐々木小次郎とビリー・ザ・キッドを同時にリヴァイブすれば、小次郎の燕返しで攻撃した複数の敵すべてにビリーの援護射撃が行われます!
▲小次郎とビリーを組み合わせると、絶え間なく射撃が行われて非常に爽快です! なおリヴァイブのためのENERGYは、WAVE開始時に毎回登場するルーレットや、特定の敵を倒すことで入手可能。最大で5つまでキープできます。 |
もう1つの爽快な要素が、1つのバトル中にいつでも1回だけ使用可能な“英雄覚醒”。使うと、味方全員の覚醒アビリティが同時に発動します。
▲画面左下のボタンをタッチすれば、いつでも“英雄覚醒”が発動。 |
▲味方全員のHPを回復させたり、敵全体に大ダメージを与えたりなどさまざまな効果が! たくさん敵が出現したときに、攻撃系の“英雄覚醒”で全滅させるのが気持ちいい! |
他にも、兵種ごとに設定された特定の条件を満たすと“SMASH”が発生してスフィア(バトル終了後にガチャptsに変換される)が手に入ったり、提示される3つの条件を満たすと、バトル終了時のランクがSになってガチャptsが多くもらえたりなどさまざまな要素があります。うまく戦うほど、もらえる報酬が増えるのはうれしいですね。
要素が多くて難しそうに思えるかもしれませんが、キャラクターの操作をオートに任せることもできるので気軽に遊べます。オートのON/OFFはバトル中に何度でも切り替え可能ですし、オート状態でも操作すれば、操作が優先されてキャラクターが動くので非常に快適。
▲基本はオートに任せて、重要なキャラクターだけ自分で操作しつつ、状況に合わせてリヴァイブするのがよさそうに思いました。 |
▲バトルはリアルタイムですが、画面をタッチし続けている間は時間が進まないため、焦らずにじっくりと戦うことができます。 |
また細かい部分ですが、バトルスピードを倍速にしておくと次のバトルでも倍速から始まったり、バトルに負けるとクエスト選択時に消費したAPの一部が戻ってきたりなど、かゆいところに手が届く仕上がりになっていて感心しました。
世界各国の偉人・英雄がたくさん登場する点も、本作の注目ポイント。ガチャを回すと、誰もが知っているメジャーな偉人・英雄から、「誰……?」な偉人・英雄までさまざまなレブナントが登場しておもしろいです。
▲フランス革命時にジャン=ポール・マラーを暗殺したシャルロット・コルデーから、少年王ツタンカーメンに、頼朝と義経の父である源義朝まで! ……すみません梁紅玉ちゃんのことは知りませんでした!! |
▲他にはこんな方々も引けました。徳川家光公がゲームに登場するのは比較的珍しい気がします。 |
最初から引けるステップアップガチャでは、国や時代に関係なくさまざまなレブナントが登場しましたが、メインストーリーを進めると解放される時代ガチャでは、その時代に関係するレブナントのみが手に入ります。
しかもこの時代ガチャはなんと、戦闘終了時などに手に入るガチャptsで引くことができます(課金で入手できるEキューブでも引くことは可能)。さらにスゴいのは、時代ガチャはいわゆるBOXガチャになっていて、引き続ければいずれ必ず最高レアリティのSSRレブナントが手に入ります!
「どうせBOXの中身は500枚とか膨大にあるんでしょ?」と思ったそこのアナタに朗報です。BOXの中身はなんと80枚しかありません! また含まれているSSRも4種類ありますし、残り枚数に応じた各カードの排出確率も逐一確認可能です。正直、ここまで良心的なガチャが常設されているのはかなり珍しいと思います!
▲時代ガチャでしか入手できないレブナントもいるようです。右下の“提供割合”で欲しいレブナントの排出率を逐一チェックして、効率的なタイミングでBOXの中身をリセットしたいですね。 |
レブナントはガチャ以外に、対応するフラグメントを集めることでも手に入れることができます。フラグメントは、いつでも挑戦可能なフリークエストや、不定期に発生する襲来イベントで入手可能。倒したボスのレブナントがもらえるフラグメントが手に入るので、欲しいレブナントがいたら気合を入れてクリアを目指しましょう!
入手したレブナントのレベルをある程度上げると、そのレブナントの物語が描かれる“列伝ストーリー”が解放されます。どんな物語があるのかはこちらの記事をご覧ください。
好きなキャラクターの“列伝ストーリー”はもちろん気になりますし、知らないレブナントについてもどんな人物だったのか気になるので“列伝ストーリー”を読みたくなりました。レブナントごとに違いはありますが、概ねレベル5から10程度まで上げれば最初の“列伝ストーリー”を解放できる手軽さもいいですね。クリア時にガチャなどに使えるEキューブがもらえるのもうれしい!
▲シリアスなものからコミカルなものまで、バラエティに富んだ“列伝ストーリー”が収録されています。 |
本作ではレブナントだけではなく、主人公たちリライター側にもバトルに影響する特徴が設定されています。1つは兵種に対する適合率で、セットしたレブナントの兵種に対応する適合率が高いほど、レブナントの力を引き出すことができます。
▲画面右下に表示されているのが適合率。マリカはアタッカーの兵種と相性がいいようです。 |
もう1つの特徴はアビリティで、好感度が上がるとリライターごとにさまざまなアビリティを会得します。
▲主人公が最初に覚えるアビリティは“人望”。召喚時間が延長されて戦場に滞在できる時間が延びるため、どんなレブナントにも有効なアビリティと言えるでしょう。さすが主人公! |
そんなリライターの特徴を育てるために必要なのが、現代で行うパートナーたちとのアドベンチャーパート(通称、探索)です。アドベンチャーパートでは、主人公以外のリライターを1人選び、主人公と2人で現代に残された施設を巡ることになります。
▲一緒に行く探索するパートナーと行く場所ごとに、さまざまな会話シーンが楽しめます。 |
▲シンゴとも探索できますが、主人公の性別は残念ながら変更できません。……えっ、残念じゃないって? |
探索をするためには、1日1回もらえるチケットが必要になります。このチケットは課金などで入手することができないらしいので、毎日コツコツログインすることが重要になりそうですね。人と仲よくなるにはマメさが重要ってことかな!
探索をすれば適合率が上がったり、アビリティを会得できたりするので、バトルを有利に進めるためにも積極的な交流をして行きたいですね。でもチケットは有限なので、誰と探索をするのかについては、かなり悩みそうです。東雲さんかな? マリカかな? シンゴはノーサンキュー! ノーセンキュー!
▲東雲さんのアビリティはレブナントの経験値アップ! 個人的に、東雲さんと優先してイチャイチャしたくなりますね……(ゲーマー思考)。 |
バトルを有利に進めるための要素としては、他にも武器の収集があります。レブナントには武器を装備させることができるのですが、初期武器は木剣など、名前からして貧弱そうな物ばかり……。ですから強い武器を入手して装備させれば、レブナントを強化することができるのです。
しかも武器は、名前が同じでも付与されるアビリティなどがランダムで変化するようです。これはハック&スラッシュ系のゲームが好きな人間にはたまらないやり込み要素ですね!
以上、『ワールドチェイン』の各要素を一通り体験してみました。ソーシャル系の機能はフレンドくらいなので、『チェインクロニクル』と同じように自分のペースで遊べるゲームになっています。
個人的に一番気に入ったのは膨大なシナリオですね。メインストーリーと“列伝ストーリー”、さらに探索のテキストを合わせたら、全部読むのにどれくらいかかるのか想像もできません!
怠け者の自分としては、バトルのオート機能もとてもありがたいです! 簡単なクエストならオートに完全に任せても問題なくクリアできましたし。もちろん難しいクエストはオートだけでのクリアは難しいので、そういう時は本気出します!!
“学園ジュヴナイル×歴史IF”という触れ込みを裏切らない仕上がりになっていますので、歴史好きな人やジュヴナイル好きな人はぜひ! またそれらが特別好きではない人が遊んでも、満足できる仕上がりになっていると感じたので、まずは一度遊んでみてもらいたいですね。
(C)SEGA
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