2016年9月27日(火)
遊びやすくなったダンジョンRPG『デモンゲイズ2』レビュー。戦闘コマンドやデモンへのタッチをレポート
角川ゲームスより9月29日に発売されるPS Vita用ソフト『デモンゲイズ2』のレビューを掲載します。
『デモンゲイズ2』は、ダンジョンRPGの製作に定評のあるエクスペリエンスと角川ゲームスがタッグで送るタイトル。前作『デモンゲイズ』から数年の歳月が流れた世界で、四方を海に囲まれた城塞都市“アステリア”を舞台にした冒険が描かれます。
より深く、より遊びやすく進化した本作の魅力や見どころをライターのる~ぱが紹介していきます。
ゲームの舞台とシステムを紹介
前作ミスリッドの戦いから数年後、今度の舞台は風光明美な都市国家・アステリアです。一見華やかに見えるアステリアですが、影では統治者たちが暗躍しているという噂も。統治者への疑いを強めたミュゼとプリム姉妹と主人公のシグナは“アステリア革命団”を結成。大いなる陰謀を暴くために動き出します……。
▲主人公のシグナ。生まれつきの“邪眼”の持ち主で、ある事件をキッカケに“魔眼(デモンゲイズ)”の力を獲得します。 |
▲ステラ座の支配人であり、革命団のリーダーを務めるミュゼ。抜群の行動力で一味を引っ張っていきます。 |
▲ミュゼの妹で、革命団では歌姫を担当。その並外れた歌唱力はすべてのものを魅了すると言われるほど。 |
ゲームシステムはオーソドックスなダンジョンRPGとなっています。拠点となる“ステラ座”で情報を集め、ダンジョンに挑戦、奥地に潜む“デモン”を討伐するとストーリーが進むといった流れです。
前作と大きく変わったところがパーティに加わるメンバー。前作では主人公以外は自由にエディットできましたが、今作では敵として出現するデモンが仲間に加わります。キャラクターメイキングの自由度はやや薄れたものの、デモンごとに個性付けがなされており、通常のRPGと似た雰囲気で冒険を楽しめます。
▲最初は敵として立ちはだかるデモン。仲間に加わるといろいろなイベントが発生するように。 |
先ほど“メイキングの自由度が薄れた”と書きましたが、レベルアップ時にはステータスを自由に振り分けることが可能。攻撃力に特化したマジシャンや、運のよさがズバ抜けたアタッカーなど、長期的に見ると自由な育成が可能です。
▲レベルアップ時のステータス上昇画面。神器を装備させてアビリティを追加させることも。 |
また、デモンが仲間になったことから、新たな育成要素である“メンテナンス”と“デート”が追加されました。メンテナンスは、ダンジョン内で手に入るメンテクリスタルを使用してデモンの好感度を上げるコマンド。好感度が一定値までたまるとデモンとデートすることが可能で、デートを行うと好感度ランクが上昇します。
▲デモンのメンテナンスシーン。身体をタッチしていくとPOOR、GOOD、PERFECTの反応が出るので、PERFECTを狙ってタッチしていきましょう。なお、男性デモンもいますよ! |
▲デモンとのデートイベント。中には意外な一面が見られるイベントも。もちろん、男性デモンも(以下略)。 |
好感度ランクが上がったデモンは“デモンスキル”を習得。デモンスキルの多くは常時発動するパッシブスキルとなっており、攻撃力アップや物理ダメージ軽減など有用な効果が得られます。デモンスキルの重要度は高いのですが、メンテクリスタルはそこまで潤沢に手に入らないため、どのデモンの好感度を上げていくかが判断の迷うところです。
▲どのデモンを選ぶのかは、プレイヤーの好み次第!? |
新コマンドの“トランスデモン”と“デモンクロス”とは?
戦闘面では“トランスデモン”と“デモンクロス”という新コマンドが登場。
トランスデモンは仲間デモンを人間体からデモン体へ変化させるコマンド。デモン体に変化したデモンはステータスが上昇しますが、維持には攻撃によって上昇する専用のゲージ・スターゲージが必要。スターゲージが消失するとトランスデモンが解除、任意解除もできないため発動させるタイミングには注意しましょう。
▲デモンだけではなく、シグナのコマンドも増加し、戦略の幅も広まります。 |
デモンクロスはデモン体となったデモンと合体するコマンド。デモンの特性によって効力が異なりますが、合体後はスターゲージがある限り何度でも行動可能と、RPGの常識を破るほどの効果を秘めています。
ただし、スターゲージが0になるとトランスデモンが解除されてデモンクロスは終了、さらに合体したデモンが衰弱状態になると、デメリットも多めです。そのため、トランスデモン以上に使いどころが難しいコマンドとなっています。
▲デモンクロスに成功するとアニメシーンが挿入。戦闘を盛り上げます。 |
▲デモンクロスはデモンとの好感度で成功率がアップ。低すぎると失敗することもあるので、好感度の高いデモンと合体したいところ。 |
この2つの新コマンドによって戦略性が大幅に上昇。事前に味方を強化させてからトランスデモンで大ダメージを与えてスターゲージを回収。ボスのHPを減らしてからデモンクロスでトドメ、といった戦略も可能になりました。
しかし、敵の攻撃によって強化前に戦闘不能になる、敵のHPを見誤ってデモンクロスでも倒しきれないといったこともあり、使いこなすにはプレイヤースキルが問われるシステムになっています。
細かな調整でより遊びやすくなった、オススメしやすい作品
ダンジョンRPGのだいご味であるハック&スラッシュ要素ももちろん健在。ダンジョン内にあるトレジャーハンティングサークルに、ジェムと呼ばれるアイテムを使うことで戦闘が発生、戦闘に勝利するとジェムに対応したアイテムが手に入ります。ジェムには刀や盾といったカテゴリーがあり、狙った装備を集められます。
▲トレジャーハンティングサークルとリザルト画面。 |
“トレジャーハンティングサークル”に“剣のジェム”、“盾のジェム”のカテゴリ分けされたジェムを捧げることで、狙ったカテゴリのアイテムを獲得が可能。ハック&スラッシュとして挑戦しやすく魅力的なシステムなのですが、ついつい装備集めに熱中しすぎてストーリーが進まないのが、欠点とも言えてしまいます(苦笑)。
細かい変更点としてはオートパイロット機能が進化。障害物や敵などを回避するように移動できるようになりました。同じダンジョンを探索することが多いので、より快適にプレイできるようになったのはうれしいですね。
また、難易度をプレイ中に変更可能。難易度を下げると、例え全滅しても復帰ができるので“詰む”という状態になりにくいです。一方では前作にはなかった最高難易度“けしずみ”が追加されており、より歯ごたえあるバトルを望む人はぜひ挑戦してみてください。
ダンジョンRPGとして見ると、総じてとても遊びやすい部類に入るタイトル。ステータス画面もシンプルにまとまっており、どこを強化すればいいのかわかりやすく、通常のRPGのように遊べます。前述の通り難易度を上げればダンジョンRPGをやり込んでいる人でもしっかり楽しめるので、幅広いプレイヤーにオススメの作品になっています。
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