2016年12月25日(日)
スクウェア・エニックスより12月24・25日に実施されたPS4/PS3/PC用MMORPG『ファイナルファンタジーXIV(FFXIV)』の大規模イベント“FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2016-2017”の基調講演で新ジョブ・赤魔道士や新アライアンスレイドダンジョンについてさまざまな情報が公開されました。
本イベントで、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に赤魔道士についてなどお話をうかがうことができたので、その内容をお届けします。
――ラスベガスとの心境の違いはありますか?
多少気が楽だったのは、新情報やクモネタを出せるようになっていたので、若干気持ち的には楽でしたが緊張感は変わらなかったです。
あと、母国ということで言葉がダイレクトに伝わりますし、お客様の歓声や態度で盛り上げてくれたので、順調に行えたんじゃないかと思います。
――今回の発表のテーマはなんだったのでしょうか?
今回ちょうど中間地点なので、ラスベガスのファンフェスを皮切りに、パッチを含めて4.0へのストーリー展開という意味では、日本のファンフェスと来月実施される新パッチがちょうど折り返し地点となります。
後は最後の2月のフランクフルトと“宿命の果て パート2”をもって、パッチ4.0へすっきりいけるかなという感じなので、中間の折り返しとして最初の一発目、うまくいったかなと思います。
――今日発表されたもので全体のどれくらいの割合なのでしょうか?
半分くらいになります。ドイツでの発表は、結構びっくりしていただける内容がもう半分あると思います。また、“パッチ3.5 パート1”をプレイするとまた一段と「フランクフルト早く!」ってなると思います。
――今日はやはり新ジョブ・赤魔道士が公開されたことが大きかったかなと思います。
ラスベガスではうれしいけど、もうちょっと情報がほしかったなという感覚だったと思いますので、日本ではまずはジョブから行くからねという話をチームの人たちにも話していて、やっぱり盛り上がっていただけたかなと思います。
――なぜ赤魔道士ななのでしょうか?
やはり、『FFXIV』の旧版から担当することになって、『FF』らしいジョブをとにかくしっかり実装していくと当時から話していたと思います。
それで、『FF』シリーズは来年30周年を迎えるということで、たくさん思い出に残っているジョブはたくさんあると思います。その中でも赤魔道士は外せないかなと。そういう消去法で考えていった時に、世界中から赤魔道士を『FFXIV』のグラフィックスとバトルで使ってみたいという意見をいただいていたので、かなり早い段階で決まりました。
――赤魔道士は、レイピアとクリスタルを使うとのことですが、レイピアは物理攻撃なのでしょうか?
物理は物理ですが、それに答えすぎるといろいろ困る部分が多くて……(笑)。
――武器であるクリスタルはどこの枠にはいるのでしょうか?
武器は2つに分離しますが、納刀すると1つになるので、武器としてはメインウェポン1つです。サブウェポンには入らないので、レイピアは出たのにクリスタルは出ないみたいなことは起きないかと思います。
――赤魔道士は支援DPSではなくピュアDPSなんですか?
ピュアDPSになります。
――赤魔道士がDPSということを意外だと思った人もいたかと思いましたが、ヒーラーになる可能性もあるのかなと思うのですが?
もともとの赤魔導士が黒魔法と白魔法を両方使えるみたいなイメージだったんですが、そこは開発チームに私から『FFXIV』なりの赤魔道士を作っていかないと結局使えないジョブになってしまうことや、「じゃあこれって本当に赤魔導士として必要だったの?」といったように中途半端ところに落ちるくらいだったら、『FFXIV』は『FF』の中でも独立したナンバータイトルなので、『FFXIV』らしい赤魔道士でいいよという話をしたので、新しいタイプの赤魔道士になっているんじゃないかと思います。
――赤魔法というのはどういったものを入れようと思っていますか? 具体的な魔法というか。
難しい回答ではありますが今、白黒赤って話をつっこんですると混乱が生じそうな気がします。それはイメージと違うとか、赤魔道士だったらこれは使えるべきだとか。
その議論をするのはまだ早いと考えています。ひと通りのアクションは想定できていて、現在はアクションを足したり、消したりといったことをしている段階です。これが固まってくる2017年4月後半くらいにはジョブの詳細は発表できるのではないかと思います。
先行情報でみんなわーわーいって、コミュニティーの中でテンションが上がったり下がったりしてしまうところがあると思うので、やはりジョブに関してはできるだけ自信をもっていえるまでは公開はしないようにしています。
――赤魔導士のオートアタックというのはどうなっているのでしょうか?
つっこみますね(笑)。離れているから、オートアタック分損するということがないようにします。今言えるのはここまでです!
――ちなみに前回の基調講演でのスライドには、“新たな複数のジョブ”と記載があったと思うので、赤魔道士以外のジョブにも期待してもいいですか?
いいと思います(笑)。
――また、他のジョブについて関係ないと吉田さんはいうかと思いますが、基調講演で着ていたサム・ライミ監督の『スパイダーマン』の服には何かに関係があるのですか?
関係ないです! あと、『スパイダーマン』シリーズの監督はお1人じゃないですから(笑)。もしかしたら“クモノスシ”かもしれないですからね!
『FF』らしいジョブと先ほど話していたのに“クモノスシ”とはなんだって話ですが(笑)。でも、いろいろ盛り上がってもらえればと思います。
――アライアンスレイドで、松野さんと雨宮さんがゲストクリエイターとして参加するというのは『FFXIV』から見ると新しいチャレンジなのかと思いますが?
ゲーム業界の方やクリエイティブ業界の方、声優さんもなのですが、本当に『FFXIV』を遊んでくれている人が多くて、「だからこそこう作りたい!」や「おれにも作らせて!」みたいなところがあります。そういった情熱というのをまっすぐに、一緒にやれればいいなと思っています。
▲新たなアライアンスレイド“リターン トゥ イヴァリース”。 |
また、スペシャルゲストクリエイターとは呼んでいますけど、どちらかというと超大型新人が開発チームに加わるみたいな気持ちで、私も仕事になったら遠慮なくいろいろというので、松野さんにも「スケジュールはわかってますよね?」とか、心を鬼にしていっています(笑)。
あと、松野さんの雨宮さんに対してのリスペクトも本当にすごかったですね。初めて3人で食事をした時は、松野さんが雨宮さんにたくさんの質問をしていて、あんなに松野さんが人に質問をしているところを見たことがないといった感じで、「あぁこれはスケジュールをちゃんと守ってくれそうだな。」と感じた瞬間でした。
そういった相乗効果も含めて、また新しい『FF』を作っていけたらいいと思っています。今回、世界的にもファンの多い雨宮さんが『FF』に参戦するのは初めてですので、そのアーティスティック部分が『ファイナルファンタジー』に加わり、そして松野さんという一度『FF』の開発に携わっていた方が、再びって加わるので、その新しい血と歴史のある血がまじって新しいものが提供できればなと思います。
――それはもともとどういうところから構想がはじまったのですか?
『FFXIV』をひたすら頑張っている中、さまざまなところで「注目している作品はなんですか?」と聞かれた時に、『GARO』といっていたら雨宮さんと知り合うことができました。こういった縁は、本当に『FFXIV』を一生懸命やっていたのもありますし、松野さんから声をかけていただいたのも『FFXIV』をやった吉田とどうしても飯が食べたいといってくれたことがきっかけでした。
やっぱり頑張っていればいいことがあるなというのと、せっかくいいことがあったんだったら、もっと形にして驚きとか、私たちにしかできないことをプレイヤーの皆さんにお届けしたいと考えていました。
松野さんからは、もともと「吉田さん、何か1本かかせてよ」といったことを飲みに行った時にいわれていて、やる時は大ネタをお願いしに行くからという話はしていました。大体今年の春すぎくらいから話はぼちぼちしていたんですよね。
――新アライアンスレイドダンジョンはパッチ4.0から遊べるのでしょうか?
いえ、パッチ4.1から遊べます。ただPRは徐々に始まっていくと思います。
――情報公開はいつくらいからですか?
すでに結構形にはなってきているので、思っているよりは早いと思います。4.0の時にはそれなりに発表できると思います。
パッチ4.1は、パッチ3.1のようにあまりあけないようなスケジュールを組んでいます。前回ちょっとはりきりすぎて、息切れして休ませてあげないと本当に危なかったので、今回はそうならないように最初っから予定は組んでいて、テンポよく4.xシリーズは進められたらと考えています。
『GARO』×『FFXIV』Collaboration Trailer
――『GARO』コラボは今からPvPにいって戦績をためておいたほうがいいですか?
ためておけば、それだけ早く手に入れることができます。
――『妖怪ウォッチ』コラボの時のような“妖怪メダル”のようなものはありますでしょうか?
そういったものはありません。戦績をカンストしていた人のほうが早く手に入れることができます。
――フルコンプしようと思ったら結構大変なのでしょうか?
1ジョブ分の装備を手に入れるだけだったらそんなに難しくないと思います。『妖怪ウォッチ』コラボの時にもこんなことをいったと気がしますね(笑)。
掛け算で倍々で増えることはなく、値はすべて並列なので好きなジョブ、カッコいいとおもうデザインの装備からとっていってもらえればと思います。
――PvPが盛り上がりそうですね(笑)
そうですね。そうなってくれるといいですが、あまりもめないようにお願いします!
――ちなみにモーションはないのでしょうか?
モーションは入れていないです。モーションを入れてもよかったのですが、そこまでやるとやりすぎな気もしましたので……。
ただ、今後リクエストがあれば考えたいと思います。また、今回の『GARO』コラボの装備はPvP装備として実装されるので、『妖怪ウォッチ』コラボよりは長い期間やる予定です。
――ちなみに、マウントはアチーブで手に入るとのことですが、それも今からやっておくことはできますか?
既存のアチーブに足すだけというわけではありません。ということだけ言っておきます! それでわかる人にはわかるような気もしますが(笑)。
――『蒼天のイシュガルド』では、フライングマウントが多くウェイトを占めていたかと思いますが、『紅蓮のリベレーター』で実装される水中アクションはどれくらいのウェイトを占めていますか? 頻繁に潜ることになるのか、それともたまに潜ることになるのかといった感じに。
『蒼天のイシュガルド』では、メインストーリー上飛ぶ必要があったかというと、実はないんですね。なので水中に関しても、もちろん潜る必要性がメインストーリー上必要になる場所はありますが、それ以外はあまり強制しているものはありません。
メインストーリーをクリアして終わりのゲームではないので、その後にやることで水の中というところに何かは用意しています。ちなみに、フライングマウントはある意味移動手段でしかないので、潜らないとできないことに関しては、フライングマウントよりはあるかと思います。
――水中にインスタンスダンジョンとか街とかあったりするんですか?
ないとは言わないです!
――リムサのハウジングで泳げるんでしょうか?
ノーコメントでお願いします。答えてしまうとリムサだけずるいということになってしまうので……。それより、ドイツで発表する予定の新たなハウジングエリアに目を向けてもらえるとうれしいです。
――来年『FFXIV』にとってどんな1年にしたいですか?
次の最新の拡張パッケージがあるということで、安定というよりはまた次のステップに弾みをつけたいと思っています。
『FFXIV』は、そういう意味では完成したとは思っていないので、まだまだテーマパークとして足していきたい要素もありますし、新しいタイプの乗り物なども必要だろうと思っていますので、お客様のニーズに合わせてこれからもチャレンジしたいと思います。
ちなみに、たぶんですが『FFXIV 紅蓮のリベレーター』が30周年記念タイトルの第1弾になるんじゃないかなと。それ以外にタイトルがでればいいですけど(笑)。
でも、本当に記念タイトルの気持ちで新拡張パッケージを発売したいと思っています。
(C)2010-2016 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
データ