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2016年12月5日(月)

『仁王』は単なる“死にゲー”にあらず。鯉沼Pが語るアクションだけではない“ドラマ”へのこだわり

文:電撃PlayStation

 日本時間の12月4日、5日にアメリカ・アナハイムで開催された“PlayStation Experience 2016”。その会場で、コーエーテクモゲームスが開発するPS4用ソフト『仁王』についての囲み取材が行われた。

『仁王』
『仁王』

 今回のインタビューにお答えいただいたのは、プロデューサーの鯉沼久史氏。『仁王』が持つシナリオの魅力や、難易度調整などについてお話をうかがった。

『仁王』
▲鯉沼久史プロデューサー。
『仁王』
▲高難易度のアクションで知られる本作を、サクサクと進める猛者の姿が!?

アクションだけでなく、ドラマ性にも注目してほしい

――体験版の段階でかなりアクションを作り込んである印象です。シナリオはいかがでしょうか?

 どうしても“侍”をテーマにしているだけあって、“人斬り”や“死にゲー”みたいなイメージに注目されがちなんですが、本作ではシブサワ・コウも開発に携わっており、戦う背景やドラマ性もしっかりと作り込んであります。体験版では省略してしまった部分ではありますが、製品版では、そういったドラマについても楽しみにしてほしいですね。

──物語の着想はどうやって得たのですか?

 戦国時代に存在した実在の人物(三浦按針)をモチーフに、ファンタジーとして本作の物語を作っています。今のところプロモーションでは、どういった武将が登場するのかといった部分しか紹介できていないので、物語の魅力をどう伝えていくのかも、課題のひとつだと思っています。

──主に史実を元にした物語が展開していくのですか?

 そこは10年前から何稿も改訂を重ねた本作のシナリオでもぶれていない部分ですので、期待していただけたらと思います。Team NINJAとシブサワ・コウが力を合わせたことで生まれた、重厚なドラマ性について注目してほしいです。

──武器の“構え”やシナリオなど、日本らしい硬派な要素もありますが、海外での評判はいかがでしたか?

 海外のプレイヤーは元から“侍”に興味を持たれているかたも多く、ハリウッドなどで映画のテーマにもなっているので、受け入られる土壌はあるんじゃないかなと思っていました。日本人が作る“リアルサムライアクションゲーム”として、海外のかたに楽しんでいただく価値のあるものには仕上がっていると思います。驚くところは日本人とは異なるとは思いますが、海外の方にもぜひ楽しんでほしいですね。作中に登場する鎧なども、しっかり時代背景に沿って作り込んであるので、日本文化を好きなかたには楽しんでいただけるかと思いますね。

──武器が多数用意された本作ですが、ひとつのものを使いこむのか、いろいろなものを使い分けるのか、どちらがいいのでしょうか?

 ひとつの武器を使い込むのもいいですし、敵に合わせて使い分けても大丈夫なように作っています。そこはプレイスタイルの幅でいいと考えています。ちなみに、『NINJA GAIDEN』シリーズにも出ている鎖鎌は、トリッキーでおもしろい武器になっているので開発スタッフからもオススメされました。(笑) スキは大きいのですが、ハマったときは気持ちいいですよ!

──作中用語ですが、英訳されていないものも多かったですね。

 そこは日本テイストを残しつつ、伝わるものを作っていくという試行錯誤でしたね。翻訳者とのかたと相談しつつ、英訳するよりも、そのまま日本語で表現したほうが評判のいいことも多いので。『仁王』というタイトルに関してもそのままで、逆に訳されてしまうと拍子抜けしてしまうユーザーさんもいるようです。

──発売日も近い本作ですが、現在は開発はどういったことを行っていますか?

 現在は通しプレイでさまざまな確認を行っています。今回は収録言語数も非常に多いので、そこのチェックをしつつ、クライマックスのヤマ場がしっかり盛り上がるかどうかを確認しています。安心して2月までお待ちいただければと思います。あとはどこに“難しさ”を置くかは悩みどころですね。何をやっても上手いひとは上手いですし。現状だと平均してクリアまでに平均で40~50時間ほどかかる見込みになっています。

──40~50時間というのは大ボリュームですね。難易度はどうなっていますか?

 やればやるほど皆さんうまくなっていくゲームです。どうしてもクリアできないところなどは、オンラインでの協力プレイなどの救済要素があります。ぜひ頑張って、シナリオの最後まで遊んでみて欲しいですね。

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