2017年4月28日(金)
任天堂から、4月28日に発売されるSwitch用ソフト『マリオカート8 デラックス』のレビューをお届けします。
WiiUで発売され、全世界で826万本を販売されている『マリオカート8』。ソフトに新要素を加えたのが『マリオカート8 デラックス』です。
多くのプレイヤーに愛されたゲーム性や、本作からの新要素を紹介していきます。
グランプリレースを勝ち抜く“グランプリ”、1人で最速タイムを狙う“タイムアタック”、自由なコース設定でレース可能な“VSレース”、“ふうせんバトル”などの特殊ルールで対決する“バトルモード”を遊べます。もちろん、オンラインによるマルチプレイも可能。
キャラクターの他にマシンの車体やタイヤ、グライダーの選択が可能。選んだパーツによってマシン性能が変化するので、自分のプレイに適した組み合わせを構築するのも楽しみの1つ。車体はカートタイプ以外にもバイクタイプも用意されています。
シリーズの特徴でもある、とっつきやすさは本作でも健在。コース取りやドリフトを使ったカーブなど、細かいテクニックを直感的に理解できる仕様は変わらず、少しプレイしただけで快適に走れるようになります。
豊富に用意されたアイテムもシリーズならではの魅力。本作ではアイテムを2つまで所持できるようになっており、戦略性、逆転性がより増しています。
コースは全部で48種類。シリーズのコースに加えて『エキサイトバイク』、『ゼルダの伝説』などをモチーフにしたものなど、バリエーション豊富なコースが用意されています。
コース中では“反重力”によって壁や天井を走るという文字通り縦横無尽なレースが展開します。
本作の追加キャラクターは重量級のキングテレサ、中量級のガール、ボーイ、軽量級のカロン、クッパJr.という5キャラ。『マリオカート8』のDLCキャラクターも最初から開放されており、シリーズ最多42人のキャラクターから選ぶことができます。
▲『スプラトゥーン』をモチーフにした車体も登場。ミニターボ時にマフラーからインクが出るといった細かい演出も。 |
アクション要素としてはミニターボの段階が1つ追加され“ウルトラミニターボ”が可能になりました。“スーパーミニターボ”を超える長時間の加速ができますが、その分ドリフト時間も長くかかるため、使いこなすにはコーナーへの進入タイミングなどを調整する必要があります。
ドリフト中の火花が青からオレンジ、オレンジから紫へと変化。紫になるとウルトラミニターボが発生します。加速時間が長くなるため、タイムアタックには必須のテクニックになるでしょう。
タイムアタックには150ccを超える200ccが登場。速度が速くなる分コーナーの難易度が格段に上がるため、やり込んだ人向けのモードとなっています。
▲プレイヤーの腕に加えて、200cc用のマシンカスタマイズも重要になるかも!? |
初心者にうれしいのが“ハンドルアシスト機能”。これをオンにしておくとコースアウトを自動で防いでくれます。ただ、ジャンプ系のギミックを使った際にはコースアウトすることもあるので、注意が必要です。
▲ハンドルアシスト機能をオンにするとカートの後ろにアンテナが装着。コースアウトを防ぐとアンテナが光ります。 |
前述の通り、本作ではアイテムを2つ同時に持つことが可能。アイテムは1位との差が離れれば離れるほど高性能なモノが手に入りやすいので、順位が低くても逆転のチャンスはつねにあります。また“テレサ”や“ハネ”といった懐かしいアイテムも追加されました。
ハネはバトルモード限定のアイテムで、コースを飛び越えたり、こうらによる攻撃などを回避したりできます。透明になるテレサは相手からの攻撃を避けるだけでなく、別のレーサーからアイテムを奪うことができます。
バトルモードは“ふうせんバトル”に加えて、“パックンvsスパイ”、“ドッカン! ボムへい”、“あつめてコイン”、“いただきシャイン”の5種類が用意されています。
▲以前のシリーズにもあった“ふうせんバトル”。アイテムを使ってライバルのふうせんを割っていこう。 |
▲“パックンvsスパイ”ではパックンフラワーを持ったチームがスパイチームを全員捕まえたら勝利。スパイチームは1人でも逃げきれれば勝ち。 |
▲ふうせんバトルの入手アイテムがすべてボムへいになったバージョン。ボムへいの爆発でライバルのふうせんを吹き飛ばせ! |
▲集めたコインの数を競い合う“あつめてコイン”。アイテムを使ってライバルのコインを減らすことも可能です。 |
▲シャインを持った状態でタイムアップを迎えると勝利の“いただきシャイン”。シャインを持ったプレイヤーは、すべてのプレイヤーから狙われることに! |
Nintendo Switchということで、本体の特徴を生かした遊び方ができることも魅力の1つ。テレビに出力して大画面で遊ぶTVモードはもちろん、ドックから本体を外して携帯機のように遊ぶ携帯モードや、Joy-Conを使った2人プレイのテーブルモードが可能。
▲携帯モードは、場所を選ばずにプレイ可能。ハードを持ち寄れば、ローカル通信でプレイできます。 |
▲別途コントローラを購入せずに同時プレイ可能な“テーブルモード”。Joy-Conが少し小さいため操作に慣れが必要ですが、ありがたい仕様です。 |
『マリオカート』シリーズは久々にプレイした私ですが、それでもすんなりと入り込めて、気付けばのめり込んでいるのが本シリーズの魅力。すこしプレイすれば操作に慣れて快適にコースを回ることができます。上下左右に分岐したルートや反重力を利用したギミックも楽しく、同じコースでも新鮮な気持ちで遊べるのもポイントです。
▲コースアウトかと思いきや水中のコースへ移行。どちらのルートを使うかは、戦略やタイムに影響します。 |
ミニターボを使った加速は爽快感があり、どのコーナーでウルトラミニターボを狙っていくかというやり込み要素もおもしろいところ。今回はオンラインプレイをできませんでしたが、前を走るプレイヤーのウルトラミニターボを予測してアカこうらをぶつける、さらにそれを見越してトリプルミドリこうらで防御するなど、他プレイヤーとの駆け引きは、想像しただけで楽しそうです。
Switchの機能を使った遊び方も新鮮。家でも外でも同じように遊べることに加えて、Joy-Conを使った2人プレイには驚きました。気軽に一緒に遊んだり、ワイワイプレイできたりするのはSwitchのソフトならではだと思います。
誰でもすぐにレースが楽しめるシンプルさはそのままに、やり込めばやり込むほどに自分がうまくなっていき、爽快感がアップ。幅広いプレイヤー層が楽しめるレースゲームになっています。Switchを持っている人だけでなく、Switchを持っていない人にもハードごとオススメできる1本でしょう。
(C)2017 Nintendo
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