2017年3月12日(日)
ガンホー・オンライン・エンターテイメントのiOS/Android用アプリ『ディバインゲート』のストーリーを振り返る特別企画をお届けします。
第一章“黄昏の審判(2013年9月~)”は聖なる扉<ディバインゲート>を目指すアーサーの物語を主軸に、その裏ではロキによる世界の再創<リメイク>をめぐる物語が展開します。
●イントロダクション
聖なる扉“ディバインゲート”は開かれた。
西暦は聖暦へ、ひとつの扉は時代を変えた。
混乱が訪れたこの世界に、人間、妖精、悪魔、獣、機械、竜、数多の種族による、数多の想いが交差する。
皆、聖なる扉に隠された“真実”を追い求めて。
さぁ、開かれた扉の、その先へ―。
統合世界<ユナイティリア> | 聖なる扉<ディバインゲート>が開かれたことによって生まれた、常界、天界、魔界が混ざった世界。その常化を目指す、世界評議会が統治している。のちに竜界も統合世界に加わった。 |
常界<テラスティア> | 主に人間が住む世界。物語開始時は、聖王アーサーが代表をつとめていた。 |
天界<セレスティア> | 主に妖精が住む世界。妖精王を頂点に、浴室の美女やウェザードリーズなどが所属。かつてはオベロンが妖精王で、物語開始時の妖精王はティターニア、のちにヒカリが光妖精王となった。 |
魔界<ヘリスティア> | 主に魔物が住む世界。魔王、魔女王を頂点に、六色の美女や六魔将などが所属。物語開始時は魔女王としてヴァルプルギスが統治していたが、幼い彼女の代わりに幻奏者ファティマが実権を握っていた。かつてはヴラドが魔王で、のちにユカリが闇魔女王となった。 |
竜界<ドラグティア> | 主に竜が住む世界。竜王を頂点に、文明竜や門番、楽奏竜などが所属。物語開始時はノアが竜王で、のちにヴェルンが紅煉帝として君臨している。 |
神界<ラグナティア> | 主に神が住む世界で、他の世界よりも上位なる世界として存在している。ロキや北欧神は神界の住人だが、神界の実態は明らかにされていない。 |
自然界に存在する各属性の力、または装備者の内なる属性の力で稼働する機器の総称。武器だけでなく、街灯や車など、日常生活にも根付いており、一般的なドライバは普通に店頭で売られている。
使い手のデータが蓄積されることで適合し、より高機能な形態へと進化することもある。
アーサーやロキ、オズをはじめ、パブロフやシュレディンガーといった6人の“聖暦の天才”などが所属する世界評議会。
世界評議会が発足した理由は、聖なる扉<ディバインゲート>の出現により、常界、天界、魔界という3つの世界が統合され、統合世界<ユナイティリア>が生まれたことに起因している。
統合された世界を常化するために発足された世界評議会。その重役(役職不明)であるロキは、“聖暦の天才”に機械龍(サラマンダー、リヴァイアサン、ヨルムンガルド、ファーブニル、ニーズヘッグ、ウロボロス)を作らせる。
機械龍は発展を遂げてきた自立型ドライバの第五世代に位置するもの。第零世代のゴルドラド、第一世代のブリキ、第二世代のイザヨイ、第三世代のトロンシリーズ(フィアトロンなど)、第四世代のアームシリーズ(ソードアームなど)に続いて、“聖暦の天才”が手掛けたものだった。
審判の日へ向けて作られたはずの機械龍。世界で唯一のワンオフ機である6体の自立兵器型ドライバは、突如暴走を始め、統合世界を混乱に陥れる。
何者かによってリミッターが外されており、バーストモードが発動したサラマンダー:バーストなどの機械龍は、自制を忘れてすべてを焼き尽くそうとする。
機械龍の暴走の原因を作ったのは、悪戯王ロキだった。機械龍を作るのに際して、彼は闇才ヘンペルに、わざと外れやすいリミッターを作らせていたのだった。
この機械龍の暴走は、のちに“黄昏の審判”と呼ばれる一連の事件の始まりとなった。そして、その理由は、再創<リメイク>によって世界をリセットして、ロキが自分の思う世界へと創り変えることにあった。
機械龍の暴走で統合世界が混乱に陥っている裏で、6人の少年少女たちがそれぞれの理由で聖なる扉を目指す旅をしていた。
父の遺志を継いで旅立つ炎の少年・アカネ、親殺しの罪を背負う水の少年・アオト、親友との再会を求める風の少女・ミドリ、ドライバに導かれて扉を目指す光の少女・ヒカリ、幼い頃の記憶を失っている闇の少女・ユカリ、すべてに無関心な無の少年・ギンジ。
ある者は父である聖暦の天才との戦いを経て、ある者は精霊の加護を得て、ある者はアーサー直属の特務機関である円卓の騎士(ナイツ・オブ・ラウンド)による力試しを受けて、聖なる扉を目指す旅は続いていく。
こうして、それぞれの道を歩む彼らの物語は、のちに黄昏の審判の終結に大きくかかわっていくことになる。
世界評議会の常界代表であり、特務機関“円卓の騎士(ナイツ・オブ・ラウンド)”を従えるアーサー。
ある時、アーサーは、親友の聖者サンタクローズから“鍵”を託される。世界評議会が隠していた聖なる扉の鍵を手にした彼は、自ら聖王アーサーとして、聖暦の王としての責務を果たすために行動を起こす。
左手には見つけた鍵を、右手には聖剣“エクスカリバー:リボルブ”を持ち、寄り添う12の聖なる銃(円卓の騎士)とともに、聖なる扉<ディバインゲート>を目指すのだった。
世界評議会の常界代表であるアーサーは、複雑な経歴と過去を持つ。
彼の母は人間だが、父はかつての妖精の王であるオベロンで、常界で生まれ、世界地図しかない部屋で軟禁されながら育てられた。
その後、アーサーは物心がつく前に天界の聖夜街に捨てられることになる。そこでアーサーを助けたのが、サンタクローズだった。
少年アーサーと少年サンタクローズ(あの日の僕ら)は親友となり、エリザベート(あの日の私)やサンタクローズの妹であるイヴとともに少年時代を過ごす。
●“あの日の僕ら”のプロフィール
クリスマスイブの夜、それは冷たい雪がくれた暖かな出会い。少年達はいつも一緒だった。沢山遊んで、沢山笑った。沢山喧嘩して、沢山笑った。そして、いつしか少年達は大人になり、別々の道を歩き始める。これは、そんな少年達の永遠の思い出。少年アーサーと少年サンタクローズ、あの日の僕らがそこにはいた。
●“あの日の私”のプロフィール
これから、いっぱい思い出をつくりましょうね。少女は笑いかける。だから、ほら。少女は少年の銀色の前髪をポケットから取り出したピンで止めた。新しいの、あげるね。それは聖なる夜の贈り物。それじゃあ、こっち向いて。あの日の私、少女エリザベートが覗いたレンズの向こう側、そこにはあの日の二人がいた。
やがて青年になったアーサーへと世界評議会からの推薦状が届き、アーサーは常界へと移住することに。
一方、サンタクローズは、物語本編開始の2年前の聖なる夜に出くわした“蒼のクリスマス”の事件を追い、本来の自らの仕事を投げ出して常界での調査を行っていた。その結果、彼は真実をひも解いて“鍵”を見つけることに成功し、その“鍵”をアーサーに託したのだった。
この“鍵”というのは物理的な鍵ではなく、世界評議会が隠しているディバインゲートの情報や、統合世界の平穏を保つために都合よく隠蔽している事件の情報のことなどを指しており、ひいては“世界評議会の暗部を開く鍵”と言える。
▲子ども時代のエリザベートの設定画。 |
●高野メモ
“あの日の僕ら”のアーサーとサンタ、そして“あの日の私”のエリザベートの3人が揃って初めてアーサーの幼少期が出来上がるので、エリザベートの幼少期を作れて大変嬉しかったです。
ちょうどアニメ側の幼少期のエリザベートのデザインとタイミングが重なってしまったので、アニメとも設定が離れないように、かつゲームの『ディバゲ』らしくとデザインをしてもらいました。まさに“雪ん子”な感じでかわいく仕上げてくれました。
●デザイナーコメント(北乃友利さん)
幼少期の頃のエリザベートはどんな子なんだろう? “あの日の僕ら”の幼いながらも凛々しい二人の横でそっと見守り支える幼馴染の女の子……を意識して、アニメ側設定との兼ね合いを考慮しつつデザインさせていただきました。
優しくも、とても芯の強い健気な人だと思います。同時期に再醒を果たした彼女と、デザインラインや配色を寄せていたりもします。
世界評議会に招集されたアーサーは、直属の特務機関として“円卓の騎士(ナイツ・オブ・ラウンド)”を結成する。その居城は常界の理想郷<アヴァロン>となり、そのメンバーはアーサーが直々に常界の各所におもむき、スカウトをしていった者から、アーサーのお目付け役にあてがわれた者など、さまざまな人間が存在するが、全員アーサーが認めた者たちである。
ちなみにトリスタンやガレスといった名称はコードネームであり、すべてアーサーが与えた名前である。黄昏の審判の終結後、多くの騎士たちの本名が明らかになる。
立ち上げのメンバーは世界評議会の秘書課に所属していたトリスタン。彼女はアーサーの描く理想に共感し、時にはアーサーに代わる指揮官としても動く右腕的な存在となっていく。
続いて加入したのは、ガレス。次の世代への橋渡しを考え、世界評議会警備局を退き、食堂で料理人として勤めていた彼を「ならば、その腕で未来を示せ」という想いを、アーサーが再び戦へと奮い立たせた。
一途すぎる性格が危険視されて、評議会警備局の試験に落とされていた女剣士のベディヴィアは、アーサーによって拾い上げられた。
パロミデスとは、とあるテロ事件の際の用心棒として知り合い、そのテロで両親が命を落としてしまった少女ガウェインは、アーサーを“パパ”として慕うことになった。
不慮の事故で親友を手にかけてしまったユーウェイン、査察局から特務機関へと転属させられたパーシヴァル、正直さの裏返しか毒舌家として知られる女性ケイなど、いわくつきのメンバーも円卓の騎士に名を連ねていく。
ケイの次に仲間になったのは、三度の飯よりも三度のキスを好むランスロット。ヴィヴィアンに育てられた彼は、アーサーと剣を交えて敗北した過去を持つ。
アーサーの“とある宣言”が気に入らないランスロットは、アーサーを殺すと明言しているが、アーサーはそんなランスロットを円卓の騎士として迎え入れたのだった。
10人目のメンバーとなったラモラックはトンファーを思わせる銃棍型ドライバ“モルゴース”を使いこなす武術をたしなむ少女。彼女は故郷である孤島を離れたくなかったが、アーサーは彼女に世界の広さを教えたいと、なかば強引に勝負をいどみ、彼女を円卓の騎士としてスカウトした。
暗殺任務を得意とするモルドレッドは、アーサーの理想を偽善として感じ、不信感を抱いていた。その後、彼とともに行動するうちに、モルドレッドはアーサーの本質を理解していくのだが……。彼女の特殊な行動原理は、のちに大胆な結論にいたり、円卓の騎士を離れることになってしまう。
最後に加入したのは、“蒼のクリスマス”で父を失ったブルーノ。当初はアオトを父の仇だと考えていたが、実際に出会った際に別人だと気付く。
本当の仇である水才シュレディンガーとブルーノが出会い、決着をつけるのは、もう少し先の話となる。
このように12人の銃士を集めたアーサーは、その後、世界評議会の常界の代表に推薦され、これを受ける。黄昏の審判の裏で、アカネたちの実力を確かめるために円卓の騎士を差し向けることもあった。
▲聖王アーサー。 |
●高野メモ
発注したときには「絶対的に強そうで、一見悪そうに見えるけど、本当は悪くない」みたいな話をしていたのを覚えています。
やはり王様なので、マントやファーをつけたかったのですが、「近未来の人間がマントやファーをつけるか!?」と思い、特務機関という設定もありましたので、「よし、モッズコートを羽織らせよう!」と考え、この服装になりました。
最初、夏嶋さんのラフでは椅子に座らせてくれていたのですが、ユニットイラストの方向性として、そういった物理的な物は置かないようにしよう、という方針もあり、胡坐に変えてもらいましたが、そのせいで「アーサーが立った!」と言われちゃうことに……(笑)。
ちなみに夏嶋さん作の椅子に座ってたアーサーもびっくりするほど格好良かったですし、きっとみんなが思い浮かべてる姿まんまだと思いますよ。
●デザイナーコメント(夏嶋紺さん)
ネックレスの位置や鎖部分、服装、指輪類にも細かい仕様を頂いていました。武器は剣に銃がついているという設定で色々調整をしたように思います。
個人的に黄色いエフェクトがかかって首や肩が熱そうに見える事がずっと気になってはいます。
聖なる扉を目指す聖王アーサーを危険視した竜王のノアは、その妨害として6体の文明竜(アメリカーナ、インダストラ、アンデルス、コウガニア、エジプトラ、メソポティア)を差し向ける。
これに対して円卓の騎士(ナイツ・オブ・ラウンド)の聖銃士たちは、アーサーを守るために文明竜を迎え撃つ。
聖銃士ベディヴィア&聖銃士ユーウェインは炎明竜アメリカーナと、聖銃士ブルーノ&聖銃士トリスタンは水明竜インダストラと、聖銃士ガレス&聖銃士ケイは風明竜アンデルスと、聖銃士ラモラックは光明竜コウガニアと、聖銃士パーシヴァル&聖銃士モルドレッドは闇明竜エジプトラと、聖銃士パロミデス&聖銃士ガウェインは無明竜メソポティアと、それぞれ交戦することに。
その結果、円卓の騎士は1人をのぞいて敗北。アーサーのための時間稼ぎには成功するものの全滅に近い状況となってしまった。
「生憎さ、オレを殺せる権利は、ヤツだけのものなんだ」。不敵に微笑み、光明竜コウガニアへとキスを飛ばしたのは聖銃士ランスロット。
ランスロットは孤軍奮闘し、文明竜を全滅させるが、竜王ノアに敗北する。
先に少し触れたが、ランスロットは普通の人間ではあるが、天界の実力者であるヴィヴィアンに育てられた言わばサラブレッドであり、絶対に自分がアーサーを殺すという強い想いが存分に発揮されたからの奮闘だった。
「人間にしては、なかなかやるみたいだな」。ランスロットの戦いを見て人間を見直したノアだが、そんな2人を特務竜隊<SDF>(炎喜竜デラト、水怒竜アング、風楽竜ジョーイ、光愛竜ラブー、闇哀竜サッド、無憎竜ヘート)が取り囲む。
特務竜隊<SDF>は、来るべき古の竜の襲来に備えて世界評議会が秘密裏に組織していた特殊部隊だった。文明竜を倒すために派遣された特務竜隊は、その討伐対象がすでに倒されていることを知り、竜王ノアとランスロットを取り囲むも、竜王ノアたちを取り逃がしてしまう。
円卓の騎士の奮戦もあり、アーサーは聖なる扉へとたどりつく。その際、ロキによってリミッターが外された第五世代自律兵器型ドライバ“レプリカ”が扉を開こうと姿を現すが、アーサーはこれを撃破して阻止した。
聖なる扉を前にしたアーサーの選択は、わざと間違った鍵の使い方をして、自分の命を犠牲にして扉を閉ざすことだった。
ここで言う“わざと間違った鍵の使い方”というのは、“アーサーが犠牲になる”ということであり、“サンタクローズが意図した使い方”とは別の使われ方をしてしまったことを指している。
●“無拘獣ナマリ”のプロフィール
瞳に映る全てをなぎ倒す派手な脱獄、看守へ愛を届ける聖者に手を引かれていた拘束から解き放たれた無拘獣ナマリ。もう、時間がないんだ。こぼした焦り。なぜ、そんなに急ぐの。彼女の問いかけ。もしアイツが、鍵の使い方をわざと間違えでもしたら。それはもしもの話、だけど彼女はそれは確信であると悟っていた。
そもそものアーサーの目的は、統合世界の救済。聖なる扉を開いて、融合した世界の王となることで、世界を救おうと考えていた。
だが、ロキや北欧神といった上位(神界)の存在の脅威を感じとり、アーサーは今の自分では力不足だと考えるようになった。今は世界がこれ以上壊れないことを防ぐことを優先し、アカネたちに未来を託そうと考えたのだ。
そんなアーサーの想いは、残念ながら悲劇へとつながる。ロキとおそろいの仮面とつけ、様変わりをした姿で扉から帰還した彼は、エビルアーサーとなっていた。
「アンタの帰りを、待ってたのに」。傷だらけの聖銃士ランスロットがあげた悲痛な叫び。そして、その声を終らせたのは、腹部を貫いたエビルアーサーが持つエビルカリバーだった。その銃剣型ドライバは、エビルカリバー:バーストへ姿を変えた。
「聖王は死んだのさ」と笑うロキと、その勢力にとりこまれた堕王エビルアーサー。
彼らと対峙した竜王ノアは、「少し人間を侮っていたようだな」と空へと離脱。ノアはランスロットをはじめ、傷ついた聖銃士たちの命を救うため、ヴィヴィアンのもとへ向かった。
かわりに現れたのは、聖王に対してではなく、幼なじみへ、昔からの名前で呼びかける聖者サンタクローズだった。
のちに扉の前でミドリがマクベスと対峙した際、“無残に破られた大きな袋”、すなわちサンタクローズの袋型ドライバが破られていることを目撃している。
エビルアーサーを目撃して失意のどん底にいたサンタクローズは、綴られた戯曲たちと戦う意志も残っておらずに敗北。のちにライル≒ランスロットに目を覚ましてもらうまで、失意のまま世界を放浪することになる。
かつてロキは、聖暦の天才たちに第五世代自立型ドライバ“機械龍”を作らせた。その後、彼は無才メビウスに集めさせたアカネたちのデータと、神才マクスウェルが開発した第零世代自律兵器型ドライバ“オリジン”の設計図を聖暦の天才たちに託して、新たな第五世代自律型ドライバ、通称“機械娘”を作らせた。
“自立”ではなく“自律”型として作られた機械娘には、モデルとなった人物のデータが使われており、自律的な行動が可能となっている。また、その自律的な行動を生む心を動かすための動力源“エレメンツハート”が搭載されていることも特徴だ。
炎才パブロフはアカネのデータをもとにシラヌイを作り、水才シュレディンガーはアオトのデータをもとにサミダレを作り、風才ラプラスはミドリのデータをもとにマイカゼを作り、光才カルネアデスはヒカリのデータをもとにライコウを作り、闇才ヘンペルはユカリのデータをもとにムラクモを作り、無才メビウスはギンジのデータをもとにアワユキを作った。
この時、無才メビウスは、アワユキだけでなく、レプリカという機械娘を作成していた。その際、あえてアカネたちのデータは使わず、オリジンの設計図のみで作成し、その存在を破要塞カタストロフに隠していた。
だが、ロキはレプリカを見つけ出してリミッターを解除。バーストモードを発動させる。
ロキの命を受けたレプリカ:バーストは、上位なる世界との扉を開くために聖なる扉<ディバインゲート>を目指したが、扉の前で聖王アーサーと遭遇。アーサーにエレメントハートを砕かれてしまう。
そんなレプリカの前にオリジン:マキナが姿を見せる。「あなたに、羽ばたく翼は与えられなかったのね」。レプリカの4本の腕を壊したオリジン:マキナの「次は、あなた達よ」という声は、笑い続ける鼓動となり、6体の自律兵器(機械娘たち)へと届いたのだった。
▲機械娘の素体案。 |
▲機械娘の素体案のスーツカラー。 |
▲6種類の機械娘の素体案。 |
●高野メモ
気づいたらUCMMさんが色々なパターンを出してくれていましたので、その中から「左から二番目のバランスで!」と進めたのを覚えています。
久しぶりに柔肌のキャラを書いたせいか、UCMMさんがイキイキしながら書いていた気がします(工数かけ過ぎだよ!笑)。
主人公たちの洋服と似た服を着ていたり、名前が“:ホムラ”や“:マブイ”などで、発表した直後に「主人公たちと関係あるのでは!?」という話題が出たのを覚えており、お話だったりキャラの関係性だったりに興味を持ってもらうきっかけになったシリーズだったんじゃないかな、と思います。
●デザイナーコメント(UCMMさん)
ベースの構造は変えずにデザインテーマを変えてかなり凝ったものになったと思います。服を着せることで他にはない『ディバゲ』らしさも出たんじゃないかなと思いますね。
キャラとのつながりを描くおもしろさやネタ仕込みはここらへんから考えて入れるようになった気がします。
フェス限のオリジンを書くとなったときはこれ以上どう豪華にしたらいいんだ……。とはじめの機械娘を頑張りすぎたのをすこし後悔したのを覚えております。なので枠いっぱいになったのでしょうね(笑)。
天界の聖夜街での仕事を投げ出し、常界で蒼のクリスマスの事件を追ううちに“鍵”を手に入れ、その“鍵”をアーサーにわたしたサンタクローズ。
その後、彼は「もしアイツが、鍵の使い方をわざと間違えでもしたら」と、アーサーの行動を予期して焦っている。そして、アーサーのもとへ向かう助力を得るため、無拘獣ナマリの脱獄を手伝っている。
▲悪戯王ロキ。 |
●高野メモ
「とにかく怪しいヤツを!」という思いで作ったのを覚えています。『ディバゲ』の企画初期から“ゲリラボス”という設定があり、ロキは初めからゲリラボスとして実装するつもりで作りました。
システム面でも、キャラクター面でも、アーサーに次いで『ディバゲ』を表しているキャラかなと思います。
●デザイナーコメント(夏嶋紺さん)
一番最初に受注いただいたのではないかというぐらい初期に描いたキャラだったと思います。
ピエロのお面と小さいシルクハットはロキの気合いで顔や頭にくっついています。すごいです。
アーサーが聖なる扉を閉じた時、統合世界と上位なる世界(竜界と神界)をつなぐ、天高くそびえる塔が生まれた。その塔は、“神に抗う塔”と呼ばれた。
ロキはエビルアーサーをその塔の最上階に座らせ、竜王ノアやヴィヴィアン、アカネたちは、この塔を目指すことに。だが、ロキやオズも、その妨害のために動き始めていた。
文明竜やエビルアーサーによって重傷を負った円卓の騎士の聖銃士たち。竜王ノアが傷ついた彼らを運び込んだのは、ランスロットの育ての親でもある湖妖精ヴィヴィアンが住む湖畔だった。
聖銃士たちを救うべく介抱・治療にあたることになったのは、廃病棟の病神たち(嫉妬神ゼロフィリア、潔癖神マイソフォビア、喪失神アムネジア、不眠神インソムニア、憂鬱神メランコリア、妄想神パラノイア)。
「あなたなら、わかるよね、私を神へ抗うあの塔へ連れて行きなさい」。湖妖精ヴィヴィアンは聖剣型ドライバ“カリブルヌス”を手に、竜王ノアと2人で神に抗う塔を目指す。
アカネ、アオト、ミドリの3人は、それぞれ聖暦の天才との出会いや円卓の騎士の腕試し、機械娘の襲撃などを経て、ノアの一族(炎番人サクラダ、水番人アルカラ、風番人ホルステン)の導きにより、夜汽車に乗る。
その夜汽車の行き先は聖なる扉<ディバインゲート>の前。そこで彼らは、シェイクスピアが綴る聖暦の戯曲(水戯機オセロ、闇戯精ハムレット、炎戯魔マクベス)と死闘を繰り広げることになる。
そのころ、ヒカリ、ユカリ、ギンジも、それぞれ聖暦の天才との出会いや円卓の騎士の腕試し、機械娘の襲撃などを経て、ノアの一族(光番人ハールレム、闇番人ラティーナ、無番人ラショウ)の導きにより、夜汽車へ案内されていた。
だが、その行く先は聖なる扉<ディバインゲート>ではなかった。
ヒカリは天界へ向かい、妖精王ティターニアと再会。妖精が神と通じており、ラプラスやフィンセントなど、罪のない者たちを危険分子として追放してきたことを知る。それが天界の“都合の良い犠牲”の上に成り立つ“歪な平和”だった。
ユカリはラティーナを鎌でおどして、夜汽車の行き先を魔界へと変更。赤い月が昇る夜、不夜城の王の間にて、幻奏者ファティマによって六色の女王(赤の女王アカズキン、青の女王アリス、緑の女王イバラ、黄の女王シンデレラ、紫の女王カグヤ、白の女王シラユキ)と六魔将(炎魔将ヒメヅル、水魔将ムラサメ、風魔将ヤスツナ、光魔将ライキリ、闇魔将ムラマサ、無魔将ナキリ)が招集されていた。
その理由は、ユカリの新魔女王即位を宣言するためであり、魔界の諸侯が参加する666議会での承認を得るためだった。
一方のギンジは、夜汽車に乗ることを拒否。自分にしかできないことをしようと、極東国にある6つの庭園を目指すことに。庭園の主である花獣(無花獣マツ、炎花獣キリ、光花獣ススキ、水花獣フジ、闇花獣ヤナギ)の試練を乗り越え、最後に風花獣ウメが待つ風の庭園を目指していたギンジだったが、その道中で北欧神の襲撃を受けることになる。
ロキは再創<リメイク>の障害となりうるアカネたちを排除するため、羽筆型ドライバ“ハサウェイ”を持つシェイクスピアに聖暦の戯曲を記させる。
シェイクスピアによって綴られた人物は現実となり、運命に従って行動を起こしていくのだ。
水戯機オセロはアカネを、闇戯精ハムレットはアオトを、炎戯魔マクベスはミドリを襲撃。聖なる扉の前で、彼らを窮地に陥れ入れることに。
その一方で、無戯獣ロメオと光戯竜ジュリエットは運命に背き、シェイクスピアから離脱。その結果、死ねない体になってしまった。
なお、ロキはオズが裏切ることを予測しており、オズを始末するための戯曲も綴らせる予定だったが、これは未遂に終わった。
シェイクスピアの戯曲がアカネたちを襲っている裏で、道化竜オズは6人の北欧神(スルト、シグルズ、ヘズ、オーディン、ヘグニ、ヘルヴォル)を召喚していた。
本来は敵対している竜と神。神を召喚するオズは、竜でありながらも神にすがってしまったのだった。
そして、魔法で刃竜(レーヴァティン、フロッティ、ミスティルテイン、グングニル、ダインスレイヴ、ティルファング)たちをドライバへと変えて北欧神たちに持たせ、アカネたちを襲撃させるのだった。
圧倒的な力を持つ北欧神の襲撃により、アカネたちは多くの仲間を失い、窮地に立たされることに。
神に抗う塔を前にしたノアとヴィヴィアンの前に、オズが立ちはだかる。彼はエビルアーサーが手にしているのは真の聖剣ではないことを知っていた。ヴィヴィアンが持つ真の聖剣“カリブルヌス”がエビルアーサーの手に渡ることを危惧していたのだった。
だが、オズは敗北し、ノアとヴィヴィアンは塔の最上階を目指して進んでいく。
ハートの髪飾りは歪み、赤い薔薇は散り、ロングコートは凍りつき、シルクハットは焼け焦げていた。ボロボロになったオズを見たグリモア教団の南魔王であるパイモンは、陽炎にオズの家族(トト、カカシ、レオン、ブリキ)を映し出す。
さらにオズへ追い打ちをかけたのは、彼が呼び出した北欧神の風神ヘズが、彼の家族である道化嬢ドロシーの命を奪ってしまったこと。
ドロシーは親友であるミドリを救うためにマクベスと戦っていたが、ヘズは2人まとめて一蹴したのだった。
後にドロシーが一命を取り留めたことが明らかになったが、この時の光景はオズを失意の底へと突き落とすには十分だった。
家族たちを襲った悲劇を知って、絶望するオズ。彼にドロシーの最期を見せた直後、パイモンの存在が何者かに消された。それは、ノアの孫娘であるカナンの仕業だった。
「僕は約束をしたんです、家族だけは、守り抜くって」。オズの涙を見たカナンは、「ならば、その約束を果たさずに死んでどうする」とさとす。
永久竜カナンはオズに、世界の交わりを創り直すもう一つの方法、そしてその再創<リメイク>による犠牲を教える。
「王に会ったら伝えて下さい。生かしてくれて、ありがとう、と。そして、出来損ないで、ごめんなさい、と」。傷だらけの道化竜は立ち上がり、一人、汚れた足で聖なる出口へと歩き始めた。
ここでオズの言う“再創<リメイク>”というのは、すでにされようとしている“再創<リメイク>”を阻止することであり、“聖なる出口”というのは“この一連の争いを終わらせる”という意味が込められている。
一方そのころ、神に抗う塔の最上階でロキが聖なる扉を再び開き、その扉より、扉の君が姿を現していた。
パイモンが所属するグリモア教団は、“完全世界”を目指す宗教組織。聖なる扉の出現による混乱に乗じて、勢力を伸ばしている。
教祖であるクロウリーのもとに四大魔王などが集っている。この教団は、第二章“完全なる落日/黄金の夜明け”でクローズアップされることになる。
グリモア教団の動きについては、ノアの命で教団を潜入捜査していた風奏竜スネアが一部を目撃していた。
後に明らかになるが、教団には神竜戦争の際に、竜界を裏切り、竜界が負けるきっかけを作ったメイザースが関与していたため、竜王であるノアは気にかけていたのだ。
風を司る東魔王の素性を探っていたスネアは、世界評議会の聖暦の天才の1人である風才ラプラスが実は教団員で、世界評議会をスパイしていたことを知る。
また、ある集会後にはオズの命令で教団を偵察していた道化魔(カカシ)がラプラスに見つかり、「なんで君が、こんな場所にいるのかな」「悪いけど、知られたからには消えてもらうよ」と連れ去られる様子を目撃している。
ノアとオズは古くからの知り合いであり、はるか昔はともに竜界で暮らしていた。
とあるイベントでは、このような記述がある。“一人の少年(オズ)は、力を欲していた。一人の少女(ノア)は、力を拒絶していた。それは遥か昔、古の竜の幼少期。壁に書かれた落書き、毎年増える白い線。だが、二人は並んで歩けなかった。”
神、あるいは神の力により綴られた存在の竜であるオズは、竜界にとっておもしろい存在ではなかった。迫害され、自分の弱さを嘆いたオズは竜界を飛び出し、ドロシーやトトたちを家族として迎える。その後、自分の居場所がない世界への復讐を胸に、世界評議会の最高幹部に就任することになった。
その後、ロキの掲げる再創<リメイク>に共感し、“弱者が虐げられない世界”を願うオズは、ロキに力を貸していたのだった。
なお、ノアとオズの物語には続きがあり、その顛末は第二章“完全なる落日/黄金の夜明け”で明かされることになる。
▲道化竜オズ。 |
▲オズファミリー。 |
●高野メモ
リリースして数ヶ月後で、『ディバゲ』の“人間キャラ”の評判ばかりを耳にしていたので、トト、カカシ、レオン、ブリキの4体は冒険でした。また、やっぱり女キャラが人気だったので「女を作ったほうがいいのかな……」と、オズでさえも心配でした。
が、いざ発表となると、大変喜んでくれたことを記憶しており、オズがこれだけ支持されたからこそ、『ディバゲ』では迷うことなく男キャラを追加していけるようになりました。
落ち影が“竜”の形になっていたり、しっかりキャラ作りをしてくれたのも、受け入れられた要因かと思いますし、そこに気づいたユーザーさんが「種族は竜じゃない!?」と話していたのを覚えています。
それと、一番最初のブリキのラフが、すごいスタイリッシュだったのを思い出しました、もはや第七世代くらいの雰囲気でした(笑)。
●デザイナーコメント(UCMMさん)
オズシリーズはいままでになく動物やロボット、モンスター?などの人型以外のキャラが多く不安もありましたが、とても『ディバゲ』らしく描くオズの魔法使いを描くという点でとてもノリノリでやれたのを覚えています。
中でもとくにカカシとブリキはお気に入りで、かっこよさと元ネタのバランスをうまくとれたんじゃないかなと思っております。
ブリキははじめ完全に人型でした。たしか指からビームがでてたような気がします(笑)。
そのころ、アカネたちは北欧神との戦いで窮地を迎えていた。
閉ざされた聖なる扉の前でシェイクスピアの水戯機オセロに苦戦をしていたアカネは、父である炎才パブロフに助けられたが、炎神スルトはそんなパブロフの命を奪う。
シラヌイ:ホムラ、炎拘獣ヨウコウ、炎精王イフリート……。次々と仲間たちを失い、アカネは危機に陥ることに。
同じように聖なる扉の前で、水神シグルズはアオトたち、風神ヘズはミドリたちを追い詰める。
天界にいたヒカリたちは光神オーディンに、魔界にいたユカリたちは闇神ヘグニに、風の庭園を目指していたギンジは、その道中で無神ヘルヴォルの襲撃を受け、いずれも圧倒的な危機を迎えていた。
そんな彼らの危機を救ったのは、過ちを悔いたオズが使った最後の魔法。傷ついた体で、すべての魔力を失うことと引き換えに北欧神を改変し、弱体化させる。
時を同じくして、アカネはイフリートと同化をすることで炎咎甲士アカネへと成長を果たし、炎神スルトを撃退したのだった。
同じように、水咎刀士アオト、風咎棍士ミドリ、光妖精王ヒカリ、闇魔女王ユカリ、無英斧士ギンジも弱体化した北欧神を退ける。
そんな彼らの前に観測者クロノスと天上獣グリュプスが姿を現す。クロノスらは、アカネたちを神に抗う塔へと誘うが、ヒカリとユカリはそれを拒否するのだった。
残された力を行使し、北欧神を改変したオズは、その代償として永遠に魔法を使えなくなり、生気を失った体は初老の外見となってしまった。そんな彼は、黄昏の審判の後に竜界へと身を寄せることになる。
極東国に位置した京の都、枯れない桜の花びら達が舞踊る神社にて、ヤシロは本殿に封印されていた団扇型ドライバ“クズノハ”を取り出していた。
「あなたの側にいると、約束したのに」「あなたがそうしたいのなら、そうしたらいいわ」。妻である母狐フシミの優しさに見送られ、神主狐ヤシロは千本鳥居を進み始めた。
それはまるで神の威を狩る狐の様。神へと仕える身の理に反する戦い、そんな彼の元に集った六羽の鳥(無花獣マツ、炎花獣キリ、光花獣ススキ、水花獣フジ、闇花獣ヤナギ、風花獣ウメ)と、一匹の猫(風拘獣トキワ)。
「さぁ、神を冒涜しようか」。こうしてヤシロは、かつて交戦した悪戯神ロキとの決着をつけるため、神に抗う塔へ出発したのだった。
▲神主狐ヤシロ。 |
▲神虚狐ヤシロ。 |
●高野メモ
ヤシロの発注時のメモが見当たらないのですが、神虚狐のほうがすぐ見つかりました。
―――
暗黒なヤシロです。といっても、闇堕ちなどではなく、綺麗な顔をしてるけど、簡単に人を殺しそうな感じです。服装も片肌脱ぎみたいになってたりしたら格好いいです。
―――
ごめんなさい、ヤシロさん。安易な気持ちで脱いでもらいました。
●デザイナーコメント(UCMMさん)
たしかヤシロはメガネの優しい陰陽師みたいな感じにしてほしいと発注を受けたと記憶しています。
すでに娘のイナリと女房のフシミが出たあとだったので、ユーザーの方もどんな容姿かと気になっていた方が多く、発表時どう受け止められるのか不安だったのを覚えています。
『ディバゲ』らしい狩衣パーカーがお気に入りでしたね。再醒後は優しいヤシロとのギャップ感を出せたんじゃないかなと思います。あと背景は千本鳥居なんですよ。
聖暦の王により閉じられた扉は悪戯王により再び開かれ、神に抗う塔の最上階に姿を現した扉の君。だが、道化竜の償いによる二度目の裏切り、想定よりも早い解放によって、現れたのは不完全な扉の君だった
そこに到着した竜王ノアと湖妖精ヴィヴィアンは、堕王エビルアーサーとの交戦を開始する。
その戦いを見ていたロキは、当初は余裕の笑いを浮かべていたが、神主狐ヤシロの参戦を見て笑いを消す。
彼らの戦いは決着がつくことがなく、扉の君は闇の翼、光の翼の力を得て、扉の君:完全体へと姿を変えてしまうのだった。
そこに、天上獣グリュプスに導かれたアカネたちが到着。アカネ、アオト、ミドリ、ギンジは完全体の扉の君を倒し、クロノスは扉の君を刻の狭間に封印。これによって“黄昏の審判”は終結を迎えたのだった。
▲扉の君:完全体編。 |
●高野メモ
初めての三位一体ボスだったので、発注してから完成まで、単純に時間はかかりましたが、スムーズに進んだ印象です。
男のようで女のようでもあり、それは服装もそうで、雰囲気自体をそのようにしてもらいました。1周年の降臨ボスとして、相応しい降臨ボスになったんじゃないでしょうか。
ちなみに、ユニット名がすごい気に入っています。
●デザイナーコメント(イチノセ セノイチさん)
1周年の降臨ボスということで、とにかく豪華で『ディバゲ』らしくを念頭にデザインをさせていただきました。
先にマップのデザインができていたので、ステージ全体でシナジーを生むように考えて制作したキャラクターです。特に降臨系などのボスキャラクターは、もう少しキャラクターデザイン側でも企画側と情報の共有を図り、ゲームの演出としての深みを出せたらもっとよかったかも……と勉強させていただきました。
胸も筋肉も主張するわけにはいかなかったので、裸オーバーオールで腹チラさせて満足しました。
こうして、ロキの再創<リメイク>はアカネたちによって阻止された。だが、ロキはアカネ、アオト、ミドリ、そしてオズを咎人として指名手配をするのだった。
●“黄昏の審判:終章”より
世界評議会からの発表です。黄昏の審判は終わり、統合世界は救われました。しかし扉を開いた少年少女と、世界の裏切り者である道化竜は現在逃亡中です。発見次第、殺して下さい。そして、悪戯王の最後の言葉。やっぱり、再創<リメイク>ですね。
その一方でロキは、ギンジの自由を奪うため、彼を“黄昏の審判を阻止した英雄”として、世界評議会の最高幹部に就任させる。オズもいなくなり、幾人かの聖暦の天才や、アーサーの部下の円卓の騎士も姿を消した世界評議会は、新生世界評議会として存在感を示していくことになる。
そして、“完全世界”を掲げるグリモア教団の台頭。第二章“完全なる落日/黄金の夜明け”では、この教団を中心にした物語が展開していく。
黄昏の審判の終結後、アーサーはロキとともに姿を消した。その際にアーサーは、父である堕精王オベロンと再会しているが、「目障りだ、消えてくれ」と一蹴されている。
アーサーによって聖なる扉が閉じられた際に生まれた、天高くそびえ立つ神に抗う塔。統合世界を上位なる世界をつなぐというこの塔の影響により、竜界も統合世界に加わることになった。
そもそも世界評議会には竜族であるオズも参加していたが、新生世界評議会には竜界の代表としてナーガが参加することに。こうして、統合世界のパワーバランスも少しずつ変化を迎えていくことになる。
クロノスが扉の君を封印した刻の狭間。そこはそもそも、どこにも属さない特殊な世界。統合世界の観測者であるクロノスや、その従者であるグリュプスなどが暮らしていたが、その他に世界を調整する役割などを持つ調聖者(炎調者クランチ、水調者コーラス、風調者フランジャ、光調者フェイザ、闇調者ファズ、無調者ディレイ)も存在していた。
だが、扉の君が刻の狭間に封印されたことで調聖者は居場所を失い、刻の隙間に身を寄せることになった。調聖者たちはそこから常界や天界、魔界で起きた事件を目撃し、感想を述べている。
物語をしっかり語ったり、ちょっとしか語らなかったり、まったく語らなかったり、パズルのように進行するのが『ディバインゲート』です。
スマホゲームのストーリーということで、最初は色々と悩みました。ストーリークエストや、ユニットプロフィールにお話をつけるにしても、いったいどうやって進めればいいのだろうかと。
そんな迷いを吹き飛ばしてくれたのが、まさにユニットナンバー0001のアカネの“そして少年は「炎」に出会った。”という書き出しの一文でした。
出だしから“そして”で始まる物語、つまり“その前”が存在していたことを証明する三文字です。この一文が出てきたからこそ、この『ディバインゲート』形式でお話を進められたんだな、と思います。あえて全部を語る必要はない、という想いを込めての書き出しとなりました。
ただ、それでもきっちりと節目は作らないと、と思い、リリースした年の年末頃には1周年の締めを考え始めたのを覚えています。
が、やっぱり運営ものなので、「いや、来月の新キャラはこの属性でこの種族で!」となってしまうと「予定していたキャラが出せない! どうしよう!」と困りながら、途中途中でお話をちょこちょこ変えたりもしましたし、「来月だけはこの種族と属性でいかせてくれ!」と話をしたこともありました。
そして、やっぱりこのストーリー形式じゃ、せっかく物語を楽しもうとしている人を楽しませてあげられない、という想いもあり、一周年の際に連続でエピソードエリア“黄昏の審判”を出すようになったりもしました。
今回のまとめ記事を作るにあたり、改めて色々と見返してみると「さすがに説明なさすぎじゃね!?」とか「これ意味わかんなくね!?」みたいのが沢山あったので、色々と付け加えさせて頂きました。それでも謎な箇所は多いと思いますが(笑)。
稚拙な部分は多々ありましたが、こうして第一章として終われたことで、ここから本当の意味で『ディバインゲート』の物語が始まったんじゃないかな、と、いまになって思います。
【第一章“黄昏の審判(アカネ編)”は3月18日(土)夕方ごろに公開予定です】
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