2016年10月24日(月)
Brain&Brainが配信中のPC/iOS/Android用ゲーム『Burly Men at Sea: 三人の海の男』を紹介します。
本作は、夫婦2人のゲーム開発チームBrain&Brainの2番目の作品で、2人は各国を旅し、あちこちの農場で働きながらこのゲームを作り上げました。たくましいヒゲの漁師3兄弟がふとしたはずみでのりだした大冒険を、民話風の語り口で描くゲームです。
20世紀初頭のスカンジナビアの海を舞台に、ストーリーはいくつにも枝分かれしながら本作は展開。自分だけの物語を楽しむことができます。有料アプリですが、自分としては値段以上の満足感を味わえました。
本作はゲームを開始しても、チュートリアルなどは表示されません。自由にタップや、スワイプをしてゲームの反応を探すことから始まります。説明書がほしいと思いますが、不明な部分を手探りで探す楽しみがあります。ある意味、ゲームを始めた時点で冒険が始まっているともいえます。
▲漁師3兄弟の物語は1枚の地図を見つけて始まります。 |
筆者が体験した冒頭の冒険を紹介します。
●災厄上等! フラグ確立
地図を見つけて始まる冒険ではなく、その前に聞き込み調査です。すると、どうも不思議な地図で冒険をもたらす特別な地図とのこと。とにかく、冒険へ行けということですね。
▲何が待っているのか楽しみです。 |
この地図がなんなのか、よくわかりませんがとにかく出発。しばらく船が左から右へと移動するのを眺めながていると、カモメが騒いでいるようです。いさまし屋は「災厄上等、いかりを巻け!」と言っていますが、いやな予感しかしません。
さあ、なんでも来いと思いながらゲームをプレイしていると、海から突如としてクジラが! 船はあっさりと飲み込まれます。冒険開始で未知の島へと思っていたら超展開。
漁師3兄弟はどうなってしまうのでしょうか……。冒険は危険を冒すこといいますが、いきなり大ピンチです。
▲くじらのお腹の中に3名様ご招待です。 |
●ニンフとの会話から光を求めて
暗いクジラの腹の中にはニンフが住んでいました。ニンフの会話から、どうもここから脱出する方法があるようです。とりあえず、このうす暗いところにいると、気が滅入りそうです。ニンフが指さした、ハッチのようなものを目指していきましょう。
ハッチのようなところを進むと、出口とおぼしきものが! やった、こんな暗くてじめじめして狭いところから、さようならですよ。
▲ひっぱれそうな部分をタップすると……。 |
▲クジラの噴気孔から脱出。光がある場所に出ることができました。 |
●船アリマセン。陸地ドコデスカ
クジラの噴気孔から出た先は海のど真ん中。ここまで、超展開が続きます。次は何が出てくるのかと思うとワクワクとドキドキが止まりません。
しばらく、海をさ迷い、時には後ろを振り返ったりします。でも、何もありません。このまま泳ぎ続けて、陸地なんてないのではと絶望していると、ちゃんと陸地があるではないですか!
ただ、ここで大きな問題が発生。この陸地、まったく何もありません。さらに、“島全体が不気味にふるえはじめた”という文字が……。
これは……何かある思っていると、巨大な生き物の頭に乗っていました。しかも、触手につかまって海の底に引きずり込まれます。酸素は大丈夫なのか、この先はどうなるのか、漁師3兄弟の運命は……。本作の物語は続きます。
本作は、冒険が終わると1冊の本としてまとめられます。1つの冒険の時間はだいたい10分弱です。寝る前にプレイするのが筆者のおすすめです。
本作のグラフィックはやわらかい色使いで筆者はとても好みです。もうすぐ冬ですが、芸術の秋にもってこいな作品かもしれません。ゲームならではの演出や分岐などの要素がちりばめられているところもいいですね。
また、絵本ではできない音楽の演出もポイント。場面ごとに合わせて、ゆったりな曲やアップテンポな曲など耳に残るものが多いので、BGMを聞くだけのために筆者は何度もプレイしたいです。
そして、本作は大人でも楽しめる作品。子どものころに絵本を読んだ時のように、ワクワクとドキドキを味わえます。ゆっくりとしたカフェでコーヒーを飲みながら、プレイしてみるのはいかがでしょうか。最高の午後が楽しめるかと思います。
(C) 2016 Brain&Brain LLC
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