2017年2月15日(水)
『蒼ヴァル』×『ブルリフ』コラボ企画が始動! 横浜に吹雪を呼んだのは岸田メル&清原紘だった!?
セガゲームスのPS4/PS Vita用ソフト『蒼き革命のヴァルキュリア』と、コーエーテクモゲームスのPS4/PS Vita用ソフト『BLUE REFLECTION(ブルー リフレクション)』がコラボ企画を発表。各タイトルのイラストレーターにお話をうかがった。
▲1月19日に発売された『蒼き革命のヴァルキュリア』。 |
▲3月30日に発売予定の『ブルー リフレクション』。 |
「目の間に広がる現実に気持ちが追いついていかないです。」
そんな岸田メルさんの一言ではじまった異色の対談インタビュー。この対談は、『ブルー リフレクション』のキャラクターデザイン&監修を担当する岸田メル氏と、『蒼き革命のヴァルキュリア』のメインキャラクターのデザインを担当した清原紘氏が10年来の友人というところからスタートしたコラボ企画始動に際して行われたもの。
▲岸田メルさん(左)と清原 紘さん(右) |
2月某日、各メディア宛に“横浜みなとみらいにある万葉倶楽部で、岸田さんと清原さんが温泉に入りながらインタビューをするから取材に来て下さい!”という、わりと意味不明な取材依頼が来ていた。ぶっちゃけたところ「何言ってんだこいつ」と一蹴することもできたのだが、もしかしたら自分も温泉に入れたりするかも、と淡い期待を抱きつつ、取材当日を迎えた。しかしここで大問題が発生する。
取材日は2月9日。みなさんは覚えているだろうか、関東を大寒波が遅い、都心に雪がチラついていたあの日を。もちろん、横浜も雨ときどき雪。しかも吹雪。本気で取材に行きますなんて言ったあの日の自分を呪いたい。そして、この企画を考えた人に一言文句を言いたい。そんな気持ちで一路横浜へ。
横浜みなとみらいにある万葉倶楽部さんは、海に面した非常に豪華な温泉施設。食事処やゲームセンターも完備し、湯に浸かるだけでなく娯楽も充実。大浴場に家族風呂、屋上には隣接した観覧車や海が見渡せる足湯もあり、仕事でなければ一日中楽しめそうなステキなところでした。それがやるせない思いを増幅させる。
そして、温泉に浸かる裸のおっさん2人をメディアが取り囲むという、異色の対談インタビューがスタートしたのです。
岸田メル
イラストレーター。コーエーテクモゲームスから3月30日に発売されるPS4/PS Vita用RPG『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』のキャラクターデザイン&監修を担当。
▲岸田メルさんによる対談企画イラスト。 |
清原 紘
漫画家&イラストレーター。セガゲームスから発売中の『蒼き革命のヴァルキュリア』にて、主人公アムレートなどメインキャラクターのキャラクターデザインを担当。
▲清原 紘さんによる対談企画イラスト。 |
――お互いのタイトルについて、印象をお聞かせください
岸田:『ヴァルキュリア』シリーズは非常に人気が高い作品だと知っていましたので、昔から付き合いの長いキヨさんがキャラクターデザインを担当すると知ったときはかなり驚きました。友人としても喜ばしいことでしたね。キヨさんの友人としても、いちファンとしても、どんなキャラクターが出来上がるのかすごく楽しみでした。
――出来上がったキャラクターを見ていかがでしたか?
岸田:キヨさんのいいところが出ていると感じました。キヨさんの絵のいいところって、描線の細かさとか綺麗さとか、耽美な感じなんですよね。個人的には主人公のアムレートのキャラが本当に良いなって思いました。今まであまり男性キャラをメインには描いてないですよね?
清原:そうですね。
岸田:漫画でも女性キャラが主人公だったりするので、すごく新鮮でありつつ、カッコイイな、と。ボクは耽美な男性キャラって好きなので、いいなって。キヨさんて、これまでそんなにファンタジーの絵って描いてないですよね?
清原:そうなんですよ。
岸田:(キャラデザインの)当時、ファンタジー系の絵柄で悩んでいるって話は聞いていたんですけど、キヨさんは植物とか細かいタッチの絵は得意なので、「気負わずに描けば大丈夫だよ」なんて話をして、あまり心配はしていなかったんです。やはり出来上がったものはすごくファンタジー然として良かったと感じました。さすがですね。
清原:こんなにメルさんに褒めてもらうことはないので、なんか変な感じです(笑)。しかも褒められるシチュエーションがコレ(温泉で裸)っていうのがね(笑)。
岸田:変な空気出すのやめてくださいよ(笑)。
※撮影のために特別に許可を得てタオルを着用しています。 |
――では、『BLUE REFLECTION』について清原さんからお願いします。
清原:今回、メルさんがキャラデザインだけではなく監修も務めるということで、ファンとしてすごく楽しみだったんですが、出来てきたものをみたらすごくビックリしたんです。今までのメルさんとは違うなって。メルさんとはもう10年以上の付き合いで、昔から絵を見てきているのですが、「また進化したな」って感じました。
変な言い方になっちゃいますが、ちょっとエッチというか、今までの可愛い女の子にセクシーさがプラスアルファされていて、そのバランスが“絶妙”だったんですよね。メルさんの繊細で透明感のある絵を残しつつ、男の子目線からみてドキッとするようなシーンがあって……いつも新しい変化を自分なりに取り入れようとする姿勢が素晴らしいです。
――そんなお二人が今回『蒼き革命のヴァルキュリア』と『BLUE REFLECTION』でコラボをするということですが、そのきっかけはなんだったのでしょうか?
清原:メルさんが忙しくて現実逃避したかったのか、深夜にツイキャスをしていたんですよね。それを見ていたら、メルさんが「ブルリフが広まってほしい」と言ってたので、それなら「蒼ヴァルともコラボしてよ」とコメントしたんです。そこからは連絡を取り合ってトントン拍子で(笑)。まさか温泉でインタビューを受けるとは思いませんでしたけど(笑)。
岸田:ツイキャスはやったことも覚えてないんですけど(笑)。『ブルリフ』の開発チームの中でも『蒼ヴァル』は話題に上がっていて、イラストレーターつながりでなにか一緒にできたらなー、とは思っていたんです。セガゲームスさんもコーエーテクモゲームスさんも非常に理解があって、二人が好きな感じでやっていいよって言ってくださったんです。
とはいえ、コラボイラストを描くだけならありふれているじゃないですか。せっかくお互いに気心が知れているイラストレーター同士なので、普通だったらやらないだろうってことをやれたら、と思ったんです。いろいろ考えたんですが、「二人で温泉に入って対談ならPVが伸びるかな……」と(笑)。
――正直すぎますね(笑)。
清原:最初はメルさんにまるっとおまかせしてたんですよ。面白いことしようよって話だけはしていて。直接のやり取りはしてなくて、メーカー担当の方に窓口になってもらってたんですが「こんな企画になってますけど、本当に大丈夫ですか?」って心配そうなメールがくるんですよ(笑)。それで企画書を見たら“温泉の予約が取れました”ってあって、「え? 温泉って何だよ!?」って(笑)。
岸田:いや、それは前に伝えてましたよ! ギャグだと思って流されてたかもしれないけど(笑)。
清原:いや、まさか本当にこんなどうかしている企画が通るなんて思わなくて……。
岸田:ボクも軽く考えていたけど、こうして温泉にキヨさんと入っている状態でメディアさんに囲まれてるのを見ると、思ったより現実は重たいなって……。この空間の圧力に耐えられない(笑)。
――こちらもこんな取材は初めてですよ! いたたまれない!(笑) このアイデアはメルさん発案だったんですか?
岸田:でも、一度(お2人が住んでいる)名古屋の焼き鳥屋で話したよね?
清原:なんかやろうとは言ったけど……そのまま具体的な話にはならずに飲んじゃったよね。
――実際に温泉に入ってみていかがですか?
岸田:不思議な気持ちです……。
――今回のコラボイラストについて教えてください。
清原:今回私が担当した『蒼き革命のヴァルキュリア』と、メルさんの『BLUE REFLECTION』の“青”つながりなので、青空の下でなにか、と考えたんですが……あいにくの天気で(苦笑)。
岸田:青要素一切なし。
――青どころか雪降ってますよ……。
清原:コラボということで、お互いのキャラクターを交換して描いてみようか、と話していましたが、せっかくなので温泉に入っているシチュエーションとかはどうかな、と。
岸田:今入っているこのシーンを描けばいいんじゃないの?
清原:そうだね、そうしようか! 狐のお面をかぶっているところを……。
岸田:いや、それは外そうよ(笑)。そうだ、絵が完成したら、このインタビューの写真と並べようか。じつはおっさん2人なんだけど、岸田メルと清原紘のフィルターを通すと美少女に見える、という。夢を壊す方向で。
清原:面白そうだね。
岸田:キヨさん、美少女の絵を描く時の参考用に自分でポーズとったりするでしょ?
清原:まぁ、iPhoneの写真フォルダには恥ずかしい自撮りがいっぱいあるけどね。
岸田:そういうもんなんですよ! みんなが美少女だと思ってるものを描いているのはだいたいおっさんですから。おっさんが自分のポーズを元に描いてたりするんですよ。
清原:そうなんですよ。
岸田:それを改めてね……。
――そのへんでやめてもらえますかね?
電撃だけの質問をぶつけてみた!
――お二人はサブカルイベントに積極的だったりしますけど、なにか新しいものを作りたいって気持ちからやられているものなのでしょうか?
岸田:そんなに建設的なノリではないんですけどね。
清原:私は毎回悪ふざけだと思ってます(笑)。
岸田:普通に生きててもつまらないので、なんか楽しいことをやろうって感じですかね。キヨさん、すごくチヤホヤされたいタイプなんで(笑)。
清原:そうね(笑)。
岸田:たまには人にワーキャー言われる瞬間がないとやってられないというか。
清原:基本引きこもりですしね。
岸田:なので、自ら自分たちの生活に彩りを与えていこうと(笑)。
――とても楽しそうに見えます(笑)。今回はちょうど手がけられた作品の発売時期が近かったのですが、お互いにお仕事の悩みを分かち合ったり、刺激を受け合ったりというのはあるんですか?
岸田:もちろん話せないことも多いのですが、相談したり意見を聞いたりとかはお互い少しずつやってましたね。
清原:そうだね
――それぞれの作品でキャラクターが3Dで描かれています。お二人の絵の特徴をうまく表現されていると思うのですが、その点についてはいかがですか?
清原:3Dについてはセガゲームスさんやフライトユニットさんの実力は知っていましたし、完全に安心しておまかせしてました。できあがってきたモデルを見せていただいたら、「ここの部分を拾うことで、すごく自分の絵にグッと近づくんだ」と、自分でも気づかないようなところを認識できたのはおもしろかったですね。
岸田:自分の絵を“自分の絵たらしめているのが何か”ってのは自分では気づけないですからね。
清原:そう、そうなんですよ。他の人に拾ってもらえて初めてわかるというか。
岸田:『蒼ヴァル』のモデルを見て、「この目ならキヨさんの絵に見えるわ!」と思いましたもん。
清原:自分でも新鮮な発見でしたね。
――岸田さんは『BLUE REFLECTION』に監修というかたちでも関わられていますが、3Dモデルへの要望などはありましたか?
岸田:自分の絵に近づけすぎると、今回自分が『ブルリフ』でやりたいゲームの空気感からちょっと離れてしまうと可能性があったので、絵のタッチを再現しつつ、背景との違和感が出ないように溶け込ませることを目指しました。
自分の絵を再現しようと思ったポイントは色合いとか淡さ、髪の毛の感じとかですね。反射光の再現なんかはコーエーテクモゲームスのCG部の方々がこだわってくれてますね。あえて人形っぽさやCGっぽさを残すことでゲーム内で違和感がでないよう、細かい調整には気を使いましたね。もっと自分の絵っぽくしたいと言ったら、やってもらえたんですよ。でも、そこはあえてそうしなかったんです。
――今回の経験を経て、今後のお仕事でやりたいことなどはありますか?
清原:先ほど言ったように、今回モデリングについては完全におまかせだったので、次回なにかやらせていただけるのであれば、もっとやれることも増えるかな、と思いました。機会があればぜひやりたいですね。
――岸田さんのように監修とかも興味はありますか?
清原:そうですね。今回は自分の絵が3Dで動いたことに感動するっていうスタート地点だったので、新しい機会をいただけるのであれば、積極的にやらせてもらいたいと思っています。メルさんの話を聞いていて、大変なのはもちろんですが、それ以上に楽しそうだなって感じたので。
岸田:大変なのは大変ですけど、『ブルリフ』の開発チームのみんながすごく気持ちよく仕事をさせてもらえる人たちなので、すごく助かっています。とても恵まれていましたね。もう一度同じように、というのはおこがましいですが、もし可能ならディレクションの立場でも関わらせていただきたいですね。逆に『アトリエ』シリーズのときのように、キャラクターデザインとして協力させてもらい、他の方々の感性で出来上がっていく作品を見るのも好きなんです。一緒にやらせていただくパートナー次第ですかね。そのときにベストなやり方は、その時々で違うと思いますので。
清原:そうですね。
――お二人がアイドル好きなのは有名ですが、アイドルものの作品を手がけてみたい、とかはありますか?
岸田:ボク的には三次元と二次元のアイドルは、まだちょっとジャンルが違うという印象なんですよね。いろんなところでさまざまな作品がチャレンジをされているのでどんどん近づくとは思うんですが……。ボクは絵を描くためのインスピレーションを三次元からもらって、自分というフィルターを通して作品を描いているので、その表現を一緒のものにはしたくないかな。
――常に刺激を与えてくれる存在であってほしい、というところですか。
岸田:『アイマス』や『ラブライブ』を可愛いなと思って自分の絵にすることはあっても、自分でアイドルを絵としてやりたいとはあまり思わないですね。もしかすると、アイドルが楽しくなくなってしまう可能性がある(笑)。
清原:それは思うね。
岸田:ただ楽しい存在であってほしいですね。
――清原さんはTシャツのデザインなども手がけられていますが、デザイン方面にも興味を持ってらっしゃいますよね?
清原:同人方面ですが、フルグラフィックTシャツやタイツ、マフラーなんかも出しています。同人誌だけではつまらないので、アパレル方面とのコラボなんかもやってみたいと思ってます。個人ではいろいろやっているのですが、もしそういったお話やお仕事があれば、ぜひやってみたいですね。
――岸田さんはいかがですか?
岸田:『ブルリフ』の作業があってなかなか進んでいない案件もあるのですが……衣装デザインのお仕事はすごく好きですし、ぜひいろいろやってみたいです。やはり生身の人間に着てもらえるって、すごく魅力的なことですよね
清原:それは本当に思います!
岸田:常に新しいことをやっていきたいですね。
シチュエーションはともかくとして、お二人のイラストレーターの本音が垣間見えた楽しいインタビューでした。こうした、いつもユーザーをビックリさせてくれるようなクリエイターさんがいることはとても嬉しいことです。コラボイラストの完成が待ち遠しいですね。
最後に。もちろん、筆者は仕事のために温泉には入れないまま会社に戻りました。いつか雪が降っていないときにリベンジしたいと思います。
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▲岸田メルさん描き下ろしのイラストを採用するB2メタルクリアポスター。メタルなので色々なところがキラキラします。 |
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