2016年10月6日(木)
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『KITCHEN』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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カプコンから、10月13日に発売されるPS4(PS VR専用)ソフト『KITCHEN』。本作の開発者インタビューを掲載する。
『KITCHEN』は、E3 2015の初出展で話題を集めたタイトルで、PS VRロンチタイトルとして配信される。『KITCHEN』で体験することができる1シーンは、『バイオハザード7 レジデント イービル』へと連なる。
インタビューに応じてくれたのは、川田将央プロデューサーとバンス・ジェームスプロデューサー。開発経緯や収録されている内容、『バイオハザード7』とのつながりなど、『KITCHEN』に関するさまざまなことを聞いている。
▲川田将央プロデューサー。数々の『バイオハザード』シリーズの開発に携わり、現場を指揮してきたシリーズプロデューサー。 | ▲バンス・ジェームズプロデューサー。『バイオハザード リベレーションズ2』、『バイオハザード アンブレラコア』などの多数の作品の開発にたずさわる。 |
――まず、『KITCHEN』をPS VRの発売日と同日に配信された意図を教えていただけますでしょうか。
バンス:『KITCHEN』はPS VRの技術デモとして開発し、“E3 2015”に出展させていただいたもので、当初は発売する予定はありませんでした。しかしE3やそれ以降に出展したあちこちのゲームショウで大変よい反響をいただき、そこから得られた手ごたえから『KITCHEN』自体にも魅力があると感じました。
もう1つの理由としては2017年1月26日に発売します『バイオハザード7』の世界観を体験していただきたいという意図がありました。プレイヤーには、VRならではの視点で体験するリアルな恐怖とはどんなものなのかをより多くの方に味わっていただきたいですね。
あと北米では『KITCHEN』がPS VRに同梱されるディスクに収録されていますので、国内のユーザーにも同時に提供したかったというのも理由の1つになります。
――日本では少額ながらも有料での配信になりますが、こちらの理由についてもお聞かせください。
バンス:『KITCHEN』のレーティングはCERO Zです。CERO Zのタイトルは、よりしっかりと年齢認証を行うためクレジットカードの利用が必須となります。なので、無料での体験版配信ができません。
内容を変更することでレーティングを調整する選択肢もあったのですが、それによって体験できることが大きく変わってしまいますので、オリジナルに近い形で配信するために最低額での有料配信となりました。
――技術デモということもあり、内容自体も極秘でしたが、1番の見どころはどんな部分ですか?
バンス:VRならではの近接感覚ですね。通常のテレビ画面ではイメージに限界がありますが、PS VRでプレイしますと本当にその世界にいるような感覚が味わえます。『KITCHEN』の場合、そこを強調した作りになっていることもあって、より現実味のある体験ができるようになっていると思います。
川田:モニター越しではなく、目の前にあるものに触れられるくらいの没入感が味わえたり、接触体験ができますので、その部分がこれまでのメディアとはまったく違うメリットであり、大きな特徴になっていると思っています。
その効果を期待して、なおかつ最大限に発揮するために、例えばナイフが目の前に迫ってきたり、体に何らかの接触を行うといった演出を『KITCHEN』では取り入れていますので、非常に怖い体験ができると思います。
――『KITCHEN』の開発経緯を教えてください。
川田:『バイオハザード7』を制作するにあたって、いろいろとアイデアを蓄積していた時にVRという技術を研究すべきではないか、という意見もありました。それで、その研究開発のために『バイオハザード7』の素材を使って何かできないか、というのがプロジェクトの発端になります。
その結果がよければ、『バイオハザード7』に取り入れるという前提で進めていきましたが、ノウハウがまったくない状態から始めたこともあって、かなり苦労しました。そうして完成したものを“E3 2015”に出展したんですが、そこでVRとホラーの相性が非常によいことがわかりましたので、『バイオハザード7』はVR対応にしたほうがいいという気運が高まっていきました。
よく『バイオハザード7』は「VRありきで1人称視点へモデルチェンジしたのでは?」と聞かれるんですけど、そうではなくて、純粋に新しいホラーコンテンツを作るうえで3人称視点よりも1人称視点のほうが、よりダイレクトに恐怖を感じられるであろうということから、視点を変更したんですけど、結果としてVRとの相性もよかったというのは、我々にとってうれしい誤算だったと感じています。
――『KITCHEN』で体験できる恐怖は、どんなタイプのものですか?
バンス:川田からも話が出ましたが、接触体験の部分になりますね。そこはPS VRならではといえるところで、さまざまな出来事が本当に目の前で起きているような独自のホラー体験ができます。これを体験していただければ、PS VRで『バイオハザード7』をプレイした時のイメージも想像してもらえますし、その世界観を最大限に味わえると思います。
――『バイオハザード7』の体験版『ビギニングアワー』に登場した人物が『KITCHEN』にも登場しますが、2つの作品の接点も気になるところです。
バンス:まだ秘密です(笑)。でもつながりはありますので、その点について興味を持っていただけているのはうれしいですね。最終的に『バイオハザード7』で、そのつながりが見えてくるようになっていますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
――『KITCHEN』の内容は、『バイオハザード7』の本編に含まれているのでしょうか?
バンス:まったく別です。『KITCHEN』の内容は、『バイオハザード7』の本編には登場しません。
――現在配信中の『バイオハザード7』の体験版『ビギニングアワー』に関してもVR対応はするのでしょうか?
川田:『ビギニングアワー』のPS VR対応も検討したいですね。
――最後に、『KITCHEN』をプレイするユーザーに向けてメッセージをお願いします。
バンス:『KITCHEN』は、これまでにないホラー体験ができるコンテンツです。しっかりとVRにマッチした内容になっていて、PS VRならではのプレイ体験を試すには、必須の作品になっていると思います。
川田:PS VRで遊べる『バイオハザード7』関連のタイトルとしては、『KITCHEN』が初めてとなりますので、まずはこちらでVR体験をしていただきたいです。
※本作を楽しむにはPS VRのプレイ環境が必須となります。
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