2017年1月26日(木)
『バイオハザード7』をエンディングまでプレイした感想をレポート! 没入感のあるバトルや探索にハマる
カプコンから、1月26日に発売されたPS4/XboxOne/PC用ソフト『バイオハザード7 レジデント イービル』。本作を最後までプレイしたレビューを担当ライターのZ佐藤がお届けします。
なお、今回のレポートではストーリーについてやゲーム展開、仕掛けなどのネタバレは掲載しませんので、ご安心を。
『バイオハザード7』は“すべては恐怖のために”というキャッチコピーにもある通り、サバイバルホラーの根源である“恐怖”に焦点を絞って制作された『バイオハザード』シリーズ最新作です。実写さながらのフォトリアルなグラフィックを実現するため、新たなゲームエンジン・RE ENGINEを本作のために開発しています。
それに加えてナンバリングタイトルでは初めてのアイソレートビュー(1人称視点)をはじめ、PlayStation4 Proと4K・HDRモニター対応、さらにPlayStation VRにも完全対応など多くのチャレンジも成し遂げており、シリーズ最新作としてはもちろん、それらの最新技術が盛り込まれたゲームとしても大きな期待が寄せられています。
配信されている体験版『バイオハザード7 ティザー ~ビギニングアワー~』は、本編とつながりはあるのか? そこが気になるポイントでしたが、本編をプレイしてその関連性が明らかに! まだプレイしていない人は、体験版の後に製品版をプレイするのがオススメです。
本編のストーリーに関してはそのほとんどが明かされていませんが、現在公開されている“TAPE-3 バイオハザード”の動画を見ると、多くの新事実が明らかになります。まずは予備知識として、そこで得られる情報について確認しておきましょう。
映像の導入部分で「3年前に消えた妻から届いた1通のメール。導かれるまま男は1人、悪夢の中へ囚われて行く……」というセリフが入り、主人公の男性は消息不明になった妻を捜して邸を訪れる、ということがわかります。
その後、主人公の男性がイーサン、妻の名前がミアということも判明。さらに「このあたりで失踪事件が頻発しているんだ」というセリフも確認でき、この邸に住むベイカー一家が何らかの事情を知っている可能性が……
リアルなグラフィックと1人称視点で没入感は最高潮に!
画面に映し出される映像がリアルなほど現実味が増し、さらに1人称視点ということもあって、最初から“主人公=プレイヤー自身”という感覚で、目に見えるものをダイレクトに受け止めながら楽しめました。
扉を開ける時、廊下を歩く時、何かを手に取って調べる時、正体不明の敵と戦う時……、その一瞬一瞬でハラハラ・ドキドキしながら、時には体を震わせ、時には「うぉぉぉっ!」と声が出るくらいに没入。中でも、ちょくちょく驚かされたのが自分の影。扉を開けた時、目の前に黒い人影があってドキッとなり、「なんだオレか?」とホッとしたり。
PS VRでプレイするとすべてを疑似体験できる感じで、没入感がよりアップします。遮蔽物に隠れながら身を乗り出すと奥の様子が確認できたり、コントローラを傾けるだけで手に取ったものが回転させられたりと、PS VRでプレイした時だけ体験できる操作もあるので、ぜひこちらも体験してほしいですね。
迷わせることを前提としていない作りが好感触
マップを見ながら探索していない場所に足を運んだり、部屋を隅々まで見回したり、扉を調べたり……基本的なことを丁寧に実行していけば迷うことはないでしょう。
武器に関しても、新たな武器が入手できるタイミングになっているのに、入手しないで強敵に会いに行くと苦戦しますが、しっかり準備していけばなんとかなるかと。他にも、強敵が待ち構えている場所の手前で多くの弾薬が入手できたり、強敵に負けてコンティニューするとロード画面に重要なことが書かれていたり……通ってきた道を引き返さなくてもショートカットのルートができていることも。
プレイヤーを無意味に苦しませたり、迷わせたりすることを前提としていないゲームバランスで、最後まで快適にプレイできました。
探索中の演出でゴトッゴトッ……という自分の足音と、床に落ちているものを蹴った時の音にはドキッとしました。そのため、敵が出現しない部屋を探索する時も適度な緊張感を得られました。
モールデッドやジャックとの戦闘はハラハラ・ドキドキ!
体験版にも登場する正体不明の敵“モールデッド”は、本編では群れで襲ってくることもあります。しかも、正面からだけではなく突然背後に現れることもあり、退路を断たれるとパニック寸前に!!
攻撃をしかけてくる時は人型になりますが、壁や天井にこびりついた黒いカビ(?)から溶け落ちるように出現し、人型に変異するので姿が見えなくても油断は禁物です。
あと、モールデッドは部位破壊が可能で、腕を破壊すると攻撃能力、足を破壊すると移動能力を低下させることが可能。そして弱点の頭部を破壊すれば倒すことができます。手に負えない状況になってしまったら、部位破壊を狙ってみるのもいいかもしれません。
ジャックはスコップや斧に加えて、掃除に使うコロコロのローラーにトゲのついた農機具(?)のような武器で力いっぱいぶん殴ってきてます。追い詰められるとピンチなのですが、逃げる方法がしっかり用意されていてスリルに満ちた展開を味わえました。攻撃が当たるギリギリのところで回避しつつ、邸の中を逃げ回る追いかけっこが楽しかったです。
テンションが上がるのは、ジャックがチェーンソーを持ち出してきた時。チェーンソー同士が激突すると、つば競り合いが発生してヒヤヒヤ! こんなにスリリングな戦いを体験したのは久しぶりで、手も脇も汗びっしょりになりました。
“アンティークコイン”や隠されたお宝を探す楽しみも!
邸の各所には、強力なアイテムを入手できる“アンティークコイン”や破壊するとイイコトがあるかもしれない首振り人形の“ミスターエブリウェア”、そして重要な情報が書かれているファイルなどが設置されていて、それらを探す楽しみも用意されています。
その他に“おたからの写真”というアイテムもあり、写真の場所にたどり着くと宝物が入手できることも。1度のプレイでは味わい尽くせない内容になっていますので、すべて体験するまで遊びつくしてほしいですね。
“サバイバルホラー”として、エンターテイメント作品として、そして『バイオハザード』シリーズ最新作として、細部まで作り込まれている内容です。「どうすればプレイヤーを楽しませられるか?」ということを第一に考えながら“狭く・深く”のコンセプトで、すべてにおいてこだわりを持って制作されている印象で、最後の最後まで楽しくプレイできました。
『バイオハザード』ファンはもちろん、実写さながらのグラフィック表現やカプコン渾身の最新技術を体験してみたいというゲームファンの方も、怖がらずにぜひ挑戦してみてください!
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