2016年11月2日(水)
『虐殺器官』は2017年2月3日に公開。中村悠一さんや櫻井孝宏さんが作品への思いを語る
劇場アニメ『虐殺器官』の公開日が2017年2月3日に決定しました。
10月31日に開催された東京国際映画祭内“アニメーション特別企画【TIFFアニ!!】”。イベントの第1部<イチオシ・アニメ・スペシャルステージ>では、『虐殺器官』より主人公“クラヴィス・シェパード大尉”役の中村悠一さんと、クラヴィスが追う謎の男“ジョン・ポール”役の櫻井孝宏さんが登壇し、本作への思いを語りました。
イベントの最後には、最新のポスタービジュアルが解禁されるとともに、2017年2月3日公開が正式に発表となりました。
中村悠一さんのコメント
――原作とそのアニメーション化について
オーディションを受ける際に原作を読みました。戦いのシーンや会話など、映像映えしそうだなと思いましたが、中途半端に作るとみっともない作品になる。完成度の高さが求められる作品であり、「大丈夫かな?」という思いもありました。
セリフ量も多いんですが、監督もおっしゃっているように、それを削ると『虐殺器官』ではなくなってしまう。それをどうするのか? 楽しみでもありました。
――制作スタジオの倒産を経て、公開延期を挟んでの完成、公開
(倒産の)ニュースの翌日に『虐殺器官』の取材が入ってたんですよ。ネットでニュースを見てマネージャーに電話して、結局、取材はなくなりました。でも、再出発のチャンスをいただいて、あの時よりも時間をおいて、よりよいものに仕上がっていくだろうと思いました。音が入って、重厚感がより増したと感じました。
櫻井孝宏さんのコメント
――自身が演じるジョン・ポールについて
物語のキーマンです。タイトルにもなっている“虐殺”――人に働きかけて、とんでもないことを起こしてしまうものを見つけた人です。虐殺ってすごく強くて怖い言葉ですが、そこから想像されるものとはちょっと違う、深い怖さを持ったキャラクターです。
最初は出てこないですが、彼が出てきた時が、物語の核心に迫っているという難しいキャラクターでもありました。
――中村さん演じるクラヴィスとのクライマックスの対峙について
僕にとっては、クラヴィスの存在が、自分を形作る重要なファクターでした。こちらが想像していた形にならないのがお芝居のおもしろさでもあるのですが、中村さんから迫力が伝わってきて、ジョン・ポールとして会話を楽しんでいました。
――見どころ
血の表現など、目を覆いたくなるような、容赦のない表現になってますが、それが最後につながるフックとなっています。リアリティ――もしかしたらあるんじゃないか? こういう未来が来るんじゃないかという予感など、いろんなことを考えさせられる作品です。
山本幸治プロデューサーのコメント
――倒産を経て、自らスタジオを興して再出発、そして完成に。
(倒産して)ここでがんばって作りきれば、目立つなと思って作りました(笑)。(背中に『虐殺器官』と書かれたTシャツを着ており)いろいろ背負ってしまいました(笑)!
(C)Project Itoh / GENOCIDAL ORGAN