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2016年11月9日(水)

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が裸で始まる理由とは? 宮本茂さんからのメッセージ公開

文:Taka

 任天堂の公式サイトで、“6週連続『ゼルダの伝説』懐かし企画”の最終回“『ゼルダの伝説』30周年によせて。”が公開されています。

『ゼルダの伝説』

 最終回では、『ゼルダの伝説』の生みの親・宮本茂さんから、シリーズを遊んだ人に向けてのメッセージが公開されています。

 こんにちは、宮本茂です。

 ディスクシステムの『ゼルダの伝説』を作って、あっという間に30年が経ちました。

 ディスクシステムは、大きなメモリーと、自由なサイズのセーブが使える、私にとっては夢のようなハードでした。

 ロード時間はかかりましたが、正しいダンジョンに入るとディスクがカチャッと動くのが、正解の効果音のようにうれしい要素に感じました。

 当時パソコンで流行り始めていたRPGの魅力だった、自分の分身がだんだん強くなって、終わるころには最初のダンジョンの敵などは蹴散らすぐらいに強くなる要素。

 『ゼルダ』ではそれをアクションで体感しながら、謎を解いて進んでいくアドベンチャーとして作ろうとしていたので、あえてRPGとは呼ばず、“アクションアドベンチャー”と呼ぶようにしていましたが、世間でRPGが本格的なブームになっていくと、みんなが「ゼルダもRPGですか?」と聞くので、だんだん面倒くさくなって、『時のオカリナ』の後ぐらいからは自分でもRPGと呼ぶようにしました。笑

 『ゼルダ』の開発当時、『スーパーマリオ』など、出てきたステージをクリアしていく遊びに慣れていた人たちにテストプレイをしてもらうと、「一体何をしたらいいのかわからない」と言うんですね。

 その時のリンクは最初から剣を持っていたんですが、本当に何もわからないところから自分で考えて遊ぶということをわかりやすくするために、いっそのこと最初は何も持たせず、自分でもらいに行くように変更しました。

 さて、来年Wii UとNintendo Switchで発売予定の最新作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のリンクは、裸から始まります。

 何もないところから、自分の素性をたどりながらヒーローに目覚めて行く。そして、ロード時間を感じさせない、1つながりの広大な大地を自由に冒険する印象が、初代『ゼルダの伝説』に近い、という人もいます。

 プロデューサーの青沼やディレクターの藤林たちと、冗談で「裸のままガノンまで行こうか」なんて言ってましたが、それくらいいろんな遊び方ができるようになっています。どの武器を使ってもいいし、敵の武器を奪ってもいいし、自由で人それぞれの戦い方もあります。

 楽しみにしてください。

※本メッセージは原文のママ掲載しています。

※画像は公式サイトをキャプチャしたものです。
(C) Nintendo

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