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【JAEPO】『LoV4』ステージレポート&気になる部分へ踏み込んだ丹沢Pへのインタビューを掲載

2017-02-11 19:40

文:電撃ARCADE編集部

 スクウェア・エニックスが発表した、アーケード新作タイトル『LORD of VERMILION IV(以下、LoV4)』。ジャパンアミューズメントエキスポ2017(JAEPO2017)で2月10日に行われた本作のステージのレポートを、丹沢プロデューサーへのインタビューに盛り込みつつお届けする。

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▲『LoV3』、『LoVRe:3』、『LoV4』プロデューサーの丹沢悠一氏。
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▲ステージで発表された『LoV4』の5大要素。
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▲『LoV4』の新筺体。
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▲社会人にやさしいカード追加システム。通常排出にワンコインを加えることで1プレイで2枚のカードが入手可能に。通常の形でのプレイももちろん可能。
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▲誰が使い魔として登場するかは不明だが『ファイナルファンタジーXV』とのコラボレーションが早くも発表。

丹沢プロデューサーへのインタビュー

――本日はよろしくお願いします。さっそくですが、今回、新規キャラクターが2人発表されました。『LoV3』では16人だった選択できる主人公の数ですが、『LoV4』も同じ16人なのでしょうか。

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▲左:神名千尋(CV:梶裕貴)、右:白木優羽莉(CV:福圓美里)

丹沢:そうですね。今後、順次公開していきます。4対4のゲームで主人公の数が少ないと画面が同じキャラばかりになってしまうよね、ということで『LoV3』では16人に増やしました。そこは、『LoV4』でも踏襲していくつもりです。

――『LoV4』ではストーリーモードはありますか?

丹沢:今回、ストーリーモードはもちろんあります。ですが、どうしてもゲームセンターでストーリーモードをプレイすると、たいていバトルになる展開しか作れないじゃないですか。そこの制約が大きいので、今回はマルチメディア展開をしていくと発表しました。

 ゲームセンターだとどうしても表現したいことが表現しきれない部分を、コミックだとかアニメだとかで補完しつつ、連動して進めていければと思っています。今までのように、ストーリーモードの話が徐々に追加されていくというよりは、コミックが出たからその裏の話を追加する、とかおもしろい連動ができたらなと考えています。

――今作では、ストーリーの舞台が現代に移りました。構想はどのくらいからありましたか?

丹沢:『LORD of VERMILION I II III Ultimate ARCANA Archives』という、非常に分厚い公式資料集の付録としてついていたスペシャルアニメDVDがあるのですが、これは2年前の春くらいに作ったものです。そのアニメの最後のワンカットに東京が映っているんですよ。つまり、もうあの頃には完全に固まっていましたね。

――では、改めて今そのアニメを見てみるとオッとなる場面があったりするわけですね!

丹沢:改めて見てみると、「今のドゥクス何?」みたいなところとかニヤニヤしてもらえるんじゃないかなと思います。

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▲『LoV4』のドゥクス

――今回、新たに4つの追加要素が発表されましたが、そのほかの部分は基本的に『LoVRe:3』と同じですか?

丹沢:そうですね。『LoV4』は『LoV3』、『LoVRe:3』が稼働し続けている間にずっと作り続けていました。それと同じく、『LoV3』は『LoVRe:2』が稼働し続けている間に作っていたものです。そのため、『LoV3』はお客さんの反応を見ながら作ったものではないんですよ。

 完全に新規のものとして、僕らのなかで遊んだうえでおもしろいと思うもの、という形で作ったものです。対して、『LoV4』は『LoV3』とは作り方が違い、ユーザーの声を聞いたうえで『LoV3』、『LoVRe:3』をブラッシュアップして作ってきたものとなっているため、ベースは『LoV3』になります。

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▲PSY、血晶武装、アルティメットレイド、タッグマッチの4本柱とのこと。
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▲タッグシステムは公式モバイルサイトからでも筐体からでも可能。

――PSYを採用した理由とはなんでしょうか?

丹沢:シンプルに言うと、ATKとDEFだけで使い魔のバリエーションをつけようとすると、複雑なアビリティを追加していくしかないという理由ですね。ステータスをATKとDEF、PSYの3つにすることで、使い魔のバリエーションが豊富になり、そこにアビリティが加わってより深いものとなる、というわけですね。

 タッグ戦ということもありますから、「俺は高PSYのディフェンダーで敵を止めるから、お前は高ATKの使い魔で止めている敵を倒してくれ」みたいな連携ができたりもするようになりました。より戦略性にこだわったデッキ編成ができるようになったと思います。

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――武装、血晶武装は『LoVRe:3』の覚醒、超覚醒に当たるとのことですが、名前を変更した理由などはありますか?

丹沢:まずは、世界観によりそったものにしたということですね。あとは、カスタマイズ性ですね。今までの覚醒、超覚醒時のステータスの変化などは絶対にいじれなかったですが、主人公の選択した血晶アビリティによってより奥深くなる要素を増やした、というイメージです。

 パッと見の遊びごたえとしては、あまり変わってないように感じるかもしれませんが、相当変わっているので、今やっているお客さんにロケテストを触っていただければなるほど、と思っていただけるはずです。

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――今回、血晶アビリティの追加に伴い、武器アビリティなどはなくなるのでしょうか。

丹沢:そうですね。そのため、武器錬成というシステム自体がなくなります。ですので、錬成キャンペーンなどはできなくなってしまいますね。

――となると『LoVRe:3』でためたルーンやメモリアなどは、使えなくなってしまうのでしょうか?

丹沢:そういった引き継ぎ要素は、今後どれが引き継がれて、どれが引き継げないなどきっちりと一覧にして随時公開していきたいと思います。

――武器アビリティのかわりに追加される血晶アビリティですが、こちらも奥深いものになるのでしょうか。

丹沢:武器アビリティに関しては、反省点として、使われないものは一切使われないといった感じになってしまっていました。ですので、とにかくたくさんあればいい、というわけではなく、絞った8個のなかから2個選ぶ、というカスタマイズ性がありながらもどれもそれなりに使える、というバランスを意識しました。

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――アルティメットレイドが実装ということは、アルティメットスペルと降魔、転醒といったものは廃止ということになるのでしょうか。

丹沢:そうですね。そこは運営しながら決めた要素で、これを決意したのって初心者講習会をやっているときでした。やっぱり、初心者の人にこのゲームを教えるときに1ゲーム目を始めるまでにすごい時間がかかっちゃうんですね。アルティメットスペルはそれぞれを説明しなくてはならないですし、主人公のジョブとか武器錬成とかもありますしね。

 そういったところを削ってしまうとシンプルにはなりますが薄っぺらくなってしまうので、奥深さ、カスタム性を残しつつも、はじめのうちはとりあえず“おまかせ”を選択していただければすぐにプレイしてもらえる、という入りやすさを意識しました。

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――アルティメットレイドはパッと見、昔のサクリファイスを思い出すような感じで懐かしさも感じさせてくれました。

丹沢:イメージはかなり近いものですね。ステージでもそういうふうに説明しようか迷ったのですが、『LoV3』から始めた方はわからない可能性もあるのでやめました(笑)。とにかく、1体の使い魔がでかくなって強くなるというのが視覚的にわかりやすいかなと。とりあえずでかいのきたから逃げろ、みたいな感じで。

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――今回アルティメットレイドサポートカードという形で『LoVRe:3』のカードが使えるようになるということですが、どういうものでしょうか。

丹沢:基本的には、選択したサポートカードの種族とコストに応じた効果をアルティメットレイドに上乗せする、といったものです。例えば、神族の50コストディフェンダーのイージスとオズマ姫は違う使い魔ですが、サポートの効果は同じものとなります。ただ、ボイスが流れたりするので、自分の好きな使い魔をサポートにはめてもらって楽しんでもらいたいです。

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――既存カードが今までのような使い方ができなくなるとのことですが、『LoV4』稼働時の排出券種数は何枚くらいを予定していますか?

丹沢:基本的には今までと同じの150枚くらいからのスタートと思っています。150枚って、『ポケットモンスター』のポケモン数と僕らのなかでは言われていて、カードゲームは150枚くらいっていうイメージがあるんですよね。もちろん適当ではなくて、実際に150ってみんなが1回で把握できるちょうどいい数字だと思います。

――たしかに、言われてみれば大体どのカードゲームもその前後ですね。

丹沢:やっぱり今の『LoVRe:3』みたいに、カードの枚数が500枚だとかを超えてきたりすると、今から始めようって人はとてもじゃないけれども覚えることができなくなるじゃないですか。ということで、『LoV4』のスタートはそのくらいの数になるかなと思います。

――レアリティにエクストリームコスチュームレアが新しく追加されるということですが、そのほかのレアリティは今までどおりですか?

丹沢:そうですね。そこはあまりいじるところではないと思うので、今までどおりのレアリティに加えて、少しおまけで楽しめる要素を追加したという感じですね。

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▲サキュバスのミリアはセクシーな研究者さんの姿に。ゲーム内のCGも変化するとのこと。

――メインユニット部分での変更はありますか?

丹沢:大きな変更はないですね。

――ということは、あそこでいつかブースターを変えるようになったり動画を作ったりできるということですね。

丹沢:そうですね。ブースターや動画に関しては今までどおりのつもりです。

――ロケテストが来週の17日~19日と24日~26日に6店舗で行われますが、そのあとにほかの店舗で、というのは予定されていますか?

丹沢:いったんその6カ所で終わりにして、開発に戻って製品版を作りこみたいと思っています。ただ、これは僕の勝手なイメージですけれど、『LoV4』の筐体を持って“いい旅LoV気分”のように地方を回れたらなー、とか考えています。ただ、この話をすると運営スタッフに「まずはロケテストしっかりやりましょう」って苦い顔されるんですが。

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――毎年夏に『LoV』は全国大会の“OVER the LORD”や“サマーフェスティバル”などのイベントを行っていますが、『LoV4』が夏稼働予定となっている今年の“OVER the LORD”は、『LoVRe:3』と『LoV4』のどちらでやる、とか決まっていたりしますか?

丹沢:まだちょっと構想段階ではありますが、今回は夏に稼働とともに大会を実施、というのは厳しいと思うので、少しタイミングをずらそうかなと考えています。

――2017年度に全国大会はやるというイメージですか?

丹沢:それはもちろんです。ただ、どのタイミングがいいかなというのは考えていきたいですね。

――アニメ化やコミカライズ化というお話がありましたが、アニメはTVアニメなのでしょうか。

丹沢:目指せTVアニメ、でございます。これ以上はまだ言えません(笑)。

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――『LoVRe:3』のプレイヤーの平均年齢層と『LoV4』で狙っているプレイヤーの平均年齢層はどのような感じなのでしょうか。

丹沢:それはまったく同じですね。同じ、ということは、『LoV3』稼働から3年半たっているので、3歳若い層を狙っていかなければならないということになります。ですので、今プレイしてくれている層以外にも、現在プレイされていない人たちのぶんくらいは若い層を取り込んでいきたい、という感覚です。舞台が現代になったこととかアニメ化を狙っていることなど、とっつきやすさを意識しているのはそういった部分が理由でもあります。

――『LoVRe:3』のアップデートは今後も続けていきますよね?

丹沢:もちろんです。オンラインイベント大会やタッグ大会は続けていきますし、けっこう最後まで『LoVRe:3』を楽しんでもらえるように取り組んでいきます。今後発表させていただきますが、引き継ぎ要素もありますしね。『LoVRe:3』の間でしかとれないものを最後駆け込みでとってもらうとかもできますし、『LoV4』を楽しみにしつつ、最後まで『LoVRe:3』を楽しんでもらえたらなと。『LoV』シリーズを責任もっておもしろくしていこうと思うので、引き続きついてきていただけたらなと思います!

――ありがとうございました!

▼『LORD of VERMILION IV』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:アーケード
■ジャンル:オンラインマルチ対戦型トレーディングカードゲーム
■稼働日:2017年夏稼働予定
■プレイ人数:1名~8名
▼『ロード オブ ヴァーミリオン8周年記念 LoV☆本』
■発売日:2016年6月25日
■定価:本体2,000円+税
 
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