2016年11月21日(月)

PS Vita『サガスカ』の“妖精”は老人? タリアが赤ん坊を抱くワールドイベントを紹介

文:ごえモン

 スクウェア・エニックスは、12月15日に発売するPS Vita用RPG『SaGa SCARLET GRACE(サガ スカーレット グレイス)』の最新情報を公開した。

『サガスカ』

 この記事では、新たに公開された4体のキャラクターと星神マリガン、小剣・斧・弓の詳細、ワールドイベント、装備の強化などのゲームシステムについてスクリーンショットとともに紹介する。

『サガスカ』の“妖精”は……老人? 女だけの王国の王女も登場

■武芸を極めようとする“妖精”:グリフィン

「一つの得物を使いこなすのも難しいこと。二刀などとは武道を舐めているのか、己を過信しているのか」

『サガスカ』

 リーア辺境州には武芸を極めようとする“妖精”がいるという。その名はグリフィン・ウルステル。彼がいつ武芸の道を志したのかは分からない。すでに老人の域に達しているが、未だに鍛錬を怠らず、芸の追及を続けている。

 その風貌は“妖精”には程遠い。だが、一度武具を手にすれば、目の前にいるのが人間だとは信じられないだろう。

 まだ少年だったユラニウス家のアントニウスが、二刀の修行にリーア辺境州に訪れた時にもグリフィンに出会い、剣の教えを請おうとした。だが、グリフィンは自分が修行中の身であることを理由に断った。そして、二刀を邪道として退け、一刀を極めるようにアントニウスに助言したらしい。

『サガスカ』
▲過去作の妖精とは似ても似つかない姿だが……? 二刀を邪道として退けているようだが、二刀技を習得していないウルピナと彼が出会うことで、どのようなイベントが展開するのだろうか。

■女だけの王国の王女:オグニアナ

「中には色んな連中が入り込んでるみたいよ。何があっても欠片を手に入れる覚悟はできてる」

『サガスカ』

 ユシタニア州にあるグルモン女王国の七人の王女の一人。グルモンは帝国崩壊後に多数生まれた自称国家の一つで、三代にわたって女王が支配している女だけの王国だ。周辺を略奪して国を維持していて、国というよりは女山賊団というほうが相応しい。

 オグニアナは現女王の直系の孫にあたり、次期女王の有力候補だ。だが、他の王女たちも虎視眈々と次期女王の座を狙っていて、女王の座が約束されているわけではない。

 オグニアナは、そんな女王レースにもグルモンでの山賊のような生活にも飽き飽きしている。グルモンを飛び出して、世界中を旅して回るチャンスを待ち続けている。

『サガスカ』
▲女だけの国といえば、過去シリーズのアマゾネスなどを彷彿とさせる。

■チュロス屋:ポール

「世界が乱れているのは、我々の祈りが星神へ届いていないからだ。高い高い塔を作り、我らの祈りを星神へ届けよう」

『サガスカ』

 モウレワ州のシャムス神殿前でチュロスの屋台を出していた男は、ある日突然の天啓を受け、高い高い塔の建設に向かって猛然と活動を始めた。

 男の名はポール・ヘジン。星神への祈りを説く彼を熱烈に支持する人もいれば、「チュロス屋風情が」という感じでせせら笑う人もいる。彼自身は、他人の評価などまったく気にしていない。ただひたすらに星神に近づく高い塔を建てることを目指している。

 以前は、神殿の参拝者や神官たちにおどおどと頭を下げるような男だったが、あの日以来人が変わって、すっかり堂々とした男になった。一つだけ変わらないのは、チュロス屋の目印でもあるイニシャル入りの前掛けだ。今でも手ずから揚げたチュロスを、塔建設に従事する労働者たちに振舞っているのだ。

『サガスカ』
▲しがないチュロス屋だったポールが塔を建てる目的とはいったい……。

■勇敢かつ狂暴なノルム人の傭兵:ストルムィクネン

「人間モドキが、この俺を傭兵として使いこなせるのか?」

『サガスカ』

 ノルム人の傭兵。ノルム人は帝国の北端ノルミ辺境州に住む部族だ。勇敢かつ狂暴で、多くの国で傭兵として働いている。ノルムとは彼らの言葉で人間を意味し、ノルム人だけが本当の人間で、他の地域の人間は人間もどきに過ぎないと思っている。

 ストルムィクネンは、メグダッセ辺境州のカイコウ族に雇われて、ワロミル族との戦いに参加した。しかし、ワロミル王エイディルの前に破れ、カイコウ族はワロミル族の支配下に入った。ストルムィクネンはこの敗北がエイディルの卑劣な計略によるものだと勝手に逆恨みをし、カイコウ族の下を去って、サンドリア州のイラクリオス家に身を寄せた。

 だが、そのイラクリオス家もエイディルに屈服したので、サンドリア州を離れモウレワ州の片隅で日々怒鳴り散らしては鬱憤晴らしをする毎日を送っている。

『サガスカ』
▲ノルム人以外を“人間もどき”だと思っている彼とかかわるには、自分たちの力を見せつける必要があるかもしれない。

■技術としての武術を司る星神:マリガン神

『サガスカ』

 技術としての武術を司る星神。武器の神ではないし、戦いの神とも少し違う。武器を扱う技術を追求する者たちの神で、剣将軍ユラニウス家では守り神として信仰されている。

 マリガン神はさまざまな武器を同時に扱うことができると言われているし、一つ一つの武器の扱いも超絶的な域に達しているという。ユラニウス家では、二刀を扱う神という独特の解釈をしている。

 ファイアブリンガーとの度重なる戦いの中でも常に先頭に立って戦ってきた。十二星神の中でも筆頭と考える人も多い。

『サガスカ』
▲武術を司る星神から繰り出される“ラースオブゴッド”によって、レオナルドが戦闘不能に!? 公式生放送で公開された楽曲『武術を守護する者~星神マリガン』はここで流れるのだろうか?

装備を強化して武具の性能と鍛冶屋ランクをアップ

 武器・防具・アクセサリは敵が戦闘で落としたり、イベントや初めて訪れた街で入手できるが、武器と防具は鍛冶屋に素材を渡すことでさらに強化することができる。

『サガスカ』
▲戦闘やイベントで装備品を入手。マップで街や村を見かけたら、一度は訪れてみることが得策だろう。
『サガスカ』
▲弱い武器でも強化を重ねれば、どんどん強くなっていく。例えば“レイピア・火行”は“ドレスソード”、“ドレスソード・土行”、“エストック”へ派生する。

 弱い装備品からでも強化を繰り返すことでまったく違う頼もしい装備品へと変わる。

 全鍛冶屋には共通でレベルがあり、利用するほど良い装備品を作れたり安価に作ることが可能。また鍛冶屋によっては扱うのが得意な素材もある。

『サガスカ』
▲鍛冶屋のランクが上がると今までのものが安価に作れるほか、より上位の武器も作れる。
『サガスカ』
▲鍛冶屋の中には特定の素材の扱いに長けた者もいる。そこでしか作れない装備品を作れたり、本来より必要数が少なく装備品を作れる。

装備強化用の素材はバトルで入手

 装備品を強化するための素材は主に戦闘に勝利することで手に入れることができる。素材はフィールドの五行や倒したモンスターによって手に入るものが違う。

『サガスカ』
▲各種素材には木・火・土・金・水のいずれかの五行がある。戦闘するフィールドの五行に対応した素材が手に入る。
『サガスカ』
▲戦闘前に敵モンスターや手に入る報酬素材が確認できる。戦闘の難易度が高いほど手に入る報酬は多く高価なものになる。
『サガスカ』
▲ボーナス報酬の達成を目指せば、歯ごたえあるバトルが楽しめそうだ。
『サガスカ』
▲イベントのボスを倒すことで入手できることもある

小剣・斧・弓の特徴を紹介

 新たに小剣・斧・弓の特徴が公開。シリーズおなじみのハイパーハンマーと瞬足の矢の他、氷雪刻という新しい技を確認できる。

■小剣

 毒や眠り、バンプなどいろいろな追加効果を持つ技を多く覚える片手武器。また攻撃の属性がすべて突属性なので、突属性を弱点とする敵に有利。

『サガスカ』
▲レイピアの強化の果てに完成した特殊な小剣“エスパーダ・ロペラ”。
『サガスカ』
▲パトリシアが『サガ』シリーズ初登場となる技“氷雪刻”を使用。

■斧

 相手の能力を下げることができる技を多く覚える両手武器。全武器種の中で最高の攻撃力を誇る。

『サガスカ』
▲バルディッシュ。運動性は下がってしまうが、高威力かつ高いガード率を誇る高性能な斧だ。
『サガスカ』
▲おなじみの技“ハイパーハンマー”。『サガ』の斧は命中率が低いイメージがあるが、本作での斧の使用感はどうなるのだろうか?

■弓

 豊富な全体攻撃技を覚える両手武器。攻撃がすべて間接攻撃のため、敵の厄介なリザーブ技の解除にも活躍する。

『サガスカ』
▲武器固有技“死ね矢”を持つ高威力の弓“グリムリーパー”。しかしガード率が0のため、うまくサポートしてあげる必要がありそうだ。
『サガスカ』
▲瞬足の矢。敵のリザーブ技解除に役立つだろう。

防御と挑発は戦闘不能者を出さないためのカギとなる

 戦闘においてキャラクターのHP(ヒットポイント)の消費を最小限に留めるための方法に、防御、挑発がある。

 狙われやすいキャラクターは防御、逆に打たれ強いキャラクターは挑発効果のある技で攻撃を引き付けよう。

『サガスカ』
▲行動しないキャラクターは自動で防御となる。誰を攻撃させ誰を防御させるかが生き残るカギ。
『サガスカ』
▲打たれ強いキャラクターは挑発で敵を引き付けよう。カウンター技と併用すると効果的。

ついにHPの回復方法が判明

 これまで謎のままだったHPの回復方法が明らかに。『サガスカ』での回復手段は、術と恩寵の2種となるようだ。

■術

 戦闘においてHPを回復させる方法の一つは術である。術は詠唱にターン数がかかるため、回復には常に先を読みながら行動する必要がある。

●アースヒール

『サガスカ』
▲鎮星の加護を得る土行術。単体回復術。状態異常解除効果も。

■恩寵

 戦闘においてHPを回復させる方法のもう一つが恩寵である。恩寵は神々の気まぐれによって発生するため故意に起こすことはできないが、その効果はとても強力。

●ヴァッハの眩耀

『サガスカ』
▲魔術の神ヴァッハの恩寵を授かることにより、味方全体を回復し、攻撃力、防御力、素早さを上昇。

LP0によるロストはなし。リザーブメンバーと入れ替えることで回復

 戦闘においてキャラクターが倒されると、そのキャラクターのLP(ライフポイント)が減る。

 LPが0になると戦闘に参加できなくなるが、リザーブメンバーと交代したり、一定条件で町に出現する“救護班”に回復してもらうことで再び戦闘に参加できる。

『サガスカ』
▲HPが0になるとLPが1減少する。
『サガスカ』
▲LPが0のキャラクターは戦闘に参加できない。戦闘前に必ずLPをチェックして、危ないキャラクターはリザーブメンバーと入れ替えよう。戦闘2回につきLPが1回復できる。
『サガスカ』
▲連戦でも戦闘前には必ずメンバーを編成する機会がある。
『サガスカ』
▲LPが0のキャラクターが多いと町に救護班が現れ、素材と引き換えにLPを回復してくれる。

ワールドマップ上で発生する2つのイベントを紹介

 “フリーワールドシステム”では、ワールドマップ上でさまざまなイベントが発生。どんな選択をするかでその後の展開が大きく変わる。

■イベント例1

『サガスカ』
▲道端に赤ん坊が。母親はどこに……。
『サガスカ』
▲誰に預けるのか、はたまた預けないのか、いろいろな選択を迫られる。
『サガスカ』
▲続けるも諦めるもプレイヤー次第。
『サガスカ』
▲赤ん坊を奪いに来ることも!
『サガスカ』
▲戦闘では赤ん坊を守るための限定陣形“ベイビーガード”も存在。
『サガスカ』
▲預けたはずがまた捨てられていることも……。
『サガスカ』
▲果たして赤ん坊は何者なのか。そしてこのイベントの先に何があるのだろうか。

■イベント例2

『サガスカ』
▲火山地帯では周りの環境と火山が影響し合っている。
『サガスカ』
▲謎の巨大水生生物。水門を開けるべきか、開けないべきか……。画面奥にはモンスターらしき影が見えるが?
『サガスカ』
▲バトルに勝つことで間欠泉が噴き出すこともある。
『サガスカ』
▲プレイヤーの選択次第では火山が噴火してしまうというコムルーン島を彷彿とさせるイベントも。
『サガスカ』
▲思わぬ強敵が出現することも。

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