2016年12月20日(火)
12月17日に東京・LUMINE 0(ルミネゼロ)で『ファンタシースターオンライン2』の“アークスX'masパーティー2016”が開催されました。会場では『PSO2』初の対戦コンテンツ“バトルアリーナ”を体験できたのでレポートします。
“アークスX’masパーティ2016”では、先日発表されたばかりの“バトルアリーナ”を体験できた他、“PSO2 STATION!”の生放送で新情報が発表されました。また、小林幸子さんが夏のライブで着た衣装が展示され、多くのアークスが撮影していました。
以下では、電撃警備保障のユウヒがバトルアリーナについて基本ルールの紹介なども含めて、ゆるめに語っていこうと思います。
レポートに続いて、アークスグランプリを経験する2人のプレイヤーのコメントや、開発者の手ごたえもお聞きしています。
まずは“バトルアリーナ”の基本ルールから。今回プレイできた“エンブレム争奪戦”の舞台は、バトルアリーナ専用の共通ロビー。レベルと装備がリセットされたチャレンジャーの状態でレッドユニオン6人とブルーユニオン6人にわかれて、専用フィールドに配置されるエンブレムを取り合い、ポイントを競うというものでした。
エンブレムにはレッドユニオンなら赤、ブルーユニオンなら青というように、自陣の近くに配置されるカラーのエンブレムと、フィールドの中央に配置される虹色のエンブレムの3種類が存在。
入手時の得点は、
自陣と同じカラーのエンブレム<相手陣営のカラーのエンブレム<虹色のエンブレム
という獲得量になります。端的な例を出すなら自陣と同じカラーなら1点、相手陣営のカラーなら5点、虹色なら10点というイメージです。なお、この獲得点数はあくまで例です。
試合中にエンブレムフィーバーが発生すると、自陣に有利な位置に虹色のエンブレムが出現するギミックがあります。
プレイヤーの武器は、フィールドに配置されているピックアップスポットから入手。武器とPA(またはテクニック)がセットになった状態で入手できて、武器入手時に自動で装備します。
入手後もピックアップスポットに再度アクセスすることで、武器&PAセットの入れ替えが可能。ポイントは、武器スロットの2番目に装備されるのではなく、完全に入れ替わるという点ですね。
例えば、ソードを持っている状態でピックアップスポットにアクセスしてライフルが出たとします。すると武器スロット1がソード、武器スロット2がライフルになるのではなく、すべての武器スロットがライフルに入れ替わる、といった感じです。
同様に、PAに“ライジングエッジ”がセットされたソードを持った状態で“ノヴァストライク”がセットされたソードを手に入れた場合も、すべての武器スロットが後者に入れ替わります。
装備中の武器に応じてプレイヤーのHPが増減するという効果も。初期は300でした。また、ピックアップスポットは定期的に再配置される他、試合中にアップデートされるたびに強力な武器が手に入るようになるギミックを確認できました。
基本ルール以外の仕様は以下の通り。
・相手プレイヤーを倒すと、そのプレイヤーが獲得したポイントの一部を奪える
・倒されるとすぐに自陣営のスタート位置にリスポーンする
・ポイント獲得量の多い各チームの上位3名にはアイコンが表示され、どこにいても居場所がわかる
・同じユニオンのチャットのみが見える
エンブレムを獲得してポイントを稼ぎつつ、状況に応じて相手プレイヤーも倒すというのが“エンブレム争奪戦”の流れになります。
今回用意されていた武器とPAはソード(ライジングエッジorノヴァストライク)、ライフル(ワンポイントorピアッシングシェル)、ロッド(フォイエorゾンデorメギド)の計7バリエーション。
アクション操作は通常時と基本的に同じですが、威力や攻撃範囲、一部挙動はバトルアリーナ専用の設定が施されていました。また、ソードのPAは近寄る必要こそあるものの当たればほぼ一撃、射撃武器は威力は低めだが、遠距離から攻撃可能、テクニックはためることでより強力になる反面で、リスクが増すというような、武器ごとの特徴がありました。
遊んでみた率直な感想としては、単純でわかりやすいというもの。『PSO2』という巨大な世界の中にある1つのサブコンテンツとして十分に遊べる内容だと感じました。
今回のフィールドはやや狭めです。体感的には“採掘基地防衛戦:終焉”の4分の1ぐらいの広さでした。そこに大小の障害物があり、中央はもちろん左右も敵陣営へとつながっていて、身を隠しつつ相手側に攻め込むチャンスがあるわけです。
障害物に隠れつつエンブレムを取りに行く人を援護する、左右から敵陣営の裏に回って出合い頭に一撃を決めるなど、対戦コンテンツらしい自分自身の立ち回りとチームワークの両方を味わえる内容になっていると思います。
『PSO2』自体が手軽なアクションで構成されているということで、対戦コンテンツとしての敷居は低く、こういった対戦形式に初めて触れる人でも魅力を感じられるのではないかと。
さらに、戦うのが苦手な人でも、相手に倒されないように移動しながら、エンブレム獲得を考えて動くだけで十二分にチームに貢献できました。むしろ、「相手プレイヤーを倒そうと躍起になる人よりも活躍できるのでは?」と思うぐらいです。
実際にあったことですが、自分はロッド、相手はソード持ち2人という図式になった時、移動とミラージュエスケープで少しの間2人を自分に集中させられたのです。短い時間ではあるもののエンブレムを獲得するというメイン目標については、自陣営が5人で相手陣営が4人という構図で進行しているわけです。
そうなると、自分がやられてしまったも、味方がポイントを稼げるのであれば意味がある行動になります。相手を見つけると倒したくなるのがつねなので、こういったやり方で相手を引き付けるのも有効なのかな、と思いました。
個人的には、“高所に移動できてそこから攻撃できる”や“高速移動可能なアクションがある”など、より本格的な要素が欲しくなるという一面こそあるものの、できることを最初から用意しすぎると人を選ぶようになるため、バランスが難しいと感じました。
“ゆるく、だれでも楽しめるライトなサブコンテンツ”くらい、わかりやすいほうが最初はいいのかなと感じます。「足繁く通って極めるぜ」というのもありですが、「緊急までの時間つぶしにちょっとやりにいこっか」みたいなライトな楽しみ方。
もちろん今回のものはテストプレイで、実装予定の来春までまだ時間があるため、これからどのように調整されていくのかわかりません。あくまでも今回のイベントで遊んだ感想と理解していただけると幸いです。
『PSO2』の世界で他のプレイヤーと戦うという形式が新鮮で、とても楽しめました。システムやフィールドは単純なものの、どのタイミングで攻めるかだったり、チーム内で武器ごとの立ち回りを考えたりなど、戦術を突き詰めていく楽しさがあるように思います。
個人的には、もっと複雑な地形を持つフィールドや、相手を吸い寄せられる“ゾンディール”などがあればさらにおもしろくなるかなと。現状には満足しているので、配信までの調整に期待しています。
単純なだけに、戦略がすごく大事になるだろうと思いました。手に入れた武器とPAが自分に合わなかったら再入手できるものの、時間はロスしてしまいます。また、相手陣営の裏側に回り込める地形があるため、運とプレイヤースキルの両方が結果に影響する部分もいいですね。
“アークスグランプリ”の種目としても十分通用すると思うので、採用されたらうれしいです。いろいろな武器やPA、採掘場跡にあるようなワープ機能なども追加されたら楽しそうなので、実装までワクワクしながら待とうと思います。
▲左から、濱崎大輝EP4ディレクター、酒井智史シリーズプロデューサー、木村裕也シリーズディレクター。 |
――“バトルアリーナ”を初めてユーザーにさわっていただいたわけですが、手ごたえはいかがですか?
濱崎:すごく感じています。SNSへの投稿を見ても好反応でしたし、この場でも「ライトな遊びでギスギスせずに楽しめる」や「他の対戦コンテンツよりも遊びやすい」と言ってもらえました。
ライトな対人コンテンツを作りたいというのがスタートだったので、そこが伝わってよかったです。これからブラッシュアップをしっかりして、皆さんの期待に応えられるものにしたいと思います。
酒井:対人と聞いて不安がっていた方も今回来ていましたが、感想を聞くと楽しんでいただけたとのことで、安心しています。今回寄せられた意見も見ながら、さらにおもしろくしていきたいと思います。
木村:そもそも対人コンテンツを初めて遊んだ方もいた中で、楽しいと言ってもらえました。そのうえで、対戦ゲームをよく遊ぶ人からも好評だったのがうれしかったですね。
初めての人と経験者のどちらにも遡及できるものを作りたかったので、いい落としどころになったのかなと感じています。
――今回は武器が3種、ステージが1種でしたが、初期実装はこの形になるのでしょうか?
木村:初期実装と同じ部分もあれば、増えるところもあります。大きな機能やボリューム的な部分でも見せていないところがあるので、実装時には今回以上のものを提供できるはずです。配信後のアップデートも考えていますが、どのぐらいやるかは反響次第ですね。
――アークスグランプリに使われる可能性はありますか?
木村:今日の反応を見て、可能性としてはあるかなと考えています。やれるならやってみたいですが、全国を見た時に厳しい部分もありそうかなという印象もあります。
――“エンブレム争奪戦”以外のモードも用意されるのでしょうか?
木村:将来的にはわかりませんが、今のところは予定なしです。ロンチのタイミングで他のルールが追加されることはないですね。
濱崎:バランス調整もあるので、とりあえず1つのルールに絞っていきたいという考えですね。
――『PSO2』のゲームサイクルにどれぐらい入り込んでくるものになるのでしょうか?
木村:比重としてはチャレンジクエストと同じぐらいでしょうか。
濱崎:必須ルートには入れてませんが、相互に行き来できるような報酬は考えています。星14武器が手に入るとか、強制力が強いものを入れるつもりはありません。
木村:チャレンジクエストのイデアルシリーズのように、強さを底上げするようなレベルのものだと思っていてください。あと“バトルアリーナ”にはランクがあるので、上位者限定アクセサリーなどほかの人に自慢できるような面での報酬も用意する予定です。
(C)SEGA
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